あらすじ
夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。妻が妊娠したことで、新たなる喜びに一家は包まれる……はずだった。しかし、ある朝、夫が巻き込まれた小さな事件が思いもよらぬ展開を見せ、彼らの運命を大きく狂わせていく――。次第に追い詰められ、崩壊に向かう家族に、果して救いはあるのか? 現代の不安を鋭くえぐった心理サスペンス。
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Posted by ブクログ
さすが乃南アサ!!
良い話だった!
実際問題に現代日本において起こった事を上手く利用し
そこから浮き彫りにした内容を
ストレートに表現し綺麗にまとめきってる
さすが色んな部門で受賞を総なめにした著者だと思う
ただ 本当に 人間って
とっても醜く、自分本位で その行動や仕草で
他人を不幸に落としいれていたとしても
それに気づかない
簡単に言えば どこぞで火事があってる!
って聞けば野次馬に見に行く そんな卑屈な人間が
俺自身 一番受け付けられないが
その弱い存在を上手い事利用し、まとまった内容だった
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。妻が妊娠したことで、新たなる喜びに一家は包まれる…はずだった。しかし、ある朝、夫が巻き込まれた小さな事件が思いもよらぬ展開を見せ、彼らの運命を大きく狂わせていく―。次第に追い詰められ、崩壊に向かう家族に、果して救いはあるのか?現代の不安を鋭くえぐった心理サスペンス。
Posted by ブクログ
社会派ドラマな小説でした。
見た目は幸せな本当の家族に見える一家が、いろんな災難にあい、ぶつかっていき、最後に本当の家族になれた。というストーリー。
実際、こんなに災難が一気にくるわけないのだろうけど、災難が災難を呼び、チェーンリアクションのように崩壊していく様を読んでると、ホント一人一人の登場人物に同情しちゃう。
してもいないことの濡れ衣をきされて、でもそれに立ち向かって負けない姿をよむことに救われた気がした。
結局、「話さなかった」ということが事態を悪くして、信頼も信用もお互いできなくなったんだよね。
友樹くんが現れて、この家族が救われてよかった。
人がヒステリックにお互いを憎しみ合ってるときは、誰か(直接的でなくても)の存在が間に入るだけで、少しは冷静になれるのかも知れない。
いや~~。それにしても、絢子が加害者の両親たちにタンカ切ったときは、スキッとしたねー。
イイぞー!イイぞー!絢子!!
って応援した。
やっぱり絢子って私に似てるな。
Posted by ブクログ
夫が巻き込まれた痴漢冤罪事件によって、とある一家の幸せな生活が崩壊していく話。いじめ問題も絡まってとても重く、読んでいて辛い。一家のメンバーが、皆いい人ばかりなので尚更だった。ハッピーエンドで本当に良かった!!
Posted by ブクログ
夫が電車内で痴漢行為をした練れ衣を着せられた為に起こってくる家族の崩壊・・・。
先日TVで観た「それでも僕はやってない」と重なり、ちょっと考えさせられる内容だった。
Posted by ブクログ
乃南さんの小説は好きで何冊も読んでいる。
この小説も、とても良かった。
題名をみたときは、どんな怖い話かと思ったが、とても良い家族の話で感動した。
どんな家庭にも多少なりの問題があると思う。
現代社会の中では、家族の繋がりというものが少なくなっているとされ、尚更そのような家庭も増えているのではないか。
そんなところに視点が置かれた、とても印象に残る作品だった。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。妻が妊娠したことで、新たなる喜びに一家は包まれる…はずだった。しかし、ある朝、夫が巻き込まれた小さな事件が思いもよらぬ展開を見せ、彼らの運命を大きく狂わせていく―。次第に追い詰められ、崩壊に向かう家族に、果して救いはあるのか?現代の不安を鋭くえぐった心理サスペンス。
Posted by ブクログ
夫が巻き込まれたある朝の満員電車での事件、それにまつわる噂、いじめによって幸せそうな一家が崩壊していく。お互いがお互いを気づかうがゆえに最悪の家族関係に。しかしある事をきっかけに家族の絆をとりもどしていく。題名からドロドロした復讐の話かと思ったが、最後はハッピーエンドで終わり読み心地はよかったです。
Posted by ブクログ
サラリーマンの城戸崇は、一人息子の渉をつれて絢子と再婚した。年頃の男の子にも関わらず、継母との関係も良好、すべてがうまくいっているような家族だった。そんなある日、崇は満員電車の中で痴漢に勘違いされてしまう。警察にいかなくてすむのならと、示談金を払うことにしたが心は晴れない。帰ると今度は絢子に「妊娠した」と告げられる・・・。渉は渉で、毎日学校で繰り広げられる”ゲーム”に辟易していた。
家族に心配かけないようにと、崇も絢子も渉も、言いたいことを全部閉じ込めるが、同時に何も話さないことでお互いを疑い、家族の溝が広がっていく。ちょっとしたことがきっかけで家庭崩壊が始まっていくこの恐さ。特に絢子の妊娠する前と妊娠した後の少しの言動・思考の違い、その微妙な違いに反応する崇や渉がよく書かれているなぁと思った。ストーリーはものすごく暗いのだけど、最後は以外にもハッピーエンド?「死んでも忘れない」というのはてっきり復讐の言葉だと思っていたけれど、それは間違いだった。
Posted by ブクログ
「不倫の口封じのため、殺された私。愛は憎しみに変わり、霊となってあなたを見つめ続ける…」
かと思ったら違いました。
悪意なんてどこにでもありますから、
小さく済めば良しとします。
Posted by ブクログ
中盤まではどんどん転がり落ちて救いようがないから読み進められなくて、ハッピーエンドを確認してから再開した。
30年前の小説だから今と感覚が違うのか、崇と絢子に全く共感できなかった。
渉の気持ちだけは痛いほどわかり、段々と心を閉ざしていく描写に心が痛くなった。
最後はまぁ、出来すぎてるけどね。
Posted by ブクログ
死んでも忘れない
この題名から、どんなドロドロした結末なのか?何をそんなに恨んで憎んで忘れないのか?と考えながら読んでいたが。。。
結末は、そういうことね。という感じ
すっかり負の思考に入ってました
Posted by ブクログ
『もしも、
何かトラブルが生じたら
今日のことを思い出すのだ
あの時
あんなに嬉しかったのだ
幸福だったのだと思い出して
乗り切ってみせる
死んでも忘れない』
Posted by ブクログ
痴漢疑惑、イジメ…次から次へと降りかかる災難により、家族が崩壊し、再生する物語。カッコつけたり、必要以上に他人に気を遣ったり、その時言わなかったことが溝を広げ、修復不可能になっていく。みんな元気で、何でも言い合える家族がいるのが大切と、改めて気づかせてくれる作品。
Posted by ブクログ
至る所に「問題」になり得る「芽」が存在している。
きっと何処の家庭にも少なからず…大小あるにせよ…あると思う。
それにしても、畳み掛けるように起こる事に先を読まずにいられなくなる。
「死んでも忘れない」は色んな意味で取れたから、最後に「そっちか!」と(笑)
Posted by ブクログ
痴漢冤罪事件からじわじわと家庭の崩壊していく状況が不気味です。それ以上に怖いのが、近所や会社の中傷に学校でのいじめゲーム。
作中の家族も、バツ一夫に思春期の息子、後妻で身重となった妻。とても面倒くさそうで、これは大変だなーと思いました。
痴漢事件までは、この家族は結構うまくいってる方なのですが、表面的に仲良くいい家族を演じていたので、ひとつほころびが生じると、どんどんと穴がひろっがていってしまうのです。
その後、親戚まで預るようになったものの、この親戚を介在して家族がだんだんとまとまっていくことになり、安心しました。そこまでいくのには、ずいぶんと試練が待っていますけども。
それにしても、一家を支えるべき夫がどうにも頼りなく、歯痒い感があります。置換冤罪にしても、たやすく示談に応じないで弁護士を頼むとか、何かしら方法はあったと思うのですが。
Posted by ブクログ
普段なら1日で一気読みできるぐらいの量・内容だけれど、主人公家族があまりにも気の毒で、苦しくなって、1日1章ずつぐらいしか読めなかった。最後は思わぬハッピーエンドで、ほっとした。
Posted by ブクログ
寝る前に読んじゃいけません。気持ちが暗く、重く、一気に読めません…。でも、早く読み終わらないとこの気持ちが終われない…(泣)最後はすっきりすぎるほどきれいに終わる。でもなぁ。絢子って、もう好きになれないままだったよ。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
かつて妻の浮気という男にとって最も屈辱的な理由による
離婚を経験している夫。
母親に捨てられた経験を持ち、
いじめの標的が日々変わる教室の中で
なんとか標的にならないように過ごす15歳の息子。
気を遣いながらも15歳の連れ子と
良好な関係を築く妊娠中の妻。
それぞれにナイーブな部分を抱えながらも互いに支え合って
新興住宅地で幸福に過ごす夫婦と息子一人の3人家族。
しかし夫が痴漢冤罪事件に巻き込まれたことから
幸せな日常の歯車は狂い始める…。
家族3人が、会社・学校・地域とそれぞれ逃げ場がない状況で、無責任な噂に追い詰められ、それが原因でお互いを信じる心すら失って家庭が崩壊してゆく様がこれでもかと描かれる。元々不安や疑心といった人のネガティブな面とか、人がどうしようもない環境で追い詰められてゆく様を描くのが抜群に巧い作者だけに、事態が悪い方へ転がり出した時の圧迫感・気鬱さは半端ではない。しかも誰かの明確な悪意が原因ならば「こいつをなんとかすれば」というストーリー上の解決の道も見えるのに、他人の無責任な噂という実体のないものが原因だけに、解決のために進むべき道すら見えず、負のスパイラルを止める術が見つからないのである。
これが辻村深月とかならまだ最後はハッピーエンドだって安心して読んでいられるけど、刑事もの以外は高確率でバッドエンドで終わる乃南アサだから、どうなってしまうのか本当に予断を許さない。リアルにハラハラしてしまう。読み進めててホンット心臓に悪いというか、鳩尾がグゥゥって下から圧迫される感じだった。
精神的にキツい状態にある人には
読むことはオススメしません。
Posted by ブクログ
◆あらすじ◆
夫婦と、息子ひとりの3人家族。
どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。
妻が妊娠したことで、新たなる喜びに一家は包まれる……はずだった。
しかし、ある朝、夫が巻き込まれた小さな事件が思いもよらぬ展開を見せ、彼らの運命を大きく狂わせていく───。
次第に追い詰められ、崩壊に向かう家族に果たして救いはあるのか?
現代の不安を鋭くえぐった心理サスペンス。
Posted by ブクログ
ストレートに感じるならば、意識的な“忘れない”よりも記憶として“忘れられない”が合っている気がする。
まるくおさまる辺りが、捻た私としては納得行かなかったりする。