あらすじ
レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一──。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯? 被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは? 都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。
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短篇だけど(だからこそ??)、面白さが詰まっていて飽きずに一気に読みました。
人間という生き物の哀しさ、下町の移り変わりなど、ただの刑事小説やミステリー小説という枠だけではおさまらない想いが詰まっていると感じました。
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音道が更に成長してベテランぽくなってるのが嬉しい。
機動から所轄に移って女性ならではの悩みや女性だから出来る案件が増えている。
「木綿の部屋」で父親としての滝沢が今までのイメージと違い、音道を(まあまあ?)対等に認めて娘のことを相談してる姿や留守電のコメントをみると、音道さんがんばって良かったね。という気持ちになった。
また次が楽しみです。
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女刑事音道貴子シリーズ。
長編の音道貴子作品も読み応えがあるが、短編もなかなかに良い。全4編の短編集。
時の経過とともに、音道刑事の勤務先も職位も変わり、コンビを組む仲間も、そのキャラクターたちも多種に拡がる。そして、かつてコンビを組んだ中年オヤジも登場。今回の舞台は、音道が子供の頃から過ごした隅田川は下町界隈。
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音道貴子シリーズの短編集。
苦手だった滝沢がだんだん好きになってきた。
音道刑事も彼氏とは程よい関係のようで一安心。
次の長編で完結?と思うとちょっと寂しい。
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音道さんの環境が変わった、仲間も変わった。でも、行動を共にする若いキャリアとの関係はこれまでと似て非なりか?名声を手にした男達の行く末と信頼する男の悲しき奇遇。そしてかつての相棒が見せる優しく辛辣な父の姿。クスリと笑い、眉間に皺が寄せて悼み、ホッとする一冊でした。
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音道貴子シリーズ第3弾.出張のお供に.恥ずかしながら「嗤う」と言う字はこれで初めて知った.
「ばかにした気持ちを顔に表す。あざける。嘲笑する。:大辞林 第三版」
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やっぱり、「女刑事 音道貴子」は最強の女性刑事モノの一つだ。
「未練」と「嗤う闇」を続けて読み返してみた。って、ミステリーを何度も読み返すワタシって、どうヨ。
トカゲと呼ばれる機捜の隠密部隊での活躍を描いた「凍れる牙」、人質にされ、過酷な状況に陥った「鎖」の長編小説2作を経て、「未練」と「嗤う闇」はどちらも短編集。
さまざまな表情の音道貴子に出会える。
例えば、「鎖」で大きなダメージを負った直後から始まり、しかし、ゆっくりだが、再生を果たす「山背吹く」。幼児殺人、そして幼児虐待がテーマとなった「聖夜まで」など、事件に真摯に向き合う、立ち向かう音道の姿が生き生きと描かれている。
さらに、音道とコンビを組む刑事たちも個性的て面白い。なんといっても、「凍れる牙」でコンビとなり、「鎖」にも登場した滝沢刑事にまた会えたのが嬉しい。
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女刑事音道貴子シリーズ5作目。全4編の短編集。
3作目の「鎖」から続いている恋人、羽場昂一との距離感が絶妙。読んでいるこっちがヤキモキしてしまう。本筋とはあまり関係ないのだが。。。と思っていたら、表題作「嗤う闇」で、なんと昂一がレイプ事件の被疑者になってしまう。意外な結末になってしまうのだが。
こういった展開とか、心情の移り変わりが巧みに描かれていて、本当に人物を身近に感じることができて面白い。
あと、もう一作あるので、楽しみだ。
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久々の滝沢刑事の登場にもかかわらず、
かっこいいところなしで、ちょっと残念。
全体的にいい感じに落ち着いていて、
発酵していてなめらかな感じ。
音道貴子が大人になってきた、ということなのか。
その大人っぷりが頼もしい。
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ほんと刑事さんってこういうひとがいるのかな?
そしたらいいな。好感が持てる。
警察にいい印象をなかなかもてないため。。。
なんかあたしの周りにいる貴子と同世代の女性たちと感じがかぶった。
本編も読んでみようと思う。
乃南アサは好きな作家さんの一人だなと思った。
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自分が読んだことのない有名な小説家にチャレンジしよう第1弾、乃南アサさん。怖い話を書くひとなんじゃないかと勝手に思っていたけど、普通に推理小説。しかもシリーズの3部作目(短編集だから途中からでも問題なかった)。特別面白い!っていうほどでもないけど、安定感があってさくさく読めて良かった。犯人の描き方がめちゃくちゃうまいと思う。違うのも読んでみよう
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女刑事 音道貴子シリーズ「嗤う闇」を読みました。
4編からなる短編集です。
それぞれの話がとてもしっかりとしています。
刑事、犯人、周囲の人たちの人間像が細やかに描かれています。
中でも音道刑事に惹かれます。
音道刑事に憧れて、XJR1200が気になっているミーハーな自分・・
音道シリーズは今のところすべて読んだので、次は少し違った作品を読みたいと思います。
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音道貴子シリーズの短編モノ。
読む順番は前後間違ってる気もするが、あまり気にならない。
このシリーズの短編は長編とは違ってなかなか味わい深いモノが多い。
同僚の年配刑事の娘さんの話とか「花散る頃の殺人」の中の年末年始のまさに12月31日から元旦へ日付がかわるくだりの警察署内の様子とか・・・
引き続き、音道貴子シリーズを読むことにする。
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レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一―。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯?被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは?都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。
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シリーズ第六作。4つの短編を収録。機動捜査隊から隅田川東署の巡査部長となった音道貴子の活躍を描く。『嗤う闇』では、恋人の昴一がレイプ犯の被疑者に。その事件を追う音道。デンボが良く、面白かった。
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音道貴子シリーズ『嗤う闇』の概要と感想になります。
概要です。
意外な人でも魔が差して犯罪を起こすことがある。音道貴子は機捜から隅田川東署の盗犯係に勤務しながら、平穏な日常の中で起きるいくつかの事件に勘を働かせる。あの日の記憶が癒えるまで、今は一つずつ事件を解決して過ごす日常に奮闘する。
感想です。
『鎖』の記憶が断片的に残りつつも、様々な事件と向き合う音道貴子の短編集。その一編にはいつかの相棒である滝沢も登場しますが、また新たな一面が出てきて、なんか和んでいる私がいました。短編集ですが音道貴子らしさが垣間見える作品ですので、箸休め?にちょうど良いと思います。
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東京の西部、立川分駐所で勤務してた音道貴子巡査は、巡査部長に昇進し、東京東部、墨田川東署に異動、所轄署勤務に。ストーカーやレイプの事件を取り扱う。全くダメな東大でのキャリア(警部補)がお客様気分で勤務。こんなキャリアが県警本部長などになったら、部下は大変です! 乃南アサ「嗤う闇」、2006.11発行。連作短編4話が収録されています。
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シリーズ物だから買った一冊。
女刑事の短編集だった。
シリーズの最初の頃はクールでトゲトゲしいイメージの主人公がだんだんマイルドなイメージになってきたと感じた。
どの話も主人公の感情や考えている事がくわしく書いてあり、その変化がよかった。
事件の話ではなかったが、3話目の「木綿の部屋」がなんとなく印象に残った。
シリーズ次の話も楽しみになってきた小説でした。
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久し振りにこのシリーズを読もうと思って、本棚に載っていないものからチョイスし初読と思って読んでいたが、165頁の『ファンになりました』というセリフに覚えがあることにビックリ。
慌てて「花散る頃の殺人」の感想を見ると『昨年末に出た「嗤う闇」を読んで』と書いてあって、貴子さんを好きになったのはこの本からだったことを知らされた。
それにしても話の内容は全く覚えていないのに、このセリフだけが記憶に引っ掛かっていたのは、こうしてここに記録していたからだろうな。
改めて読み返したお話だが、なんだかちょっと物足らなかった。
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音道貴子シリーズ第5弾にあたる第3短編集。
長編には欠かせない相方である滝沢刑事も1編に登場するが、他の収録作と比べるとやや印象が薄い。逆に言うと、他の作品の印象が強いということ。表題作「嗤う闇」をはじめ、人の心の奥底に潜んでいる闇に注目した作品集といった趣が強い。ミステリーではあるが、そうした心理描写を読む楽しみの多い作品集。
音道シリーズの短編集はこれで3冊目になるが、本書がそういった意味で一番インパクトのある作品集である。
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親切と母親気取り、往年の映画スターと下町女系家族のストーカー被害、滝沢の娘婿の借金問題、強姦未遂を通報し容疑者となった昂一。女性の味方であり女性としての苦労もする貴子は女性ならでは?三話では凍える牙で少女だった娘が既婚で、四話では監禁事件から何年も経っている。時系列が不明な話は平行世界みたい。安定。
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まるでドラマを観ているよう。
「凍える牙」や「鎖」では貴子が苦しむ姿を見ているので、今回の短編集での貴子の昇進と活躍は嬉しい。滝沢との絡みもあって良かった。年下の同僚が怖がり慕う貴子は、確実に成長してる。
Posted by ブクログ
随分大人しくなってしまいましたね。
最初の貴子はナナハンを駆り立てて動き回ったものですが、今回は所轄ということで事件の規模も小さいし、短編ですからね。
むしろ、周りの登場人物の方が面白い。良きにつけ、悪しきにつけ、なかなか中年男性を描くのが上手いと思います。
この先、このシリーズはどうなっていくのでしょうね。
Posted by ブクログ
再読です。このシリーズを読んでいると季節と共に時間の移ろいを意識させられます。シリーズ第一弾でコンビを組んだ滝沢との再会。ひょんなことから滝沢の家族問題に首を突っ込むことになる「木綿の部屋」もふとした瞬間に見せる人となりが完璧でないところがいいですね。登場人物に肩入れしている私にはいとおしい一冊です。