塩野七生のレビュー一覧

  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(下)(新潮文庫)

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     下巻では、歴代ローマ法王との熾烈な争いが主たる内容となる。「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」、今風の言葉で言えば政教分離を実現しようとするフリードリッヒと、「法王は太陽で皇帝は月」と信じている歴代ローマ法王との間の根本的な考え方の違いが対立の根底にあり、特に原理主義的な法王であればあるほど妥協の余地がなくなってしまうのだった。

     度重なる破門通告や、遂には異端者として断罪されての皇帝位及び王位の剥奪にも屈することなく、帝位や王位の剥奪という法王の越権行為についてフリードリッヒは諸国の王侯や騎士などへの世論工作も積極的に行い、こうした苦境を乗り越えていく。しかし、そうした彼にもとうとう死

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    2024年08月12日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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    第1章 アレクサンドロス
    ●生涯の友「ヘーファイスティオン」と愛馬「ブケファロス(牛の頭I]に恵まれた。
    ●父のフィリッポス2世から、身体面ではスパルタ人のレニオダスからスパルタ教育を、精神面では、哲学者の「アリストテレス」から哲学を学んだ。
    ●哲学者は知識を得る学問ではなく、知力を鍛える学問であり、アリストテレスの教育を受けたことは、アレクサンドロスに大きな力になった。当時の哲学者は先人たちがどのように考えて行動したかを知るために歴史を学び、情報を偏見なく冷静に受け止める姿勢を確立し、3つ目は自分の頭で考えて自分の意志で冷徹に判断して行動する能力を得る学問だった。
    ●アレクサンドロス曰く「船

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    2024年07月28日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    読後すぐに思ったのは、家に帰ったらNetflixの「オスマン帝国」見ようという事です。
    塩野七生さんの作品は資料の調査や地図・図面を掲載してくれているので分かり易さや理解度が抜群でとても面白いです。

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    2024年07月05日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以後──ローマ人の物語[電子版]V

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    カエサルすごい!!スッラと同じ方法を絶対に取らずにローマを内側からジワジワ改革していった天才。
    カエサル暗殺後の、暗殺者サイドとか残されたローマ市民とか、カエサル派も反カエサル派も、圧倒的無力感。
    歴史の授業だとブルータスがカエサルを暗殺した、くらいの分量でしか教わらないから、ブルータスっていうやべえ奴、って勝手な印象抱いてたけど、極めて普通の青年っていう印象。担ぎ上げられてブルータスも大変だったろうなあ。(なぜか同情)
    アントニウスとクレオパトラの二人が残念すぎるのと、オクタヴィアヌスにどうしても血の通った人間味を感じられなくて、終盤カエサルが恋しくなった。笑

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    2024年07月03日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV

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    3週間くらいかかって読み終わった、すごいボリューム感。
    スッラとカエサルの比較が分かりやすかった。
    二人とも共和政ローマに限界を感じてたところは一緒だけど、スッラの方は元老院制の伝統を強固に戻すことで建て直しを図ろうとして、カエサルの方は元老院制を利用しつつももっと革新的な政治母体を作ろうとする、って感じ。(間違ってるかも)保守と革新と。

    カエサルってまじもんのカリスマだな〜
    もう無理でしょ、、、って諦めそうなシーンでも、情報を緻密に集めてうまく戦略練って部下を叱咤激励して、勝っちゃうんだもんな、、、

    最近MBTIハマりまくってるからカエサルなんだろ〜とか考えちゃう、ESTJかESFJと予

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    2024年06月03日
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    ヴェネツィア貴族のマルコ・ダンドロを主人公とした歴史小説。塩野七生さんの唯一の小説。この巻では、親友であるアルヴィーゼ・グリッティがもう一人の主人公。

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    2024年05月05日
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

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    ハンニバルにイタリア半島まで攻め込まれたローマ。19年に渡る防衛戦で遂に勝利し、やがて地中海世界の覇者となる。遠い時代の、遠い所の、知らない歴史。その叙述が何故こうも面白く思えるのだろう。

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    2024年04月01日
  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

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    ペリクレスすごい。
    この人も英雄だと思います。
    その後のアテネとても残念。
    転がり落ちる速さがひどい。
    ローマはすごかったんだなぁ。

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    2024年02月10日
  • マキアヴェッリ語録

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    ■結果さえ良ければ手段は常に正当化される。
    ■必要に迫られて止むを得ずやったことでも、自ら進んで
     選択した結果であるかのように思わせることが重要。

    学ぶところ大である。特に上記2点は自分には無い考え方なので興味深い。いつも自分にとって共感できる文面を探して賞賛する、という手法でこれまでやってきたので、これからはこういう手法を取り入れよう。ただし取り繕って出したものは「良い結果」とは言えないし、それゆえそんな結果を作る手段は正当化されない。

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    2024年02月08日
  • すべての道はローマに通ず──ローマ人の物語[電子版]X

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    古代ローマのインフラについて取り上げた巻。
    街道、橋、水道、医療、教育といったハード・ソフト両方の基盤を紹介してくれる。
    特にハードなインフラの方はレベルの高さに驚かされる。今から2000年以上前とは思えないクオリティで作られ、維持されていたとのこと。
    例えば水道は長いもので全長90キロメートル以上で、場所によって高架橋であったり地下を水が流れる。垂れ流しにすることで腐らないようにしていて、水質が良かったとのこと。そして一人当たりに供給される量は現代の主要都市と変わらなかったらしい。
    こんなことを当時やっていたのはローマ人だけで、属州への普及には骨が折れたらしい。
    こういったインフラを大事にす

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    2024年02月05日
  • チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷―塩野七生ルネサンス著作集3―

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    普段歴史小説は敬遠しているけど友人に勧められて読んでみたら、面白い。事実に基づきつつもストーリー性があるというか、作者が文献に当たった結果こういったストーリーを描かれたのだろうなと、作者が楽しんでイタリア史を研究されているのが伝わってきて良かった。最後にはすっかりチェザーレに魅せられていたので歴史上変えられないのにも関わらずハッピーエンドを祈ってしまった…しかし終わり方も含めて美しかった。

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    2025年08月16日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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    アレクサンドロスの開拓するスピード感の見応えが凄かった。兵士からの人望が厚く政治、軍事面共に才能が長けていて判断力の正確さや行動への素早さは古代ギリシア時代のテミストクレスを
    彷彿させる勢いだった。人情味もあり、それでいて突飛な行動でクスッと笑えるシーンもあり
    読んでいて楽しかったです。

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    2024年01月04日
  • 海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(下)―塩野七生ルネサンス著作集5―

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    ベネチアとトルコの激戦、ビザンチン帝国の興亡、マキャベリの台頭、ルネサンス時代、地中海を通じた貿易、やはり海を通じて栄えた都だ。しかし歴史的にこれだけ色々な都市と関わってきた街は無いと思う。

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    2024年01月04日
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I

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    単行本全15巻の第1巻。ローマ建国からイタリア半島統一までの約500年。何故ローマは栄えたか。如何に栄えたかと共に描かれる。この先長い物語が続く。

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    2023年12月26日
  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

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    どこのポリスも繁栄と衰退を繰り返す戦争は一時的な手段に過ぎず結果的には負の概念しか生み出さない。 
    国家を築き上げるため民衆を生かすため戦争は避けては通れない事態背景がある事もあり人間の愚かさもあり、それを繰り返さないためには自分達がそこから学ぶしかないんだと思った。
    その代表的な偉人として大哲人であるソクラテスが度々、登場するが精神や知的に豊かで優れても
    先導する者がいなければ成り立たないのも国家だと感じた。

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    2023年12月23日
  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

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    塩野七生のすごいところは、要約能力の高さと文章のライトさだと思っています。
    つまり、600ページ以上あるこの2巻を読んで、長いとは感じないんです。

    古代ギリシアについては、歴史、哲学、文学、芸術などでたくさんの本が書かれてきているので、ネタには事欠かないはずです。
    そんな中で寄り道したのは、プラトン『饗宴』を通じてアルキビアデスに触れたり、悲劇や喜劇を若干取り上げた程度で、あとは戦争と政治の話ばかりです。
    その上、登場人物がかなり少ない。歴史ものは群像劇になりがちなのですが、極力一本道で語っていきます。

    そんなふうに強力に要約されている反面、600ページもかけているので、ギリシア史について

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    2023年12月17日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

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    紀元前数百年前から現代に繋がる政治体制の根幹やギリシア、アテナの民主制など学べて面白かった。こんな時代から政治や軍事、市民の生活の
    基盤が構築されていて驚嘆したし、歴代の統括者の性質や能力によって特色は出るが、どの歴代の人物も我が国のために実直に良い国家にしようと精力的だし現代の日本の一部の政治家達と違い
    自分の至福ばかり肥やそうとせず汚職には塗れずに誠実だった。
    ペルシア戦争についても知れて、数よりも質で優ったギリシア軍からは学ぶべき事も多かったので勉強になりました。

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    2023年12月14日
  • ローマ亡き後の地中海世界(上)

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    暗黒の時代と呼ばれるローマ後の世界。巻末の年表はオドアケルによるローマ帝国滅亡から始まっている。
    内容はシチリアを中心にしたイスラム海賊史がメイン。

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    2023年12月10日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(下)(新潮文庫)

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    フリードリッヒ二世の生涯をテーマにしてるのに十字軍を上巻で終わらせて下巻どうするんだろうと心配したが、下巻のほうが面白かった。

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    2023年12月06日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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    21歳で東征に立つ。軍勢3万5千。敵の数はその何倍もいる。軍資金はか細いもの。緻密な戦術。自らが先頭で切り込む。連戦連勝の中、何度も負った重傷。未知の道。命の保証のない砂漠行。当たり前のように生き延びる。はるか東のインダス河。従う兵士が限界。南下してアラビア海の河口まで。海沿いを帰る。謀反の兆し。父王以来の側近の処分。その一方で敗者同化の融和策。親友を亡くし自らも病に倒れる。駆け抜けた33年足らず...壮大な世界史。わずか一つの各々の人生。こんな生涯もあったのだ。そして女史が筆を置く。通史はこれで終わる。

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    2023年11月22日