森沢明夫のレビュー一覧

  • 大事なことほど小声でささやく

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    久しぶりに森沢明夫さんの作品を読んだが、やっぱりほっこりさせられるなぁと感じさせられた。
    辛い時に読むと、余計に沁みてくるわけで…

    作品は、ジムに集まる常連さんとスナックのママとが出てくる連作短編。
    スナックのママが教えてくれた、カクテルの意味とそれぞれのストーリーを引き合わせてくれる素敵な物語。

    家族の話や恋の話、仕事の話と飛んでいるように見えるが全て大事なことはある。

    また、次の森沢明夫さんの作品を読んで癒されたい…

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    2025年06月10日
  • おいしくて泣くとき

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    ネタバレ

    特別わくわくするような話でもないし、涙を煽るような大袈裟な悲劇的なシーンがあった訳でもない。ただ、あの時も今もそれぞれの優しさは繋がれて、巡り巡って戻ってくるっていうあったかいお話だった。

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    2025年06月10日
  • おいしくて泣くとき

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    2店のこども食堂とそこに関わる人々のお話。
    父が食堂をやっていることが嫌な少年。そこに食べに来なければいけない家庭環境の幼馴染。忘れられない夏の日の大冒険、一生消えない感謝の恩。巻き込まれた大事故、多額の改装費、桜の木、四葉のクローバー。2つのお話が交わった時、おいしくて泣くとき!

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    2025年06月07日
  • 水曜日の手紙

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    森沢さんの描く感情はとても身近に感じられるので、共感する部分が多いです。

    家族の心の葛藤や、それを乗り越えるためにもがく時に添えられる言葉は全てを包み込むようで、心がほっこり温まります。


    モデルになったのは、実際に宮城にあった水曜日だけ開く郵便局のポスト。
    今はもう閉まっているのがとても残念です。

    水曜日にあった出来事を手紙に書いてポストにいれると、誰かの手紙と交換されて届き、それが背中を押してくれたり、人生の決断に繋がったり、奇跡のようなご縁が描かれています。

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    2025年06月07日
  • 本が紡いだ五つの奇跡

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    ネタバレ

    優しいお話だった。色んなことがうまくいきすぎかなーなところは否めないが、優しくて穏やかな話は嫌いじゃない。

    編集者が作家との関係を築き、そしてその作家の小説「さよならドグマ」に突き動かされて色々な人の人生が少しづつ前に歩み出すようなそんなお話。

    わたしの人生は雨宿りする場所じゃない、本当にそうだよなあ。わたしも「さよならドグマ」読んでみたい。

    あと、森沢さんの色の表現の仕方がとっても素敵だな。
    パイナップル色の空とか、チョコレート色の、石榴みたいな、などなど。好き。

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    2025年06月06日
  • 虹の岬の喫茶店

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    あたたかい短編集
    あまり得意じゃないけれど、悦子さんの魔法にかけられたコーヒーは飲んでみたいです

    作中の曲の選択も最高で…思い浮かべながら読めてその場にいるような気分になれました

    森沢さんの作品はリーダビリティが高い!さくさく読めるのに心にしっかり残ります

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    2025年06月03日
  • 大事なことほど小声でささやく

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    ネタバレ

    ほっこりじんわりと暖かくなる短編集だった。キャラクターそれぞれは個性的だが、各々が持つ悩みはとてもリアルに感じた。いつも皆を支えているゴンママも孤独を背負っているのを見て、どんな人も陰を持っているものだと思った。その陰をさり気なく理解してくれる存在がほんのりと光る明かりのようだった。

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    2025年06月01日
  • 水曜日の手紙

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    知らない人からの水曜日の手紙が、自分を変える後押しとなる。知らない人だからこそ、素直に言葉を受け取れるのかとも思うし、自分の解釈で受け取ることができる。変わりたい自分を、手紙をきっかけに前向きに素直に変わった主人公達。それぞれの心温まる家族の物語が素敵だった。私も水曜日の手紙を出してみたい。

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    2025年05月31日
  • キッチン風見鶏

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    感想
    穏やかな温かい作品。ほっと一息つける。

    最後は全てが上手く行くけどこの終わり方も良い。


    あらすじ
    翔平は絵里さんが経営するキッチン風見鶏でバイトをしながら、漫画家を目指している。自信があった作品も落選し、落ち込んでるところを絵里さんのプロファイルに見破られてしまった。

    絵里も母親が抗がん剤治療を辞めると言われて悩んでいた。

    絵里に惚れている手島という男性。妹夫婦が亡くなり、忘形見の子供を養子にして、母親と育てている。

    守護霊が見える占い師の寿々。ふとしたことでキッチン風見鶏を訪れ、こちらも霊感がある翔平と出会う。二人は霊が見えることを隠しつつ、お互いに惹かれていく。

    翔平と

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    2025年05月30日
  • 夏美のホタル

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    「飛んでるだけで幸せなのではなくて、本当は誰かと一緒に飛んでいるから幸せなのだ」と言う言葉が真理と感じた。

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    2025年05月28日
  • おいしくて泣くとき

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    今年に入って森沢明夫さんを知り、はまっています。

    読後、いつもとても清々しい気持ちになるのです。
    毎日どれだけ心がドロドロになっているのかと嘆かわしくも感じますが、気持ちがリセットされるのが心地よいです。

    この物語も、それぞれを想いあい、実直に生きる登場人物たちの様子に、目を覚まされました。


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    2025年05月28日
  • 虹の岬の喫茶店

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    こんな喫茶店があれば行ってみたいと思ったのは私だけだろうか
    悦子さんのような人がいればお会いしたいと思ったのも私だけだろうか
    この喫茶店のお客さん、その後がわかっていないお客さんの行く末を作者に続編として描いて欲しい

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    2025年05月22日
  • ヒカルの卵

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    集落の美しい風景と澄み切った空気。
    自分がそこにいるかのように感じられる、とても幸せな読書時間を過ごせました。

    ツイてるから大丈夫、なんとかなる、となぜか主人公の自信まで自分にうつってしまいそうになります。

    「勇気」という言葉が心に残りました。
    久しく勇気、使ってないなぁ。
    一歩踏み出すのを諦めてしまいそうな時、
    この物語を思い出そう。

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    2025年05月21日
  • 虹の岬の喫茶店

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    岬にある小さな喫茶店では、悦子さんという初老の女性が1人で営んでいる。
    そこに訪れるお客さんたちの6編の話からなる、心温まる短編集となっています。

    悦子さんは、訪れるお客さんにぴったりの音楽をかけてくれて、優しい口調で話しかけてくれます。

    特に、悦子さんの甥がバンドの元のメンバーと過去を語り合うシーンで、
    「過去を懐かしむことって、自分の生きてきた道のりを受け入れられている証拠でしょ。
    …その積み重ねそのものが、いまのあなたたちなんだから…」
    という悦子さんの言葉が胸に刺さりました!

    次の章で、前の章の登場人物のその後が垣間見れるのが良かったです。

    また、喫茶店を取り巻く小さな空間の中

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    2025年05月17日
  • さやかの寿司

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    海辺の町の鄙びた商店街にある「江戸前夕凪寿司」は、元大将・江戸川伊助の跡を継ぎ孫娘のさやかが今は大将となり、お客さんの心を穏やかにさせ、最高に美味しいお寿司を握っている。
    常連客も訳アリ客にも丁寧な「仕事」をするさやかに皆んなが癒され、また来ようと思える。
    癒されて、涙も…(特に三章)


    第一章 ハンバーグの石
    母の納骨を済ませた作田まひろが、幼い頃に訪れた寿司店にやってきたものの…優しい雰囲気の大将とは正反対のクールで目力の強い店員の未來にビビって…。

    第二章 自転車デート
    常連さんたちとまひろの歓迎会の最中、入ってきた成金風の男にギャフンと言わせたのは、常連客みんなの思い。

    第三章 

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    2025年05月16日
  • 虹の岬の喫茶店

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    森沢さんの作品を読むのは2冊めです。
    心温まる優しく穏やかなお話です。
    いろいろな経験を積み重ねてきた悦子さんが、様々な理由で訪れた人々に優しく寄り添い、その人柄で包み込んでいく。
    辛い思いをしてきたことが悦子さんの優しさを生んでいるのだと思いました。

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    2025年05月14日
  • さやかの寿司

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    装画のお寿司はもちろん、文中に出てくるお寿司がどれもおいしそうでした。まわらないお寿司屋さんは、なかなか敷居が高いので、こんな感じのお寿司屋さんがあればいいなと思いつつ読み進めました。

    海辺の町のお寿司屋さんは、やっぱり優しい人達が集う場所でした。幼いときから心に傷を抱えていたまひろを受け入れてくれたのは、江戸前夕凪寿司の人達、そして常連さん。大将のさやかさんのほわっとした感じ、祖父の伊助さんの自然体の姿に、本当に実力のある人は、いい感じに力が抜けた人だと思いました。

    成金ウメちゃんの出来事は、最後に胸がスーッとしました。知ったかぶりと偏見で自分を大きく見せたがる人って、いますから。こうい

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    2025年05月12日
  • エミリの小さな包丁

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    表紙のほのぼのとした絵が気に入って購入。
    不倫の末に職場に妻が乗り込んできて修羅場、みんなにバレて鬱になり仕事も住む家もなくなった25歳のエミリ。両親はいるが、離婚していて父親は新しい家族と幸せに暮らしているし、母親は自由奔放で男をとっかえひっかえして今は年下の恋人と暮らしている。頼れるのは15年会っていない田舎の海辺に住む母方の祖父の家しかなく、祖父との生活が始まる。生きることに失望したエミリの心を、毎日をきちんと真面目に正しく淡々と暮らす祖父の手料理と、田舎町の心の優しい人たちが徐々に癒やしてくれる。

    噂好きなおばさんたちや、毒吐きの元親友もいて悩むエミリだったけど、その人たちとの縁を切

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    2025年05月12日
  • 桜が散っても

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    久しぶりの森沢明夫さん。
    やはり文体の読みやすさと、脳内混乱を避けてくれる読者への配慮はピカイチ!

    『桜が散っても』
    森沢文学の真髄!珠玉の家族小説と謳われていますが、私にはそれ以上に、相当重くて辛いお話だった。

    理想的な家族が、ある事故をキッカケに、元の関係に戻れなくなってしまう。

    誰の目線でこの物語をみればいいんだろう・・・

    忠彦、麻美、建斗、里奈
    各章には家族一人一人の想いが詰まっているが、
    それぞれの想いが痛い程に伝わって来て、
    やり場がなく鬱々とした気持ちが膨らみ辛く切ない。

    人生を自らの意志で変えた忠彦の生き方は、他人が、どう評価出来るものでもないのかもしれない。
    ただ、

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    2025年05月08日
  • 水曜日の手紙

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    隣の芝生は青く見える。気分が落ち込んでいる時はネガティブな考えになりがちだなぁ、と共感する部分も。
    「たった一度きりの人生を、どう生きるべきか。」考えさせられるお話でした( ˘꒳˘ )

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    2025年05月04日