森沢明夫のレビュー一覧
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ネタバレプロローグ、まだ幼い心也を残してこの世を去ることになる母親の想い。実現の難しさをわかりつつも結んでしまう心也との約束は、非常に切なく泣きそうになった。
本編は、「子ども食堂」をテーマにした2つのエピソードで展開される。
15歳になった心也と、幼馴染の夕花。
ただの甘酸っぱい中学生の恋愛話ではなく、貧困、虐待、いじめなど重く苦しいテーマが2人や、同級生のヤンキー石村くんの人生を妨げる。
たった一夏の話だったが、青春の煌めきも社会の苦しみも入り混じった中身の濃い物語。
できることが限られる年齢ながら、必死に逃亡した最後の夜の描写がとても美しかった。
心也の父親の優しい言葉はどれも愛に満ちていて -
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歳を取って思うように買い物ができなくなった人たちのために移動販売を始めたたまちゃん。
友人や周りの人々に支えられながら前向きに仕事をしていくが、父親の再婚相手のシャーリーンとはいまいちウマが合わずストレスもマックスに。
物語の中盤からは、いい言葉がたくさん出てきて私自身の指針にもなった。
静子ばあちゃんの死は幻想的で厳かで、美しささえ感じた。
やがてシャーリーンの心の内を知ったたまちゃんは、「人生の冒険」のステップを踏み出していく。
「人生は一度きりの遊びのチャンス」
これは森沢さんのエッセイ「森沢カフェ」で森沢さん自身が語っていた言葉だ。
また、終盤で「あなたへ」で山頭火の句 -
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編集者をしている川井淳は奥さんと、中学生の娘春香の3人家族。
春香のひきこもりをきっかけに、奥さんは怪しい霊能者にのめり込み、家族はおかしな方向へ迷走し始める。
自称霊能者の紫音、ネタを提供していた瑠美、春香をいじめていた人達。
「人を傷つけた」「人を騙していた」と言ってしまえばそれまでだけど、裏に隠された純粋な気持ちまでは裁けない。
もちろん、傷つけた事を許すことはできない。
春香の賢さや寛容さによって、家族も周りの人も救われたのではないかな。
千太郎先生の
「人は誰でもそれぞれ事情を抱えているもので、そういう事情を抱えながら右往左往して生きてきた結果、いまのその人がある」 -
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森沢明夫の桜が散ってもを読んだ。
前半は一寸話しに無理があるような気がした。
リゾート開発が反対の友人に言われて、上司に一サラリーマンが工事の中止をお願いするなんてことはまず無いだろう。
土砂崩れに合い心を壊してしまう。
そう云う私も会社に勤めて一ヶ月で8キロ痩せた時がある。
ストレスで食事が喉を通らなく70のパンツもベルトをしないと落ちてしまうくらいだった。
先日昔のベルトが出てきたのだが45年経った今は13キロ太りベルトの端までも届かなかった。^^;
話は戻るが、家族を置いて移住というのも無理があるように思う。
起承転結で最後はタイトルの桜の花が散ってもの意味が分かる内容だった。
この物語 -
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銀杏商店街の古い純喫茶「昭和堂」で、半ば強引に雇われ店長として働くカッキー。
ぶっきらぼうで、いつもビール片手に酔っ払っているオーナーの霧子さんは若干とっつきにくい印象ではあったが、章が進むにつれどんどん惹かれていった。
「相手の欠点を探すのをやめたとき、相手の長所が見つかりはじめるのかも知れない。それが、お互いの幸せのはじまりなんだ。」
「幸せってね、なるものじゃなくて、気づくものなのよ。」
「人の役に立って、喜んでもらえたときは、その人の使命が果たせてるわけ。んで、その使命が果たせたとき、人は自動的に幸せになっちゃうわけ〜。」
「才能っていうのはね、成功するまで絶対に努力 -
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森沢明夫さんも大好きな小説家。なので、物語の出だしはびっくり。森沢明夫さんの本だよね?と一瞬不安になりました。始まりが不穏過ぎて・・・。
一言で言うと、切なかった。
ある瞬間を目撃し、忠彦が失語症になるほどのショックを受けた。でも、それは彼の責任ではなく、会社の責任。それを忠彦は指摘もしていたんだし。
でも、それが彼には重くのしかかり、うつ病になり、結局は会社を辞める。彼を最初のうちは支えていた妻も、彼のある提案で見限り、離婚を突きつける。そして、2人の子どもと妻と別れて出て行く忠彦。そこがどうしてももどかしくて、納得いかなくて。
そしてある日、息子の建斗に父が亡くなったからお