米原万里のレビュー一覧

  • ロシアは今日も荒れ模様
    ソ連崩壊から少し前までのロシアが良く分かった。ウォッカの話も面白いです。小咄が面白すぎ。ロシア人の素朴さと壮大な社会主義が創り出したもの。ゴルバチョフ、エリツィン、対照的で面白い。エリツィンは少しトランプに似てる気もするけど、もっと暖かくロシアっぽい
  • 不実な美女か貞淑な醜女か
    何をどこまでどう訳すか。
    同時通訳中、未知の言葉に出くわしたら、ダジャレを連発されたら、ののしり・シモネタ・差別語には…。
    いやはや、日々の努力である。機転である。そしてきっと度胸も。

    ご本人及び同業者たちの実感のこもった体験談から小咄裏話まで、あふれそうなほどにびっしり!
    どれをとってもそのまま...続きを読む
  • マイナス50℃の世界
    読売新聞の書評に載っていたので読んでみる。
    ロシアという極寒の地に、撮影クルーと共に行った時のことを綴った一冊。
    シーナのエッセイで読んだことあるな、と思ったら、どうも一緒に行っていたらしい? この旅の直前、シーナは真反対の半球オーストラリアで旅をしていたので、寝るばかりだったとか。
    米原さんのエッ...続きを読む
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    米原万理第一作。
    プラハのソヴィエト学校の思い出から辿る、女教師の数奇な運命とソヴィエト/スターリン体制の粛清の嵐とラーゲリ。
  • 米原万里の「愛の法則」
    亡き著者の講演録。なので全て話し口調。
    才能も有ったのだろうが、ああ、こうして磨き上げて来たのか...と納得。
    同時通訳ってのは、本当に脳の左右をフル回転させるのだろうなあと改めて感じた。
  • 打ちのめされるようなすごい本
    米原万里は優れたエッセイストだと思っていたが、この本を読むと、よくいるエビデンスなく印象論であれこれ述べるタイプの知識人という部分も強かったのだなあと思うし、このような人を良しとしているから近藤誠を信じてしまったのだなあと心が痛む。
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    著者自身のダンサーの夢破れた経験と旧ソ連の鬱屈した共産主義社会とを重ね合わせ、さらにそこに講師の一生を辿ることでスターリン独裁政権下の暗部を際立たせた一冊。前半はほんわかした雰囲気なのに後半になるとルビャンカや大粛清、ベリヤの旧宅の話など旧ソ連随一のおどろおどろしいものが出てくるw
    バレエなんかをや...続きを読む
  • ガセネッタ&シモネッタ
    通訳の話も興味深かったが、ロシア文学者についての文章も面白かった。
    もてる作家は作品も短い。
    日本文学に置き換えても、結構当てはまるかも。

    それから、鉄のカーテンの話。
    本来は劇場の防火幕という意味。
    日本の辞書には、東西冷戦の際の分断の比喩で、チャーチルの演説で有名になったことしか触れていない。...続きを読む
  • ガセネッタ&シモネッタ
    言葉について考えるには良い本。英語習得が子供を国際人にすると勘違いしている親に読ませたい。こういう人を本当の文化人と言うのではないか。それにしても惜しい人を無くした。
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―
    万里さんがトランプがアメリカの政権握っていること知ったら何ていうかなぁ。
    各国政治からシモネタ、小咄、守備範囲が広すぎる。
    徳永氏のエピローグもさすが万里さんの師匠...男だったとは。
  • ガセネッタ&シモネッタ
    米原さんの文章はホントにおもしろい。そしてう〜んなるほどぉと納得させられること多々あり。賢い人だなあとつくづく思う。
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    ミステリーであり、ソ連の暗黒の歴史であり、著者の自伝でもある。オリガモリソヴナの反語のルーツが、権力や権威にひれ伏せない生き方を 示すことに 感動した


    チェロ奏者ロストロポーヴィチの言葉「客への迎合癖が知らないうちに身につくのは 音楽にとって 致命的」は 心に刺さった
  • 打ちのめされるようなすごい本
    本を読んでいるのに、猛烈に本を読みたくなる本だった。
    やっと読み終えたので、心置きなく読書しまくろうと思う。

    彼女のように本を楽しめたら、もっと読書は楽しいだろうな。感性はいかんともし難いけれど、せめて読む速度くらいは何とかならんもんか。
  • ヒトのオスは飼わないの?
    ヒトのオスに対する辛辣なエッセイかと思って手にしたのだが、全編、ご自分が飼われた犬と猫に関する、物語のようなエッセイ。
    ペットには全く興味ないが、早く先を読みたくなるような本だった。
  • 偉くない「私」が一番自由
    米原万里さんの多才さを 1冊に 凝縮した本。軽快なエッセイから始まり、原点としてのロシア文学研究、翻訳者や小説家のプロとしての考え方など


    出版社の編集者だったら、人気のある 楽しいエッセイを集めて、営利優先となるのでしょうが、佐藤優さんは 米原さん そのままを 本にまとめたかったのかなーと感じ...続きを読む
  • ロシアは今日も荒れ模様
    ロストロポーヴィチ、ゴルバチョフ、エリツィンはじめ、ロシアのこと、ロシア人の国民性が著者の経験した出来事を通しておもしろく書かれている。
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―
    目次からたいへん興味深い。


    「無知の傲慢。経験主義の狭量」


    メモ
    「努力しだいで改善が見込める分野にはどんどん理想パターンを取り入れ、容貌とか年齢とか努力の余地のない分野にはゆめゆめ理想パターンを描かないこと。これが幸せになるコツ。」

    「弱みとは、その人間が弱みと思いこんだ時点から弱みとな...続きを読む
  • 他諺の空似 ことわざ人類学
    各国の諺の羅列よりも、差し込まれている小話やジョーク、湾岸戦争等社会に関する話の方が面白かった。
    米原万里が生きていたら今の社会に対してどう語るだろう。返す返すも彼女の死が残念でならない。
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    タイトルから想像もつかない物語で、ソ連の歴史、その犠牲になった人々、生き様、友情、人の残酷さ、優しさ、たくさんがつまった物語だった。人間の人生をみて、涙がでた。
    ロシアについてほとんどゼロに等しい知識しかなかったけど、もっと知りたいと思った。
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―
    文化違えば、立場違えば、考え方次第で、物事の捉え方はこんなにも違う。それを面白がれる余裕があれば人生楽しくなりそう。