森沢明夫のレビュー一覧

  • 虹の岬の喫茶店

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    コーヒーと音楽と素敵な喫茶店が出てきます。
    ぜひ、作中に出てくる音楽を聴きながら美味しいコーヒーもじっくり味わいつつ、ゆっくり読みたい一冊。
    心があったまる素敵なお話です。

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    2025年05月03日
  • エミリの小さな包丁

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    仕事もお金も居場所も失った主人公のエミリが、15年ぶりに再会した祖父との暮らしを通して心の再生をしていく物語。

    エミリと大三おじいちゃんが自然と距離を縮めていく姿がとても素敵でした。口数は少ないけど大きな愛を持ったおじいちゃんは広い海のような人。おじいちゃん自身の経験から紡ぎ出された「自分の存在価値と人生の価値は他人に判断させてはダメ」、「自分自身を自由に動かせるのは、唯一、自分だけ」という言葉は、心に響きました。

    森沢明夫さんの作品は初めて読みましたが、海辺の田舎の情景や登場人物の心情が丁寧に描かれてていて、物語の世界に没入してしまいました。別の作品も読んでみたいです。

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    2025年05月03日
  • 本が紡いだ五つの奇跡

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    キレイに繋がったお話でした。

    色んなジャンルの本を読んでると、こんなふうに今の自分に刺さる本に出会える事があって、浅く広く言えばこれも奇跡。

    めっちゃタイプだったので作家読みしたいなぁ。

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    2025年05月02日
  • 水曜日の手紙

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    この本を読んだとき、既に水曜日郵便局は閉局になっていました…残念。
    一番印象に残ったのは、「彼ら」をつなぐ第3章の「光井健二郎の蛇足」。森沢明夫さんの描く世界は、穏やかで優しい。そして、柔らかな、でもうまく言えないけど切ない幸せに満ちている。だから、里穂と重たいお父さんの日々を読み追いながら、涙が出そうになりました。
    書き留めておきたいフレーズはたくさんありましたが、ベストはシンプルに第5章の、洋太へ繰り返し語られた「幸せになれ」。もう大きくなりましたが、我が息子にも、改めてそう言ってあげたいと思いました。

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    2025年04月29日
  • 大事なことほど小声でささやく

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    ネタバレ

    登場するキャラクターが1人1人個性的であり、悩みの解決方法も読んでいて気持ち良かったです。
    また悩みの解決だけでなく、カクテルの言葉やゴンママの言葉も心に響いて、明日も頑張ろうと思わせてくれます。
    特におすすめの章は、四章です。
    葉月
    「人間はどうして生まれてくるの?」
    四海
    「人はね、人に喜ばれるために生まれてくるんだよ」
    葉月
    「だから、パパとママはわたしを喜ばせてくれるんだ」
    読んだ方に分かる台詞ですが、やっぱりこの手の話は泣きますね。

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    2025年04月29日
  • 桜が散っても

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    ネタバレ

    忠彦は大手ゼネコン会社に勤めていた。危険だと指摘されていた第二の故郷と思っていた桑畑村の開発を止めることができなく、事故が起きた現場を見てしまい、ショックで失声症になってしまった。その後離婚し罪滅ぼしのため、村に移り住んだ。質素なうちで家族の写真を飾り、桜、家族の花ムラサキハナナを植えて咲いてる様子が鮮明に浮かび上がってきた。妻の麻美は子供を育てていかなければならなかった。許せなくて当然だ。子供たちが自立してからは送られてくる手紙お金に対してなんらかのアクションを起こしていたら変わっていたか?切なかった。

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    2025年04月28日
  • 夏美のホタル

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    幼稚園教諭の夏美と、写真家志望の大学生慎吾。
    恋人同士の二人がツーリング途中で立ち寄った山奥の懐かしい造りの店「たけ屋」には、”ヤスばあちゃん" "地蔵さん”と呼ばれる母子が、ひっそりと暮らしていました。
    夏休み、慎吾の卒業制作を撮るために二人は「たけ屋」の離れに泊まり込み、村人たちと親交を深めていきます。

    川で見る無数の蛍の幻想的な美しさに圧倒されて、次々とシャッターを切る慎吾。
    地蔵さんが教えてくれた川遊びのシーンが清らかで美しく、心に残ります。

    物語中に何度も出てくる風鈴の鳴る音に、「凛」という文字が使われていました。
    凛、凛……。
    まるで本の間からほんとうに聞

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    2025年04月25日
  • ライアの祈り

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    森沢明夫さんの作品を初めて読みました。
    縄文時代が長く続いたわけや、祈り、家族とはなど、素敵な考え方だと思いました。
    青森に住んでいたことがあるので、北の聖地までのルートを想像するのも楽しかったです。他の作品も読んでみたくなりました。

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    2025年04月25日
  • 夏美のホタル

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    初めて森沢作品を読んだ
    心の温まる作品だ
    どう生きるかも、すごく勉強になった
    他の作品も読んでみたい
    次は虹の岬の喫茶店かな

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    2025年04月23日
  • 水曜日の手紙

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    ああ、これはアファメーションなのかも。。。
    そう思いました。

    だめだ、だめだ、と言い続けるなら、
    それはどんどんだめになっていきます。

    前向きなアファメーションを繰り返すなら、
    それは明るい未来を引き寄せられるのです。

    引き寄せの法則ともつながるかもしれませんね。

    皆さまもよい一日をお過ごしください。

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    2025年04月22日
  • 本が紡いだ五つの奇跡

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    タイトル通り、一冊の本がつなぐ五つの物語。
    誰一人決定的な悪人はいないのになぜか上手くいかない人達(最近このパターン多い気が、、、)が一冊の本と巡り合い、関わりあった事で人生に前向きに向き合っていきます。唯一感じが悪いのは主人公の一人、作家の涼元先生ですが、彼も心を入れ替えたのか、作品を書き上げた三話目からは余裕のあるイケおじに変貌します。彼が書いた「さよならドグマ」についてはあらすじもほとんど紹介されず、一部をチラ見せする程度なのですが、きっと本編と同じようにハートフルな物語なんでしょう。でももうちょっと良いタイトルなかったのかなぁ。
    冷静に見ると、筆を折りかけた作家とダメ編集者、書店員とお

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    2025年04月19日
  • 桜が散っても

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    紫花菜…とりあえず調べて_φ(・_・
    ほわっとめちゃくちゃ幸せな描写から始まる
    優しい優しい旦那さんで可愛い子供二人

    まさかの20年後(゚-゚*;)(;*゚-゚)
    お母さん頑張ったんだろうなあ
    夫を責め自分を責めて…
    捨てられたと思いながら大人になる子供達も辛いし

    森沢さんらしいラスト
    やっぱりその20年間の父親の話で泣かせにきます。゚(゚´Д`゚)゚。
    春に相応しい読書でした〜♪


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    2025年04月19日
  • ライアの祈り

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    青森三部作は、どれも良い作品だったが、この小説は縄文時代について勉強になったし、遺跡発掘の楽しさも学べた
    縄文時代の人々の生活について、こんなに考えさせられるとは思わなかった
    小説そのものも、もちろん面白かったし、引き込まれる感じもあって、素晴らしかった

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    2025年04月18日
  • ロールキャベツ

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    読みはじめ、いきなりガクッと来ます。
    頑張って書いたのであろう文章がなんとも空々しい。なにせ直前に読んだのが名文家-松家仁之の『沈むフランシス』ですからね、比較しちゃうと歯が立たない。
    もっとも森沢さんの持ち味は、そんなところじゃ無いですからね。相変わらずやり過ぎレベルの「いい話」にページをめくる手がどんどん止まらなくなります。
    キャラの濃い5人の大学生の物語。ちょっと意外だったのは、誰にでも愛されるまっすぐで可愛い女の子ではなく、少し口の悪くて派手めの女の子がヒロインだったこと。
    とはいえ、いつも通りの、読んでいてかなり照れるほどの森沢節でした。

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    2025年04月17日
  • あなたへ

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    「幽寂とした闇」
    森沢明夫さんのこんな表現を待っていた。
    この小説のベースに鳴り響いているのは
    種田山頭火の言葉
    「風鈴の鳴るさへ死のしのびよる」
    森沢さんの凛とも洋子の死とも重なる。

    「うれしいこともかなしいことも草しげる」
    森沢さんの言う通り、一人旅も、人生も、二つの側面を持つ。淋しいと言えば淋しくなるし、自由だと言えば自由になれる。どちらの側面も真実であり、どちらに寄り添うかで気持ちが変わる。いずれにしても痛みは伴う。
    倉島英二は、妻からの二通目の手紙を受け取って、本当の一歩めを踏み出せると思う。
    残りの時間を、妻への感謝を胸に大切にしていくだろう。
    でも、やっぱり淋しいよな。

    夕方

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    2025年04月15日
  • プロだけが知っている 小説の書き方

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    小説を書いてみたいと思って予約して借りた書籍です。
    全てを読んだわけではないですが、興味を持った部分を読んでいたら
    小説を読みたくなりました。
    「作者さんはこんなことを考えて悩んで書いているのか」
    という私には見たことがなかった景色が見られた気分です。

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    2025年04月15日
  • さやかの寿司

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    面白かった~

    だんだん森沢さんの本にも慣れてきて、展開が少し読めるようになってきた。
    それでも読み終えると、さすが!よいなぁと思う。

    家族、DV、生き方、そしてお寿司。。。

    登場人物がすべて魅力的。
    とくにさやかさんと伊助さんが素晴らしい。
    美味しいお寿司が食べたくなりました。

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    2025年04月11日
  • さやかの寿司

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    とっても美味しそうで、とても優しいお寿司屋さんのお話。たしかに女性でお寿司握る人って意外といないかも。さやかの握る丁寧に計算されたお寿司を食べてみたいなぁと思った。
    料理の話だけではなく、いろんな家庭環境の登場人物がいて、それぞれに優しくて、涙腺が緩むエピソードが。
    このお話、前に読んだのと通じる優しさがあるなぁと作家さんを改めて見て納得。エミリの包丁のお話とか、子ども食堂のお話とか、岬の喫茶店とか。全部良かった。食を通して、人と人の繋がりや暖かさが感じられる作品でした。

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    2025年04月08日
  • 桜が散っても

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    まあ邦画っぽい(悪口)お約束の感動ものでんなみたいな極めてナメくさった目で読んでたんですが、山場の映像的な大盛り上がりには、これはさすがにベタ中のベタとは言えど作者のすごい技巧を感じる・・・うわもう一山来た! と感心しました。斜め読みの読者にも見事なものだった。

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    2025年04月06日
  • エミリの小さな包丁

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    私は『おいしくて泣くとき』を先に読んでからの本作でした。読み進めるうちに「高梨?」「龍浦漁港?」と『おいしくて〜』を思い出すワードが次々と…。『おいしくて〜』で夕花たちが雨宿りしていた時に響いたカン、カンという音は、エミリのじいちゃんが風鈴を作っていた音なんですね。お互い気付いてはいないけど、あの時、あの場所で2つの物語が同時に流れていたと思うと、なんだか糾える縄の如しというか(ちと違うか 笑)、不思議な気持ちになりました。そういえば、リアルでもそうですよね。自分が気付いていないだけで、人の数だけその人の生活が、同時に流れているんですよね。本作を越えたところにある伏線を楽しめた作品でした。次に

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    2025年04月06日