森沢明夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「水曜日郵便局」
水曜日の出来事を綴った手紙を水曜日郵便局に送ると、見知らぬ誰かの水曜日の手紙が届くという。
主婦の井村直美は、ストレスを抱えて毎日を過ごしている。
日記帳に向かって毒を吐き続ける日々から逃れたい。
友人の伊織から教えられた「水曜日郵便局」を思い出し、パン屋のオーナーになるという夢を持っていた直美は空想の手紙を書く。
「絵本作家」になる夢を持ちながら会社勤めをしていた今井洋輝も、婚約者が言っていた「水曜日郵便局」のことを思い出し、噓いつわりなく手紙を綴ってみた。
それぞれが自分なりの幸せを見つけられるように言葉に表した二つの手紙が交差し、未来が変わり始めます。
これまで会ったことも、これから出会うこともない2人が、互いに影響し合って奇跡を起こす。言葉の力ってほんとうに凄いです。
選んだ道を自分で正解にしていくこの2人に、生きる力をもらえます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語の語り手である二人の成長を描いた青春小説で、爽快な読後感を味わうことができました。
好きな子がいるのに年上の女性に見惚れたり、いじめを受ける現実から逃れようと空想に耽る宏海は、リアリティのあるキャラクターでありながら、どこか頼りない雰囲気の男の子でした。
ですが、カーリングに真剣に取り組むことで根性を身につけ、やがていじめに抵抗します。
終盤では快活な性格の少年へと成長し、かつていじめを受けていた陰鬱な面影はどこにも見当たらなくなりました。
もう一人の語り手である柚香は、かつてのチームメイトから向けられた嫌悪や、今のチームメイトを十分に信頼できなかったことへの罪悪感、そしてトップチームを外されたことに苛まれ、一時期カーリングができなくなってしまいましたが、妹や周りの人に助けられながら、これらを乗り越えていきます。
語り手を阻む存在に根性と成長を以て抵抗し、ついには認めさせてしまったこと、そして語り手もそこにとらわれず、終盤で新たなステージを見据えていたことで、この物語の爽やかなラストノートを感じました。 -
Posted by ブクログ
失恋して心に傷を負った人たちのために、思い切り落ち込み、そして立ち直るためのバスツアー「失恋バスツアー」。
その発案者でもあり添乗員でもある龍太郎自身も失恋ほやほや。しかも失恋相手はツアーに同乗する心理カウンセラーの小雪。
乗客はひと癖もふた癖もある個性派揃いで、序盤からドタバタ劇場のようだった。
イノシシに追いかけられたり、暴走族にからまれたり、ドタバタで進みドタバタで終わるのかと思いきや、乗客同士の温かい交流や言葉に、私の心までも浄化されてしまった。
「たとえば人生に何か悪い出来事が起きたなら、その出来事に続けて「それでも」とつぶやいてみるのだ。すると人間の脳みそは自然とその続きの言葉を探し出してくれる」
「最後に笑うのはーいつも笑ってる人だ」
「喜びも悲しみも幸せのうち。どちらの感情もしっかりと味わわなければ損だ」
やっぱり森沢さん!
読んだ後、いつもきらきらさせてくれる。