塩野七生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
塩野七生 「 ローマ人の物語 」 賢帝3人が平和なローマ世界を樹立した巻。著者は 3賢帝の安全保障策、属州統治策、インフラ整備策に 賢帝たる理由を 見出している
トライアヌス が平和の基盤を作り、ハドリアヌス が平和のために改革をして、アントニヌスピウス が 平和なローマ世界を定着させた
平和は最上の価値
*平和は 理想ではなく現世で享受すべき利益→経済的繁栄
*抑止力としての軍事力は必要→戦争は怖れるべきでない、だが こちらから挑発すべきでもない
*安全の保証→食の保証
*パックスロマーナの成功=外的排除+内紛防止
ローマ世界は一つの大きな家
*ローマ世界は 異民族、異文化が混ざり合って動く社会
*文化を共有しなくても、法を中心に共存共栄は可能
トライアヌス「至高の皇帝」
*インフラ整備:ダキア征服→ドナウ河防衛線を強化
*インフラ整備:トライアヌス橋
*属州統治:元老院議員に 国家反逆罪を悪用した恐怖政治を行わないことを約束。元老院議員の資産の1/3を本国に投資させる。育英制度。
*インフラ整備:属州民の生活向上→人間は飢える心配がなければ穏健化する
ハドリアヌス「ローマの平和と帝国の永遠」
*帝国全域の視察→帝国の再構築→改革
*安全保障:帝国の平和のため〜あえて危険を冒す
*安全保障:ハドリアヌス防壁
*君主のモラルと個人のモラルは違う〜正直、実直を守りきれると限らない→適材適所の人事、独断
アントニヌスピウス「帝国全域に平穏な秩序」
*改革されたものの定着
*軍隊の指揮経験のない皇帝=行政のみの統治→必ずブレーンに相談してから決める
*属州統治:首都ローマに常駐=情報が入りやすく指令が届きやすい組織
*安全保障:アントニヌス防壁
マルクスアウレリウスが父アントニヌスから学んだもの
*決断を下す際の慎重、穏健、持続性
*社会的名声への軽蔑
*仕事への愛と忍耐
*公益に資する提言に耳を傾ける
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Posted by ブクログ
塩野七生 「ローマ人の物語」最終巻 テオドシウスからのローマ帝国滅亡まで。
ローマ帝国が 何を失って滅亡したのかを伝えている
著者の最後の言葉〜地中海の役割の変化〜が印象的
「多民族、多宗教のローマ帝国にとって、地中海は内海(つなぐ海)であったが、地中海が、つなぐ海でなく、異なる宗教や文明をへだてる境界に変わったとき ローマ世界は終わった」
カエサルやアウグストゥスと比較すると ローマ帝国末期は皇帝の資質が低い。キリスト教の王権神授説により、人意でなく 神意で 皇帝を決めたことが 資質の低さとなり、市民の参政意識や国家防衛の士気は薄れた原因とする論調
ローマ帝国隆盛時にローマ市民が持っていた寛容の精神には未来を感じる。寛容=降伏した敵に対する寛容。異なる宗教、文化の許容
名言「人間社会は活力を失うと閉鎖的になる」