米原万里のレビュー一覧

  • マイナス50℃の世界

    Posted by ブクログ

    ロシア語同時通訳者にして作家であった故米原万里女史のデビュー作です。吐いた息はそのまま凍って顔中に張り付き、釣った魚はその場で凍りつき、おまけにトイレには屋根がない!?まさに『氷の世界』でした。

    本書はロシア語同時通訳にして作家であった故米原万里女史の処女作であったのだそうです。この本が記されたときは旧ソ連体制であろうと推察されるシベリアを横断するヤクート自治共和国(現在はサハ共和国)を取材した旅行記でございます。冬の一番寒い時期にはなんと、マイナス50℃にもなるというまさに『氷の世界』でページをめくりながら全身から汗が引いてくるようでございました。

    この取材に動向したのは山本皓一と椎名誠

    0
    2013年08月30日
  • 発明マニア

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロシア通訳の米原万里さん著。
    実際に米原さんが何か発明するわけではないですが、世相にひとくさりした後(本書が描かれた時節柄、ブッシュ元大統領や、小泉元首相に対するものが多いですが)、それを解決するアイデア・発明を全部で119紹介。実現性よりはむしろ(ブラック)ユーモアととったほうがよいものばかりではありますが。

    0
    2013年08月11日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    日露通訳の米原万里さんのエッセイ。通訳業、そして言葉に対する深い思い入れが随所に出ていて、改めて尊敬しました。早逝が惜しまれます。ところで、この本を登録しようと「シモネッタ」で検索したら、米原さんが師匠と呼ぶ田丸公美子さんの著書が沢山見つかりました。今度読んでみようかな。

    0
    2013年06月29日
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―

    Posted by ブクログ

    米原万理という人は、不思議な人である。
    実にあっけらかんとしているが、
    その中に手品師のような仕掛けを作ってある。
    チェコスロバキアのプラハで、ソビエト語を学んで、成長した。
    1950年生まれというから、ちょうど同じ時代の女性である。
    なくなられたのは、実に残念である。

    ちょっと、シモネタが多いが、
    翻訳の際には、そのようなシモネタが、
    知らず知らずに出てくるのだろう。

    通訳という仕事をやることによって、
    文化の違いをうまくすくい上げる。

    悪魔と魔女の辞典から

    愛ー相手から無料で利益を引き出すのに、
    相手が対価以上のものをこちらから獲得したと錯覚し、
    得したと思わせるための呪文の一種。

    0
    2013年06月26日
  • ロシアは今日も荒れ模様

    Posted by ブクログ

    ロシア語通訳者による通訳者ならではのロシア人観察録。普段あまりよく知ることのないロシア人の気質を「なぜロシア人はあんなにウォトカを飲むのか」などを通して面白可笑しく紹介している。この本を読んで更にロシア人について知りたくなった。ロシア人の友達でも出来ないものか(笑)

    0
    2013年06月16日
  • 心臓に毛が生えている理由

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ◎印象的な言葉
    「隣人は引っ越すけど、隣国は引っ越さない。お互い隣国は選べない」P36
    それでも、この時のナショナリズム体験は、わたしに、教えてくれた。異国、異文化、異邦人に接したとき、人は自己を自己たらしめ、他者と隔てている全てのものを確認しようと躍起になる。そして自分に連なる祖先、文化を育んだ自然条件その他諸々のものに突然親近感を抱いてしまう。これは食欲や性欲に並ぶような、一種の自己保全本能、自己肯定本能のようなものではないだろうか。~中略~でもコスモポリタリズムや普遍主義の名のもとに、それがあたかも存在しないかのような言動は、良くて偽善、悪くて欺瞞。抑制されたナショナリズムが暴走する恐怖

    0
    2013年04月30日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

    Posted by ブクログ

    著者のイヌ、ネコに注ぐ愛情の深さは、ハンパじゃない。頭の下がる思いだ。ちゃんと彼らの視点からも考えて行動しているから。ただ可愛いというだけじゃない。一緒に生活している仲間としての『目』だ。どのコのキャラもしっかり立っている。著者の芯がブレていない。

    0
    2013年04月21日
  • 心臓に毛が生えている理由

    Posted by ブクログ

    『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』に衝撃を受けてすぐに購入した本。
    『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』で書かれていた、かつての友人達との再会が、テレビ企画によるものだということをこの本で知った。
    どうにかしてその放送分を見ることはできないのか、気になる。

    0
    2013年11月07日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロシア通訳の米原真理氏の下着に関するエッセイ。やはり米原氏は「世相を斬る」ものより、ソ連・ロシアを中心としたエッセイものが面白い。

    0
    2013年03月03日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    英語の偏重主義など、ひざを打つ下りが多い。「国際化」へのアンチテーゼも。「不実な美女か貞淑な醜女か」を読みやすくしたような感じ。

    0
    2013年01月12日
  • 発明マニア

    Posted by ブクログ

    米原さんの考える便利でくだらない発明品の数々。
    その風刺の効いた文体と、添えられたイラストが良い味を出している。

    0
    2012年12月17日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

    Posted by ブクログ

    どんな物事でも、一度興味を持ったらとことんまで追求せずにはいられない、そんな著者の性格が才能に結びついたのだろう。

    0
    2012年11月09日
  • ロシアは今日も荒れ模様

    Posted by ブクログ

    子供の頃過ごした町内に外語大でロシア語を専攻しているお兄ちゃんがいた。すごく優しくですてきな人だったんだけど、あの人もこんな感じでロシア人たちと交流している(た)んだろうかと思うととてもうらやましく思う。

    0
    2012年09月23日
  • 米原万里の「愛の法則」

    Posted by ブクログ

    私は米原万里さんの訳の本が好きで、本人の本を読んだことがなかったので今回この本を読みましたが、もっと米原さんのことが好きになりました!(笑。
    こんな女性になりたいものです。

    0
    2012年09月07日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

    Posted by ブクログ

    ここまでパンツ、ふんどし・・・について書けるってすごいなぁ。イエスの下着の話、アダムとイブのいちじくの葉の話、かなり興味深かった!あと、王子様の白タイツの話は笑いました!

    0
    2012年06月30日
  • マイナス50℃の世界

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <内容>
    ロシア語通訳者として著名な米原万里による、シベリア滞在レポート。200年前にシベリアに漂着した日本人の足跡をたどるTBSのドキュメンタリー番組に同行した際の現地の生活について生き生きと紹介する名エッセイ。

    <感想>
    過酷な印象のあるシベリアの暮らし。自分の周りにも渡航者は少なく、未だ詳しい内容を知らない土地について書かれたレポートは非常に興味をそそるものだった。内容は子供向けではあるが、米原万里さんのユニークな視点を活かしつつもわかりやすく書かれた文章と、椎名誠さんの写真と解説で大人でも充分に楽しめる。

    黒い毛の馬が、走るうちにかいた汗がたちどころに凍り、白馬となるという話や、釣

    0
    2012年05月28日
  • 必笑小咄のテクニック

    Posted by ブクログ

    米原万里さんがご存命なら東京Mxテレビ「5時に夢中!」のレギュラーコメンテーターになって頂きたかった。今の木曜レギュラー岩井志麻子&中瀬ゆかりの回のコピー「エロ&インテリジェンスの波状攻撃があなたを襲う!」という言葉がこれほどハマる本はないと思うので。

    0
    2012年04月29日
  • マイナス50℃の世界

    Posted by ブクログ

    氷が滑るのは、摩擦熱のせい。寒すぎるとたかが摩擦熱では氷は滑らなくなる。
    日本に住んでいる我々の常識を覆す本。
    信じられないような寒さのシベリア生活が純粋に面白い!

    0
    2012年04月26日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

    Posted by ブクログ

    パンツを洗う(替える)か、おしりを洗うか。どちらが、清潔?お国柄から少女達の清潔の考え方に「あっ」とした。

    0
    2012年04月07日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

    Posted by ブクログ

    前作「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と自身の両親や自らの「死亡記事」を収録した「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成になっている本です。僕が彼女を知ったのは彼女の死後でしたので、その辺が悔やまれます。

    この本は筆者のエッセイ「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と、自身の両親や旧チェコスロヴァキアのプラハですごした幼少時代。そして、自身の手による「死亡記事」が収録された「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成となっています。

    前作の「ヒトのオスは飼わないの?」で筆者から惜しみのない愛を注がれた「毛深い家族たち」がその後、どのような運命をたどったのかということ。飼い犬のゲンが行方不明になったり、野

    0
    2012年02月06日