伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不思議な小説だった。
夢と現実を行き来するような設定は、具体例は浮かばなくともどこかで出会っている設定のはず。この小説は夢の中だけでなく現実世界でさえも現実離れしたようなイベントが起こり、主人公はなんとかして落ち着けて行くが、どこかずっとふわふわしたような雰囲気を感じた。あまり現実味がないというか。夢の中での勝敗がこちらの世界での何かに繋がっている。主人公がイマイチ半信半疑で進んでいくのは割と面白かった。最終的には目の前の事件の解決に向けて、逆説的に夢の中での敵を倒せば!となって寝ようとするのは面白かったし、そうくるか、と新鮮だった。
ところどころ入っている挿絵も可愛くてよかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこのタイトルの回収は最後のクライマックス、湖に落ちた死神の千葉が浮き上がってくる時に「浮力」のように地道に働くものを労う部分がタイトルとなっている。
死神は7日間対象者を調査して、死か見送りを判断する。しかもキャンペーンと称して20年の生存確定キャンペーンもある。
主人公を調査する千葉は必ず7日間の調査の後に死と判決する(ことが多い)。今回も最後には死と判決するのではと予測しながら、敵対する本城にも香川という死神が担当する。大抵は調査をろくにず死と報告する死神かわ多い中、山野辺が死となり、本郷が20年の生を確約される。あまりにも無情であんまりだと思う。
ただ最後の展開はさながら映画のアクションシーンのようで、超人的なように感じて少々好みではなかったが、エピローグでその後の生活や人間に関心の少ない死神の千葉が山野辺を覚えており、「晩年も悪なかった」という発言はなぜか自分も救われた気がした。
千葉のような空気が読めないというか、死神という存在が故に人間の当たり前が通用しない存在というのは面白くもありハッとさせられることもある。
著者は音楽の紹介や別著書の紹介もうまいと思った。私もパスカルや渡辺一夫を読んでみようかなと思った。本から本を繋いでくれる存在だと思う。 -
Posted by ブクログ
家裁調査官・陣内と武藤
少年犯罪の被害者・加害者
重いテーマなのに飄々とした陣内のおかげでいい意味で軽く読める
「人の命は別の命じゃ埋まらねぇぞ」と言う一文がある
なかなかに刺さる一文だった。
これだけを見ると一生罪と向き合い許される事は考えてはいけないんだ!ととれる。
過去に脇見運転の事故で死亡させてしまった少年ははたからみれば充分に罪をつぐなって更生している。
でも被害者の近親者からは同じ目に遭えばいいと狙われる…
最近のニュースでも高校生が被害に遭った。あのバスに乗っていた仲間たちは将来どうなるのだろう…
ふとそんな事を考えてしまう一冊。