【感想・ネタバレ】心臓に毛が生えている理由のレビュー

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Posted by ブクログ 2011年08月11日

米原さん大好きで、文庫になるまで待ってましたが、
やっと読めました。
どうしても無理な話ですが、
今の日本の、世界の現状をどういう風に書き残してくれるのか、どういう風に語ってくれるのかが、
聞きたくて、読みたくて、しようがありません。
ただ、こんな状況を見ない方が幸せだったのかも、
と思えてしまうの...続きを読むが残念ですが。

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Posted by ブクログ 2022年12月31日

誰かがFacebookに書いたようなライトでブツ切りのエッセイからかなり硬派な内容のものまでバラエティに富んでいたが、著者の性格が表れているのか、サバサバとした男前なものが多く、また思わず声を出して笑ってしまったものも多々あった。一番最初のオホーツクでの話は、思わず地図で確認しながら読み始めたけど、...続きを読む結局言いたいところはそこではないのかと、肩透かし的で逆に印象に残ってしまった。

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Posted by ブクログ 2022年07月07日

このところのロシアを見ていて、著者の本がたまらなく読みなくなり手に取りました。

ソビエト、東欧にフォーカスした著者の目線は、今まで知らなかった世界への目を開かせてくれます。

著者の快活なエネルギッシュさを感じる、歯切れの良い文章にも元気をもらえます。

久しぶりに「嘘つきアーニャ」と、「オリガ」...続きを読むも読み返してみようかな。著者が今も生きていたら、今のロシアをどう見るのかな。早逝が惜しまれます。

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Posted by ブクログ 2019年01月06日

「アーニャの真っ赤な嘘」で米原さんを知ったが、この本で大人になった主人公に出会えて面白かった。言葉に関する洞察力、知識量、垣間見える努力…すごいなあ。

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Posted by ブクログ 2016年02月09日

心臓に毛が生えている理由、わかりますか?

いえ、これはあなたの心臓にということではなく、米原万里自身の話。通訳を仕事にするということは、言語における文化の違いを仲介することにもなる。日本語のように、名詞に男性形や女性形がない言語をこれとは異なる国の言語に同時通訳で訳す時、スピーカーの言葉を最後まで...続きを読む待つという訳にはいかない。つまり、腹を決めて、あるいは剛腹に、形容詞を待たずに訳し始める必要がある。まして、米原万里のお相手は政治的要人。こうして、心臓に毛が生えるのである。

つくづく頭の良い人だと思うし、様々な考察は読む価値のある内容だ。惜しむらくは既に逝去された彼女のエッセイがこれ以上増えないという事。

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Posted by ブクログ 2014年12月03日

さすが米原氏、いろいろと目の付けどころ鋭く、ユーモアも超一流。
先生、私、そこで笑えます!!
文化や言語に関する考察も鋭い。
次はぜひとも、嘘つきアーニャ…を読まなくてはなりません。

『ドラゴン・アレクサンドラの尋問』良かったです。
怖いけど良い先生ですね。

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Posted by ブクログ 2014年10月18日

米原さんの本は面白い。時々無償に読みたくなる。小咄でありながらウィットが効いていて知らない世界が覗ける。
2014.10.18

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Posted by ブクログ 2012年04月25日

エッセイ。
単に見識が広いというだけではない内容の豊かさ、知識の泉から流れるものがわたしを満たしてくれる。
そして解説が良かった。解説で思い出し泣きするなんて。
「オリガ・モリソヴナの反語法」「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」再読したいけど、心の準備ができないままだ。

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Posted by ブクログ 2011年07月31日

米原万里さんの最後のエッセイ集。コラムなのかな?ショートショートくらいの長さです。でも、短いなかにもピリリと光るものがあるし引き締まる。本の中で自分の日本語が堅いって言ってたけど、これが好きかな。最後にお母さんの告別式で読んだもの、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』についての対談があって、これが本当に...続きを読む読めて良かった。

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Posted by ブクログ 2011年06月21日

いろんなところに掲載された短めのエッセイがたくさん収録されています。
食べ物にからむ話、言葉にからむ話などどれも面白いのだが、花にまつわる話がとくに興味深かったですね。
「生命のメタファー」というタイトルのエッセイでは、なぜ人は花を愛でるのかについて考察されています。
花の美しさ、なぜ人が花に心ひか...続きを読むれるのかについてこんなにも深くきっぱりと言い切った文章は、ちょっと他では見られない、凛とした雰囲気が漂う素晴らしいエッセイだと思いました。

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Posted by ブクログ 2011年07月18日

短いエッセイが沢山入った本ですが、どれを読んでもどこから読んでも、とにかく面白い。エピソードも面白いし米原さんのものの捉え方も面白いし、語り口も威勢が良くて爽快。米原さんのエッセイは、飽きることなく繰り返し読んでいます。

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Posted by ブクログ 2011年05月05日

「真昼の星空」として刊行された新聞連載コラムの未収録分にほかの新聞や雑誌に寄せられた文章をくわえ、食、花、言葉などいくつかのテーマごとに章立てされた最後のエッセイ集。短編小説風の文章も、そして最後には池内紀さんとの対談。しばらくまえにドキュメンタリー「プラハ 4つの国の同級生」をみて、 「嘘つきアー...続きを読むニャ・・・」も再読したところなので、「『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を書いた理由」と出版記念対談がよめたのがよかった。やっぱりそうだったんだなあ、と。

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

以下、好きなエピソード。

* ナポレオンの愛した料理人
* 言い換えの美学
* 曖昧の効用
* 心臓に毛が生えている理由
* あけおめ&ことよろ
* 読書にもTPO
* 何て呼びかけてますか?
* 記憶力と年賀状

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Posted by ブクログ 2016年01月03日

ロシアや中欧の人たち文化や通訳のあるある話がとても新鮮で興味深い。米原さんの文章も読みやすいし、おもしろい。

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Posted by ブクログ 2015年05月09日

太平洋にテンションあがって泳いでしまうロシアの学者の方達
プーキシン美術館に私財も労力も惜しまない人達
真冬に無帽の日本人を心配してくれるご夫人のその訳
などちょっとしたエピソードのようだが語りが面白く、薀蓄があって賢くなった気にもしてくれる

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Posted by ブクログ 2014年07月28日

『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』の著者の比較的軽めのエッセイ集。「『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を書いた理由」という章もある。

『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』の中では明に書かれていないが、そもそもの始まりが、NHKの『世界・わが心の旅』のオファーだったという。評判がよかったらしいがNHKオンデ...続きを読むマンドに上がっていない。とても残念。

日本の記憶力優先の教育に対する批判も厳しい。1960年代の話なので、少々違うのかもしれないが、基本は変わってないなと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月30日

◎印象的な言葉
「隣人は引っ越すけど、隣国は引っ越さない。お互い隣国は選べない」P36
それでも、この時のナショナリズム体験は、わたしに、教えてくれた。異国、異文化、異邦人に接したとき、人は自己を自己たらしめ、他者と隔てている全てのものを確認しようと躍起になる。そして自分に連なる祖先、文化を育んだ自...続きを読む然条件その他諸々のものに突然親近感を抱いてしまう。これは食欲や性欲に並ぶような、一種の自己保全本能、自己肯定本能のようなものではないだろうか。~中略~でもコスモポリタリズムや普遍主義の名のもとに、それがあたかも存在しないかのような言動は、良くて偽善、悪くて欺瞞。抑制されたナショナリズムが暴走する恐怖を20世紀は、イヤというほど経験したではないか。P57
文学が旧いというか普遍的な真実を常に新しい方法で伝えようとするものとすれば、新聞は新しい真実を旧い方法で伝えようとしている。ともいえる。P142
愛する女に花を贈る習慣は、愛のみが生を少しばかり豊かにし生の完遂の先に新たな生の可能性を添えてくれることを思い出すためなのかもしれないP154
ある日別な本でロシアは異教徒のトルコ系民族を支配するのに、自分たちと同じキリスト教正教会のアルメニア人に任せていたという記述に巡り合った。そうか、直に支配を履行する彼らは本来ロシアが買うべき恨みを全部引き受けさせられていたのか。長年の理不尽の謎が解けたこの時以来、今世界中で勃発する民族紛争や、地域紛争で直接憎悪し、殺しあう人々を今現在の論理のみで裁いてはならないと思うようになった。その背後に、おそらくもっと大きな理由と、そのまた理由が幾重にも潜んでいるに違いないのだから。P160

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Posted by ブクログ 2013年11月07日

『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』に衝撃を受けてすぐに購入した本。
『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』で書かれていた、かつての友人達との再会が、テレビ企画によるものだということをこの本で知った。
どうにかしてその放送分を見ることはできないのか、気になる。

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Posted by ブクログ 2011年07月28日

ぴりっと引き締まった、短いのにみっちり詰まった文章たち。ひとところに落ち着きがちな興味や思考を、ちょっとずらしてくれる楽しさ。

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Posted by ブクログ 2011年07月28日

一個一個が短いコラムなんですぐ読める。
それはちょっと決めつけなんじゃないの?とか頑固さを感じるような箇所もあるけれど、ズバッとした物言いが心地よい。

前半部の当たり前のことや奇抜なことを述べて結論にリードしていくのがうまい。
新しい文庫を手にする度にもう米原さんの文を読めないと思うと寂しい。

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Posted by ブクログ 2011年09月12日

米原万里は生前にぜひ会って話を聞いてみたかった作家の一人だ。はっきりした物言い。流されない物の見方。好奇心いっぱいで何もかも楽しもうとしているように思える。まだまだやりたいことはたくさんあっただろうに、亡くなったことを、「もったいない」と思ってしまう。でも、実は「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」をまだ...続きを読む読んでいない。早く読まなくちゃ、とこの本を読んで思った。ルーマニアの高官の娘で愛国主義者だったアーニャが「民族や言語なんてくだらない」と思うに至るまでには何があったのか。この「嘘つきアーニャ」等を書くきっかけになったNHKの番組「世界わが心の旅 プラハ」も見てみたいけど、無理だろうなあと思っていたら、どうも、YouTubeで見ることができる模様。いや、ネットってほんとに便利だけど、便利すぎて怖い。と話はずれにずれたけれど、まだ米原さんの本で読んでない本がたくさんあるのがうれしい。読破するぞ!

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Posted by ブクログ 2011年05月15日

タイトルに惹かれて読み始めた一冊。
著者の米原万里さんはロシア語の通訳だそう。世界の色んな旅行記などでヨーロッパ物は多いけれど、ロシアや東ヨーロッパ圏物は意外に少ないので、未知のお国事情を知る感覚で面白い!
時代が少し前の話なので星を一つ減らしています。

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Posted by ブクログ 2023年03月27日

解説でも触れられていたが…
地続きに近隣国がある国の人たちの、国や民族に対する考え方は、純日本人には一生分からないんだろうな。と思ってる。

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Posted by ブクログ 2021年02月09日

嘘つきアーニャに衝撃を受け、米原さんの著作を読み進めています。ご存命のうちにこの人の本に出会いたかった。歯にもの着せぬ軽快な文体と鋭い視点、憧れます。

ただ、この本は新聞や雑誌に載せた記事のまとめということで、繰り返しや使い回しのエピソードが多く途中で飽きそうになりました。

元がコラムですので、...続きを読む腰を落ち着けて通読するよりは1日1遍をサクッと、という読み方が適していたのかもしれません。

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Posted by ブクログ 2013年09月19日

全体としては面白い。
ただ、内容に一貫性がないため、テーマ毎に落差がある。

やはり翻訳者だけに、言語関連の話は説得力がある。
教育関連の話も納得させられる。

他の話は、著者のファン向け、という感じ。

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Posted by ブクログ 2012年11月23日

時々ハズレもある米原さんだが、本作は高く評価したい。「嘘つきアーニャ」を読み直したくなった。気になる。

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Posted by ブクログ 2012年01月14日

ロシア語同時通訳者だった米原万里さんのエッセイ集。雑誌連載を集めて出版されたものなので、「寄せ集め」感は拭えないが、米原さんの知的さ、好奇心旺盛さを感じられておもしろい。

米原さんが後に小説の題材にしたという「収容所の女囚たちによる寸劇」は、取材時のエピソードを読むだけでも涙が出た。次はその小説『...続きを読むオリガ・モリソブナの反語法』を読みたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年06月02日

最後のエッセイ集。
コラムが多いからか、まとめて読むのには向かない。
こんなに、日本人の自覚を持ちながら、国際感覚に優れた人は、もうでてこないのではないか。

「わたしの中でルーマニアは10パーセント以下,もう完全なイギリス人なの」「国境なんて21世紀にはなくなるのよ」「民族とか言葉なんてくだらない...続きを読む」などという。番組はアーニャの言葉を追認し美化する形で終わっている。国や民族や言葉から自由になる,なんて格好いい生き方なのだろう,という感じで。
 しかし,わたしにはこのアーニャの発言が心に引っかかった。番組を録画したビデオを見たリッツァやヤスミンカの反応は,さらに過激だ。「胸くそ悪くてアーニャの発言のところでスイッチを切ったわ」。
 どうして二人の優秀なテレビウーマンが納得し,多くの日本人視聴者が感動したアーニャの発言に,わたしや他の旧友達が欺瞞と偽善の臭いを嗅ぎ取ったのか。そこに日本人の考えるグローバル化と本来の国際化のあいだの大きな溝があるような気もした。
~『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を書いた理由~より

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