森沢明夫のレビュー一覧

  • 虹の岬の喫茶店
    少しの哀しみを抱えながら進むお話。読み終わると「ふつうだな」という感想が出てくるが、解説でハッとさせられた。日常の一部を切り取ったような全てのお話全てが繋がって、人と人の出会いが人間を成長させてくれるんだと自分に返ってくる。
    最後に自分に返ってくる本はやっぱり自分を成長させてくれている気がする。やは...続きを読む
  • エミリの小さな包丁
    表紙とタイトルから小学生くらいの女の子の話だと勝手に想像してたら、25歳の女性だった。嫌ではないけどちょっと騙された気分。
    流行りの役者さんたちでドラマにしても良さそうな話だと思った。海辺のきれいな絵が浮かぶし、登場キャラは個性が分かりやすいし。

    おじいちゃんが優しい。言うセリフがストンと胸に落ち...続きを読む
  • 癒し屋キリコの約束
    サブタイトルとなるリリックとストーリーの絡め方が、とても良かった。
    特記すべきは巻末の小川志津子さん。
    短いながらもさながら秀逸した解説書のようでした。
    最後の1ページまで堪能出来た1冊。
    表の意味で…ありがとうを送りたい。
  • 虹の岬の喫茶店
    岬の喫茶店に訪れる客とマスターの素敵な関係。美味しいコーヒーと音楽。情景が目に浮かぶようだった。虹色の取手が付いたコップで美味しいコーヒー。いいなぁ。
  • ヒカルの卵
    森沢明夫さんの作品。
    今回もとても良かったです。
    人の捉え方、優しさを見つけるのがとても上手いなと他の作品を読んでも思います。
    後は人の弱さ、許す事も、学ばせてもらいます。
    その本の世界で生きてみたいと思える作品ばかりです。
    モデルとなった場所も行った事があり卵を使った美味しいプリンを購入しました。...続きを読む
  • 青い孤島
    現代版ロミジュリの幸せな結末プラス、人生大逆転モノ、と言った感じでしょうか。森沢さんの作品らしい暖かなお話。
    頼りない主人公、佑は通して気弱なままだったが、社長に対して少しだけ島のために反抗した場面は、勇気を振り絞った感じが伝わり良かった。
    地球防衛軍の作戦とかは余りに都合良すぎかなあ、と思っていた...続きを読む
  • ロールキャベツ
    だってさ、些細でしょーもないことにまで悩んで動けなくなる人って、裏を返せば、自分の人生の些細でしょーもないところまで大切に思ってるってことだもん


    わたしは悩んでいるとき、
    答えに辿り着けない自分にイライラして
    悩みの小ささに嫌気がさして
    落ち込んでしまうことがあります。
    でも見方を変えれば、そん...続きを読む
  • おいしくて泣くとき
    歳をとるとリアリティのある重い本ばかりだと疲れちゃう。ちょっとできすぎくらいの話が最近はちょうどいい。
    苦しい環境にある登場人物も多いけど、文体とテンポで読みやすく書かれている。
    読後感もほっこりした気持ちにさせてくれるよい本だった。
  • エミリの小さな包丁
    魚を捕ったり、散歩をしたり、自然を楽しんだり、ゆったり暮らすことで癒されるというシーンがとてもノスタルジーだった。
    祖父の作ってくれる魚料理がどれも美味しそう。
    食べるだけでなく、読み終えたあとは大切な誰かと一緒に台所に立ちたくなる。

    ♡誰かと肩を寄せ合って料理を作るというのは、ささやかだけど、ま...続きを読む
  • ヒカルの卵
    ラストで裏切られないと信じて安心して読める。 
    話は期待どおりで面白い。
    田舎を思い出して懐かしさにつつまれる。
    ほっこりしたいならお勧め。
  • 大事なことほど小声でささやく
    作者が描き出すとにかく優しい世界。
    みんな苦悩を抱えながらも明るく振る舞い支え合いながら仲間を鼓舞する。
    読み終えてとても清々しい気持ちになる。
    期待を裏切らない。
    阿吽という言葉、大切にしたい。
  • 癒し屋キリコの約束
    銀杏商店街にある純喫茶「昭和堂」の店主 霧子は
    妖艶で美人でミステリアス
    彼女の裏の顔「癒し屋」は、近頃ちょっとした評判になりつつある。その裏稼業に秘められた秘密と彼女を取り巻く面々の全7章からなる物語

    物語は、主に雇われ店長のカッキー目線で進む。
    各章にはストーリーの鍵となる昭和歌謡のワンフレー...続きを読む
  • 大事なことほど小声でささやく
    短編だけと、次の話の登場人物が前の話に出てくるのが最近あまり好きではなくなった。
    しかし、これは最後にバーのママの苦しみも書かれていて、達観した人物にうまくまとめられてなくてよかった。
  • ロールキャベツ
    未熟さや不器用さを若さと友情で補い合い、登場人物それぞれが成長していく姿に、胸が熱くなった。失敗してもいいんだと、不安や問題を必死で乗り越えていくことが大切なんだなと思った。
  • 虹の岬の喫茶店
    辛いお別れがあった時、人生の岐路に立たされどうしようもなく不安になった時、ふと過去の苦い思い出が蘇って心の蟠りという傷口がぱっくりと開いてしまった時。
    そんな時に訪れた小さな喫茶店が舞台の心温まる連作短編集。
  • ロールキャベツ
    タイトルの意味が分かったのは物語の終盤。なるほど。だから「ロールキャベツ」。作者の森沢さんがあとがきで書いているように、自分もお仕事小説だと思っていた。もしくは就活小説。でも、冒頭から不穏な空気を醸し出していて(笑)これも最後につながってくるのだけれど。就活に悩む普通の大学生が、進路を決めた的な話と...続きを読む
  • 虹の岬の喫茶店
    面白かった。とにかく読みやすくて一気に読み終わりました。それぞれが岬にきた理由があって、悦子さんの対応はいつも変わらない。余韻もよかったのですが、淡々と終わった感じです。悪くはないですが、驚き、感動がもう少しですかね。
  • ロールキャベツ
    大学生ならではの不器用さは、悩みは読んでいて遠い記憶にいってたあの頃の自分を引っ張り出してきたような感じがした。
    こうなったらな…と思う展開になったし、ハラハラしたりギュッと胸を掴まれるようなこともなかったけど、情景が目の前に浮かぶような表現はなんとも素晴らしかった。

    特に、ミリオンが言った「失敗...続きを読む
  • エミリの小さな包丁
    読書家のおじいちゃんの良い言葉が多く入っているし、食べてみたい料理もいっぱいだった
    エピローグも良い話だなと、さらに思えるように上手くまとまっていて、読んで良かったと思った
  • プロだけが知っている 小説の書き方
    説明ばかりではなく具体的な例をたくさん挙げてくれるのでとてもわかりやすかった。Q&A方式なのでつまずいた時にサクっと該当箇所を読み返せるのも良い。本書で得たテクニックを使うために小説が書きたくなった。モチベーションアップに繋がる良い作品だと思う。