森沢明夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレプロローグ、まだ幼い心也を残してこの世を去ることになる母親の想い。実現の難しさをわかりつつも結んでしまう心也との約束は、非常に切なく泣きそうになった。
本編は、「子ども食堂」をテーマにした2つのエピソードで展開される。
15歳になった心也と、幼馴染の夕花。
ただの甘酸っぱい中学生の恋愛話ではなく、貧困、虐待、いじめなど重く苦しいテーマが2人や、同級生のヤンキー石村くんの人生を妨げる。
たった一夏の話だったが、青春の煌めきも社会の苦しみも入り混じった中身の濃い物語。
できることが限られる年齢ながら、必死に逃亡した最後の夜の描写がとても美しかった。
心也の父親の優しい言葉はどれも愛に満ちていて -
Posted by ブクログ
歳を取って思うように買い物ができなくなった人たちのために移動販売を始めたたまちゃん。
友人や周りの人々に支えられながら前向きに仕事をしていくが、父親の再婚相手のシャーリーンとはいまいちウマが合わずストレスもマックスに。
物語の中盤からは、いい言葉がたくさん出てきて私自身の指針にもなった。
静子ばあちゃんの死は幻想的で厳かで、美しささえ感じた。
やがてシャーリーンの心の内を知ったたまちゃんは、「人生の冒険」のステップを踏み出していく。
「人生は一度きりの遊びのチャンス」
これは森沢さんのエッセイ「森沢カフェ」で森沢さん自身が語っていた言葉だ。
また、終盤で「あなたへ」で山頭火の句