森沢明夫のレビュー一覧
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感想
穏やかな温かい作品。ほっと一息つける。
最後は全てが上手く行くけどこの終わり方も良い。
あらすじ
翔平は絵里さんが経営するキッチン風見鶏でバイトをしながら、漫画家を目指している。自信があった作品も落選し、落ち込んでるところを絵里さんのプロファイルに見破られてしまった。
絵里も母親が抗がん剤治療を辞めると言われて悩んでいた。
絵里に惚れている手島という男性。妹夫婦が亡くなり、忘形見の子供を養子にして、母親と育てている。
守護霊が見える占い師の寿々。ふとしたことでキッチン風見鶏を訪れ、こちらも霊感がある翔平と出会う。二人は霊が見えることを隠しつつ、お互いに惹かれていく。
翔平と -
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海辺の町の鄙びた商店街にある「江戸前夕凪寿司」は、元大将・江戸川伊助の跡を継ぎ孫娘のさやかが今は大将となり、お客さんの心を穏やかにさせ、最高に美味しいお寿司を握っている。
常連客も訳アリ客にも丁寧な「仕事」をするさやかに皆んなが癒され、また来ようと思える。
癒されて、涙も…(特に三章)
第一章 ハンバーグの石
母の納骨を済ませた作田まひろが、幼い頃に訪れた寿司店にやってきたものの…優しい雰囲気の大将とは正反対のクールで目力の強い店員の未來にビビって…。
第二章 自転車デート
常連さんたちとまひろの歓迎会の最中、入ってきた成金風の男にギャフンと言わせたのは、常連客みんなの思い。
第三章 -
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装画のお寿司はもちろん、文中に出てくるお寿司がどれもおいしそうでした。まわらないお寿司屋さんは、なかなか敷居が高いので、こんな感じのお寿司屋さんがあればいいなと思いつつ読み進めました。
海辺の町のお寿司屋さんは、やっぱり優しい人達が集う場所でした。幼いときから心に傷を抱えていたまひろを受け入れてくれたのは、江戸前夕凪寿司の人達、そして常連さん。大将のさやかさんのほわっとした感じ、祖父の伊助さんの自然体の姿に、本当に実力のある人は、いい感じに力が抜けた人だと思いました。
成金ウメちゃんの出来事は、最後に胸がスーッとしました。知ったかぶりと偏見で自分を大きく見せたがる人って、いますから。こうい -
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幼稚園教諭の夏美と、写真家志望の大学生慎吾。
恋人同士の二人がツーリング途中で立ち寄った山奥の懐かしい造りの店「たけ屋」には、”ヤスばあちゃん" "地蔵さん”と呼ばれる母子が、ひっそりと暮らしていました。
夏休み、慎吾の卒業制作を撮るために二人は「たけ屋」の離れに泊まり込み、村人たちと親交を深めていきます。
川で見る無数の蛍の幻想的な美しさに圧倒されて、次々とシャッターを切る慎吾。
地蔵さんが教えてくれた川遊びのシーンが清らかで美しく、心に残ります。
物語中に何度も出てくる風鈴の鳴る音に、「凛」という文字が使われていました。
凛、凛……。
まるで本の間からほんとうに聞 -
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タイトル通り、一冊の本がつなぐ五つの物語。
誰一人決定的な悪人はいないのになぜか上手くいかない人達(最近このパターン多い気が、、、)が一冊の本と巡り合い、関わりあった事で人生に前向きに向き合っていきます。唯一感じが悪いのは主人公の一人、作家の涼元先生ですが、彼も心を入れ替えたのか、作品を書き上げた三話目からは余裕のあるイケおじに変貌します。彼が書いた「さよならドグマ」についてはあらすじもほとんど紹介されず、一部をチラ見せする程度なのですが、きっと本編と同じようにハートフルな物語なんでしょう。でももうちょっと良いタイトルなかったのかなぁ。
冷静に見ると、筆を折りかけた作家とダメ編集者、書店員とお -
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読みはじめ、いきなりガクッと来ます。
頑張って書いたのであろう文章がなんとも空々しい。なにせ直前に読んだのが名文家-松家仁之の『沈むフランシス』ですからね、比較しちゃうと歯が立たない。
もっとも森沢さんの持ち味は、そんなところじゃ無いですからね。相変わらずやり過ぎレベルの「いい話」にページをめくる手がどんどん止まらなくなります。
キャラの濃い5人の大学生の物語。ちょっと意外だったのは、誰にでも愛されるまっすぐで可愛い女の子ではなく、少し口の悪くて派手めの女の子がヒロインだったこと。
とはいえ、いつも通りの、読んでいてかなり照れるほどの森沢節でした。 -
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「幽寂とした闇」
森沢明夫さんのこんな表現を待っていた。
この小説のベースに鳴り響いているのは
種田山頭火の言葉
「風鈴の鳴るさへ死のしのびよる」
森沢さんの凛とも洋子の死とも重なる。
「うれしいこともかなしいことも草しげる」
森沢さんの言う通り、一人旅も、人生も、二つの側面を持つ。淋しいと言えば淋しくなるし、自由だと言えば自由になれる。どちらの側面も真実であり、どちらに寄り添うかで気持ちが変わる。いずれにしても痛みは伴う。
倉島英二は、妻からの二通目の手紙を受け取って、本当の一歩めを踏み出せると思う。
残りの時間を、妻への感謝を胸に大切にしていくだろう。
でも、やっぱり淋しいよな。
夕方 -
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森沢さんの作品好きだなぁと友人に紹介したらその友人もすっかり森沢さんにハマり(笑)いつのまにか友人の方が森沢さんの作品をたくさん読んでる!
嬉しい☺️
そして森沢さん作品はどの本を読んでも何かがどこかで繋がっているのがまた嬉しく、「あっ、出てきた!」とトキメク!
現実を丸ごと受け入れてその先に見つけられる大切な価値に「気づき」ながら生きていく。
日常にある小さな幸せにひとつでも多く「気づき」ながら日々の幸福を噛み締める。
幸せに生きる術なのだ。
普段分かっているつもりでもついどこかに置き去りにされる大切な価値!
そう日常の小さな小さな幸せに感謝し欲張らず生きていこう!