伊坂幸太郎のレビュー一覧
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ネタバレ死神が主人公という、もう、ユーモアが溢れている作品。死神と言っても、鎌を持っていたり、怖い形相ではなく、何ら一般人とは変わらないクールな死神が織りなす、短編物語。ササッと読み終わった。
「恋愛で死神」が非常に印象深い。
死神を通じて、2人の距離が縮まっていく様子、最後に彼女が萩原と同じセリフをまんま喋っていたのが何とも素敵だったなぁ。
2人で同じことを考えたり、同じことを言ったりするような小さな幸せが、恋愛の根幹、人を好きになるっていうことなのかな。
「死神対老女」で、例の彼女が登場したり、最後には死神念願の「晴れ」の天気を見ることができたりなど、死神にとって、忘れられない出会い、忘れら -
Posted by ブクログ
ネタバレ公的機関による監視社会、事実が捻じ曲げられるディストピアとなった日本。
正義のヒーローが立ち上がり、最後には既存の仕組みが緩やかに破壊される。
緩やかにというのが面白かった。結局仕組みを破壊するためには、リーダーをすげ替えて既存の仕組みから新しい仕組みに移行させる必要がある。
今の仕組みに問題があるからと言って真っ向から戦ったとしても、相手がその仕組み上のリーダーであれば、よっぽどのことがない限り変えられない。
しかし、その仕組みを提唱するリーダーを失脚させ、すげかえることで仕組みを変えられる。
そんなメッセージを受け取ったように感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ5つのストーリーが最後は繋がってくることに驚く。
①拝金主義画商の戸田&画家の志奈子
②泥棒の黒澤
③新興宗教に惹かれている画家志望の河原崎&宗教の先輩?の塚本
④W不倫しているカウンセラーの京子&サッカー選手の青山
⑤失業した豊田&老犬
あまり好きではないストーリーだったが、泥棒の黒澤の性格はなかなかおもしろかった。
失業した豊田&老犬もおもしろいコンビ?だった。
この老犬は実は神様なのではないか?と思ったが、当然そんなはずもなかった笑
読んでいくと時系列も分かってきて、そうなってくるとあっという間に最後まで読み切れた。
とてもよく考えられた構成 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・海で遭難し、流れ着いた先で、喋る猫からある国同士の戦争の話を聞かされる。
・喋る猫、独特な名前の人々、某暴れ柳を彷彿とさせる化け物樹木・・・と変わった世界観ながら懐かしさを感じたのもそのはず、デビュー作が喋るカカシがいる奇妙な島の話だったことを思い出した。
・鼠が猫に同胞を差し出す交渉をするくだりみたいな、「これは示唆的だぞ」という描写がしっかり後に繋がってると気持ちいいね。良い意味で予想通りという。
・途中参加の傍観者的主人公が最後にしっかり活躍してくれたのも良かった。
・戦争に負けると要るものも要らないものも奪われるという様な台詞をはじめ、敗戦後の顛末が示されるとこは沈んだ。やーねー戦争