伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。まさか超能力バトルだとは。2005年の話なのに、憲法改正は割とタイムリーな話でもあり、「おっ」と思った。
なんていうか、映像的だし読みやすい反面、登場人物がなんかアニメキャラみたいだなーと思った。超能力バトルだからかもしれない。弟の彼女、ふわふわした子だなと思ってたのに実際には結構考えているタイプだったりとか。職場で「っち」付けで呼ばんだろう、しかも「っち」はフルの名前にはつけなくないか。さとっちとか、短縮形+っちをつけるイメージ。まあそんな議論はどうでもいいんだけど。
あとまさかの途中で終わると思わなかった。読むのを何度も中断しても話がわかりやすいから読みやすかったな。続編も読みたいですねえ。 -
Posted by ブクログ
読み始めてすぐに思ったことは、この物語は伊坂さんの処女作オーデュボンの祈りを想い起こさせるファンタジー小説なんだろうと言うことだ。
はじめのほうは物語の展開が全く読めない。かと言って読みにくいかと言うとそうでもなく、どんな展開を見せてくれるのか期待に胸を膨らませて読み進めていった。
ぼくの視点と、猫のトム君の視点からこの物語が語られる。猫や鼠が喋ったり、鉄国と呼ばれる国が出てきたりで、中盤まではこのストーリーは破綻せずにしっかりと収束することができるのだろうかと心配になるほどだった。
トム君たち猫と人間たちが暮らす街が、鉄国との戦争に負けたことで鉄国の兵士たちに占領されてしまったというのが物語の根幹として描かれる。
戦争の敗戦国の希望のない日々と人々の心情が会話の内容からとても良く伝わってくる。
占領されてしまった街の描写に加えて、猫が鼠を追いかけて食べるという太古からの指令に頭を悩まされる場面が何度も出てくる。人間のあらゆる行動も、しょうがないさ太古からの指令だからと言ってしまえばそれで説明がついてしまうのではとも思えてくる。
そして、物語のテーマにもなっているクーパーとは杉の木のさなぎから孵化する怪物らしく、かつて複眼隊長と選ばれた若者たちがクーパーを倒しにいく伝統があった。
このクーパーの話ははじめからよく分からないのだが、物語自体がファンタジーなのだからクーパーの話もこのファンタジーの世界で起こった出来事なのだろうと徐々に納得させられることに。そもそも猫も鼠も喋る世界観では何が起きても起きなくても全て納得である。
物語を読み進めていきラスト100ページに差し掛かったあたりから一気に今までのストーリーが根底から覆されることになる。やはりさすがの伊坂幸太郎。伏線回収の仕方もとてもスマートでお洒落、機知に富んでいる。
具体的な伏線回収については本作を読んでもらうとして、本作での伊坂さんのメッセージはかなり具体的であると感じた。
何が正しくて、何が誤っているのか、自分で判断しろ。
それが重要だ。
このメッセージが本作で伝えたいことの全てである。