伊坂幸太郎のレビュー一覧
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ネタバレ少し懐かしい感じがする不思議な小説だった。
最初は、外国の町の昔ながらのスパイと少年の物語から始まる。次の視点は日本の会社員、松嶋の失恋話。どん底の気分の彼が、猪苗代湖でおもちゃのグライダーを拾い、湖に向かって飛ばしてやると、あら不思議。絶体絶命のピンチだったエージェント・ハルカと少年の乗ったグライダーがひとりでに宙に浮かび上がって飛行することに。
タイトルの「マイクロ」というのは、百万分の一という小さな単位を指す。
まったく別の風景を見ているつもりでいたら、実は同じ場所だった。ただし、片方はとても小さな世界だったのだ。
こんな風にこの物語は一年に一作、あしかけ七年にわたり続いていく。
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Posted by ブクログ
ネタバレ誘拐犯の妻が誘拐される話
伊坂幸太郎作品にしては読みにくいけど『レ・ミゼラブル』を知っていればわかりやすいかも
夏之目が不憫すぎる
「どのような人間関係においても大切なのは対等であることだ」
こうであるべきなのに対等な人間関係ってレアなものになってると思う
「やばい話は、あなたのために協力しますよ、というスタンスでやってくる」
聞き方によっては怪しまれずに相手の情報を引き出すことが可能、人間は恐ろしい
何より響いたのは「海よりも壮大な光景がある。それは空だ。空よりも壮大な光景がある。」
「それは人の魂の内部」
宇宙の時間からすれば我々が生きている時間はほんの一瞬でしかない
夏之目が言う -
Posted by ブクログ
■殺し屋シリーズ第2作(2010年9月)書き下ろし
不運な殺し屋、七尾が主人公。
快速列車内の密室で起きる殺人事件。
10年以上前に読んだので、最新作の『777』を読んでから再読。映像版も見てみました。
シリーズで一番登場人物が多いのと、一番話が長い。海外の映像版はそのキャラクター性にフォーカスした作風で、小説とは違う海外受けしそうなエンタメアレンジ作品だった。
木村の父親(茂)が伝説の殺し屋っぽいが、何をやっていた殺し屋なんだろう。
王子のクソっぷりも、映像では悪ガキくらいに収まっている。(女の子だしw)
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■今回居なくなった業者たち
狼、スズメ -
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短い物語だが、伝えたいことがぎっしり詰まっている。さすが伊坂先生。 先入観なしで読んでほしいので詳細は伏せるが、一見ディストピアのような閉塞感がありつつ、視点を変えれば不思議とユートピアのようにも感じられる。 その表裏一体の空気感がクセになる、伊坂マジック全開の一冊。知能を持っているのは人間だけではない。動植物も人間の知らないネットワークを通じて繋がっているのではないか。自然の知能、NI。NIが人に対してNOを突きつけたその時、人は排除される。排除されるのは人だけだからそのほかの動植物の世界は生き続ける。驕りに対する警告なのか。破滅へのカウントダウンを予期しているのか。作者は何を伝えたかった
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Posted by ブクログ
ネタバレ家族愛や血のつながり、過去の罪など、扱っているテーマは決して軽くない。それでも、不思議と重苦しさはなく、比較的さらっと読み進めることができた。おそらく、どこかユーモラスで軽やかな語り口で描かれているからだろう。
作中にも登場する「重要なことは軽快に伝える」という言葉が、この物語の雰囲気をよく表しているように思う。大切で重い役割を担いながらも、それを感じさせないピエロのような存在。タイトルの「重力ピエロ」は、まさに物語全体の空気感そのものを象徴しているようだった。
お父さんが本当にいい人で、読んでいて温かい気持ちになった。
最後の「春が二階から落ちてきた」という一文には、ゾクッとさせられた。