乃南アサのレビュー一覧

  • いつか陽のあたる場所で

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    ネタバレ

    罪を犯し、前科持ちになってしまった主人公と、同じく前科のある友人の話。読んでいる間ずっと、辛い気持ちでいっぱいだった。
    刑期を終えても過去は消えない。いつか自分のことが世間にバレるのではないかと怯え、静かにひっそりと生活している。救いは自分のことを分かってくれる友人だけ。
    あー、誠実に生きよう。人に後ろ指を刺されるようなことは絶対しない、とつくづく思わせられた。
    それと同時に前科のある人への偏見を持ってはいけない、誠実に生きようともがき苦しんでいる人も大勢いるのだ、と思う。
    とても考えさせられる本だったが、いつか主人公たちの前科のことがバレてしまうのではないかと、読んでいる間ずっと気が気ではな

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    2025年03月28日
  • マザー

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    5話の短編集。
    視点の違うそれぞれの立場からの母親を描いていた。
    (「ビースト」はどっちだろう、、母本人かな、母となった娘を見たその母かな、、)

    「セメタリー」なんか、題名だけで不穏だし不安感を誘うし、この息子の頭の花畑をどうひっくり返すのか、予想はできたもののきっちり落とす最後を読めたのはよかった。

    この息子や、ほかの作品に出てくる娘は善良だとは思うけど、あまりに呑気。
    気づかせないよう、“いい子”に育つようにしたのはその母親なんだから、なんとも皮肉。

    こういう、“家族神話”がとっくに崩壊してる小説、このところ多くなったと思う。
    いつもそうそう、そうだよなんで気づかないの?と思いながら

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    2025年03月25日
  • いつか陽のあたる場所で

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    ★3.5

    以前チラリと見ただけのドラマの印象が強かったようで、全編上戸彩ちゃんでした。
    ドラマをじっくり見たくなりました。

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    2025年03月06日
  • 今夜もベルが鳴る

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    電話の向こうで喋っているのはほんとうに自分のよく知っているあの人だろうか?そんな不安におそわれたことはないでしょうか?これは一口に言うとそんな物語。電話で話しているうちに知っているはずの人のことが判らなくなってくる。だんだんと自分の知らない人間に変貌していく。実際に会って話をするといつもと変わらない人に見えるのだけれど……。ネット社会になってくるとこういうこと増えるのではないだろうか?電話ならまだしも電子メールとかチャットでやりとりしていると、このような不安におそわれる機会も増えてくると思います。

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    2025年02月27日
  • 6月19日の花嫁

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    この小説、平成3年刊の文庫化なんですが、こんなに面白いんだからもっと早くに文庫にして欲しかったなあ。などというと読者のわがまま?文庫化までの間隔って2~3年くらいだろうと思っているんだけれど。
    結婚式まであと5日の花嫁が記憶を失って見知らぬ場所で目覚めるっていう「お約束」な始まり方ですが、そこからは一味もふた味も違う。主人公の心理描写が細やかで良いなあ。ミステリとしてもすばらしいと思う。
    ただ、ひとつだけ文句をつけておきましょう。いえ本編ではなく解説になのですが。解説にいろいろと書きすぎです。まあ、ミステリファンが解説を最初に目に通すとは思いませんが。みなさん、本編から先に読みましょう。(あた

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    2025年02月26日
  • ウツボカズラの夢

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    筆舌に尽くし難いような負の感情を表現するのが本当に上手だと思う。
    みんな似たり寄ったりなのに、どこか自分を棚に上げて見下している。自分は大丈夫、自分には崇高な大義があるみたいな?この物語ほど下衆では無いけど自分も似たところはあると気づき反省。
    いいじゃんかよネスカフェのカフェオレで、幸せについて一考させられる小説だった。

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    2025年02月24日
  • マザー

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    ネタバレ

    初作家さん 
    「マザー」という題名に 芦田愛菜ちゃんが小さくて、泣いているイメージが浮かんだのだが・・・・

    母親だけど老親の娘として葛藤したり、
    子を宿して妻の座を勝ち取ったのに子にうけいられなかったり、
    我が家はいい家庭と子供は信じてたけど それは母の我慢のもとに作られていたり。
    「母親として」とひとくくりにされてはたまったもんじゃない ブラックな立場
    様々な母の有り様と事情が重すぎて ちょっと咀嚼できない話もあるけど
    短編集なので乗り切れる。
    元気な時に読んだ方がイイかも。

    直木賞作家さんなので、次は受賞作の「凍える牙」読もうかな。

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    2025年02月24日
  • マザー

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    母として色々な生き様。他人には見せない顔があるということだ。え、うちの母は? と不安に。自分の人生だもの、役割に縛られることはない。

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    2025年02月22日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    後編。登場人物が少ないので、犯人は想像できた。推理モノに対する思い入れは強くないので不満は無し。音道のキャラが今ひとつはっきりしない。滝沢が無事復帰できたのは良かった。昴一とはどうなるのかな?

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    2025年02月12日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)

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    音道貴子シリーズ。四作、五作が前後編だったので、シリーズとしては第六弾になる。本作も前後編、その前編である。白骨死体が発見され、その関係者の老人を調べるが、認知症で要領を得ない。そして、その老人が殺害されてしまう。あの滝沢とコンビを組む音道。後編に続く。

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    2025年02月11日
  • 犬棒日記

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    日常生活の中ですれ違う人達の会話や行動を集めたショートショート。
    結末が気になる物が多いので、モヤモヤしますが、サラッと読めるのでちょっとした空き時間に読むのが良いですね。
    1つの話は5ページ弱なので。

    内容は嫌な気持ちになるものが多いです。
    次は幸せなショートショート読みたいですね。

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    2025年02月05日
  • ピリオド 〈新装版〉

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    ネタバレ

    他人は煩わしいけど、独りは寂しい。
    過去を切り捨てたいけど、情や世間体に振り回されて切り捨てきれない。
    腹の立つ相手をやり込めたいけど、勇気がないのかめんどくさいのか、それができない。
    ゆらゆら揺れ動いてはっきりしない、そんな主人公に少し共感してしまう。
    モヤモヤしながら読んでたけど、最後は自分のスタンスをしっかり定めて進んでいったのにはすっきりした。

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    2025年01月24日
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇

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    シリーズ第六作。4つの短編を収録。機動捜査隊から隅田川東署の巡査部長となった音道貴子の活躍を描く。『嗤う闇』では、恋人の昴一がレイプ犯の被疑者に。その事件を追う音道。デンボが良く、面白かった。

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    2025年01月22日
  • 涙(下)

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    戦後、高度成長期の日本。婚約者の刑事である勝が突然失踪し、勝の先輩の娘が無惨な形で殺害される。萄子は、容疑者としての疑いをかけられた勝をどうしても諦められず川崎、熱海、焼津、田川、、と小さな手掛かりを手繰って捜し求め彷徨う。

    結末は、正義感と自らを顧みず人のために自己犠牲を惜しまない勝の人格と、刑事特有の逆恨みに対する輩からの制裁に巻き込まれた凄惨な事件。

    事件の展開が非常にゆっくりであるが、最終章である「涙」はやっと再会出来た勝と萄子の抗うことができない嵐と人生を絡めた壮大なクライマックス!
    結末が気になり上下一気読みした物語だった。

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    2025年01月13日
  • 戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー

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    ネタバレ

    警察小説アンソロジー
    「オール讀物」2023年6月号掲載(+書下し2)
    佐々木譲の入れ墨問題は最近緊張感を味わったw
    乃南アサの古き良き警察モノは読後感が最高
    松嶋智左の女性刑事モノは秀逸、特殊なヤギノメw
    初めての大山誠一郎、理屈は分かるケド荒唐無稽
    長岡弘樹、秘かな執念、悲惨にならなくて良かった
    櫛木理宇氏は青春作品を引きずるが切れ味は良し
    今野敏、主役をあーだこーだと小さな事で悩ませる
    長岡氏の教場シリーズ借りる事にしたw

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    2025年01月08日
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)

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    一話目は「そんなに都合よくいくかな?」とは思ったけど、ちょっといい話。
    二話目以降はちょっと怖い話、乃南ワールド。

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    2025年01月08日
  • 死んでも忘れない

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    「不倫の口封じのため、殺された私。愛は憎しみに変わり、霊となってあなたを見つめ続ける…」
    かと思ったら違いました。
    悪意なんてどこにでもありますから、
    小さく済めば良しとします。

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    2025年01月01日
  • しゃぼん玉

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    ひったくり、強盗障害を繰り返してきた23歳の学生・伊豆見翔人が逃避行の末に辿り着いたのは宮崎県の山深い椎原村。そこで怪我をしていた老婆を救い、そこまま椎原村での暮らしが始まる。田舎で次第に浄化されていく翔人。感涙とまではいきませんでしたが、ほっこり暖かくなります。

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    2024年12月04日
  • 死んでも忘れない

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    ネタバレ

    中盤まではどんどん転がり落ちて救いようがないから読み進められなくて、ハッピーエンドを確認してから再開した。
    30年前の小説だから今と感覚が違うのか、崇と絢子に全く共感できなかった。
    渉の気持ちだけは痛いほどわかり、段々と心を閉ざしていく描写に心が痛くなった。
    最後はまぁ、出来すぎてるけどね。

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    2024年12月01日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    雑に括れば女刑事もの。
    面白かった、けど、なんとなく評価しにくい作品。


    作中では、
    ・不可解な2種類の犯行方法の謎
    ・殺人の動機となった過去についての謎
    ・男性社会における女性主人公の抵抗
    ・女性主人公と男性のチーム成長譚
    ・ウルフドッグと人間の生の躍動の対比
    といった複数の要素の絡み合いがある。
    ポジティブに言えば、それが物語を面白くしている。
    ただ、ネガティヴに言えば、それが物語のピントをぼやかしてしまっている気がした。

    けど、それは言い方を変えれば「上下巻にして倍くらいのボリュームで読み応え倍増して欲しかった」という、ポジティブな感想でもある。

    女性主人公が、職場でも家庭でも、理

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    2024年11月23日