伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ連作短編集よりも、もっと緩い繋がりの短編集でした。
首折り男か黒澤さんがだいたい出てくる。
面白かったです。
掲載誌がバラバラだったからなのか、お話のテイストもバラバラでいい。
「似ている」と間違われまくってた男と、束の間のやり取りを遺して逝った首折り男の話「首折り男の周辺」、
おそらく月〜日と始めから順番通りに読むんじゃない気がする「月曜日から逃げろ」、
会社の状況などが山家清兵衛の逸話と似ている悪友の周辺で起こる不幸は怪異の仕業か…な「相談役の話」、
駆け引きしまくる合コンで爽やかな結末「合コンの話」、
この4作がが特に好きでした。
合コンのラストシーンで弾かれてたピアノに目を見開いて -
Posted by ブクログ
ネタバレ感情がなく、淡々と仕事をこなしていく死神がよい。
死神のトンチンカンなところが、おもしろみを生み出して、死という重さを軽くしてくれる。
死神の変な質問にも、それぞれがまともに返答していて、よりおもしろかった。
どの話もラストは読者の想像に任す形で、それぞれが命を落とすところを見ずに済んでよかったと思う。
最終話は、なんとなく違和感があったら、雨があがってしまった。
特別な話なのだと、心して読んだ。
話が進むと、奇跡のように懐かしい人たちが顔を見せてくれた。
なんとも美しくて切ない話だった。
ただ、偏向の謎が解けずに終わってしまったのが、とても心残りである。
2025/07/09 11: -
Posted by ブクログ
暴力を振るう父親のいる家に生まれた双子が、自分たちの持つ不思議な力を使いながら、二人で力を合わせて困難に立ち向かう話。
家庭環境は最悪なんだけど、双子はどこか飄々としていて、静かにその環境から抜け出すべく奮闘している姿が良かった。生命力があるというか。お互いがお互いを唯一無二、辛さがわかる存在として支え合っているのが伝わってきた。
双子って本当に不思議というか、通じ合っている感じがしてこの物語に出てくる様な力を現実に持ってるって言われてもなんだか信じてしまいそうな感じがする。
ただ、ほかの伊坂作品でも感じたけど途中物語がちょっとだれちゃうというか、冗長に感じてしまうんだよなあ。今の私にはちょっ