池上彰のレビュー一覧
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本シリーズの毎度のことだけれど、サブタイトル「世界のリーダー、決断の行方」がこの一冊の内容をとてもよく表している。「今」をよく理解する手助けになる以外にも、あとから読み返したときに、歴史書としての役割も果たすのではないかと思う。今回も日本のリーダーに対しては厳しめな評価だけれど、(忖度するとかじゃないけれど)池上さんに評価されるような政治になることが、この先あるのだろうか。プロローグに書かれている「「知らないと恥をかく」ことはないかもしれませんが」(何度か目にしている)によって、本書のタイトルは池上さんじゃなくて編集者が考えたものなのかなと想像してしまう。
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ネタバレ新・リーダー論 大格差時代のインテリジェンス (文春新書) 2016/10/20
トランプは、実はものすごい潔癖症です。自分専用のトイレしか使えない
2016年12月31日記述
池上彰氏と佐藤優氏による対談本の第三弾。
2016年(平成28年)10月20日第一刷発行。
この書籍発行の一ヶ月後にはアメリカ大統領選挙で
ドナルド・トランプが勝利するという。
ある種、既存エリートが力を失いつつあるという本書の指摘がいきなり当たってしまった感がある。
印象に残った文章を引用してみたい。
どの先進国でも、大衆迎合型のポピュリズムが勢いづいています。(池上)
それぞれの時代、それぞれの地域、それぞれの環境によって、リーダーに求められる役割は違ってきます(池上)
強いリーダーを育成しようとしても、これだけ個人がアトム化(原子のようにバラバラになること)
している所では、リーダーはでてきようもありません。
どの先進国もそういうジレンマに陥っています。(佐藤)
エリートは自分自身に対する自信を喪失する一方で、社会に対する責任も放棄しています。
日本の裁判員制度がその典型です。(佐藤)
⇒個人的には国民の感覚を司法判断に影響させることは良いと思う。
ただ村瀬均などの死刑判決を覆すクソ裁判官が一番国民も裁判員制度も裏切る国賊だと思う。
組織には個人を強制的に鍛え、能力を身に付けさせる仕組みがある。(池上)
警視庁捜査一課担当の2年間は、事件現場での聞き込みや深夜早朝の捜査員への取材など
休みが一切ない「この世の地獄」を体験しました。
それ以降、世の中にはつらい仕事などなくなりました。
「組織が人を育てる」という点は、若い人たちにも、ぜひ知ってほしいところです。(池上)
どんな企業でも、どんな組織でも「現場に任せる、ただし何かあったら俺が責任を取る」
というのが、理想のリーダーですね(池上)
課長も経験していないような霞が関のキャリア官僚など、何の使い物にもなりません。
少なくとも官僚としてのキャリアに何の意味もありません。
組織を見渡すという修練を欠いているからです(佐藤)
若手官僚の自己全能感には驚かされます(池上)
アメリカに比べれば、現時点では日本の選挙の方が品性はまだ保たれているのかもしれません。
少なくとも自民党総裁選で殴り合いにはならないし、総裁候補夫人のヌード写真が問題になることもない(佐藤)
ネット動画でも酷いものが流れた。テッド・クルーズのマシンガンベーコンという政治性、思想性の欠片もない内容。
YouTubeでmachine gun bacon と検索すれば視聴可能。
予備選挙中、クルーズの政治集会で彼の演説を聞いたのですが、トランプの方がまだましだと思いました(池上)
仮にプーチンがロシアの国情に合った強いリーダーだとしても、
プーチンがいなくなった後のことが心配だ。(池上)
北朝鮮の正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」。
国名に「人民」と「民主主義」という言葉が入っていますが、皮肉なのは
コンゴ民主共和国やアルジェリア民主人民共和国と同様に、わざわざ国名にこの言葉を入れている国はたいていそうなってはいないことです(池上)
トランプは「これは口には出さない方がいい」と皆が思うような問題に敢えて触れることで
質の悪い連中を駆り立てて、結局、共和党を乗っ取ってしまった。(池上)
トランプと橋本徹は、似ている部分がある。
橋本は、大阪の子供たちの学力が低いのは学校の先生のせいだ、教育委員会のせいだと言ってバッシングする。
そうやって、わかりやすい敵をつくる。実はその背後には貧困の問題があるのに、そこには目を向けず、「先生が悪いんだ」と非難する。(池上)
トランプは「有能なビジネスマン」と言われていますが、かなり疑問です(池上)
会社を4度も倒産させています。(佐藤)
どうも経営者としてのマネジメント能力を持っているわけではない。
「経営」というより「取引(ディール)」が好きなんですね(池上]
またトランプは、実はものすごい潔癖症です。
自分専用のトイレしか使えない。
出張に出かけても、現地のホテルに泊まることはできるだけ避けて、
ニューヨークへ専用機で戻ったりする。
イベントをなるだけ自分が経営するホテルで
行うのは、そのためなのです。(池上)
民主党のヒラリー・クリントンやバーニー・サンダース上院議員の集会では
支持者はたいていスマートな体形をしていましたが、共和党のドナルド・トランプの
集会では、赤ら顔の肥満体の白人が多かった(池上)
産業革命以来、格差を減らすことができる力というのは世界大戦だけだった(トマ・ピケティ)
ハーバード大学に通った所、10ヶ月で7万ドルかかったそうです。
ロースクールを出るまでに6年かかるとすると5000万円程度かかることになります。(佐藤)
ヒラリーが出たウェルズリー大学(女子大)は全寮制で食事代込みで年間4万5千ドル(450万円)程度。
州立大学では州出身者はかなり安くなる。
それでも日本円で200万円くらい。
それ以外は年間400万円くらいはかかるでしょう。(池上)
日本学生支援機構は「闇金ウシジマくん」に限りなく近いことをやっている(佐藤)
伊勢志摩サミットではメルケル首相など牧師の子に対して異教の神を拝ませるなど
一神教の人間ならどう受け止めるかということが全く想像出来ていなかった。
「ローマは一日にして成らず」と言われるように、理想的なリーダーも、突如、単独で
現れることなどありません。
促成栽培できるようなものではない。
組織内で一つずつ経験を積んで、その組織にふさわしいリーダーが徐々に育っていく(池上)
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■需要と供給を考えるとき「弾力性」と考える。
弾力性が大きいと変化が大きく、弾力性が小さいと変化が小さい。
例:
①需要の弾力性が1より小さい
価格を10%引き上げても需要は5%しか下がらない。
→その製品への依存性が高く、代替え不可能なもの。
タバコ、薬(ジェネリックがない場合)
この時製造コストが高くなって価格が高くなった場合、そのコストは消費者が負担している。
コストの増加分を消費者に引き受けてもらって生産量を保てるから。
②需要の弾力性が1より大きい
価格を10%引き上げると需要が20%低くなる
→製品への依存性が低く、代替え可能なもの。
コーヒー(他店に行ったり水で我慢したり)、オレンジジュース
この時製造コストが高くなって価格が高くなった場合、そのコストは消費者が負担している。
→高くなると売れないから、コストの増加分を生産者が引き受けて生産量を減らすしかない。
■市場は、財市場、労働市場、資本市場に分けて考える。
・財市場
家計:商品やサービスを求める
企業:商品やサービスを提供する
・労働市場
家計:労働を提供し、対価をもらう(給料や福利厚生)
企業:労働をもらい、対価を与える
・資本市場
家計:資本を提供し、対価をもらう(利子や配当)
企業:資本をもらい、対価を払う -
Posted by ブクログ
社会情勢とか歴史に疎いという自覚があり、そこを補完したいという気持ちを持っているので手に取ってみました。とてもわかりやすく過去に遡って、どのようなことで今の現状になっているのかという説明があり、小難しくなく、知ることの喜びを感じる一冊でした。テレビでの池上さんの解説はスピードが早くて、あれ、なんだったかな?と思っても先に進んでしまってということがあるのですが、本ならば自分のペースで戻って確認することもできてよかったです。また、今年に入り、山中哲雄さんのキャラ絵で学ぶ仏教図鑑やキリスト教図鑑で宗教に関する知識を増していたことで、この本の理解が容易くなったところもあると思います。シリーズ全てを読んでみたいと思う一冊でした。
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安定の世界の見方シリーズ。
今回も大変勉強になりました。
中でも特筆すべきは、以下。
・カシミール地方のカシミヤヤギ
・インドで一番成功してる日本企業はスズキ
・BPO ビジネスプロセスアウトソーシング
・州ごとに政府がある
・モディ首相は突然同日をもって高額紙幣を廃止するとした→キャッシュレス化が進んだ
・ヒンドゥー教が80%イスラム教が15%
・身分制度 ヴァルナ→カースト→ジャーティ(職業的区分)
・神様ランキング上位
ヴィシュヌ神ーー宇宙を維持する
シヴァ神ーー宇宙を破壊する
・ターバン=シク教 (髪の毛切っちゃだめ)
・ルワンダという国。ベルギーが少数派のツチ族を使ってフツ族を統治させた。フツ族はベルギーではなくツチ族を憎む。
・インドの国旗は信教の自由を象徴する
・バングラディッシュの国旗は日の丸を参考にした
・無宗教=神様を信じていないという意味になる
・カースト制度には仕事を分け合う社会保障の一面もある
・男性より女性の人口が不自然に少ない
・未婚の女性が婚前交渉や駆け落ちをすると家族の名誉を汚す行為とみなし、"名誉殺人"が起きる
・夫に先立たれた妻が夫が火葬される時に共に焼死するサティーという風習があった
・ゼロの発見。《位取り記数法》
昔は《ローマ記数法》
・インド式計算法 その1、その2←覚えた
・it が飛躍したのは西暦2000年問題
1996.10.02 → 96.10.02 00どうなる?
・最難関のインド工科大学
・江戸川区の西葛西はインド人が多い
・大陸国家と海洋国家
・1962年突然中国がインドを攻撃した中印戦争
・インドとパキスタン
・マハラジャという地域の王様、藩王
・カシミール地方の住民の約8割はイスラム教徒。カシミールのマハラジャはヒンドゥー教。イスラムの国パキスタンが攻めてきたのでマハラジャはインドに助けを求めた。
・インドとパキスタンの停戦ラインは実効支配ラインとなり、今でも紛争が絶えない。
・インドはアメリカに接近、パキスタンは中国に接近。『敵の敵は味方』
・パキスタンはインドに向き合った時背後が気になった。アフガニスタンだ。
・パキスタンはタリバンを作りアフガニスタンを支配した。
・1964年の10月東京オリンピック開催中に中国が核実験を成功させた。偏西風に乗って大量の放射性物質が日本に降り注いだ
・インドも核を持つようになり、パキスタンも。
「抑止力という考え方がいけない」
・パキスタンの核開発を経済的に援助したのはサウジアラビア。サウジアラビアはイランを警戒