北方謙三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全7巻。
北方版史記。
久しぶりに北方版古代中国。
名前は聞いた事ある史記。
本物はどうなのか分からないけど
北方版は漢の武帝の生涯の物語。
三国志・水滸伝のような
血湧き肉躍る、豪傑達の物語ではなく、
割と淡々と、しみじみ「生」を見た作品って印象。
当然、北方版なので、
漢達の物語なんだけど、
前2作に比べると少し大人しい。
というか、大人な感じ。
スリリングで迫力ある前半と、
中盤以降、徐々に強くなる死の臭い。
真ん中に居るのが戦人でなく帝だから
死に対する想いが身近に感じたのかも。
戦で死ぬ訳じゃないから。
水滸伝より読み返す機会が多そう。
年取ってきたんだろうなあ。
きっと。
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Posted by ブクログ
悲劇だらけの巻。
理不尽なことからの現状をひとしきり嘆いたあとは、その不遇の中で何か目的や意味を見出し行動する。うーん、【漢】だ。
でも司馬遷も、李陵も、蘇武も、不幸の発端は武帝だ。
それにしても何を飲もうかな。レベルで人の人生を左右する重大な決断をしないで欲しい…確かに国のトップの言っていることがコロコロ変わるのは、良くない。
でも間違えた、と思ったら迅速それを訂正、修正するのも必要なわけで。むー。
以前から李広利を過度に優遇する武帝に疑問を持っていたけれど、桑弘羊の言葉にああ、と思う。それだけではない、色々なものが絡まって、なのでしょうが。