伊坂幸太郎のレビュー一覧
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ネタバレ最初は製菓会社に勤める平凡な男が巻き込まれた異物混入事件だったのが、色んな人との出会いをきっかけに予想もつかない方向へと話が転がっていく。
本作の設定の一つに昔のロールプレイングゲームのファンタジーのような夢の世界があるわけだが、二つの世界を行き来するというほど大袈裟なものではなく、ファンタジー世界の描写も主人公の認識も曖昧なのは評価の分かれる部分だろう。ヒロイックな活躍があるわけではなく、主人公は終始その世界での行動が時折フラッシュバックするか、仲間の活躍を伝聞で聞くばかりで、直接的に介入できないことによる焦ったさが残る。その反面、そのままならなさや輪郭のないぼやけた感じの認識はまさに夢そ -
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「お仕事」アンソロジー小説。
伊坂幸太郎、原田マハという文字に惹かれて読んだらまさかの3でしたが、アンソロジーなので問題なし!
原田マハさんの美術品を運ぶスタッフの話、
伊坂幸太郎さんの新幹線の清掃スタッフの話が特に読みやすくて面白いな〜と思ったけど、そのほかにも
日明恩さんの救急情報センターの通信員の話
森谷明子さんのベビーシッターの話も面白かった!
ラブミーテンダーの曲、聴きたい。
アンソロジーは知らない、読んだことのない作家さんの本も読めてとても良いし、短編でさくっとよめるのもありがたい。
ラブミーテンダーの中で、働いてるお母さんが話していた言葉が残ってる
「主人のお給料だけでも -
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殺し屋シリーズ最新作。
文庫本になるまで待ちきれず新書で読破。
高級ホテルで繰り広げられるノンストップ殺し屋バトル。
どこまでも不運ながらも逞しく生き残る主人公の天道虫。
色々諦めて達観しているが故に準備を怠らず判断が速く強い。
難敵に遭遇したり窮地に追い込まれる度に脳フル回転で
現状を打破していく天道虫はかっこいい。
気弱で優しい人柄とのギャップも含めて好感を持てる。
次々と登場するキャラ一人一人にインパクトがあり
絶妙な配置で物語に溶け込む。
沢山ばら撒かれた伏線の鮮やかな回収、
物騒なはずなのに軽やかでユニークな会話。
読み終えた後は映画やドラマを見た後のような
独特の爽快感と満足感を得 -
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螺旋プロジェクトとは、共通ルールを決めて原始から未来までの歴史物語を複数の作家が描く競作企画のこと。いくつかのルールやテーマに従い、それぞれの作家が少し変わった物語を紡ぐ。
というプロジェクトは伊坂幸太郎氏の呼びかけで始まったようで、本作はそのプロジェクトを代表する一作。
なんてことを全く知らずに手に取ったので、もちろん他の同プロジェクト作品を読んだわけでもなく、読み始めは「大丈夫かな?」と思ったのですが、これ単独でも十分楽しめる作品でしたのでなんの心配も不要でした。
本書では「シーソーモンスター」と「スピンモンスター」の2作が収録。前者はスッキリと終わる一方で、後者はちょっとしこりが残る