伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Fair is foul, and foul is fair.
良いは悪い、悪いは良い
普段は子どもの部活もテレビで観るのもサッカーですが、野球が嫌いなわけではないです。下手なりに少年野球やってたし、先日のWBCは感動もしました。
本書は天才的な野球選手が主人公の不思議な話。いつもの伊坂ワールドよりは軽めですが、冒頭の一節を「フェアはファウル、ファウルはフェア」と野球用語になぞらえて、正義と悪、真実と虚構を織り交ぜながら展開していきます。
前半はスポーツをする子どもの親目線、そして後半は、人間の温かさとか哀しさとか。そして何より、全編にわたってオマージュされているのはシェイクスピアの『マ -
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ネタバレ2回は読みたい本。三中篇からなっており、最後の密使でこの小説の謎が解ける。自分には少し難しかった。
「自分だけでなく、ありとあらゆる人間が、ある日突然に主義や信念を試されるのではないか。誘惑や脅しにより、試される瞬間があるのではないか。」という言葉が出てくる。
僕がこの言葉で感じたことは、
人間は社会の中で生きる生き物だから、一般的な考え方が好まれ、自分勝手な考え方は好ましくないように感じる。でも別に人と違う考え方や主義、信念を持っても良いと思う。その代わり、人と違う考え方というのは孤立しやすいから、その自分の主義、信念を自分でしっかりと保たなくてはいけない。誘惑や脅しがあっても、自分の主 -
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共作なんだ
大変に珍しい、阿部和重と伊坂幸太郎の共作で出来上がった作品だそうである。後半の対談部分で作者お二方が様々に語っているが、その後共作がないところを見ると、やはりやりづらかったのかな と邪推してしまう。伊坂幸太郎の作品はいくつか読んだことがあるので、読んでいて「ああこの部分は伊坂幸太郎っぽいな。ということは、こちらのプレーンな部分は阿部和重かな」と想像しながら読むのは、結構楽しい。
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より一層
この第二巻は第一巻にもまして殺し合いの描写が多く、ほぼ全ページそれで埋め尽くされている。独特の絵のタッチが殺し合いの凄まじさをより一層強調している。主要登場人物の「蝉」のキャラクター表現が凄まじくもあればややコミカルでもある。このややコミカルなところ、洒落たセリフを言わせるところが原作者伊坂幸太郎の真骨頂であろう。
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原作と同じ臭いを持つ
数多くの人が殺されてしまうグロテスクな場面が多い作品であるが、とても勢いのある絵柄とストーリー展開が魅力となっている。原作で「蝉」が出てくるグラスホッパーを読んだことがあるが、この作品も同じ臭いを持つ作品である。
コミカライズの欠陥としてありがちな長い説明文や長台詞はまったくない。オリジナルなコミック作品と言えるのは原作の持つ臭いの成果であろう。 -
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文庫版の裏表紙に記載された、“この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います”との文言が気になる本書。
とある天才バッターの数奇な運命が描かれております。
“常敗球団”・「仙醍キングス」の熱烈なファンである両親の元に生まれた、山田王求(おうく)。
類い稀な才能を持つ王求に、両親は情熱を注ぎこみますが・・。
“出る杭は打たれる”と言いますが、王求の場合は突出しすぎて、周りがドン引きしているような状況です。
故に、孤立しがちではあるのですが、王求自身はすべてを野球に“全振り”しているので、常に淡々としてブレずに自分軸を貫いている様が、ある意味凄みを感じますね。
このように、とんでもない才能を -
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文庫本
新作と思って買ったのはいいけど、何か読んだ記憶有り
文庫本での新作、新書で買ってるのに同名を新作でお知らせする機能何とかならないんでしょうか?
文庫本版のあとがきだけ読みたい方もみえるんでしょうが
…それにしては自分に取っては高過ぎ。
合本版の特典見たさの購入も同じですか…。
今回は螺旋企画の他の作者の作品も読んでみたくなりました、新書で買った時には思わなかったのに不思議 -
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ネタバレ大好きな伊坂さんの新作。
あとがきに、ご本人自ら「いつもの僕の小説とも雰囲気の異なるものになりました」と書かれているように、今までの伊坂さんの作品とはテイストが違いました。
真の天才。
神懸かった存在。
そんな人間が実在したら。
実在しないから、何となく漠然と切望しがちなその存在の、与える影響力の大きさを感じることができました。
主人公・王求がたまに見せる平凡な人間らしさに、安堵感を抱いた読者もいるのでは?
人間、というか大人のエゴ。
いかにして私達大人がバランスを取っているのか。
当たり前という価値観の個人差。
そんなことを考えました。
凡人な自分に感謝。
ただ殺人の証拠品とな -
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「伊坂幸太郎」のファンタジー作品『あるキング』を読みました。
『フィッシュストーリー』、『ゴールデンスランバー』、『モダンタイムス』に続き「伊坂幸太郎」作品です。
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天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?
野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。
「山田王求」はプロ野球「仙醍キングス」の熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。
「王求」の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、王求の周囲の者によって語られる。