伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大規模停電や強毒性ウイルスの蔓延によって急速に混乱へと傾いていく世界が舞台。なんだか現実とリンクしてしまってソワソワする。原因とされたAIの開発者を探すために主人公たちが“巨大な木のある楽園”を目指す展開は、終末が近い緊張感の中でもファンタジーのような雰囲気があって、その奥には人間の傲慢さや人間がこれまで自然に与えてきた負の影響への風刺と、「いつかしっぺ返しが来るぜ」という警告が込められているように感じた。
ラストはなんだか後味の悪い終わり方で、もしかしたら、この先の未来をどうしていこうか?と読者に問いかけているのかも。
井出静佳さんによる装画・挿絵も作品世界に深みを与えていて、物語の余韻をよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ伊坂氏の常連キャラ、泥棒の黒澤氏が大活躍。
相変わらず黒澤氏、泥棒の癖に律儀で正義感!?が強いというか、責任感が強い。そんな彼が、籠城犯とその人質らに出くわし(一体どういう状況だよ)、さらには周囲を包囲する警察もいるという状況で、ウルトラCを繰り出し状況を切り抜ける、というもの。
但し、シナリオはすんなりとは終わらない。
そこもまた伊坂氏の仕掛けるツイストですが、最後の最後、大団円に向け驚きと興奮を抱えつつも安心して楽しく読めるものです。
ことばやセリフの面白味・表現も冴えており、そこもまた楽しめる要素となっております。
なお、他の黒澤氏登場作品も読んでおくと更に楽しめそうです。