感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2017年12月11日
とても読みやすいので、サラサラ読めてしまう。だからといって安易な表現やチープな言葉は使っていない。
スーっと染み込んでくるような感じかな。
うまく言えないが、ものの例え方や表現方法が、他の作家さんと違ってて森沢カラーがあるように思う。
とても温かいストーリー。疲れた心に効果抜群。
Posted by ブクログ 2023年07月12日
『津軽百年食堂』
森沢明夫さん津軽3部作の一作目
ただ、私は『青森ドロップキッカーズ』を先に読んでしまったので順番が逆転してしまったが…
未読の方は、先ずはこの作品から読み始めるのがオススメ
さてさて、物語の舞台は津軽・弘前
百年続く食堂を守り続ける父と、東京で孤独な社会に生きる息子の物語
内容...続きを読むはとてもシンプルだか、そこに登場する人物一人一人が実に温かく優しくて、時に粋で…
田舎を出て都会の荒波に揉まれながら強く逞しく生き抜こうとする若者の熱量と、それと表裏一体で待ち合わせる将来への不安や葛藤の描き方が美しかった。
親と子、それぞれが個としての相手の人生を考える思いやりに満ちていて、特に祭りで設営したテント内で、賢治と陽一が心を通わせたくだりには涙が溢れた。
また、エピローグにて七海が明子にこっそり伝えた素敵な台詞…なんてチャーミングな女性なんでしょう。つい嬉しくてにやけてしまった。
シーン毎に目線を移して物語を進行するという構成のため、其々の人物に感情移入しやすく、物語が立体的で時代を超えているのに読みやすかった。
後半からは健くん親子から広がった"粋"な演出のバトンタッチが繰り広げられ、物語が一気にリズム感をもち面白味を増した。
森沢明夫さんの作品に出るキャラクター達は、みな人間味に溢れていて心が温かい。私もそういう人間になりたくて…それは無理でも近づきたくて笑、すっかりファンになっている。
この読後の心地よい余韻がさめる前に3部作の完結となる『ライアの祈り』を読もう!
Posted by ブクログ 2021年12月12日
いいお話でした。
相変わらずぐいぐい引き込まれます。
「虹の岬の喫茶店」
「津軽百年食堂」
共通点として、アイテム(芸術品)が出てきます。
陶芸作品(カップ)、絵画、津軽塗の引き出し(貝細工あり)、こぎん刺。
実にいい味を出しています。粋です。
japanと小文字で始めれば、これは漆塗り。
日...続きを読む本の伝統工芸ですな~
私は職人になりたかった。
こんなに日本が疲弊し、苦しい30年を送ることになるとは思わなかった。
そこで伝統工芸がきらり、と光るのです。
(どうして銀行員をやめてフォトグラファーになったのか。人のためになっているかどうかは、金額で判断できるものではない、というようなことが書いてありました。たしか。共感します~。いくらお金もらっても、人を苦しめるのはどうかと、そう思ったということでした)
出会いがあり、別れがあり、そんな出会いを後押しする友人たち。ひとつの決断、勇気が未来をつないでいます。勇気を出してよかったです。
↑支離滅裂なこと書いてるとおもうでしょ?
両方読んでみてください~。
Posted by ブクログ 2021年02月12日
青森の弘前市に三代続き、百周年を迎える、津軽蕎麦のお店の四代目を巡るお話です。
百年前の初代の賢治が蕎麦屋を開こうとして、お嫁さんのトヨを迎える感動的場面もありますが、主人公は三代目店主の息子の陽一です。
陽一は本当は店を継ごうと思っていたのに、父の反対があり、東京の制作会社を辞めてフリーターにな...続きを読むってしまい、バルーンアートを教えるピエロの仕事をしています。
そんな時陽一が同じ弘前の高校の三つ後輩だったフォトグラファーを目指す七海と出逢い、同郷の二人は当たり前のように惹かれ合います。
東京でフォトグラファーとして独り立ちしたい七海と実家の大森食堂を継ぎたい陽一。
二人の未来は果たしてどうなるのかというお話です。
私も青森には住んでいたことがあり、懐かしく読みました。東京で同郷の人と出会ったら盛り上がってしまうのはよくわかります。
大森食堂は津軽蕎麦の店ですが、青森はお鮨が美味しかったのはよく覚えていますが、お蕎麦は知りませんでした。食べ損ねてしまいましたね(笑)。
結びの文章が「だってそれが女将の粋ってものだから」という陽一の母の明子の言葉で終わっていますが、全体を通してポンポンと出てくる女性たちの軽口がちょっと控えめな男性陣より粋に思える物語でした。
そしてとても温かいものがこみあげてくる物語でした。
Posted by ブクログ 2020年10月15日
『津軽百年食堂』 森沢明夫さん著
弘前で百年、津軽蕎麦を提供しつづけてきた「大森食堂」の初代店主・賢治と、三代目の息子・陽一の視点を中心に、それぞれの青春の思い出や、地元弘前に対する思いが述べられたお話。
・陽一くんと七海ちゃんが「東京の人」について愚痴り合うシーン
・弘前への帰路て...続きを読む゙、陽一が自由だった高校時代と自分専用の枠の中に居続ける今とを比較するシーン
この2つのシーンでは、自分の思いを伝えたい、変わりたいけど現状から離れられずにいる、現代人あるあるのもやもやが伝わってきて、共感してちょっと苦しくなりました。自分に素直になるって、難しいんですね。。。
終盤、陽一くんとお父さんとのやり取りに目頭が熱くなって、涙がぽたり。。。
人との絆、職への思い……百年を超えてつながっていくものに、胸(と目頭)が熱くなりました。
青森が舞台のお話は初読みだったんですけど、いいお話でした〜お蕎麦の出汁みたいにあったかかった〜。森沢さんの本はどこが舞台でも良き。
Posted by ブクログ 2016年09月18日
百年前 不器用に暮らしながらも仲間に愛されていた屋台引きの蕎麦屋に 子供が出来たとわかった時 貧しい暮らしに不似合いな豪華な螺鈿の小引き出しを贈られる すべて手作りの時代 幼な馴染みが仕事で漆塗りの生活雑器を作る傍ら 時間をかけて作ってくれたのだろう 情の深さが伝わってくる 贈り主いわく 「いや お...続きを読む前にやるんじゃない そのお腹の子の孫にやるんだ」 短い話し言葉の中で 100年の年月を感じさせて 心に残るシーン
今回は津軽3部作だという設定を知らずに 完全に逆コースで3冊の本を読んでしまったが この4代目のお姉さんが 頭の回転が速く 男性陣とちがって小気味のいい話ぶりで最後には・・・(最後の本も良かった)
Posted by ブクログ 2015年10月30日
青森県の文化に興味を持ちました。
人と人との心の繋がり
時代を超えて人を思う気持ち
読んでて癒しになりました。
遠距離恋愛を迎える2人の
空はつながってるからって言葉が染みました。
Posted by ブクログ 2012年03月11日
最初の数ページを読んだ時点で、穏やかさに惹かれた。文から、温かくて柔らかな空気が伝わってくる感じ。疲れている時に、読みたくなるタイプ。癒し系。
青森に旅行に行く時に、電車の中とかで読んだりしたい。
Posted by ブクログ 2024年04月19日
森沢明夫さんの作品はどれを読んでもただただ楽しかったです。
弘前の食堂を舞台にした四世代の物語です。
二代目がちょっと問題のある人のようでしたが、それは何故なのかももう少しお話が書かれていたらもっと面白かったのではと個人的には思いました。
こんなに引き込まれるように読み終えてしまうのは、目の前で登場...続きを読む人物を見ているような気持になるからでしょうか。
やっぱり森沢明夫さんの作品は好きです。
Posted by ブクログ 2024年04月07日
森沢作品は、悪人が登場せず、先も見通しやすいので「安定・安心の〜」などと云われますね。本作も同様、人物描写が優しく、温かい気持ちになりました。
百年受け継がれた大衆食堂の人・味・歴史を描く人間ドラマです。明治時代の黎明期パートを挟みながら、平成の現代パートで故郷を離れ都会で暮らす若い2人の恋愛...続きを読む物語が展開します。
弘前を中心とした津軽地方の気候風土、伝統文化、言葉などをふんだんに散りばめ、食の味だけでなく物語の上でもよい味を出しています。
そもそも「百年食堂」には、「三代四代と受け継がれ、町民に慣れ親しまれたメニューがあり、生活に溶け込み愛されている」などと、種々定義があるようです。
青森県では、「三代、約100年続く大衆食堂」とし、百年食堂を観光の目玉の一つとすることで本作が生まれたそう。"青森三部作"その1です。
15年前の刊行ですが、おそらくこの間に(コロナ禍は特に)多くの飲食店が廃業の憂き目にあったはず‥。受け継がれ愛され続ける"味"の価値、そして不易と流行を再認識させられます。
本作は、過疎・シャッター街などの負のイメージを払拭するだけでなく、未来に向けた明るい話題を提供し、地域活性化につなげる一作になり得ると思いました。
巻末に著者が取材で訪れた「津軽百年食堂」10軒が紹介されています。粋ですね。
Posted by ブクログ 2023年04月11日
なんか、読み終わった後、えもいわれぬ優しさに満たされる本です。
作者誰だっけなー?と(ジャケ買いに近かったのですぃません 笑)見たら、森沢明夫さん。なんか納得しました。
心がデトックスされました。
あとがきで、本当に青森には、百年食堂を認定する制度があるんだと知り...当たり前だけどいろいろあるは...続きを読むずの人情ドラマに今さら想いを馳せ。少しそういう食堂に行きたくなるという。
あまり普段気に留めてこなかったな、と気づかされます。
青森ドロップキッカーズと、それを含めた第三作目がその2冊をつなぐ1冊になっている、という文庫版解説があったので...読んでみたいかも~。
Posted by ブクログ 2023年02月08日
桜舞う津軽の地で百年の刻を超え、受け継がれていく美しい心の奇跡と感動の物語
心暖かくなる「森沢ワールド」にもう少し引き込まれていきそうだ!
先ずは、青森三部作を…
Posted by ブクログ 2022年11月07日
☆4.5
「青森三部作」の一作目。
三代にわたり、名物食堂の暖簾を守り続ける家族がつむぐ奇跡の物語。
とても心温まる素敵な作品でした❁⃘*.゚
いつか実際に「さくらまつり」に行ってみたいです。
Posted by ブクログ 2022年10月21日
最高の1冊に出会えた
読むと1週間はワクワクが止まらない!
帯のキャッチコピーどおりと1冊です。
夢とか愛とかそういう大人の青春でキュンキュンした
語彙力ない自分がもどかしい。
蕎麦屋をつぐ主人公の葛藤とか、
恋愛相手の女の子のツンデレとか夢追ってるとことか、
恋に仕事に夢に色々元気貰える話でした...続きを読む!
Posted by ブクログ 2022年08月12日
陽一と七海のカップルがほんわかでいい感じ。
全然帰ってないというから、家族と良好な関係じゃないのかと思ったら、そんなことはなく、家族や郷里を大事にしている好青年だった。お父さんとのエピソードも、とてもあたたかい。
百年続いた家業でも、親子ともそんなに重く考えているわけではないのが、なんかいいな。店の...続きを読む歴史よりそれぞれの幸せというか。
Posted by ブクログ 2022年07月08日
主人公の大森陽一くんは、青森の弘前出身の青年なのだが、故郷への反発心を抱きながら東京での孤独な生活を送っていた。
なかなか心身共に充実感を覚える事の出来ない生活の中で、偶然にも同郷の女性である七海さんと出逢い、ようやくにして陽一くんの人生に一条の光が射したのだ。
この二人を軸にして、津軽の地で、百年...続きを読むの時を越えて営々と語り継がれていく人の優しさと心が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語が綴られるのだ。
Posted by ブクログ 2021年08月08日
百年受け継がれてきたお店を守ってきた人たちの物語は、とても優しくて温かい。
賢治の物語。陽一の物語。どちらもしみじみと良くて、じわりじわりと感動が込み上げてきます。
恋にキュンとするシーンも良い。
七海と陽一の二人が初々しくて微笑ましい。若いっていいなぁと、ついついおばちゃん目線。
陽一の同級生 ...続きを読む政宗とその息子の健が最高!
『摘んじゃうと、せっかくのラッキーが一人だけのものになっちゃうでしょ。でもここに生やしておけば、別の人までラッキーになれるかもしれないじゃない?』
四つ葉のクローバーのエピソードも良かった。読後、素敵な表紙を見て余韻にひたりました。
全体的に落ち着いた雰囲気を保ちながら物語が進みました。ちょっとピンチ(恋人とのケンカとか)があっても、そこまで追い詰められることなくフワァ~っと解決して次へ進んでいきます。登場人物達が、穏やかで優しいので自然に解決するんでしょうね。盛り上がりに物足りなさを感じる人もいるかも?私は、まぁこういうのもあ...続きを読むり、って感じでした。ハッピーエンドだし。
Posted by ブクログ 2020年04月01日
青森が好きだから読んでみたけど、案の定青森に行きたくなりました。
よっちゃんが粋すぎませんか?
完全によっちゃんに惚れました
よっちゃん会いたさにもう一度読み返そうと思います
Posted by ブクログ 2019年09月18日
素敵な物語に出会いました。青森三部作の「青森ドロップキッカーズ」もとても良かったです。登場人物は違っても、みんな「幸せ」というキーワードでつながれていました。残るは「ライアの祈り」。楽しみにしてます。
Posted by ブクログ 2017年08月16日
カバーの津軽美人はトヨなのだな。故郷を離れ、東京で暮らす同郷の若者が出会う偶然。そして恋人同士になるのだが、互いの将来を想いすれ違いになりそうな危機感。陽一の言動にじれったさを感じるが、七海も含めて応援している自分がいた。巻末の津軽百年食堂リストでは中華のお店が多かったが、弘前を訪れる時には参考にな...続きを読むってありがたい。津軽蕎麦が食べたくなった。「救急車を配車いたします」など違和感を感じさせる表現があったが、これは校閲・校正に気付いてほしかった。
Posted by ブクログ 2016年09月02日
毎回打率.298みたいな感じの本が多くて、外れは無いがホームランも無いという印象なのですが、なんだか好きな作家さんです。ヘビーな始まりだったのですが、なかなかキュンキュン来たりじんわりしたりといい本でした。一番好きかも。
100年続いた津軽そばの店の1代目 3代目 4代目の話しですが大河的な物では無...続きを読むくもうちょっと普通な人生模様です。
津軽そば食べてみたいと思いました。
Posted by ブクログ 2016年05月29日
森沢さんの作品は毒が無く、爽やか。
登場人物も皆優しく、悪意の人が出てこない。 常に映像化を意識しているように感じられ、極めて読みやすく、心地良い。そんなところは原田マハさんに似ているように見える。
ただ、どこか物足りなさも感じてしまう。
それはストーリーの平板さなのでしょう。判り易く映画やテレビド...続きを読むラマ化には向いていると思うけど、どこか予定調和的というか、驚かすような展開がない。
もっともそれが嫌かと言われればそうでもなくて、こんな事が有ったら好いなというファンタジックな話に捉え、現実逃避的に心地良くなれてしまう。
最近こういう軽さが好きで。。。。
Posted by ブクログ 2024年01月01日
青森三部作の一作目
青森にはまだ一回も行ったことがなくて
それでも青森といえばリンゴ!でしたが、ここに出てくる津軽蕎麦も食べてみたいと思える本でした
代々続くお店
昔の味を守っていくのは大変なことで、苦労も多い
家族の想いや周りの想いをつないでいって
愛される場所になっていくんだなと
つながり...続きを読むが感じられる本です
Posted by ブクログ 2023年07月03日
06月-15。3.5点。
津軽の津軽蕎麦屋さんが舞台。主人公は、蕎麦屋の長男。東京へ出るが「ピエロ」の格好をしてバルーンアートをするバイトを。
江戸時代の蕎麦屋元祖の光景と、主人公の光景を交互に。心温まるし、面白かった。
Posted by ブクログ 2016年06月25日
100年続く食堂の初代~3代目、また彼らの家族の視点から描かれた物語。
初代の話が少なかったのがとても残念。彼の時代の描き方がとても良かったし、
自然に世界観に入っていくことが出来た。その分、現代編での物足りなさがあって点数は3点。
Posted by ブクログ 2015年10月11日
「虹の岬の喫茶店」、「あなたへ」に続いてこの1ヶ月で3作目の森沢。あいかわらず、優しくてあたかかくなるストーリーだけど、もうお腹いっぱいって感じかな。こんなの読み続けたら、いい人になってしまいそうで怖い。