【感想・ネタバレ】しゃぼん玉のレビュー

あらすじ

女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが……。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

涙がとまらない再生の物語。過ちをおかし、田舎の山奥に流れ着いた若者が、素朴な村人とのふれあいを通じて心が再生していく。映画を観て感動し、小説も読みたいと思って読んだら小説も感動しました。この小説から乃南アサさんにハマりました。

0
2025年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生の頃に読んだ「西の魔女が死んだ」を思い出した。

村のじーちゃん、ばーちゃんたちがよい。

裏に書いてあるあらすじ、サスペンスではないだろ。

0
2025年08月09日

Posted by ブクログ

ひったくりを犯した翔人が、逃走するところから物語が始まる。

逃避行の最中、宮崎県の山深い村に着く。
ここで出会う、老婆、老爺、村の人々。
この出会いが、彼の心を変えていく。

最後の老婆とのやり取りは、涙なくしては読めない感動的な作品。

0
2025年02月02日

Posted by ブクログ

心が温まった。人は何歳からでもやり直せる。たとえ家庭環境に恵まれなかったとしても今後の人生で誰に会うかによって変わってくると思う。菜豆腐食べてみたい。

0
2024年09月05日

Posted by ブクログ

すごーい面白かった。
久しぶりに一気読み。
なんか何のことはないようなお話なんだけど、すごい面白い。
さすが乃南さん。

0
2024年04月15日

Posted by ブクログ

この主人公は育ち方とか環境とかが悪かっただけで元はいい子だったんじゃないかな…

主人公の心境の変化とかがよくわかって最後の方は泣けました。

おばあちゃんや村の温かい人に囲まれて幸せに暮らせるようにのるといいなと思ってしまいました。

0
2023年11月27日

Posted by ブクログ

最初はこの主人公がどう善行をつもうとも、ハッピーエンドになる事は許されないだろうな。もしなったとしたら駄作だな
という気持ちで読んでいた。
だけど、実際読み終えて振り返れば、ハッピーエンドだけどモヤモヤ感は無い。
主人公の性格と作品の雰囲気で何となくこれでいいかってなってしまった。

不思議な感じなのに、どこか心温まる、良い作品でした。

0
2023年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなかハートフルな内容ですごくよかった。朗読の人も上手だった気がする。おばあちゃんのお金見つけておばあちゃんが冷たくなるか瞬間かこわかったけど‥やっぱりこの人も仏様ではなくて人間なんだなと思った瞬間だった。

0
2023年10月31日

Posted by ブクログ

誰でもやり直せるんだ、そう強く、強く思える作品です。
映画でさえも泣かない自分が本で泣かされました。そのページだけ刻むように涙で滲み、ふやけています。

0
2023年10月28日

Posted by ブクログ

大きくつまずいた時に立ち直れる考え方を知りたくて、この本を読みました。出てくるお年寄りがいい人ばかりで、こんな風に歳を取りたいと思いました。朝起きて仕事をする事だけでもいい事だって思えた。

シゲ爺の言葉
「自分の生き方についちゃあ、しょうがねえって諦めたら、そこで終わりばい。諦めたら、人生なんかやり直せん。どげん若くても」
自分も諦めずに頑張ろう!

0
2023年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても読みやすく、おもしろく一気読みしました。
翔人はお婆ちゃんと出会えてよかった。
村のみんなとも。
もちろん強盗や怪我を負わせたことは許されることではないし、自分が被害者の立場だとしたら許せないと思う。
やっぱり人の温かさは心を動かすなと思った作品でした。
最後もお婆ちゃん生きてるみたいで本当によかった。

待ってくれてる人がいるというのは幸せなことだなと思いました。

0
2023年06月02日

Posted by ブクログ

引ったくり等の罪を犯した若者が、ひょんなきっかけで、田舎の農村に流れ老人達とふれあう事で改心していくというベタな話しだと思う。しかし、人物の描き方やプロットが素晴らしくて、全然シラけず引き込まれて、最後は感動した。良い作品だった。

0
2025年09月08日

Posted by ブクログ

子供の頃に読んで、大人になって子供がいる今、再読した。
当時は知らない村で「いずみ」が村の人達と関わり、様々な体験や心に触れて再生していくサクセスストーリー、って感じてた。
ちょっとした冒険譚を読んでいるようで、ワクワクした。

でも、今はちょっと違う。
「いずみ」はこどものまま、誰かに認めてもらいたくて、自分のままを受け入れてほしくて、安心がほしくて、ずっと彷徨っていた。
端々に寂しさと遣る瀬無さが混じり、時に子供のように感激し、本当に純粋な子供のまま、どうしていいか分からず体だけ大人になってしまったんだね。

読み進めながら、自分の子に安定と安心をあげられているか、突き付けられる場面が沢山あって、苦しくも切なくもなった。

自分が何をしても上手くいかない。
それに対して怒られたり嫌われたりしても、どうしていいか分からない。
途方に暮れた自分の子どもを想像したら、怖くなった。
すごく大事に大切にしたい時期に今いるのがこの本を読んでて分かった。

0
2025年09月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フィクションゆえの「そんな都合のいいことが…」なところはあるものの、椎葉の人たちとのふれ合いを通じて、翔人が人生に前向きになっていくのは、純粋に嬉しかった

0
2025年04月07日

Posted by ブクログ

暗い始まりから一気に話が転換し別の世界の話になった。肯定、期待、応援、安心、人はそんなのが必要なんだろうな。それらを与えてくれる人との関わりが必要。

0
2025年03月22日

Posted by ブクログ

主人公・翔人の心の成長の描写が上手く描かれていた。
そしてなんと言っても、老婆スマとの出会い。宮崎県の方言が各登場人物の個性を更に際立たせていた。
個人的に好きなシーンは夜の雨のシーンです。夜に突然降る雨の音や雰囲気がかなり繊細に描かれていて、田舎に住んでる人は共感できると思います。
人を信じることって難しい。でも、信じてくれる人が傍にいることがとても大切なんだと思い知った。タイトルの『しゃぼん玉』の意味も最後まで読めば分かりますよ。

0
2025年01月17日

Posted by ブクログ

とってもよかった!
乃南アサさん、初めて読んだかな?
描写力とプロットがすごい。
主人公翔人と一緒に追体験してるみたいで、
田舎のおばあちゃんに囲まれながらごはん食べてるシーンなんて 自分も美味しいもの食べてその団欒に入ってるような、あたたかい気持ちになった。

0
2024年12月21日

Posted by ブクログ

映画を観てからの読書でした。
市原悦子さんが好きで観た映画でしたが本当に良くて原作がある事を知り早速読みました。
先に映画を観たので本を読みながらも市原悦子さんが頭に浮かびながら読み終えました。
映画と本で2度市原悦子さんの世界が楽しめました。
この作品は映画を観てから本を読むのがおすすめです。
っぱり市原悦子さんは素晴らしいな〜と再確認しました。
舞台となった村もいつか訪れてみたいです。

0
2024年10月05日

Posted by ブクログ

主人公は若者らしい無軌道さを持ちつつも、心根はまだ腐っていないのでどこか憎めない。
サスペンスと思っていたのでまさか感動して泣くとは思ってなかった。(普段感動系を全く読まないので耐性がない)
乃南さんは「凍える牙」を以前読んだが、こういう系統も書いてるとは知らなかった。どちらも展開のテンポが良いので映像化しても映えそう。

0
2024年08月17日

Posted by ブクログ

映画から見て読んだ本。

最近、乃南アサを読むようになって、まさか彼女の作品とは思わなかった。

小説を読みながら、映像が思い浮かぶ程、映画はよく再現されていると思った。

主人公の心情描写や情景もよく描かれていた。

0
2024年07月30日

Posted by ブクログ

未読本と既読本が何かのタイミングで混ざってしまった。なので、これ再読です。再読でも十分に面白かった。しゃぼん玉の人生が、確かのものに変わっていくお話。この作家は本当多才だなぁって感心します。一気に読み終わって暖かくなりました。

0
2024年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

乃南アサだからなあ。
ハッピーエンドでもバッドエンドでもいけるんだよなあ。
どっちに落とすつもりなのだろう。

三浪して五流大学にやっと入ったものの、そこに居場所はなく、かといって家族はとうの昔に崩壊していて、することもしたいこともない伊豆見翔人は、行き当たりばったりにひったくりやコンビニ強盗をしながら西へ西へと流れていった。
ヒッチハイクしたトラックで運転手を脅しもっと遠くまで乗せてもらおうとしたが、つい居眠りをしてしまい、見知らぬ山道に落とされてしまう。
そこで、怪我をした老婆と出会い、金か物を奪おうと助けたことから翔人の運命が変わる。

父親からは物理的に、母親からは言葉の暴力を浴びせられて育った翔人は、自己肯定感など皆無に等しく、刹那的で利己的で、要は最悪の若者として作品に登場する。
しかし、下心ありとはいえ助けることになった老婆・スマの、ちんまりとした体からは信じがたいくらいのタフな暮らしぶりが愉快。

そこで翔人は、スマばあちゃんの孫と間違われ、世話を焼かれたり仕事を手伝わされたりしながら10日ほどを過ごす。
久しぶりに食べる、ちゃんと食器を使って食べる食事。
初めてかけられる「ぼうは、いいこ」という言葉。

山仕事に連れまわすシゲ爺もまた、仕事に容赦はないが、慣れぬことに悪戦苦闘する翔人を温かく見守ってくれる。
本当に強い人と言うのは、どういう人なのか、道を踏み外してもやり直すためにはどうすればいいのか。
翔人の疑問に、自分の経験と言葉で答えてくれる。
今まで翔人のまわりにはいなかった、こうなりたいと思えるおとな。

スマばあちゃんにも秘密は、あった。
弱い部分もあった。
それを知った日、翔人はスマばあちゃんにすべてを話す。

「――死なねえで、いてくれねえかな。あの――俺が、戻ってくるまで(中略)俺――婆ちゃんの飯、また食いたいんだからさ。絶対」
ここで涙腺崩壊。

「死なねえで」と言われても、婆ちゃんもう90歳だからな。
なんならシゲ爺だって70歳過ぎだ。
それでも、もうしゃぼん玉のような、ふらふらと中身のない人生は嫌だ、と翔人は自分で決心した一歩を踏み出す。
よい小説を読みました。

0
2024年04月12日

Posted by ブクログ

さくさく読めた。心が摩耗し人生を捨て去ろうとしていた男が今一度自分を見つめ直すまでの過程がよかった。清々しい

0
2023年08月16日

Posted by ブクログ

ん?この本は読んだこあったかな?…章が進むにつれて数年前の深夜にやっていた映画、主人公の青年が林遣都で片田舎の婆ちゃんが市原悦子だったなあと思い出した。この二人を想いうかべながら読んだが違和感なく読むことができた。原作もそうですが脚本が素晴らしかったのかなあと感じました。

0
2023年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後、ちゃんとおスマさん生きてるのかしら…

他の方の感想読んでると生きてて良かったって書いてあるけど、実際には対面した描写ないよね?読み落としてる?
なんなら最近会ってないって描かれてて不安なんだけど。
イヤミスの読みすぎかな。

0
2023年05月15日

Posted by ブクログ

『自分は生涯、しゃぼん玉のように、ただ漂って生きていく。そしていつか、どこかでパチンと弾けて消える』
暴れる父と自分を疎む母、そんな家庭に育ち、通り魔や傷害を繰り返して“しゃぼん玉”のように生きていた青年・翔人が、逃げ込んだ山奥でふとしたことで助けた婆ちゃんのところに転がり込むことになる。
彼を婆ちゃんの孫と勘違いした村のおばちゃんの世話焼き、爺ちゃんとの山仕事、訳あって都会から戻った女性との触れ合い。
『白くふっくらとした銀杏が、山ほど入っているビニール袋を差し出した老婆は、そう言って恥ずかしそうに笑った』、はにかむお婆ちゃんが目に見えるようで、この村の人々のなんと純真無垢なことか。
こうした人に囲まれた翔人の村での生活と、その間に挿まれる過去の家庭環境の中で描かれる翔人の心根。『しょうがねえことも、あるにゃあ、ある。だが、それと、どうでもよくなるっちゅうとは、別もんばい』、ちょいと道徳臭いけどね、そうした人々に囲まれて、翔人はもう一回人生をやり直すことを決意する。
なんのひねりもない話で予定調和的結末と思いながら、ラスト近くは涙が出てきて、電車の中で読んでいてちょっと困った。
こんな話に涙もろくなるっちゅうのも我ながらどうかと思いながら、乃南アサさんって上手だと感服する。

0
2025年09月23日

Posted by ブクログ

ひったくり、強盗障害を繰り返してきた23歳の学生・伊豆見翔人が逃避行の末に辿り着いたのは宮崎県の山深い椎原村。そこで怪我をしていた老婆を救い、そこまま椎原村での暮らしが始まる。田舎で次第に浄化されていく翔人。感涙とまではいきませんでしたが、ほっこり暖かくなります。

0
2024年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

親に恵まれず、大学も中退し、ひったくりをしながら生きていた主人公が逃げてたどり着いたど田舎で自分を取り戻していくお話。悪くはなかったのだけど、主人公の心理があまりにも理解できず、共感しづらかったのと、あそこにたどり着くまでがちょっと急展開すぎたかなあ、というところはありました。

0
2024年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある青年の更生物語。
事実を客観的に見れば、ひったくりや強盗など、人を傷つけることを続けてきた非道な青年。
それが視点を変えると、なんだか心温まるストーリーになるとは、小説ってすごいなと思った。

もちろんどんな理由であれ、人を傷つけるのはNG。この青年は運良くいい出会いに恵まれ更生することができたけど、もしかしたら被害者はずっと苦しんでいるかもしれない。そうなったらこれは、ハートウォーミングストーリーとは程遠いものとなる。

…ってこれはフィクションなんだけど、こんなにも真剣に考えさせられて感情移入してしまうほど、よくできた小説でした。

0
2023年05月01日

Posted by ブクログ

『おスマじょう』ことスマお婆ちゃんと『シゲ爺さん』。消えそうになって行くしゃぼん玉の様な人生を変えてくれた2人。
91歳の生涯を完うし何時も支えてくれた婆ちゃんを思い出しました。

0
2022年12月24日

「小説」ランキング