森沢明夫のレビュー一覧
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離島の「子泣き島」で暮らす拓海は、同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを見て、近くにいた親友・風太の父に助けを求めるが、彼は帰らぬ人となる。
その後、風太は母親と島を出て行き、拓海も成長した後は島を出て働いていた。
ブラック企業に勤めては疲弊し、職を失った日の帰りに偶然、風太と会う。
彼女に追い出された風太を連れて帰ってから、拓海が島には帰っていないことを知った風太は、涼子と連絡を取り、年に一度の海上運動会を見に行こうと誘う。
島へ帰ってからたくさんの思い出とともに隠されていたことが明らかになり…。
最後には嫌な気持ちにならずにみんなが笑っていられるのがいい。
言えなかったことも言 -
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南国の離島「子泣き島」。皆、顔見知りなほど少ない島民たちのなかでのびのびと暮らしてきた小学5年生の拓海は、夏休みのある日、親友・風太の父親が溺死する事故に巻き込まれる。
父の死で島を出ていった風太と、事故から心に傷を負った拓海は、十二年後、島から遠く離れた都会でひょんなことから再会を果たす…。
互いに後ろめたい思いを抱え、苦しみながらも拓海や風太がもっている青年特有のひたむきさと強さが、南国の陽射しのように眩しかった。また、拓海と風太の幼なじみである涼子、拓海の妹・亜美、涼子の妹であり亜美の親友でもある杏奈の家族や友人を想う真摯さにも胸を打たれた。それだけではない。自身の家族 -
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大好きな森沢さんのお話の中にでてくる素敵なお店にいつも魅了され、
私もこういういきつけのお店
ほしいなぁ。といつも思いながら
楽しく拝読しているのですが、
うっかり森沢さんのお話
にちょっとちょっとでてくる
岬カフェのお話をなぜか読んでいなかったことに気づいて
わくわくしながら、今回手に取ることにしました。
やっぱり優しくて、大きくて
温かく少し疲れたり悲しみを持って偶然行き着いた人たちが、
岬カフェにはいると美味しい珈琲の香りと店主の悦子さんの温かいやりとりに包まれ、癒されて、少しづつ前を向く事ができる。
優しい悦子さんや白くてかわいいわんこのこたろう。
近くで見守る素敵な人たち…
ちょっぴ -
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映画化されていたなぁ、森沢明夫さんならいい話だろうなぁ…といった感じで手に取りました。期待を裏切らなかったです。
登場人物たちがとても魅力的。15歳の心也と夕花、そしてかっこいい心也のお父さん。
夕花の家庭環境があまりにも辛くてしんどくなりました。夕花が救われるように祈るような気持ちで読みました。
海への逃避行の場面がきれいで甘酸っぱくて切なくて。きらめくブルートパーズの夢のような。ずっとこの時が続けばいいのに…と。
並行してゆり子さんとマスター、萌香ちゃんの話も語られて、最後にわかる繋がりに胸が熱くなります。
ふたりが些細な会話の言葉をずっと覚えていたこと。それほどに大切な宝物のような思 -
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南に位置する離島の「子泣き島」で暮らす小学5年生の拓海は、民宿を営んでいる母の手伝いで釣りに出かけたところ、同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。
防波堤近くにいた親友・風太の父である亮平に助けを求め、台風一過の海に飛び込んだ彼は海に沈み、帰らぬ人となる。
高校を卒業した拓海は島を出て東京で働くことになるのだが、就職した2社ともにブラック企業だったために身も心も疲れ切ってしまい、退社を余儀なくされて今は無職となっていた。
そんな時、忘れもしない海で亡くなった亮平の息子・風太と偶然にも再会する。
風太は東京で若い女性・聖良のヒモとなって生活していた。
その聖良の兄が、妹に纏わりつく -
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ネタバレフォローさせていただいている方の本棚に並んでいて、手に取ってみたくなりました。
みなさんの本棚は、本当に宝の山のようで、いつもワクワクしながら覗きに行っています(*´꒳`*)
読書歴が浅いので、初めましての作家さんが多く、森沢さんもその一人でした。
短くて、ゆるくて、人生が明るくなるハッピーの花束みたいなエッセイ本。
印象に残ったのは、
☆自分を変えたいときの秘訣 「真面目ニンゲン脱出法」☆
自分の行動パターンにはないような世界に一歩踏み出す。行動の繰り返し。
自分は生真面目すぎる性格なので、とても参考になった。
☆叶わなくてもいい夢☆
夢を持っているだけで、小さな幸せを感じる。
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小さな南の島に住んでいる小学5年生の拓海は、釣りに出かけた海で幼馴染の涼子が飼っている猫が海で溺れてしまったのを見かけ、近くにいた親友風太の父親、亮平に助けを頼む。荒海に飛び込んだ亮平は、拓海の目の前で溺死する。その姿を見た拓海は心に傷を負ってしまい…。
重い話がメインのはずなのに、爽やかな夏の南の島が眩しくて、さらっと読めた。
大人になり再会した拓海と風太。辛い状況の拓海の心に無理矢理入り込んだ風太。親の都合で嫌な思いをしたはずなのに、風太がいい奴なのは南の島でのびのび育ったせいなのか、父親のDNAか。
しかし、拓海の父親は全然父親らしくなかったなぁ。
幼馴染の3人の未来が明るくなる