乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
雑に括れば女刑事もの。
面白かった、けど、なんとなく評価しにくい作品。
作中では、
・不可解な2種類の犯行方法の謎
・殺人の動機となった過去についての謎
・男性社会における女性主人公の抵抗
・女性主人公と男性のチーム成長譚
・ウルフドッグと人間の生の躍動の対比
といった複数の要素の絡み合いがある。
ポジティブに言えば、それが物語を面白くしている。
ただ、ネガティヴに言えば、それが物語のピントをぼやかしてしまっている気がした。
けど、それは言い方を変えれば「上下巻にして倍くらいのボリュームで読み応え倍増して欲しかった」という、ポジティブな感想でもある。
女性主人公が、職場でも家庭でも、理 -
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マエ持ち。
前科持ちの事を言うそうだ。
前科持ちの刑務所仲間の2人の女性。芭子と綾香の服役後の人生を描いた物語。
刑務所で知り合った芭子と綾香。服役後はお互い家族に縁を切られ、過去を隠して細々と支え合って生きていく。
震災直後の文面は作者の乃南アサさんの実体験に基づき描かれているそうで、震災後の時系列の状況が臨場感に溢れていた。
綾香は、震災のボランティアをしながら、命の大切さを痛いほど感じ、自分の犯した罪に向き合っていく。
最期には、それぞれ違う道を進んでいくことになるが、ゆっくり前を向きお互い新たな一歩を踏み出す事が出来て良かったのと、芭子の過去を受け入れ、ゆっくりと一緒に歩んでいく -
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オーディブルで聴きました。
昭和の話かと思ったら平成(1996年)の話だった。警察官が特にガラが悪いのか、他の職種はもっとひどいのか知らないが、ひどい時代。
セクハラは当たり前。女性というより、他人に対してのリスペクトとまではいかなくても、礼儀やらはなかったのか。で、男が女性に対して少し思いやりでも出そうものなら、いきなりいい人認定。
今の女性警察官が「女のくせに」と、差別も理不尽な扱いもされていないことを願うばかり。
ストーリーはそれなりに面白かった。ものすごく面白かったわけじゃない。2つの事件の種明かしがいまいちだった。動機も、もっと深い意味があるのかと期待してたのとは違った。
疾風( -
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音道貴子シリーズ『嗤う闇』の概要と感想になります。
概要です。
意外な人でも魔が差して犯罪を起こすことがある。音道貴子は機捜から隅田川東署の盗犯係に勤務しながら、平穏な日常の中で起きるいくつかの事件に勘を働かせる。あの日の記憶が癒えるまで、今は一つずつ事件を解決して過ごす日常に奮闘する。
感想です。
『鎖』の記憶が断片的に残りつつも、様々な事件と向き合う音道貴子の短編集。その一編にはいつかの相棒である滝沢も登場しますが、また新たな一面が出てきて、なんか和んでいる私がいました。短編集ですが音道貴子らしさが垣間見える作品ですので、箸休め?にちょうど良いと思います。