あらすじ
ロシア語会議通訳、エッセイスト、作家として56年の生涯を走り抜けた米原万里さんのもうひとつの顔は、毛深い大家族(猫5+犬3)の“慈愛深き母”でした。前作『ヒトのオスは飼わないの?』の続きと、雑誌に掲載されたエッセイを集め、一周忌に合わせて2007年5月に刊行されたのが本書です。ご両親のことや米原家のルーツに触れる話など、しみじみとしたタッチの作品が揃いました。タイトルは、生前ご自分で書かれた「私の死亡記事」というエッセイ(本書収録)につけられたものです。
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"米原さんの四足家族を語ったエッセイ。
動物たちへの愛情あふれる日常が垣間見れる。
あとがきには、米原さんが逝ってしまった後の顛末も秘書の方が書いてくれている。"
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とてもわかりやすい文章。
猫などの動物に対する心。
人であっても、動物であっても、同じようにやさしさが向けられる。
本当は、人間に向けられるとよかった思い。
もし、米原万里さんが、人間の雄を飼っていたらよかったのにと残念に思いました。
あるホテルの文庫コーナに常備してありました。
面白くて一晩で読めました。
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ヒトのオスは飼わないの?の続編。併せて一気に読破。
エッセイに涙することもあるものなのです。
犬猫の話だけではなく、ところどころに本職であるロシア語通訳の話も出てくるが、原子力に関する仕事も多く、核の阿保さを織り交ぜてつづっている。昔なら、なんとも感じないであろうトピックも、今この時、この状況では痛いほどに心に染みいる。
しかしこのシリーズ、何かに似ている…。どこかで読んだことがある…。
ホワッツマイケルの活字版だ…。
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作者の書く文章は、一見辛口で手厳しいが愛情に溢れている。
これまで読んだ本ではそれが全て人に対しての表現だったが、今回は違う。
犬や猫、動物に対しての、人に対するそれと同じ(もしくはそれ以上?)の愛情を感じられるのがこの本である。
逃げ出して戻ってこなかった犬、病気になった猫、大切な“毛深い家族達”を失う度に、作者はとてつもない喪失感、自責の念にかられる。
それを読んで、改めて作者の愛情の深さを感じることができた。
これ以外にも家族の思い出などが収録されており、作者をより深く知ることができる一冊である。
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『ヒトのオスは飼わないの?』の続編。第2部には祖父や父の生き方とごく小さい頃の子供の頃を振り返った記載もあり、これまでのエッセイと少し趣が違い新鮮でした。こんな風に育ったのかー。秘書さんによる毛深い家族たちのその後の報告もあります。ゲンにはついに再会できなかったのか、、、ととても残念。巻末の年譜を見ていたら未読の著書がまだあることが判明。順番に読まなくては。
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ロシア語通訳米原万里氏の晩年をともに過ごした「毛深い家族たち」(犬・猫たち)に関するエッセイ。ちょっと感情過多でのめりこみがちな米原氏が毛深い家族たちにかける愛情はやはり並々ならぬところがあり、まるでジェットコースターのような日々が愛おしい。そして、後半部分の子供時代を振り返るエッセイの集成も発見が多かった。そうか、お父様は共産党員で、それでチェコにいたのだな、とか、お父様やお母様の人柄とか。
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著者のイヌ、ネコに注ぐ愛情の深さは、ハンパじゃない。頭の下がる思いだ。ちゃんと彼らの視点からも考えて行動しているから。ただ可愛いというだけじゃない。一緒に生活している仲間としての『目』だ。どのコのキャラもしっかり立っている。著者の芯がブレていない。
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前作「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と自身の両親や自らの「死亡記事」を収録した「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成になっている本です。僕が彼女を知ったのは彼女の死後でしたので、その辺が悔やまれます。
この本は筆者のエッセイ「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と、自身の両親や旧チェコスロヴァキアのプラハですごした幼少時代。そして、自身の手による「死亡記事」が収録された「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成となっています。
前作の「ヒトのオスは飼わないの?」で筆者から惜しみのない愛を注がれた「毛深い家族たち」がその後、どのような運命をたどったのかということ。飼い犬のゲンが行方不明になったり、野良猫との情事で子供が生まれたロシアからもらってきたソーニャ。貫禄を持ったオス猫としてほかの猫たちを見守り続けた無理。人間の年齢に換算すると80歳以上の「おばあちゃん」のノラ。
過酷を極める通訳という仕事の傍ら、筆者の彼ら彼女らを見守るまなざしはこちらも読んでいて、和むというか、癒されるというか…。筆者のようにたくさんとは行きませんが、僕も将来、「毛深い家族」を持ちたいな、という気持ちになりました。
「終生ヒトのオスは飼わず」では自身の家が共産党である関係からか、さまざまなヒトが出入りして暮らしていたということや、ご自身の両親のことなんかも書かれてあって、興味深く読むことができました。僕が彼女のことを知ったのは佐藤優さん経由で、しかも彼女が亡くなってからのことですので、その点が非常に残念でなりません。初めて彼女のエッセイを読むには向きませんが、面白いとは思いますので、できれば彼女の本を2・3冊ほど読んでから読むことをお勧めします。
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子供の頃、家で犬を飼っていたことがある。それはかわいいものだったけれども、それでも、子供にとっては犬の世話は最優先事項にはならないので、自分が遊びたいときだけ犬にかまうというような飼い方だった。それは、良い飼い主とは言えないということがこの本を読めばよく分かる。全く犬や猫に対する愛情に溢れた本だが、ヒトのオスは愛情をそそぐに値しない、ということだろうか?まぁ、別に反対はしないけれども。
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米原作品との出逢いは『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』を
大学時代の通訳のコマの先生からの課題図書で読んでから。
そのユーモアとウィットに富んだ文体がとてもおもしろくて、
ロシア語とは無縁ながら、ずーっとファンで作品を読んでいる。
本書は米原さんがこれまでに一緒に暮らした猫や犬にまつわるエッセイ『ヒトのオスは飼わないの?』の後日談。
米原さん亡き後、犬たち、猫たちはどうなったのか、のお話。
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生まれ変わったら、我が家のネコになりたいと思っていたけれど、万里さんとこでもいいな・・・ ニャースを見送ったばかりで読むにはちと辛い本だった。また、落ち着いたら、前作の「ヒトのオスは飼わないの?」から読み返そうかな。
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ご自身のペット共生の、あるいみ壮絶なエッセイ。
気持ちはとってもよく分かりました。
ペットは飼っていないということもありますが、よそのお宅のペットは、あくまで別家族。人も一緒ですよね。そこまでは共感できなかったです。
Posted by ブクログ
毛深い家族たちは、家族だからこそ溺愛もあれば腹の立つことも、気持ちが通じなく感じることもあるんだね。だからこそ、ペットじゃなくて家族なんだね。