塩野七生のレビュー一覧

  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    塩野先生といえば「ローマ人の物語」「海の都の物語」ほか、イタリアの歴史物語で数々の名作を残してきましたが、今回のシリーズは小説。
    16世紀のヴェネツィア共和国で、名家タンドロ家の当主である外交官マルコと、元首の庶子アルヴィーゼ、出自の違う幼なじみの二人を巡る物語。

    詳しい話はぜひ「海の都の物語」を読んでいただきたいですが、中世のヴェネツィアは西にカトリックのスペイン(ハプスブルク家)、東にイスラムのトルコと異なる大国に挟まれた中、人口も国土も小さい中で海洋国家として軍事力・交易、そして統治機構と外交力、いわゆるインテリジェンスを強みに、巧みに独立を保ってきました。

    元首の息子ながら、ギリシ

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    2021年01月10日
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

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    シラクサがメッシーナへ侵攻した事から始まったポエニ戦争からカルタゴ滅亡までの物語。アレキサンダー大王に学んだハンニバルと幾度もハンニバルの手をかいくぐり生き残ったスキピオの活躍が面白かった。16年もイタリアにいたハンニバルの元を去らなかった兵士たちは食べ物も豊富では無かったろうに、それ程ハンニバルにカリスマがあったと言う事なのか。2人が死んだ後のマケドニアやカルタゴの最後もハンニバル戦争の余波というのが長い戦争が残した結果なのだと感じた。

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    2021年01月08日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(下)(新潮文庫)

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    信仰心が悪い意味で厚い中世で、ここまで合理的に統治できたとは、相当の知力・胆力・カリスマがあったのだろう。
    マグナカルタは習ったが、メルフィ憲章は知らなかった。こちらの方がちゃんとしていると思う…
    無宗教者の考えだが、自分だけが正しいと信じ込み感情的に突っ走る宗教は厄介だ。未だに争いがなくならないではないか。何の為の宗教なのやら。

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    2021年01月07日
  • 小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    マルコがまたベネティアへ戻り10人委員会の 委員となり、政策決定をしていくところから最後引退してベネティアのその後までを描く。 途中では
    大国トルコ、スペイン、ドイツ、法王庁との間での交渉の過程と最後のレパントの海戦が描かれるが、やはりベネティアの衰退は止まらない。海戦には勝つものの、キプロスはトルコに奪われたまま。とりあえずの平和を取り繕った所でマルコは引退で終わる。 マルコ・ダンドロの生涯を描いるが、実ははベネティアのピークから少しずつの衰退を描いた物語であった。

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    2021年01月05日
  • 小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

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    ローマはやはり法皇を中心としたキリスト教の中心地。そこに地を移したマルコだったが、すぐにその法皇の孫に当るファルネーゼ枢機卿と仲良くなる。そこで本来の地に戻ったオリンピアとも仲が戻るが、ただそこにはオリンピアの過去が。
    ファルネーゼ枢機卿は実はオリンピアの息子で合ったことが最後にわかる。 特にこの地で余生を過ごすには若すぎたところにベネティア出身のコンターニ枢機卿からベネティア海軍がトルコに負けたことを聞いたマルコがまた故郷を思い再度政治の世界に立ち向かうことを決意する。 そこにオリンピアを連れて行こうとしたが、ファルネーゼ父がオリンピアを愛するあまり殺してしまった。 失意のマルコはベネティア

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    2021年01月04日
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

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    3年休職期間となったマルコが旅行をした先がフィレンツ
    そこには同じようにオリンピアが居た。早速、普通の旅館位泊まったところである殺人事件に遭遇。そこでメジチの分家のロレンティーノに出会う。 彼は現元首アレクサドロに支えているが妹を差し出せといわれとうとう殺害を決意。
    最後には殺害してベネティアへ逃げてしまった。その後を従兄弟のコシモがが次いだがとうとうフィレンツエはのちのトスカーナ公国、君主の国になっていった。
    まあ、マルコはどっちかというと第3者的にこの大変革を見ていた。

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    2021年01月04日
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

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    小国ながら自治権を持つ国から大国に支配され自治能力を失った国を見る。暴君が支配し司法さえまともに行われない。大国皇帝の囁きで極刑から救われたからといってよいというものでもない。現代では、集団的自衛権、特定機密、IR法が成立と独立が名ばかりの国もある。森・加計・桜が仮にかの国の意向により司法判断が変わってよいわけがない。「権力が集中している場合にのみ陰謀が起こる」検事のかけ麻雀による失脚は形を変えた”陰謀”。本当の民主主義の国の人は、仮面民主の国に来て何を思うだろう。そんなことを考えながら読んでみた。

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    2020年12月31日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    Netflixでオスマン帝国を観て興味を持ち、文字でも読みたくてこちらを。世界史に疎い自分もこれは小説のようで楽々読み進められた。(国名や人名などの表記が若干異なるので少々戸惑ったがすぐ慣れた)

    軍医、商人、側近、小姓、留学生、それぞれの視点からコンスタンティノープルが落ちていく様子を詳細に記録している。

    歴史的な転換点となった出来事の中身もかなりドラマティック。単純に、オスマン帝国のマホメッド2世がビザンチン帝国の都・コンスタンティノープルを手にする物語と一言では言えないような、登場人物全員に敬意を払いたくなるような、そんな感じ。

    本当に登場人物全員に感情移入してしまう。なかでもビザン

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    2021年05月06日
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    元のタイトルは『緋色のヴェネツィア』。1993年の作品。元のタイトルは『緋色のヴェネツィア』。1993年の作品。舞台はヴェネツィア。カルロス1人が統治するスペイン・神聖ローマ帝国。アジアの大国オスマントルコ。海軍強国とはいえイタリアの1都市国家に過ぎない国。選択できる手段、は微妙で繊細なものにならざるを得ない。支えたのは国を思う心と知恵。その渦の中起きる悲劇。小説であるが故の架空の人物、史実と異なる描写。しかし、この時代とこの国のリアルは伝わってくる。バブル崩壊直後、まだ余力が十分があった日本。しかし、ここに描かれているような教訓は生かすことができなかった。

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    2020年12月29日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    フリードリヒが誕生してロンバルキア同盟を打ち破るまで。
    中世の人なのにとても合理的。
    もっと仲良く宗教出来ないものか。悪名高き異端裁判所の成り立ちがこんなんだったなんて。

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    2020年12月24日
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    ベネティアの歴史の話かと思ったら、そうではなくて、元首(ドーチェ)の息子がとその親友のマルコの話であった。 トルコ帝国の中で元首の息子のアルヴィーゼの活躍が中心に動く。なかなかストーリとしては良かった。かつ、その時代の歴史がわかるので、良かった。次は?

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    2020年12月20日
  • 絵で見る十字軍物語

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    ローマ法皇がエルサレム奪還したらみんな
    天国に行けると扇動し食糧を奪い殺戮を繰り返し
    てゆく第一回十字軍。
    その後約200年に渡たる一神教を信仰する
    キリスト教VSイスラム教が争いが
    野蛮な西ヨーロッパの人達の狂気と
    内紛ばかりのイスラム世界が
    ドレの絵を通して知れました。

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    2020年11月29日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

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    第6次十字軍。外交で獲得したイェルサレム。当時の評価は低かったが、今ならノーベル平和賞もの。権威や武力ではなく法で統治する、学問を尊重し大学を設立する。学術会議問題最中の今考える。過剰な防衛力を合理化するための中央集権化。防衛予算は伸びているのに、一極集中し過ぎた東京で思う。教皇との対立。物語は敵役がいなければ盛り上がらない。相手の立場も考えないと歴史は評価できない。そこは差し引いても革新的な人物だったことは間違いないだろう。絶頂期で終わった上巻。下巻はどんな展開になるのか。楽しみ。

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    2020年10月22日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

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    初の塩野作品 今まで縁遠いヨーロッパの歴史だったので読むのに苦戦するかと思いきや、
    当時の風景や人物像が頭に浮かんできて読みやく、フリードリッヒ二世の凄さも伝わったが、それとともに、作者に対してヨーロッパの歴史の知識の深さ、膨大な資料を綿密に調査して書かれていることを感じて、他の作品も読みたくなった。次は十字軍物語かな

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    2020年10月16日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    コンスタンティノープルが陥落するまでを、修道士や商人、医師など、複数の現場にいた人たちの物語を合わせたお話。
    臨場感があるのと、と歴史の勉強になる。

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    2020年10月06日
  • 海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(上)―塩野七生ルネサンス著作集4―

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    塩野七生 「海の都の物語」ヴェネツィア共和国の通史

    ヴェネツィア の千年の歴史を振り返り、戦争の英雄がいないのに、なぜ千年の長い間を生きのびたのかを紐解いている。


    著者は、ヴェネツィアの私企業のような国家経営観に目付けしている。カリスマ的英雄で彩られるローマ史と比較すると、ヴェネツィア史は 地味であるが、その地味さが生きのびた理由であるとする論調


    ヴェネツィア の国家経営の特性
    *宗教やイデオロギーの違いに重きを置かず「はじめに商売ありき」の商業至上主義
    *初めから自給自足を諦め、不足の経営資源は交換する〜自給自足を目的とすると 植民地主義に進む
    *国家の意思決定において、マクシミン

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    2022年08月12日
  • サロメの乳母の話

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    イエスやユダ、アッシジのフランチェスコ、サロメ、ネロ帝など、有名な歴史上の人物の伝聞を「ほんとうはこうだったんじゃないか?」といろんな視点で語る物語です。
    真面目な話もあり、思わず笑っちゃうような展開もあり…
    ユダの母親の話が一番面白かったです。

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    2020年08月22日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    イスタンブール 旅行の前に、歴史を知ろうと思い手に取った小説。結果、一夏をどっぷり塩野七生小説に充てるほど、どハマりした。
    時代背景をかなり緻密に調べた上のフィクション。
    コンスタンティノープルがオスマン帝国に滅ぼされるまでの緊張した時代を描いたもの。
    イスタンブール 旅行中、あぁ、この遺跡はあの時のか、、等感慨深い想いをした。

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    2020年08月14日
  • ルネサンスの女たち―塩野七生ルネサンス著作集2―

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    塩野七生29歳ののデビュー作であり、この後の数々の著作の原点である。小国をその器量で守り抜いたイザベッラ・デステから始まるルネッサンスの女たちの物語は、「歴史家にも許された想像がある」と師に言われたことを数々の考証を重ねて展開していく手法に彩られている。見事なデビュー作であり、その後の活躍を予感させるに十分だ。

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    2022年12月19日
  • ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

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    面白かった!
    ルネサンスとは何であったのか?をフィレンツェ、ローマ、ヴェネツィアから見て考える。

    「異教徒の遺物であろうと学ぶ価値があれば学ぶべきと考えるようになったルネサンス時代」

    ルネサンスとは、遠い国のキリスト教徒の問題で、現代のましてやキリスト教徒でもない私には関係のないこと、ではない!!!ということ。

    やっぱり塩野七生さんの本は分かりやすくて読みやすい。もっともっと知りたい。読みたい本がありすぎる。

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    2020年08月01日