【感想・ネタバレ】桜が散ってものレビュー

あらすじ

時を隔ててわかる、愛するということ、家族であること
“森沢文学”の真髄!心が静かに癒される、珠玉の家族小説

趣味の釣りをきっかけに、週末を桑畑村で過ごすようになった忠彦。現地でできた親友の浩之をはじめ、温かな人々や美しい自然に囲まれた桑畑村は、彼にとって「第二の故郷」と呼べるほどの場所だった。しかし、数年後、自身が勤める建設会社が桑畑村でリゾート開発を進めていることを知る。その事実を知った忠彦は浩之に会いに桑畑村へ向かうが、そこで人生を揺るがす出来事に遭遇してしまう。その日を境に、忠彦と家族の運命は大きく変わり出していき……。
不器用ながらも自分の信念を貫いた男と、その家族の絆を描いた感動の物語。

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Posted by ブクログ

毎度毎度森沢さんにはじ〜んとさせられます。
子供にとっては父の想い、妻にとっては夫の想い…それぞれが心に亡き父の…亡き夫の想いを秘め、受け取り、それぞれの心に静かに納めていく様が見事に描かれているなぁ。
当たり前だけど夫として捉えた妻、父として捉えた健斗と里奈…抱えた想いはそれぞれで、感じ方も理解も違って当然なのだ。
でもきっと母親的には頭の中では子供にとってはどんなで形であれ父親で、唯一無二の人と分かってはいても心情的には自分と同化してしまっていたんだろうなぁと…。
捉え方が違えば湧いてくる感情も違って、子供達と自分とは「忠彦」の存在が違った感情で心の中にいることにきっと戸惑ったであろう。
夫が残した「花の森」や「壁のアルバム」に麻美が長年抱えた想いをほんの少しでも解放出来ていたらいいな…。
頑なな母の姿は見ていてあまり心地の良いものではないかもしれないけれど、麻美の気持ち…分かるなぁ。

この先少しネタバレ要素あり!

それと同時に目の当たりにしてしまった大好きな場所の…大好きな人の惨劇のショックとそれにより起こった失声症、人生観が変わり、始めて抱えた自分の気持ちをうまく家族にも伝えられず追い詰められ家族の側を離れた忠彦の真意にもなんとなく心を寄せてしまう。

ほんと、いつも、森沢さんの小説は心にくるものがあって考えさせられる。
とても良かった!

風鈴…出てこなかったなぁ…

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

趣味の釣りをきっかけに桑原村で過ごすようになった忠彦は自身が勤める建設会社が桑原村でリゾート開発を進めていることを知り反対したことをきっかけに左遷され、社会の理不尽さにやりきれない思いを抱いていた。その頃、開発が原因で村に災害が起こる。ショックで失語症になった忠彦は仕事も家族も失い、その後、村で20年を過ごす。亡くなった忠彦が残したものは大きいと気づく。

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2025年06月20日

Posted by ブクログ

始まりは遺体の発見、あれっ、まさかのミステリーだろうか。
人は贖うことができないのだろうか?自然災害や大きな権力、局所的な視点だと不可能に近いのだろう。宇宙規模、地球規模で考えると因果応報が世の常のように思える。ましてや局所的な時間や場所では・・・。
さて、題名の意味するところはなんだろう。イメージは一時的な栄華は終わっても、またその時期がやってくる、ただ短い間だけれど。といったところだろうかとページを捲る。

主な登場人物は辻村宏樹、山川忠彦、松下麻美、松下里奈、松下健斗、松下春菜。それぞれの視点で描かれている。建設会社の総務部に所属する山川忠彦の葛藤、友人浩之の思いか政治と繋がった企業の思いか。
家族の絆や親友との関係はどうなっていくのかが、この作品の主題であろう。

さて、プロローグの出来事の回収はどうなったのか、これも繋がってくる構成は、さすが森沢明夫さんだと唸らずにはいられなかった。この感想の起で書いた題名に関する予測は全く違っていた。恥ずかしいくらいに。

忠彦の苦悩は家族への思いや自責から、それは時を経て残されていく。離婚の原因は3つに集約されるそうだ。浮気、子ども、お金、そしてお金が理由の時、家族の将来への不安が真因となるのだろう。人の思いはその人の紡がれた人生に寄るところが甚大だと思う。その価値観の重さを重心をどこに置くかによって、すれ違いは起こりやすくなる。家族の花、紫花菜が桜の元で風に揺れる。文章で語らずとも行間に込められた森沢明夫さんの優しさが、わたしの中で顕在化した時、心の奥底から溢れ出す雫を誰が止められようか。
(紫花菜の花言葉を調べてみた。「希望」「永遠の幸せ」。ライカに刻まれたイニシャルと共に。)

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2025年06月06日

Posted by ブクログ

静かに始まるストーリー、けれどその世界に引き込まれいつの間にかその世界から出られなくなる。読み終えた後に、雨が降って虹が空にかかる様に涙する自分の心にも希望の虹がかかる。

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2025年05月26日

Posted by ブクログ

最初はちょっと苦しい展開でモヤってしてしまったけど、最後には気持ちよくさせてくれる…そんな作品でした。

お父さんに対して、寂しさや辛さ、許せない気持ちをそれぞれの目線で描かれているけど、最後には本当にたくさん愛してもらえてたんだって幸せな気持ちになれました。

本当に森沢明夫さんの作品は、優しくて大好きです。

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

久しぶりのほっこり小説。森沢ワールド全開。悲しいすれ違い…善人ばかりが苦しむ。自由気儘に生きた訳ではないだろうが、自分の心に正直に生きた父と翻弄された家族。涙腺緩み放しだったが、最後は救われた。「理不尽な人生の選択だった」かはわからないけど、自分は選ばないだろうな。「人生の価値は手に入れた財産の量ではなく、味わった感情の質と量で決まるはずだ」

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

不穏さ漂うプロローグ。

趣味の釣りきっかけで週末を桑畑村で過ごすようになり、現地で同じ歳の浩之と親しくなった忠彦。
数年後に忠彦が勤める建設会社が桑畑村でリゾート開発を進めていることを聞き、浩之に会うため桑畑村へ行った日に彼が見たものは衝撃的な場面で、その日から失声症になる。
それから離婚をし家族とも離れて20年の月日が経つ。

息子の建斗のもとへ父が亡くなったとの連絡が入り、妹の里奈と共に桑畑村へ向かう。
父が遺していたものは、壁のアルバムと桜を植えたことだけではなかった。
どうしても母も連れて行きたいと2人が思った理由は…。
写真のキャプションだけではなく、家の裏庭の紫花菜だけではなく、花の森の桜の散ったあとの斜面にまばゆい薄紫で埋め尽くされた紫花菜だった。


忠彦の不器用ながらもまっすぐに生きた生涯はけっして不幸だけじゃなかったのではと思う。
確かに家族とは離れたけれど彼のメッセージは届いたから。

プロローグの不穏さからは想像できなかった、家族の絆を描いた感動の物語だった。
久々の感涙もので溢れてくる涙をどうすることもできなかった。







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2025年05月19日

Posted by ブクログ

いつもと違う感じだなと思いながら読み進めました。
でも、森沢さんだった。
それも、パワーアップした森沢さん。
題名とおりの 心があたたかくなる後味のいいストーリー。
私の一番好きな作家さん。

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

なんともまぁ泣かせ上手な作家だろうか。
山川忠彦という不器用にしか生きられなかった男の深い愛情を、最後の最後にこれでもか!と読者に突きつけ涙腺を緩ませるこの物語に打ちのめされた。
読んで満足の一冊だった。

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2025年04月25日

Posted by ブクログ

こんなに辛い話だったのか。。
忠彦と麻美の決断は仕方ないのかな。他の人には計り知れない葛藤をして下した決断だし、その時はそうしか生きられないって事もある。
「許せないけど、嫌いじゃない…」そう思って終わって良かった。

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2025年04月19日

Posted by ブクログ

自分の置かれてる状況や時期によって評価が変わる
ミステリーのような始まりから、家族それぞれの心情や人生観が語られていく、一緒の人生があり、それぞれの人生もある、どれも否定できないし肯定もできない、するものでもない

ちょっとずつ想像を越えて引き込まれる話で
最後の方は電車で読んではダメだった

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2025年04月17日

Posted by ブクログ

忠彦さんの気持ちを考えると、つらい話だなと思ったけど、亡くなった後ではあったけど、家族に理解してもらえて本当に良かったと思えた
読後感の良い小説だった

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

失語症になったあとの忠彦さんの心境が
知りたかったなと思いました。
事件が起きるまではのほほんとして
良かったけれどそれからは辛いなぁと、、

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

森沢明夫の桜が散ってもを読んだ。
前半は一寸話しに無理があるような気がした。
リゾート開発が反対の友人に言われて、上司に一サラリーマンが工事の中止をお願いするなんてことはまず無いだろう。
土砂崩れに合い心を壊してしまう。
そう云う私も会社に勤めて一ヶ月で8キロ痩せた時がある。
ストレスで食事が喉を通らなく70のパンツもベルトをしないと落ちてしまうくらいだった。
先日昔のベルトが出てきたのだが45年経った今は13キロ太りベルトの端までも届かなかった。^^;
話は戻るが、家族を置いて移住というのも無理があるように思う。
起承転結で最後はタイトルの桜の花が散ってもの意味が分かる内容だった。
この物語の一つのキーになるオオアラセイトウについて調べてみた。
ここでは紫花菜として出てくる。
オオアラセイトウ(大紫羅欄花、学名: Orychophragmus violaceus)は、アブラナ科オオアラセイトウ属の越年草。別名ショカツサイ(諸葛菜)ともいわれ、諸葛孔明が陣を張ったときに真っ先にこの花の種を播いたという伝説からよばれている[3]。もう一つの別名のムラサキハナナ(紫花菜)は「紫色の菜の花」の意であるが、単に菜の花(アブラナ)に形状が似ているというだけではなく、実用面でも野菜としての利用や種から油を採取する点などでもアブラナとの共通点が見られる。このためOrychophragmus属はショカツサイ属、ムラサキハナナ属とも呼ばれる。
ということだった。
映画になりそうな内容だった。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

 森沢明夫さんも大好きな小説家。なので、物語の出だしはびっくり。森沢明夫さんの本だよね?と一瞬不安になりました。始まりが不穏過ぎて・・・。

 一言で言うと、切なかった。

 ある瞬間を目撃し、忠彦が失語症になるほどのショックを受けた。でも、それは彼の責任ではなく、会社の責任。それを忠彦は指摘もしていたんだし。
 でも、それが彼には重くのしかかり、うつ病になり、結局は会社を辞める。彼を最初のうちは支えていた妻も、彼のある提案で見限り、離婚を突きつける。そして、2人の子どもと妻と別れて出て行く忠彦。そこがどうしてももどかしくて、納得いかなくて。

 そしてある日、息子の建斗に父が亡くなったからお葬式に来て欲しいと、忠彦の親友から電話。でも、母親(忠彦の妻)は、家族を捨てた人だから、と拒否。しかし、その後、建斗は妹の里奈と共に父が別離後過ごした桑畑村へ向かう。そして、そこで父がどのように生きていたか、何をしていたか、何を遺していたかを知る。そして、なんとか母親を連れて行き、そこで見たものは・・・。

ラストの風景に思わずウルッときました。

忠彦は家族と別れた後、幸せだったのかどうか、それは分からない。けれど、心から家族のことを愛していた。ならば、もっと他に方法がなかったのかとも思ってしまう。妻の頑なさは感じるけれど、でも、実際夫が忠彦のように内にこもってしまったら、そうなってしまうのも分かるような気がする。でも、なんとかならなかったのか。

忠彦は正直すぎる人だったんだろうな。正直すぎて、生真面目すぎて、ごまかしたり、何かに蓋をして生きたりしていくことが出来ない人だったのかも。不器用すぎて、悲しいけれど、それもまた一つの生き方。

人生には色んな生き方があって、その生き方が正しいとか正しくないとか、選別するのは違うんだろうな。
人生って、「なんとなかならないのか」、そんなもどかしさがあって、それは誰にでもある。それにどう向き合っていくか。

そんなことを書いていたら、またこの小説を読み返したくなりました。 

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

離婚を選び、一人で過ごすこととなってもずっと家族を思い続け、行動してきたことを、桜が散ったあとに知ることができる。素敵な伏線回収だなぁと思いました。人が亡くなる描写もあるのですが、読後感のよい本でした。

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2025年07月02日

Posted by ブクログ

久しぶりの森沢明夫さん。
やはり文体の読みやすさと、脳内混乱を避けてくれる読者への配慮はピカイチ!

『桜が散っても』
森沢文学の真髄!珠玉の家族小説と謳われていますが、私にはそれ以上に、相当重くて辛いお話だった。

理想的な家族が、ある事故をキッカケに、元の関係に戻れなくなってしまう。

誰の目線でこの物語をみればいいんだろう・・・

忠彦、麻美、建斗、里奈
各章には家族一人一人の想いが詰まっているが、
それぞれの想いが痛い程に伝わって来て、
やり場がなく鬱々とした気持ちが膨らみ辛く切ない。

人生を自らの意志で変えた忠彦の生き方は、他人が、どう評価出来るものでもないのかもしれない。
ただ、ラストに彼が残した家族愛には涙が溢れた。

それでも生きている間に、家族にはもっと別の愛情表現をして欲しかった。遺された3人を思うと、それが悔しくてやり切れないかった。
こんな別れ方はあまりに辛すぎる。

この消化不良は、私を含め特に夫のいる女性が抱くのかも知れない。博学でもこんなに真面目で不器用な生き方をされる位なら、もう少し不真面目でいいから器用に生きていて欲しい。

いつもと異なり多幸感に包まれる読後感では無かったが、物語として割り切れば、紫花菜に彩られてとても素敵なお話だった。


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2025年05月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

忠彦は大手ゼネコン会社に勤めていた。危険だと指摘されていた第二の故郷と思っていた桑畑村の開発を止めることができなく、事故が起きた現場を見てしまい、ショックで失声症になってしまった。その後離婚し罪滅ぼしのため、村に移り住んだ。質素なうちで家族の写真を飾り、桜、家族の花ムラサキハナナを植えて咲いてる様子が鮮明に浮かび上がってきた。妻の麻美は子供を育てていかなければならなかった。許せなくて当然だ。子供たちが自立してからは送られてくる手紙お金に対してなんらかのアクションを起こしていたら変わっていたか?切なかった。

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2025年04月28日

Posted by ブクログ

紫花菜…とりあえず調べて_φ(・_・
ほわっとめちゃくちゃ幸せな描写から始まる
優しい優しい旦那さんで可愛い子供二人

まさかの20年後(゚-゚*;)(;*゚-゚)
お母さん頑張ったんだろうなあ
夫を責め自分を責めて…
捨てられたと思いながら大人になる子供達も辛いし

森沢さんらしいラスト
やっぱりその20年間の父親の話で泣かせにきます。゚(゚´Д`゚)゚。
春に相応しい読書でした〜♪


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2025年04月19日

Posted by ブクログ

まあ邦画っぽい(悪口)お約束の感動ものでんなみたいな極めてナメくさった目で読んでたんですが、山場の映像的な大盛り上がりには、これはさすがにベタ中のベタとは言えど作者のすごい技巧を感じる・・・うわもう一山来た! と感心しました。斜め読みの読者にも見事なものだった。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

切ないなあ。
離れて20年恨まれて、
亡くなってからわかりあえる…みたいな。

失声症になるほどのことが起こり、家族と別れて。
質素な暮らしをして。

切ないなあ。

でも、花の森、見てみたいわ。

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
 
「えっ、これ誰の作品だっけ?」
と、、、
途中で、「もしかして読む作品間違えた?」と思うほどの衝撃でした。

出だしからズシンと重く、全然笑えない展開、、、
人が亡くなり、次の展開が読めないサスペンス感に引き込まれながら読み進めました。

後半になっても重さは続くものの、少しずつ家族がつながっていく展開にホッとしました。

最後には「よかったね」と思えるけど……やっぱり結婚って大変だなと改めて感じました。
そして何よりも、忠彦の人生って一体なんだったんだろう……と、しみじみ考えさせられました。


/_/ あらすじ _/_/_/_/_/

プロローグ. 辻村宏樹 
山川老人の死から始まる。

1.山川忠彦
山川の平凡な日々。

2.山川忠彦
数年後の山川の生活。
事件が起きて終わり。

3.松下麻美
忠彦と別れて数年が経った状態から始まる。
忠彦が変わっていった様子がわかる。

4.松下里奈
娘里奈はデブい男と不倫中。
過去の別れから抜き出せない家族の姿が映し出される。

5.松下健斗
父の生前のことがわかる。
そして、家族がもやもやしたわだかまりを解消していく。

6.松下春菜
最後はサラッと


/_/ 主な登場人物 _/_/_/ 

プロローグ. 辻村宏樹 
辻村宏樹 村で雄一の駐在さん
羽生啓介 村の青年
山川忠彦 独居老人

1.山川忠彦
山川忠彦 30歳、釣り好き、帝王建設、総務部
山川麻美 忠彦妻
檜山浩之 30歳、ハンサム
真子 妻
愛乃 娘

2.山川忠彦
山川忠彦 
山川麻美 忠彦妻
山川健斗 息子
山川里奈 娘

3.松下麻美 
松下麻美 松下レディース整体院、忠彦元妻
松下健斗 息子、35歳
松下里奈 娘、30歳
伊原多佳子
伊原モナ 多佳子姪、女優

4.松下里奈
松下里奈 娘、30歳
松下健斗 息子、35歳
松下麻美 

5.松下健斗
松下健斗 息子、35歳
春菜
檜山浩之 65歳

6.松下春菜
松下春菜
松下凛々 りり、3歳、娘

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

森沢さんの話は、最近どれも似た感じ?かなぁと思っていたところ、これは時間が20年経った家族の話だったのでスムーズに読めた。最後はお決まりのハッピーエンドだったけれど・・・ま、普通かな。なので2.5~3の間くらい。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

プロローグがこれまで読んできた森沢さんの作品っぽくなくて
あれ?森沢さんの本、だよね?
と思いながら読み進め…

桜が散っても、って、そういうことか…
と胸があったかくなったのはやっぱり森沢さんらしさが見える作品でした

こうやって書いているけれど
実は少しだけ物足りなさを感じてしまっています…
沢さんの作品で物足りなさを感じたのは初めてかもしれない…

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

推理小説風のプロローグで、まず、驚く。リゾート開発に対抗して、ゼネコンの反乱分子の戦いが始まるかとおもいきや失語症に終わる。なんだかとおもいつつ読み進んでいくといつもの森沢ワールドの展開が始まる。でも、最初が重すぎないかな?

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2025年08月15日

Posted by ブクログ

出だしは渓流が自然豊かな描写で爽やかに始まる。森沢さんワールドを期待したけど、ゼネコンが出てくるあたりからはドンヨリ。事故後はなんで?な人生。
目次の章タイトルが全て人名でその人目線で書かれている。プロローグ名前はどうして?本題には絡みなしなのに。
全体的に重めで辛い。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

「いい話」のはずなのに、登場人物に共感できずあまり感動できなかった。
この作者の本は三冊目だけど、どうも合わない

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2025年07月08日

Posted by ブクログ

津軽百年食堂など心が温まる物語で好きな作家なので同書もどうかと読み始めました。
主人公「山川忠彦」が親友の檜山からのたっての願いで主人公の会社が進める檜山の故郷の大規模開発を止めるべく会社の上司に進言するくだりがありますが、まずこの筋書きが非現実的過ぎますし、主人公が失言症になるくだりもそんなことがあるかと思う展開でした。
会社を辞め、家族を捨て、檜山の故郷にひとりで暮らし始めるのもそこまで主人公が自分に罪悪感を感じるのか納得出来ませんし、無理くりなことを頼んだ檜山からの一言も無く、また、主人公と妻が離婚に至るまでの描き方ももう1筆二筆描けられるのではと感じました。
紫花菜を家族の花、家族の愛の記憶として描き、ラストに繋げたストーリーは主人公の心情を読者に想像させますが、前記に指摘した事柄がしっくりせず、もうひとつの作品ではないかと思いました。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

桜と渓流の綺麗な桑畑村に趣味の釣りをきっかけに通うようになった忠彦

現地でできた親友

だが子供もでき足が遠のいている時に久々の親友からの電話に自分が勤めてる会社がリゾート開発を進めていると話を聞かされた

そこで親友に頼まれ会社内でそのことを聞こうとしたち消えないかと周りから話を聞きダメだと知り親友に伝える

そして久々に行った桑畑村ではリゾート開発が進み土砂崩れが起こりその姿を目の前で見てしまった

そのことをきっかけに失語症となり家族とは別れることに

妻が守りたかったもの夫が守りたいと思ったもの

そして夫が急死し30を過ぎた子供に連絡が行き亡き夫が大事にしていたものをつなぎ守りたかったものを目にする

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2025年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

公園の桜のはなびらがひらり舞い始めた。
花びらキャッチの季節がやってきた!
でもそれ以上に楽しませてくれるのは、目に飛び込んでくる新緑。ああ、階段を上ってきてよかった。
『桜が散っても』にほろりときた。
私は森沢作品のファンだ。でもこの作品は何かもやっとしたものが残る。
声を失うほどのショックを味わったことは理解できる。だからといって事故の責任を負う必要ないし、誠実な忠彦が3人と別れて出ていくのは不自然すぎる。不器用にもほどがある。妻の頑なさもあまり理解できない。
亡くなってからでは遅い。
「許せないけど、嫌いじゃない」複雑な気持ちをこう表現することで物語が軽くなる感じがしてしまう。
私の中では第五章がエピローグ。
エピローグを読んで今西祐行さんの『一つの花』を思い出した。あれはコスモスだったけど。

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2025年04月15日

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