あらすじ
2011年4月2日(土)全国ロードショー!百年の刻を超える「こころ」の物語。ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈むように暮らしていた陽一と七海。ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、やがて故郷の空へとそれぞれの切なる思いを募らせていく。一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた賢治とトヨの清らかな愛は、いつしか遠い未来に向けた無垢なる「憶い」へと昇華されていき……。桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻を超え、営々と受け継がれていく<心>が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語。
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青森に100年続く津軽蕎麦のお店。
3代目哲夫は妻の明子とともに店を切り盛りしている。
その息子、陽一を主人公として登場人物それぞれの時代、それぞれ目線で物語が展開していく。
初代店主、賢治の
「物事の終わりは必ず感謝で締めろ」という言葉が心に刺さった。
賢治の友人が4代目のために作った螺鈿の引き出しは近い将来陽一が4代目として引き継いでくれるんだろうな。
不器用な男どもと、勘が鋭い女性たちのやりとりがなんとも小気味良かった。
時代を超えて引き継がれる味、手間暇かけて作られる味。
焼き干しで出汁を取った津軽蕎麦を味わってみたい。青森の百年食堂の温もりを感じてみたい。
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『津軽百年食堂』
森沢明夫さん津軽3部作の一作目
ただ、私は『青森ドロップキッカーズ』を先に読んでしまったので順番が逆転してしまったが…
未読の方は、先ずはこの作品から読み始めるのがオススメ
さてさて、物語の舞台は津軽・弘前
百年続く食堂を守り続ける父と、東京で孤独な社会に生きる息子の物語
内容はとてもシンプルだか、そこに登場する人物一人一人が実に温かく優しくて、時に粋で…
田舎を出て都会の荒波に揉まれながら強く逞しく生き抜こうとする若者の熱量と、それと表裏一体で待ち合わせる将来への不安や葛藤の描き方が美しかった。
親と子、それぞれが個としての相手の人生を考える思いやりに満ちていて、特に祭りで設営したテント内で、賢治と陽一が心を通わせたくだりには涙が溢れた。
また、エピローグにて七海が明子にこっそり伝えた素敵な台詞…なんてチャーミングな女性なんでしょう。つい嬉しくてにやけてしまった。
シーン毎に目線を移して物語を進行するという構成のため、其々の人物に感情移入しやすく、物語が立体的で時代を超えているのに読みやすかった。
後半からは健くん親子から広がった"粋"な演出のバトンタッチが繰り広げられ、物語が一気にリズム感をもち面白味を増した。
森沢明夫さんの作品に出るキャラクター達は、みな人間味に溢れていて心が温かい。私もそういう人間になりたくて…それは無理でも近づきたくて笑、すっかりファンになっている。
この読後の心地よい余韻がさめる前に3部作の完結となる『ライアの祈り』を読もう!
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いいお話でした。
相変わらずぐいぐい引き込まれます。
「虹の岬の喫茶店」
「津軽百年食堂」
共通点として、アイテム(芸術品)が出てきます。
陶芸作品(カップ)、絵画、津軽塗の引き出し(貝細工あり)、こぎん刺。
実にいい味を出しています。粋です。
japanと小文字で始めれば、これは漆塗り。
日本の伝統工芸ですな~
私は職人になりたかった。
こんなに日本が疲弊し、苦しい30年を送ることになるとは思わなかった。
そこで伝統工芸がきらり、と光るのです。
(どうして銀行員をやめてフォトグラファーになったのか。人のためになっているかどうかは、金額で判断できるものではない、というようなことが書いてありました。たしか。共感します~。いくらお金もらっても、人を苦しめるのはどうかと、そう思ったということでした)
出会いがあり、別れがあり、そんな出会いを後押しする友人たち。ひとつの決断、勇気が未来をつないでいます。勇気を出してよかったです。
↑支離滅裂なこと書いてるとおもうでしょ?
両方読んでみてください~。
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青森の弘前市に三代続き、百周年を迎える、津軽蕎麦のお店の四代目を巡るお話です。
百年前の初代の賢治が蕎麦屋を開こうとして、お嫁さんのトヨを迎える感動的場面もありますが、主人公は三代目店主の息子の陽一です。
陽一は本当は店を継ごうと思っていたのに、父の反対があり、東京の制作会社を辞めてフリーターになってしまい、バルーンアートを教えるピエロの仕事をしています。
そんな時陽一が同じ弘前の高校の三つ後輩だったフォトグラファーを目指す七海と出逢い、同郷の二人は当たり前のように惹かれ合います。
東京でフォトグラファーとして独り立ちしたい七海と実家の大森食堂を継ぎたい陽一。
二人の未来は果たしてどうなるのかというお話です。
私も青森には住んでいたことがあり、懐かしく読みました。東京で同郷の人と出会ったら盛り上がってしまうのはよくわかります。
大森食堂は津軽蕎麦の店ですが、青森はお鮨が美味しかったのはよく覚えていますが、お蕎麦は知りませんでした。食べ損ねてしまいましたね(笑)。
結びの文章が「だってそれが女将の粋ってものだから」という陽一の母の明子の言葉で終わっていますが、全体を通してポンポンと出てくる女性たちの軽口がちょっと控えめな男性陣より粋に思える物語でした。
そしてとても温かいものがこみあげてくる物語でした。
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『津軽百年食堂』 森沢明夫さん著
弘前で百年、津軽蕎麦を提供しつづけてきた「大森食堂」の初代店主・賢治と、三代目の息子・陽一の視点を中心に、それぞれの青春の思い出や、地元弘前に対する思いが述べられたお話。
・陽一くんと七海ちゃんが「東京の人」について愚痴り合うシーン
・弘前への帰路で、陽一が自由だった高校時代と自分専用の枠の中に居続ける今とを比較するシーン
この2つのシーンでは、自分の思いを伝えたい、変わりたいけど現状から離れられずにいる、現代人あるあるのもやもやが伝わってきて、共感してちょっと苦しくなりました。自分に素直になるって、難しいんですね。。。
終盤、陽一くんとお父さんとのやり取りに目頭が熱くなって、涙がぽたり。。。
人との絆、職への思い……百年を超えてつながっていくものに、胸(と目頭)が熱くなりました。
青森が舞台のお話は初読みだったんですけど、いいお話でした〜お蕎麦の出汁みたいにあったかかった〜。森沢さんの本はどこが舞台でも良き。
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最初の数ページを読んだ時点で、穏やかさに惹かれた。文から、温かくて柔らかな空気が伝わってくる感じ。疲れている時に、読みたくなるタイプ。癒し系。
青森に旅行に行く時に、電車の中とかで読んだりしたい。
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マダアゲソメシマエガミノ〜意味わからんけど、国語で習ったアレ思い出した。
私は北陸の出身の大阪在住だけど、同じ雪国同士だからか、共感できるところ多くて、あたたかい気持ちになった。
正月に帰省先から戻った直後に読んだからか、故郷っていいなと、普段は思わないのに、思ってしまった。
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しみじみ暖かくなるいい作品でした。
代々食堂を営む一家の物語。
周囲にも良い人が集まっていて、温かくていいなぁ。
どうするのがいいのか、選択した時は分からないし、後になってああすれば良かったと思う時がくるかもしれない。
それでもなるべくそう思わないでいられるような、生き方をしていきたいなと考えたりしました。
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紙の本で検索しても出てこなかったのですが、とても親切なフォロワーさんから教えていただき、こちらに登録しなおします。感想の内容はコピペです。
青森3部作と言われる1冊目。文庫本の登録ができません。電子書籍も読むことはあるのですが、ほとんどは文庫本なので登録できるようにしていただけるとありがたいのですが・・・。積読していなかった3冊目は電子書籍で買いました。なぜなら、文庫本は2,000円もするのです。
青森県が観光促進で3代続き100年以上の大衆食堂を百年食堂としたことが青森三部作に繋がったようだ。
同郷との出会い、それは心の置き所と郷里から離れた所が仄かな想いを募らせる。主人公の大森陽一とプロカメラマンの卵の筒井七海。陽一は父哲夫が経営する蕎麦屋を継がずバルーンアーティストでピエロをやっている。蕎麦屋の名は大森食堂、百年続く食堂だ。父の哲夫が3代目、創業者は哲夫の祖父賢治。彼にも出会いがあり、その背景もある。そして陽一は・・・。
百年続く大森食堂を中心にさまざまな出会いと別れの物語だ。甘くも切なく心温まる物語。百年続くには訳がある。優しさで笑顔にする想いと感謝する気持ちが1年1年を紡いでいくのだろう。様々な壁を乗り越えながら過去から未来を繋いでいく。その原動力は感謝の心と優しさなのかもしれない。
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森沢明夫さんの作品はどれを読んでもただただ楽しかったです。
弘前の食堂を舞台にした四世代の物語です。
二代目がちょっと問題のある人のようでしたが、それは何故なのかももう少しお話が書かれていたらもっと面白かったのではと個人的には思いました。
こんなに引き込まれるように読み終えてしまうのは、目の前で登場人物を見ているような気持になるからでしょうか。
やっぱり森沢明夫さんの作品は好きです。
Posted by ブクログ
森沢作品は、悪人が登場せず、先も見通しやすいので「安定・安心の〜」などと云われますね。本作も同様、人物描写が優しく、温かい気持ちになりました。
百年受け継がれた大衆食堂の人・味・歴史を描く人間ドラマです。明治時代の黎明期パートを挟みながら、平成の現代パートで故郷を離れ都会で暮らす若い2人の恋愛物語が展開します。
弘前を中心とした津軽地方の気候風土、伝統文化、言葉などをふんだんに散りばめ、食の味だけでなく物語の上でもよい味を出しています。
そもそも「百年食堂」には、「三代四代と受け継がれ、町民に慣れ親しまれたメニューがあり、生活に溶け込み愛されている」などと、種々定義があるようです。
青森県では、「三代、約100年続く大衆食堂」とし、百年食堂を観光の目玉の一つとすることで本作が生まれたそう。"青森三部作"その1です。
15年前の刊行ですが、おそらくこの間に(コロナ禍は特に)多くの飲食店が廃業の憂き目にあったはず‥。受け継がれ愛され続ける"味"の価値、そして不易と流行を再認識させられます。
本作は、過疎・シャッター街などの負のイメージを払拭するだけでなく、未来に向けた明るい話題を提供し、地域活性化につなげる一作になり得ると思いました。
巻末に著者が取材で訪れた「津軽百年食堂」10軒が紹介されています。粋ですね。
Posted by ブクログ
なんか、読み終わった後、えもいわれぬ優しさに満たされる本です。
作者誰だっけなー?と(ジャケ買いに近かったのですぃません 笑)見たら、森沢明夫さん。なんか納得しました。
心がデトックスされました。
あとがきで、本当に青森には、百年食堂を認定する制度があるんだと知り...当たり前だけどいろいろあるはずの人情ドラマに今さら想いを馳せ。少しそういう食堂に行きたくなるという。
あまり普段気に留めてこなかったな、と気づかされます。
青森ドロップキッカーズと、それを含めた第三作目がその2冊をつなぐ1冊になっている、という文庫版解説があったので...読んでみたいかも~。
Posted by ブクログ
桜舞う津軽の地で百年の刻を超え、受け継がれていく美しい心の奇跡と感動の物語
心暖かくなる「森沢ワールド」にもう少し引き込まれていきそうだ!
先ずは、青森三部作を…
Posted by ブクログ
☆4.5
「青森三部作」の一作目。
三代にわたり、名物食堂の暖簾を守り続ける家族がつむぐ奇跡の物語。
とても心温まる素敵な作品でした❁⃘*.゚
いつか実際に「さくらまつり」に行ってみたいです。
Posted by ブクログ
最高の1冊に出会えた
読むと1週間はワクワクが止まらない!
帯のキャッチコピーどおりと1冊です。
夢とか愛とかそういう大人の青春でキュンキュンした
語彙力ない自分がもどかしい。
蕎麦屋をつぐ主人公の葛藤とか、
恋愛相手の女の子のツンデレとか夢追ってるとことか、
恋に仕事に夢に色々元気貰える話でした!
Posted by ブクログ
陽一と七海のカップルがほんわかでいい感じ。
全然帰ってないというから、家族と良好な関係じゃないのかと思ったら、そんなことはなく、家族や郷里を大事にしている好青年だった。お父さんとのエピソードも、とてもあたたかい。
百年続いた家業でも、親子ともそんなに重く考えているわけではないのが、なんかいいな。店の歴史よりそれぞれの幸せというか。
Posted by ブクログ
主人公の大森陽一くんは、青森の弘前出身の青年なのだが、故郷への反発心を抱きながら東京での孤独な生活を送っていた。
なかなか心身共に充実感を覚える事の出来ない生活の中で、偶然にも同郷の女性である七海さんと出逢い、ようやくにして陽一くんの人生に一条の光が射したのだ。
この二人を軸にして、津軽の地で、百年の時を越えて営々と語り継がれていく人の優しさと心が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語が綴られるのだ。
Posted by ブクログ
百年受け継がれてきたお店を守ってきた人たちの物語は、とても優しくて温かい。
賢治の物語。陽一の物語。どちらもしみじみと良くて、じわりじわりと感動が込み上げてきます。
恋にキュンとするシーンも良い。
七海と陽一の二人が初々しくて微笑ましい。若いっていいなぁと、ついついおばちゃん目線。
陽一の同級生 政宗とその息子の健が最高!
『摘んじゃうと、せっかくのラッキーが一人だけのものになっちゃうでしょ。でもここに生やしておけば、別の人までラッキーになれるかもしれないじゃない?』
四つ葉のクローバーのエピソードも良かった。読後、素敵な表紙を見て余韻にひたりました。
穏やかな波
全体的に落ち着いた雰囲気を保ちながら物語が進みました。ちょっとピンチ(恋人とのケンカとか)があっても、そこまで追い詰められることなくフワァ~っと解決して次へ進んでいきます。登場人物達が、穏やかで優しいので自然に解決するんでしょうね。盛り上がりに物足りなさを感じる人もいるかも?私は、まぁこういうのもあり、って感じでした。ハッピーエンドだし。
Posted by ブクログ
青森が好きだから読んでみたけど、案の定青森に行きたくなりました。
よっちゃんが粋すぎませんか?
完全によっちゃんに惚れました
よっちゃん会いたさにもう一度読み返そうと思います
Posted by ブクログ
素敵な物語に出会いました。青森三部作の「青森ドロップキッカーズ」もとても良かったです。登場人物は違っても、みんな「幸せ」というキーワードでつながれていました。残るは「ライアの祈り」。楽しみにしてます。
Posted by ブクログ
食べ物系の小説が好きなので・・・
この作家さんは2冊目
津軽地方で大森食堂を営む「大森哲夫」
先々代から引き継いで3代目となるこのお店の名物は
「津軽蕎麦」
はじまりは明治時代後半 足に障害を持つ「大森賢治」
そして 時代はとんで東京に住む息子「大森陽一」の日常へ
大森家の男たちが 時代の荒波にもまれながらも それぞれの目線で 自分らしく懸命に生きていく
オムニバス形式のリレー小説
時代は違えどみんな「大森」なので 読み始めは(えっえっ 話が見えん)と思ったのですが、
この文章形式に慣れてくると 誰が語っていても すんなり受け止められた
女性陣が これまたイイ女たちばかり
「大森」一族は 紆余曲折はあるけれど
(女を見る目は天下一品だ)と思ってしまった
取材した津軽百年食堂リストを眺めていると 様々な食堂の歴史を話の中に生かしているのが分かる
津軽蕎麦 一度食べに行かなくては
Posted by ブクログ
一言で言うと綺麗な物語でした。
物語の主人公というべき人たちは皆不器用で、予期せぬ出来事にも狼狽えながら、それでも最善の選択をしようともがき、落ち着くべきところに落ち着く――陽一や七海の人生を追体験できて、とても面白かったです。
不快を感じることなく物語が進み、最後はふわっとしたような優しい読後感を味わえました。
続編にあたる作品もあるとのこと。そちらも気になります。
Posted by ブクログ
何冊も読んでいる森沢作品。今回もほろりとさせられました。
田舎と言っては失礼ですが、都市部では希薄な、縦にも横にも繋がりの深い人間関係がなにかを癒してくれます。お墓参りをした後のような気分。
元気な女性が多いのも楽しかったです。
ストーリーはやや単調な感じも否めませんでしたが、不器用な父子が心を通わせる様子は、私自身がそれを得られなかったせいか、心を揺さぶられるものがありました。
Posted by ブクログ
青森三部作の一作目
青森にはまだ一回も行ったことがなくて
それでも青森といえばリンゴ!でしたが、ここに出てくる津軽蕎麦も食べてみたいと思える本でした
代々続くお店
昔の味を守っていくのは大変なことで、苦労も多い
家族の想いや周りの想いをつないでいって
愛される場所になっていくんだなと
つながりが感じられる本です
Posted by ブクログ
06月-15。3.5点。
津軽の津軽蕎麦屋さんが舞台。主人公は、蕎麦屋の長男。東京へ出るが「ピエロ」の格好をしてバルーンアートをするバイトを。
江戸時代の蕎麦屋元祖の光景と、主人公の光景を交互に。心温まるし、面白かった。