米原万里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ものの10分で読み終わる、非常に薄い文庫本。
まだ知らない米原さんの本だったので、ハテナと思って購入。
かなり昔、椎名誠とテレビスタッフとともに、シベリア滞在したときの記録を子供用の新聞に載せたものを本にしたらしい。
内容は面白いけど、大人としてはやはりもっと細かく書いて欲しいので、消化不良の感。
しかし寒さが具体的で凄い。
石油製品はビニールやプラスチックなど、のきなみパラパラと崩れ落ちるという、、、怖い。
これほどの寒さでも、子供は学校に行くし、大人は仕事に行く、というフレーズが印象的。
人生で一番美味しかったのは、シベリアのお寿司(日本食に飢えてみんなで想像して食べたもの)という小話 -
Posted by ブクログ
同時通訳、作家、エッセイストとして活躍していたが、がんで惜しくも死去した米原万里氏の唯一の講演録集。
転移がんの苦痛に耐えながらの公演は、サービス精神に溢れている。
第1章「愛の法則」と題された高校生相手の講演では、もてる男と全然もてない男をフランス革命やロシア革命になぞらえて「フル」ジョアジーと「フラレ」タリアートと洒落ている。
彼女の説によると、社会が安定し栄養がいいと女の子が生まれ、逆に栄養が行き届かないと男が生まれるらしい。
第2章「国際化とグローバリゼーションのあいだ」も、高校生相手の講演。
国際化という時、自動的にグローバリゼーションと訳しているが、大きな違いがあると。
日本人が言 -
Posted by ブクログ
前半は、著者の経験をもとに「男女とは何か」を解いている。飾った言葉でなく、本心で語っているところが共感した。
中盤からは、自分を知ることとコミュニケーションの大切さを説明している。
自分も仕事で通訳者と接するこがあるが通訳が理解しないとステークホルダーにも伝わらないと思っている。
著者は「通訳とは何ぞや…」と説明しているが、自分は伝える側の責任も大きいと感じている。
時々「伝わらないは通訳のせいだ」と言ってる人もいるようだが、そのような人は伝わるように伝えておらず、自分の責任を放棄しているだけだと自分は思っている。とにかく通訳が理解しないと始まらない。 -