森沢明夫のレビュー一覧
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ある本との出会いが5人を円のようにつなぐ物語。
その本のメッセージは、「人生は雨宿りをする場所じゃない。土砂降りの雨の中を楽しんで前進すること。過去の失敗や未来への不安に取り憑かれすぎると、永遠に現在を生きることはできない。」というもの。
5人にはそれぞれ人生の進路について、悩みがある。
それは、親や親友、恋人など一番近い人に対してでさえも告白するのが躊躇われるようなこと。
言おうと思っても言えずに、心の中に石のようなモヤモヤとしたものが残り続けることになる。
それでも、その本のメッセージを通して、5人それぞれが勇気を得て、周囲に悩みを吐露する。それにより、自分が本当にしたいことが少しずつ見 -
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自然たっぷりの田舎の情景が目に浮かぶようだった。
偶然立ち寄った「たけ屋」のヤスばあちゃんと恵三さん。
カメラマンを目指すも壁に当たった慎吾、
そして明るくて感受性豊かな幼稚園教諭の夏美がたけ屋の離れを借り、自然の中で青春を謳歌する。
恵三さんの死、ヤスばあちゃんの死は胸が締めつけられられそうで切なかったけど、雲月さんの作ったお地蔵様やタンポポの花がずっとふたりの想いを繋いでいってくれるんだろうな。
あとがきの「どうせなら、別れがとことん淋しくなるように、出会った人とは親しく付き合っていきたい」の言葉が心に刺さった。
「凛」と鳴る風鈴。
かけがえのない「ありがとう」を大切に。 -
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以前から気になっていた
大好きな森沢さんの作品の
「癒やし屋キリコの約束」
とても楽しみでした。
いざ読み始めると
最初の方は、「あれ?」
なんとなく思っていたのと違う感じのキリコさん?という印象に
戸惑いながらも
だんだん読み進めるうちに
キリコさんの人柄や懐の深さ
に何度もほろり。
周りの温かさや、団結力に
癒されてあっという間にに
読んでしまいました。
人の悩みや人生にアドバイスや癒やしを与えられるというのは、
その責任を考えるとなかなか
難しいなぁ。と思いますが、
それでも親身になって耳を傾けて話を聞いて、思い切った助け船を出すのはすごい事だなぁと思いました。なかなか難しい…
キリ -
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Audibleにて。
恋に臆病な女性イズミと、その彼女を見守るユキの物語。
都内でひとつ屋根の下に暮らしているが、言葉を交わすことはない。
そしてユキは、イズミの心の傷を見守り続ける…
この物語は、意外な展開や登場人物が、新たな一面を見せることで深みが増し、引きつけられた。
イズミが抱えるコンプレックスや新たな男性の正体、彼女が本当に求めるものを知ったときの驚きが物語を盛り上げていた。
物語の大部分はユキの独特な視点で語られる。
それにより、日常の美しさや深い感情に目を向けさせる。
ユキの温かい視点は、じんわりとした感動を与え、心に響く名言が散りばめられていた。
これらは、自身に対 -
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安心して読める作家さんNo. 1、森沢明夫さん。本作もとても優しくてほっとするお話だった。初めの方で地縛霊が出てきたときは、まさかのホラーか!?と身構えたけど、そんなことはなかった。よかったぁ。
タイトル通り、この作品もおいしい物語となっていたけれど、ご飯よりは人々の気持ちに焦点があっていて、いろんな人を応援したくなる。
自分らしく自由に、思うまま生きなさい。というメッセージは今まで読んだ森沢作品でよく出てくるフレーズだと思うけれど、この作品がルーツなのかな。とても大切で忘れてはいけない言葉だ。
人生いろいろだけれど、明るく前向きに、自分らしく生き抜けそうな、私自身の人生も応援してくれる作 -
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題名を見て、北杜夫さんの船乗りクプクプを思い出した。全然違うけど。不思議な題名だ。読み始めてすぐに理解した。
語り部はボクだが、イズミの視点でも描かれている。ボクはイズミが名付けたユキという名で、少し太った金魚。飼い主はイズミで、金魚鉢を通してお互いに観察できる。イズミの親友のチーコ、イズミが恋する前田、イズミの上司の白土、そして黒猫が、主な登場人物。
ユキとイズミは共通している点がある。孤独である。そしてアザがある。
人は対人距離で見えない空間の中に閉じこもることがある。ユキは金魚鉢という物理的空間で遮られ、言葉にしたくても言葉にできないもどかしさがある。イズミの葛藤をユキに投影している -
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ネタバレ小説指南書、半分以上が初心者向けの内容。
ネタ作り
設定を考える
キャラの作り方、注意点
プロットの作り方、プロットつくりの困りごと対策
ここから急に技術的になります(笑)
原稿を書く
動作のバリエーションを書く「引き出し」を増やす
情景描写を五感で書く
短い一つの文に複数の必要な情報を盛り込む
情景は広い範囲所から近く狭いところへ書く
等など
アマチュアの「説明」ト書きになりがちな地の文をどのように「小説」へと昇華するか
結局は沢山小説を読み、パターンを会得して、類語辞典を必携し地道に自分の畑を耕しながら書く。
取材している様子なども面白い。
軽く書かれた実践が意外と難しいプロからの指