乃南アサのレビュー一覧
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昭和20年8月15日水曜日。その日誕生日でもあった鈴子は、母と敗戦を迎える。
戦争は、彼女達から多くを奪って終わった。そして、敗戦は、若い多くの女性たちに新しい苦難を与える。
戦後、RAA(特殊慰安施設協会)が設立され、若い女性達が、一般女性の防波堤として集められていく。彼女達は、自分や家族の生活の為、仕事として受け入れる。
鈴子の母親は、夫を事故で亡くし息子達を戦争に取られ、生きていく為、RAAでの通訳の仕事を得る。
RAAを近くで見た鈴子が、見聞きして理解した戦後を描く。辛い箇所はあるけれど、中学生くらいから読めるのではと思う。
鈴子は、それと共に彼女のお母さまの変貌を見てきた。戦前、妻と -
Posted by ブクログ
1998年から2020年にかけて書かれた乃南アサさんの短編小説アンソロジー。
最初の作品は普通小説っぽくて、意外とそういう作品が並んでいるのかと思い油断して読んでいると、いきなりホラー小説みたくなったり、ミステリっぽくなったり、なかなか多彩である。読み始めた時はどんな作品なのか分からないので、読んでみてのお楽しみ、というスリルがあった。
しかし、私はこの本に対してちょっと申し訳ないことをした。途中から、ヘンリー・ジェイムズの短編集と同時に、つまりかわりばんこに読んだのである。そうしてしまうと、ジェイムズ作品の文章の味わい深さ、物語世界の(心理的な)深さが際立ってしまい、そうすると本書の諸 -
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なおなおさんに、「松子さん、警察小説好きですよね?それなら…」と
女性刑事が主役、乃南アサさんの
『花散る頃の殺人』をおすすめしてもらった♪
ブク友さんのレビューやおすすめから、いつも読みたいものを決めていたので、自分が警察小説好きだった事に気付いていなかった!
ほんとだっ!自分の本棚を見ると警察小説がけっこうある∑(゚Д゚)
なおなおさん、すごっ!
初めての女性刑事が主役のお話。
音道貴子、32歳、バツイチ、三姉妹長女、バイク好き、職場でのあだ名は"おっちゃん"。
強く真面目で優秀な刑事。
そんな貴子の女性刑事としてのリアルな日常が書かれていた。
捜査でくたくた