北方謙三のレビュー一覧
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北方さんらしい、というか、らしすぎる作品ですね。
まずは登場人物の格好良さ。
主人公の楊業もそうですが、その息子達、特に長者の趣のある長男、ニヒルだけど奥に熱いものを持つ四男、人情厚くしかも知的な六男、天真爛漫な七男など、魅力的な人物が次々出てきます。ライバルとなる白き狼・耶律休哥も良いですし、更には遼の文官・王欽招吉でさえ格好良い。オンパレードですね。
続いては戦いのシーン。
なんだか全編戦闘シーンと言う感じさえするほど多いですね。それが何時ものようにダイナミックで迫力がある。戦術レベルの記述中心で、個々の戦いが少ない分、残虐性は余り感じない。
とは言えね、ちょっと”らしさ”が出過ぎかな。
戦闘シーンが多い上に、上下二巻では収まりきれないほど人物がでてきてしまいまうので、個人に割り振られたページ数が少なすぎるように思えます。その分、書き込み不足と言う気もします。
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ネタバレ大水滸伝シリーズ第二章のスタート。
梁山泊陥落から三年。敗北の痛手と虚脱感を抱えながらも再起の準備を進めていく面々。燕青、武松は候真を伴い楊令の行方を追い金国へ。
三年間の辛苦を経てそれぞれ心境の変化が見られ中々すぐに再スタートとはいかない雰囲気。
ギラギラしていた歴戦の強者たちもどこか丸くなった印象。(みんな呉用と馬が合わないのは相変わらずだが)
そんな中でも花飛麟、候真など次世代の若者の成長も見られる。
そして焦らしに焦らしてラストでようやく楊令が登場。
闊達な若者がなぜ苛烈な戦いを続ける「幻王」になったのか。
いつ帰還するのか。梁山泊に何をもたらすのか。
次巻以降も楽しみだ。 -
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ネタバレ人物事典が面白かったです。
原典を解体して、一から作り上げた水滸伝。
ストーリーの面白さに、つい先を急いで読んでしまったが、作者はひとりひとりの人物を深く理解して作り上げていったことがよくわかる
びっくりしたのが、蘆俊義の身長・体重。198cm・130kg。
燕青、170cm・60kg。
燕青、よく蘆俊義を背負って1週間も走りとおすことができたな。
そりゃあ死域も越えるってもんだよ。
作者が「そっちに行くなよ」と思いはじめると、みんなそっち(死)へ行ってしまう。
作者にも止めることのできない漢(おとこ)達の生きざま、死にざま。
“書き終えた時は、過剰になったかもしれないと思った。読み返すと、これはこれでよかったのだ、と思い直した。夢中で書いたが、朱仝の死は、確かに私の考える男の死に様のひとつである。”
やっぱ、そこだよね。
そして、最初から水滸伝の続編としての楊令伝を考えて楊令を造り出したのだという。
完璧な人間として水滸伝に登場した楊令。
楊令伝ではそんな彼の汚い面、残酷な面をさらけだし、乗り越えて成長していくのだという。
国づくりと、ひとりの男の成長の物語。
楽しみだ。 -
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●1回目 2008.6.20
水滸伝・楊令伝シリーズ登場するたくさんの人物の中でも、この方臘という人物はひときわ魅力的だ。おなじ反乱軍の頭領といっても、梁山泊の宋江とは比較にならない存在感を放っている。濃厚で怪物的。
蒼天航路の董卓にオウム真理教の麻原彰晃が加えた感じといえば、その怪異さが伝わるだろうか。梁山泊一の理論派である呉用がその魅力に飲み込まれていくというのも面白い。
作者の北方謙三は、よくもまあこんな人物を創造したものだ。
その方臘が率いる宗教軍団と宋の最精鋭軍を率いる童貫将軍との殺戮戦を描いた巻。
●2回目 2015.1.31
童貫 対 方臘・呉用の戦いについに決着。
北と南の動乱の間にぬって着々と力を蓄える梁山泊。
宋の衰亡ぶりが明らかになってきた。
聞煥章の企みによる衝撃の展開は次巻に。 -
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●1回目 2007.12.22
やはりこういう長編小説は、完結してから読みたいものだ。登場人物が多岐にわたるので、こうやって時たま読んでも、頭に入らないや。さまざまな人物が活躍しても、以前のことを忘れてしまっているので、いまいちピンとこないというのは実にもったいない。かといって、出ているのに読まないわけにはいかないしなあ。
「小説すばる」に連載中の分も読んでいるので、北方謙三のこのシリーズ、もう読むものがない。
水滸伝を最初から読むしかないかなあ…
●2回目 2015.1.30
呉用が潜む方臘軍による宗教反乱、楊令と金軍の遼への侵攻、聞煥章による燕雲十六州独立の策謀。
混沌とした情勢の中、花飛麟と張平が子午山を下りる。
そして楊令が梁山泊頭領としてついに合流。 -
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●1回目 2007.9.23
最終巻。
いやあ、こういう終わり方になるのか。
これはこれですごい終わり方だが、終わりという感じが全然しないのは、作者が作り出した虚構の世界が勝手に動き出していて、作者がここで巻を閉じようがどうしようが、作品中の人物達はそのまま生きたり死んだり戦ったりするだろうと思わせるからだろう。
だから19巻を最終ページを読んでしまっても、これでジ・エンド、ああ長い長い物語がおわってしまったんだ、思えば遙かな道のりを作者と登場人物と読者である我々は旅してきたものだという、あの大長編小説を読んだ後の感慨は出てこずに、さあ次だ次だと思ってまわりをキョロキョロしてしまう。
作者も当然、書き尽くしたという感じはないはずで(たくさんの主要登場人物達がまだあの世界で作者が活躍の場を与えてくれるのを待っている)、その証拠に続編である楊令伝がはじまっている。現在2巻目が刊行中。全部で10巻はあるらしい。まあなんというか、すごい馬力だ。
●2回目 2015.1.24
ついに最終巻。
童貫対梁山泊軍の最終決戦。
そして楊令伝へ。 -
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●1回目 2007.9.23
梁山泊軍対宋軍の総力戦。
犠牲者が増大。
水滸伝の宋江と、三国志の劉備は、よくわからない人物だ。
なぜあれだけの英雄豪傑たちが、この凡庸そうに見える人物のもとに集まってくるのか。
人間としての魅力ということになるのだろうが、その魅力をうまく描いた本に出会ったことがない。
北方謙三は「三国志」の中で、劉備を激情家として描いて、かなり説得的な人物像を作り出すことができたが、「水滸伝」の宋江には、なんだかちょっと困っている感じ。旅に出て同志を訪ね歩いている間はよかったが、梁山泊に入って動きが少なくなり、そしてここ数巻のように全面戦争に入ってしまうと、武術家でも戦略家でもないこの人物をどう取り扱っていくのか、少々困惑気味のようでもある。
わたしには、宋江はなんだか劉禅を連想させるのだが、そういったらいいすぎか。
おそらく精神的な支柱としての存在は、関係のない第三者の目から見ると、そういうふうにみえるものなのかもしれない。
●2回目 2015.1.22
楊令帰還。
それにしても、作者は、いつからこの水滸伝の続編を書くことを考えていたのだろう。
父親が倒された第5巻の段階で、ここまで構想していたのだろうか。
まさかね。 -
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●1回目 2007.9.16
宣賛の奇計。
宋軍の攻撃終息。
扈三娘の結婚話(笑)
この作者はいつのまにか、笑わせたり和ませたりすることも上手になっているな。
そういう息抜きがないと、こんなに長い話は読者の方がもたないだろうな。
●2回目 2015.1.17
流花寨、二竜山、双頭山に拠る梁山泊軍3万と、官軍20万の総力戦。
じわじわと押される梁山泊軍の起死回生はなるか。
前回読んだのは2007年9月だから、7年半前のこと。
これから先のストーリーは、結末以外、まったく覚えていない。
きれいさっぱり忘れている。
ということは、ほかの本についても同じなんだろうな。
これまでずいぶん本を読んできたつもりだが、これを、どう考えればいいのだろう。
同じ本で二度楽しめるといって喜べばいいのか、費やした膨大な時間は無駄だったと惜しめばいいのか。
なんともいえない感じ。 -
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●1回目 2007.9.9
九紋竜史進の副官、杜興のエピソード。
映画でいえば、渋い脇役が演じて主役を食ってしまう一番オイシイ役どころ。
全19巻の11冊目。
文庫版が出ているのはここまで。
もはやとまりません。
●2回目 2015.1.10
前回は文庫本でここまで読んだ。
それ以降の巻はまだ文庫化されていなかったので、あとはハードカバーで。
今回は、1~4を文庫版、5~7をハードカバーで、8~からふたたび文庫版で読んでいる。
ハードカバーに変えたのに特に理由はなくて、気分転換のつもりだったのだが、文庫化の際に手が入って、それが最終版だということを知ったので、8巻から文庫に戻った。
文庫版には「あとがき」があって、参考になるものもあるので、これから読もうという方は、文庫版がおすすめ。
さまざまな登場人物のエピソードが語られる巻。
最後に衝撃的な展開。