北方謙三のレビュー一覧

  • 楊家将(ようかしょう)(上)

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    北方さんらしい、というか、らしすぎる作品ですね。
    まずは登場人物の格好良さ。
    主人公の楊業もそうですが、その息子達、特に長者の趣のある長男、ニヒルだけど奥に熱いものを持つ四男、人情厚くしかも知的な六男、天真爛漫な七男など、魅力的な人物が次々出てきます。ライバルとなる白き狼・耶律休哥も良いですし、更には遼の文官・王欽招吉でさえ格好良い。オンパレードですね。
    続いては戦いのシーン。
    なんだか全編戦闘シーンと言う感じさえするほど多いですね。それが何時ものようにダイナミックで迫力がある。戦術レベルの記述中心で、個々の戦いが少ない分、残虐性は余り感じない。
    とは言えね、ちょっと”らしさ”が出過

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    2017年10月30日
  • 波王の秋

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    ハードボイルドの巨匠、北方謙三の北方太平記のひとつ。
    前回読んだときは”武王の門””破軍の星”という傑作の延長で読んだせいか、あまり印象に残っていなかった。今回読み返して、これはこれですごく面白い小説であると再認識。とにかくページをめくる手が止まらない。(多分)前記の作品と違って、主人公が実在の人物ではないために、かなり自由な設定やストーリー作りができたのではないか。それが、この本の利点でもあり、一方何か浮き上がりがちになる理由でもあるようだ。
    相変わらず切り詰められた文体は力強い。

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    2017年10月30日
  • 楊令伝 三 盤紆の章

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    「方朧の乱」が本格化。瞬く間に死をも恐れぬ信徒の唸りが江南を席巻する。童貫が禁軍を率いて出陣。
    北では宋・金が「海上の盟」を結び遼を挟撃。その裏で聞煥章が燕雲十六州に新国家を建国するという野望のため暗躍する。
    いくつもの国・勢力が入り乱れた戦いの中、楊令がついに合流。再び掲げられた「替天行道」の旗。

    三巻で特に印象深いのは張横・張平親子の再開と子午山からの巣立ち。心の闇と盗癖を抱えて子午山に連れてこられた少年の成長した姿が感慨深い。

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    2017年11月05日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    ネタバレ

    大水滸伝シリーズ第二章のスタート。
    梁山泊陥落から三年。敗北の痛手と虚脱感を抱えながらも再起の準備を進めていく面々。燕青、武松は候真を伴い楊令の行方を追い金国へ。
    三年間の辛苦を経てそれぞれ心境の変化が見られ中々すぐに再スタートとはいかない雰囲気。
    ギラギラしていた歴戦の強者たちもどこか丸くなった印象。(みんな呉用と馬が合わないのは相変わらずだが)
    そんな中でも花飛麟、候真など次世代の若者の成長も見られる。
    そして焦らしに焦らしてラストでようやく楊令が登場。
    闊達な若者がなぜ苛烈な戦いを続ける「幻王」になったのか。
    いつ帰還するのか。梁山泊に何をもたらすのか。
    次巻以降も楽しみだ。

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    2017年10月23日
  • 替天行道/北方水滸伝読本

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    ネタバレ

    人物事典が面白かったです。
    原典を解体して、一から作り上げた水滸伝。
    ストーリーの面白さに、つい先を急いで読んでしまったが、作者はひとりひとりの人物を深く理解して作り上げていったことがよくわかる

    びっくりしたのが、蘆俊義の身長・体重。198cm・130kg。
    燕青、170cm・60kg。
    燕青、よく蘆俊義を背負って1週間も走りとおすことができたな。
    そりゃあ死域も越えるってもんだよ。

    作者が「そっちに行くなよ」と思いはじめると、みんなそっち(死)へ行ってしまう。
    作者にも止めることのできない漢(おとこ)達の生きざま、死にざま。

    “書き終えた時は、過剰になったかもしれないと思った。読み返す

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    2017年10月18日
  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    ●1回目 2008.6.20

    水滸伝・楊令伝シリーズ登場するたくさんの人物の中でも、この方臘という人物はひときわ魅力的だ。おなじ反乱軍の頭領といっても、梁山泊の宋江とは比較にならない存在感を放っている。濃厚で怪物的。

    蒼天航路の董卓にオウム真理教の麻原彰晃が加えた感じといえば、その怪異さが伝わるだろうか。梁山泊一の理論派である呉用がその魅力に飲み込まれていくというのも面白い。
    作者の北方謙三は、よくもまあこんな人物を創造したものだ。

    その方臘が率いる宗教軍団と宋の最精鋭軍を率いる童貫将軍との殺戮戦を描いた巻。


    ●2回目 2015.1.31

    童貫 対 方臘・呉用の戦いについに決着。

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    2017年10月12日
  • 楊令伝 四 雷霆の章

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    ●1回目 2008.1.27

    店頭にでたばかりの本。

    しかし、こうして細切れで読んでしまうと、登場人物が誰が誰やらさっぱりわからん。
    とくに第二世代の名前と顔が一致しない。

    とはいえ、花飛麟がだんだん良い漢になってきた。


    ●2回目 2015.2.1

    南では禁軍総帥童貫対方臘・呉用の対決。

    北では禁軍序列第二位の趙安と戦う、蕭珪材・耶律披機・耶律大石の燕雲十六州トリオが渋い。
    とくに蕭珪材の今後の活躍に期待。

    一方、唐昇・許貫忠のはぐれ宋軍コンビは、いまだにパッとせず。

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    2017年10月11日
  • 楊令伝 三 盤紆の章

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    ●1回目 2007.12.22

    やはりこういう長編小説は、完結してから読みたいものだ。登場人物が多岐にわたるので、こうやって時たま読んでも、頭に入らないや。さまざまな人物が活躍しても、以前のことを忘れてしまっているので、いまいちピンとこないというのは実にもったいない。かといって、出ているのに読まないわけにはいかないしなあ。

    「小説すばる」に連載中の分も読んでいるので、北方謙三のこのシリーズ、もう読むものがない。
    水滸伝を最初から読むしかないかなあ…


    ●2回目 2015.1.30

    呉用が潜む方臘軍による宗教反乱、楊令と金軍の遼への侵攻、聞煥章による燕雲十六州独立の策謀。
    混沌とした情勢

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    2017年10月11日
  • 楊令伝 二 辺烽の章

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    ●1回目 2007.9.30

    小説の全貌が姿をあらわしはじめる。
    そうか岳飛が出てくるのか。

    これで北方謙三の梁山泊系は、出版されている分は全部読んだことになる。

    「小説すばる」に連載中らしい。
    これも読もうかな…


    ●2回目 2015.1.24

    方臘登場。

    杜興のじいさんさんがいい味だしてるなあ。
    1巻目だが、顧大嫂と孫二娘との掛け合いも面白かった。
    花栄の子、花飛麟の鼻持ちならなさ加減がまたいい。

    呉用が生き生きしてきた。

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    2017年10月11日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    ●1回目 2007.9.24

    冒頭の3ページのカタルシス!
    これこそ続編を読む醍醐味というものだ。

    この興奮を超えるような感動を最後に与えてくれるなら、「楊令伝」はまぎれもなく「水滸伝」を上回る傑作になるのだが、はたしてどうなるだろうか。


    ●2回目 2015.1.24

    水滸伝からそのまま引き続き楊令伝。
    本当は、梁山泊陥落からこの物語が始まる間の3年間、とまではいわないにしても、数日間は開けた方がよかったかもしれない。
    その方が再開の感動があったはず。

    だが読み始めてしまったものはしょうがない。
    楊令伝全15巻の開幕。

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    2017年10月11日
  • 水滸伝 十九 旌旗の章

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    ●1回目 2007.9.23

    最終巻。
    いやあ、こういう終わり方になるのか。

    これはこれですごい終わり方だが、終わりという感じが全然しないのは、作者が作り出した虚構の世界が勝手に動き出していて、作者がここで巻を閉じようがどうしようが、作品中の人物達はそのまま生きたり死んだり戦ったりするだろうと思わせるからだろう。

    だから19巻を最終ページを読んでしまっても、これでジ・エンド、ああ長い長い物語がおわってしまったんだ、思えば遙かな道のりを作者と登場人物と読者である我々は旅してきたものだという、あの大長編小説を読んだ後の感慨は出てこずに、さあ次だ次だと思ってまわりをキョロキョロしてしまう。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十八 乾坤の章

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    ●1回目 2007.9.23

    梁山泊軍対宋軍の総力戦。
    犠牲者が増大。

    水滸伝の宋江と、三国志の劉備は、よくわからない人物だ。
    なぜあれだけの英雄豪傑たちが、この凡庸そうに見える人物のもとに集まってくるのか。
    人間としての魅力ということになるのだろうが、その魅力をうまく描いた本に出会ったことがない。

    北方謙三は「三国志」の中で、劉備を激情家として描いて、かなり説得的な人物像を作り出すことができたが、「水滸伝」の宋江には、なんだかちょっと困っている感じ。旅に出て同志を訪ね歩いている間はよかったが、梁山泊に入って動きが少なくなり、そしてここ数巻のように全面戦争に入ってしまうと、武術家でも戦

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十七 朱雀の章

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    ●1回目 2007.9.23

    梁山泊軍対宋軍の総力戦。
    いよいよ大詰め。

    北方謙三の水滸伝を読んでいて、白土三平の「カムイ伝」を思い出す。
    どちらも時の政権に反抗する壮大な物語だ。
    「カムイ伝」は第三部がまもなく開始されるという噂だが、第一部のパワーを取り戻せるのだろうか。


    ●2回目 2015.1.18

    戦場やそれ以外の地で、梁山泊の英雄が次々に死去。
    それに替わるように楊令はじめ、次代の登場人物たちが活動を始める。

    禁軍元帥童貫の存在感がますます強烈に。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十六 馳驟の章

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    ●1回目 2007.9.16

    王英の恐ろしい経験(笑)
    顧大嫂と孫二娘。危機を察知して難を逃れる李俊。かわいそうな阮小七と李立。

    浪子燕青vs洪青。

    あっというまに残り3巻になってしまった。
    大事に読まなくては。


    ●2回目 2015.1.17

    大戦の合間の小休止。
    その間に進む裏側での熾烈な闘い。
    浪子燕青の活躍が目覚ましい。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十五 折戟の章

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    ●1回目 2007.9.16

    宣賛の奇計。
    宋軍の攻撃終息。

    扈三娘の結婚話(笑)

    この作者はいつのまにか、笑わせたり和ませたりすることも上手になっているな。
    そういう息抜きがないと、こんなに長い話は読者の方がもたないだろうな。


    ●2回目 2015.1.17

    流花寨、二竜山、双頭山に拠る梁山泊軍3万と、官軍20万の総力戦。
    じわじわと押される梁山泊軍の起死回生はなるか。

    前回読んだのは2007年9月だから、7年半前のこと。
    これから先のストーリーは、結末以外、まったく覚えていない。
    きれいさっぱり忘れている。

    ということは、ほかの本についても同じなんだろうな。
    これまでずいぶん

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十四 爪牙の章

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    ●1回目 2007.9.16

    九紋竜史進の愉快な話。
    宋軍の全面攻撃、ついにはじまる。


    ●2回目 2015.1.12

    この巻の読みどころは、

    梁山泊の文官、鉄面孔目裴宣が、母夜叉孫二娘の件を宋江に報告する場面。

    一丈青扈三娘と矮脚虎王英の会話の場面。
    宋江がその王英に、扈三娘との結婚を勧める場面。

    そして史進の女郎買いの場面。

    いずれの場合も思わずニヤニヤしてします。

    そして官軍20万による一斉攻撃が始まる。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十三 白虎の章

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    ●1回目 2007.9.16

    双頭山攻防戦、勃発。
    美髯公(!)朱仝の活躍。


    ●2回目 2015.1.11

    壮絶な双頭山攻防戦。
    席次第12位美髯公朱仝の活躍

    同じく第62位毛頭星孔明の決死隊の活躍。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十二 炳乎の章

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    ●1回目 2007.9.14

    玉麒麟盧俊義の危機。
    浪子燕青、渾身の活躍。


    ●2回目 2015.1.11

    原作では、盧俊義は宋江に継ぐ席次第2位。
    その盧俊義の危機に、席次36位の浪子燕青が向かう巻。

    深夜の酒場での、呼延灼、朱富、彭玘による戦死者の回顧談。
    それに豹子頭林冲と九紋竜史進が加わった、仲間たちの会話が楽しい。

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十一 天地の章

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    ●1回目 2007.9.9

    九紋竜史進の副官、杜興のエピソード。
    映画でいえば、渋い脇役が演じて主役を食ってしまう一番オイシイ役どころ。

    全19巻の11冊目。
    文庫版が出ているのはここまで。

    もはやとまりません。


    ●2回目 2015.1.10

    前回は文庫本でここまで読んだ。
    それ以降の巻はまだ文庫化されていなかったので、あとはハードカバーで。

    今回は、1~4を文庫版、5~7をハードカバーで、8~からふたたび文庫版で読んでいる。
    ハードカバーに変えたのに特に理由はなくて、気分転換のつもりだったのだが、文庫化の際に手が入って、それが最終版だということを知ったので、8巻から文庫に戻った

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    2017年10月09日
  • 水滸伝 十 濁流の章

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    ●1回目 2007.9.7

    官軍:呼延灼将軍vs梁山泊軍:晁蓋の激突

    これで10巻目。
    やばいな、あと9冊しかない。

    ここまでで、水滸伝百八星のほとんどの人物が登場したようだ。


    ●2回目 2015.1.10

    晁蓋率いる梁山泊軍と、呼延灼軍の激突を描く。

    反乱軍である梁山泊が強力になっていくに従い、体制側である宋の方でも、青蓮寺を中心に、腐敗体制を改め、官軍の力がグレードアップしてくる。最後は童貫出陣による決戦だろう。

    そういった全体のシナリオが、だいたい見えて来る巻。

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    2017年10月08日