伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • あるキング

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    ミステリーかと思いきや寓話の様な不思議な物語だった。16年も前に書かれているのでそんな訳はないのだが、主人公の王求が大谷翔平のイメージに当てはまりすぎていて、途中から大谷翔平を想像しながら読んでしまった。面白い面白くないで括るには難しい話で好き嫌いは別れると思う。私は宮沢賢治の寓話的な話が好きなので割とすんなり読めたし、ああいう結末もありなのかなとは思った。

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    2025年06月24日
  • フーガはユーガ

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    他の作品と比較しちゃいけないのかもしれないけれど、、
    何となく構築美を感じなかったというか、さっぱりした流れでした。
    その分読み易さはありました。10代の時に読んだらハラハラしたかも。

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    2025年06月20日
  • 魔王 新装版

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    ネタバレ

    なんとも言えないモヤモヤが残る作品でした。

    作品としては完成度も高く、面白い話でした。
    兄貴が危惧していたことが今のSNSで起きてしまっているのかなと感じました。そう言ったところを考えさせたかった一冊だったのかな。
    ただ、兄貴が急死したところに少しモヤモヤしました。

    今作の中で1番印象に残ったのは「お前たちがやっていることは検索であって、思索ではない」というセリフです。
    Xなどでこう言われているから、偉い人がこう言っているからで決めてしまっていることも身に覚えがあるのでギクリとしてしまいました。
    今後は自分で考えて結論を出さなきゃな。

    様々なことを考えさせられる一冊でした!

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    2025年06月19日
  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    最後にどんでん返しがあるのかと思いきやそうではなく…
    スッキリしない結末で個人的には好みではなかったかな
    ただストーリーを読み進めていくなかでの星野と繭美の関係性の変化を感じることができた
    完走したけどモヤモヤ

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    2025年06月15日
  • モダンタイムス(上) 新装版

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    伊坂幸太郎『魔王』から50年後の世界。
    『魔王』から続けて、と思っていたが…
    かなり時間が経ってしまい、『魔王』の記憶もあやふやに…

    システムエンジニアの渡辺拓海は、行方不明となった五反田の残したあるサイトの仕様変更の仕事を引き継ぐ。

    プログラムは暗号化されていて、一向に仕事は進まない。
    依頼元・株式会社ゴッシュともうまく連絡が取れず…
    『播磨崎中学校事件』、『安藤商会』で検索をした会社の上司、後輩に不幸が…

    一方で、渡辺は妻・佳代子から不倫を疑われ…
    不倫相手は行方不明に…

    渡辺の友人の作家・井坂好太郎も絡んできて…

    何がなんだか…が、ここまで…
    かなり設定が複雑で…
    『検索から監

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    2025年06月15日
  • 楽園の楽園

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    短編? 小説の短編は何文字、長編は何文字とか長さの基準はあるんでしょうか。もっともっと読みたいなと思う作品でした。最遊記の世界観なので、あれもこれも話が膨らみそうで、今後が楽しみな作品だと思いました。

    装丁が素敵で挿絵も素敵でした。手元に置いておきたくなる作品でした。

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    2025年12月03日
  • フーガはユーガ

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    ネタバレ

    『フーガはユーガ』を読み始めたときは、双子の“入れ替わり”という不思議な設定がメインで、たしかに面白くはあったものの、物語の目的や盛り上がりどころが見えず、あまり没入できていなかった。正直、どこに向かっている話なんだろう?という気持ちのまま読み進めていたと思う。

    でも、物語が終盤に近づくにつれて一気に印象が変わった。双子が本当にやりたかったことが明らかになる場面は、衝撃的というか、言葉を失うような展開だった。そして、作中でたびたびユーガが言っていた「俺の話には嘘や脚色がある」というセリフの意味がわかったとき、その裏にある覚悟や優しさが想像のはるか上をいっていて、一気に引き込まれた。

    読み終

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    2025年06月08日
  • オー!ファーザー

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    2010年発行。
    伊坂幸太郎の長篇小説。

    あとがきで作者自身が述べている通り、本作が伊坂幸太郎作品の「第一期」最後の作品。
    この次の『ゴールデンスランバー』から「第二期」が始まる。
    「第一期」は、所謂ポップな雰囲気と伏線回収による読み応えの爽快さを売りにする小説である。

    本作もそれに漏れず、終始軽やかな空気で、結構シリアスな事件が起こってもコミカルさがある。

    主人公の由紀夫は一人の母親と四人の父親を持つ高校生。

    四人の父親はそれぞれ、ギャンブル狂の鷹、博識な大学教授の悟、容姿端麗で女好きの葵、スポーツ万能の中学教師である勲、と非常に個性的である。
    由紀夫はそんな父親たちと暮らし、賑やか

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    2025年06月04日
  • 首折り男のための協奏曲

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    伊坂幸太郎さんの文体や登場人物の対話が面白いのでファン的な加点を含みつつ、、

    賛否コメントがありますが、あくまで短編集が前提で、無理くりタイトルに倣って首折り的なシーンが出てくるだけな一冊だと受けました。

    ただ登場人物の時系列によるリンクはありますし、すんなり読めました。

    コメントを見る限り、皆様オチに厳しいなと思いました笑

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    2025年06月04日
  • 火星に住むつもりかい?

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    ネタバレ

    伊坂幸太郎っぽさ全開で、抑圧された社会、バラバラのピースが繋がっていく感じが楽した。一方で今まで通りというか、あまり新しさを感じられなかった

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    2025年06月03日
  • ガソリン生活

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    車が喋り、車同士が会話をする。
    主人の車は緑のデミオ。
    初心者の良夫、小学5年生の少し生意気で大人びた弟の亨、芸能人の翠が事故にあい良夫の運転するデミオに乗り込んで来る場面から、車達の世界と良夫兄弟の慌ただしい展開を繰り広げるストーリーが始まる。
    この物語の主役は亨。
    生意気な小学生だ。

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    2025年06月01日
  • 首折り男のための協奏曲

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    初めての伊坂幸太郎さん。

    長編小説かと思い込んで読み進め、盛大な伏線回収があるのかと期待してしまい、あれ、短編だった…と、勝手に肩すかしを食らってしまいました。

    もう一度読み返しましたが、微妙につながっているところがおもしろいんですね。こうして世界はつながっているんだろうなと思ったり。

    合コンのお話がほっこりして好きでした。若いっていいね。

    他の伊坂幸太郎さん作品も読んでみたいと思います。

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    2025年05月31日
  • 死神の浮力

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    ネタバレ

    2006年本屋大賞の続編

    死神が主人公。死神視点で「人間」の生き様が描かれる。

    職業死神「千葉」の物語。
    前作『死神の精度』に続く長編で。今作では、愛娘を理不尽に奪われた夫婦が、千葉のサポートのもと復讐に向かう姿が描かれる。サイコパス愉快犯の狡猾さに苛立ちつつも、最後には制裁が下される展開にホッとした。
    「可、ただし延命」という千葉の判定には戸惑ったが、生きながら湖底に沈むという犯人の末路は、まさに地獄そのもの。静かに、しかし確かに「可」裁きを夫婦に下す千葉の姿に、死神の“浮力”を感じた一作だった。

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    2025年06月08日
  • クジラアタマの王様(新潮文庫)

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    ネタバレ

    伊坂幸太郎作品で一般人の主人公がちゃんと戦えるの珍しい気がする

    ラストの結局それぞれの世界でベストを尽くせはよかった
    確かに寝てる場合ではない

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    2025年05月31日
  • シーソーモンスター

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    ネタバレ

    3.8
    「シーソーモンスター」
    昭和後期の嫁×姑問題(スパイ)から始まり、
    「スピンモンスター 」
    近未来の人工知能の話へと繋がる。

    昭和後期から近未来へ
    時代が飛びすぎて全く別の作品に感じたが
    その中にも繋がりがあって面白かった。

    「死にがいを求めて生きているの」を
    読んでいたから
    海族×山族 の関係性、話の繋がりもより楽しめた。

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    2025年05月28日
  • フーガはユーガ

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    ネタバレ

    初伊坂幸太郎作品でした!
    内容は結構重エグいというか、私は幸運にも経験したことがありませんでしたが、人によっては思い出したくないことを鮮明に思い出してしまうようなリアルさがありました。ただ双子には特別な能力が使えて、その能力を使って悪逆非道の父親をぶっ倒すんだろうなとは想像していましたが、実際はそれだけじゃありませんでした。ラストはハッピーエンドとは言えない感じがなんとも言えない、、、ずっと過去の話を掘り出して綴られていたのが、突然リアルタイムに引き戻される感じはとてもわくわくしました!
    フーガとユーガ、生まれ変わる時はまた
    双子でいてほしいと願うばかりです。

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    2025年05月28日
  • PK 新装版

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    仁美さんからいただいた本。
    なるほど未来三部作とはこういうことか。
    あと何往復かしないと味わえない面白さを持ったスルメのような本。
    勇気は湧かなかった。

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    2025年05月27日
  • モダンタイムス(上) 新装版

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    著者の別作品「魔王」の未来の話。
    「魔王」がおもしろかったため、続きの話があると知り購入。
    上下巻のためまだまだ話は始まったばかりだが、様々な要素が出揃い始め歯車が周り始めた感覚がある。
    下巻もすごく楽しみ。

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    2025年05月27日
  • SOSの猿

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    ネタバレ

    本作は伊坂作品の中ではかなり挑戦的に感じた。
    わかりやすい回収などよりも、少し疑問を残すような展開が多く、伊坂テンプレとは異なる印象を受けた。
    また、日常内に奇妙な展開が起こるのはいつも通りなのだが、今回はかなり奇妙な展開が多かっただった。リアルの中に過剰量のファンタジーが混ざっているような展開で、どこで説明が入るのか待っていたが、最後まで説明はなかった。

    なお、五十嵐さん作の漫画:SARUとの競作とのこと。関わりはあまりなさそう。

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    2025年05月25日
  • SOSの猿

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    例えば「恥ずかしさ」という誰もが持っている感情について人物の会話で哲学させること、例えば「引きこもり」といった社会問題を御伽噺を交えてファンタジックにしてしまうこと、伊坂マジックが詰め込まれた良作だと感じる。伏線回収や緻密さに少し物足りなさは感じたが発想力は評価できる。そもそも「取り憑かれた」男性が『西遊記』を交えて語る未来が、現実は合ってるようで少し違っていること自体が、作者不明で様々な口頭伝承や書物を複合して作られた『西遊記』の成り立ちそのものを表しているようで、メタ的な見地でも楽しめる作品。

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    2025年05月25日