米原万里のレビュー一覧

  • マイナス50℃の世界

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    幻の処女作がもともと子ども向きの読みものだったのだと、今回初めて知った。
    寒さの常識をくつがえすような体験の連続で、大人が読んでもこどもが読んでもたのしいレポート。若い読者向きのやさしいことばで書いてはいるが、米原さんらしい格調の高さやユーモアがすでにかんじられ、国語などの教科書にのせたいぐらい。

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    2012年01月30日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    ぴりっと引き締まった、短いのにみっちり詰まった文章たち。ひとところに落ち着きがちな興味や思考を、ちょっとずらしてくれる楽しさ。

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    2011年07月28日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    一個一個が短いコラムなんですぐ読める。
    それはちょっと決めつけなんじゃないの?とか頑固さを感じるような箇所もあるけれど、ズバッとした物言いが心地よい。

    前半部の当たり前のことや奇抜なことを述べて結論にリードしていくのがうまい。
    新しい文庫を手にする度にもう米原さんの文を読めないと思うと寂しい。

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    2011年07月28日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    米原万里は生前にぜひ会って話を聞いてみたかった作家の一人だ。はっきりした物言い。流されない物の見方。好奇心いっぱいで何もかも楽しもうとしているように思える。まだまだやりたいことはたくさんあっただろうに、亡くなったことを、「もったいない」と思ってしまう。でも、実は「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」をまだ読んでいない。早く読まなくちゃ、とこの本を読んで思った。ルーマニアの高官の娘で愛国主義者だったアーニャが「民族や言語なんてくだらない」と思うに至るまでには何があったのか。この「嘘つきアーニャ」等を書くきっかけになったNHKの番組「世界わが心の旅 プラハ」も見てみたいけど、無理だろうなあと思っていたら

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    2011年09月12日
  • ロシアは今日も荒れ模様

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     ペレストロイカ時代の世界情勢とか、エリツィンとゴルバチョフの政治闘争とか、当時よく記事や本を読んでいましたが、ロシア人の視点はまったくこちらには伝わってきていなかったことに、これを読んで気づきました。

     ゴルビー…あまり国民から支持されてなかったんだね。ちょっとショック。

     エリツィン…ただの酔っ払いにしか見えなかったけど、ほんとにただの酔っ払いだったなんて。ひどい奴。

     いまのプーチン院政下のロシアもこんな風に解説してくる人がいてくれてたらいいのにと思います。

      若くして亡くなられた事が惜しまれる方です。

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    2017年08月15日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    タイトルに惹かれて読み始めた一冊。
    著者の米原万里さんはロシア語の通訳だそう。世界の色んな旅行記などでヨーロッパ物は多いけれど、ロシアや東ヨーロッパ圏物は意外に少ないので、未知のお国事情を知る感覚で面白い!
    時代が少し前の話なので星を一つ減らしています。

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    2011年05月15日
  • 必笑小咄のテクニック

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    もうなんなら小咄集でもよかった。テクニックや分析も面白いが、やはり米原さんが選んだ小咄だけで一冊読みたい。
    小泉批判に力が入ってるが、これも笑いとばす小咄に変換してくれれば実践も伴っててなおよかったのに。

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    2011年08月29日
  • 必笑小咄のテクニック

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    こういう分類をされると、
    自分が笑えるところとそうじゃないところがあり、
    なんだか自分の笑いポイントを探っているようでした。

    しかし、米原さんは小泉首相がキライだったんだなぁ笑。

    あとがきが少し悲しい。

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    2011年02月24日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    目の付け所がやはり違う。この題材を不真面目かつ大真面目に資料調査して面白おかしく書き上げる才能に脱帽。

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    2011年01月30日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    子供の頃、家で犬を飼っていたことがある。それはかわいいものだったけれども、それでも、子供にとっては犬の世話は最優先事項にはならないので、自分が遊びたいときだけ犬にかまうというような飼い方だった。それは、良い飼い主とは言えないということがこの本を読めばよく分かる。全く犬や猫に対する愛情に溢れた本だが、ヒトのオスは愛情をそそぐに値しない、ということだろうか?まぁ、別に反対はしないけれども。

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    2011年07月25日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    一瞬ページをめくって単語を拾うとただの下ネタ本のように見えるが、ページが進むごとになんの後ろめたさ(笑)もなくなる。

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    2010年10月06日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    米原作品との出逢いは『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』を
    大学時代の通訳のコマの先生からの課題図書で読んでから。
    そのユーモアとウィットに富んだ文体がとてもおもしろくて、
    ロシア語とは無縁ながら、ずーっとファンで作品を読んでいる。
    本書は米原さんがこれまでに一緒に暮らした猫や犬にまつわるエッセイ『ヒトのオスは飼わないの?』の後日談。
    米原さん亡き後、犬たち、猫たちはどうなったのか、のお話。

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    2010年07月14日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    私も愛犬家なので、どのエピソードも胸を打つ。
    今は亡き愛犬に無性に会いたくなる。
    私は完全は犬派なのだけど、猫ちゃんもかわいいんだなぁ^^

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    2010年07月13日
  • 米原万里の「愛の法則」

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    [ 内容 ]
    稀有の語り手でもあった米原万里、最初で最後の爆笑講演集。
    世の中に男と女は半々。
    相手はたくさんいるはずなのに、なぜ「この人」でなくてはダメなのか?
    “愛の法則”では、生物学、遺伝学をふまえ、「女が本流、男はサンプル」という衝撃の学説!?を縦横無尽に分析・考察する。
    また“国際化とグローバリゼーション”では、この二つの言葉はけっして同義語ではなく、後者は強国の基準を押しつける、むしろ対義語である実態を鋭く指摘する。
    四つの講演は、「人はコミュニケーションを求めてやまない生き物である」という信念に貫かれている。

    [ 目次 ]
    第1章 愛の法則(世界的名作の主人公はけしからん! も

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    2014年10月26日
  • 必笑小咄のテクニック

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    [ 内容 ]
    短くて人を笑わせる話―単にネタを暗記するのではなく、笑いの構造を理解すれば、臨機応変・自由自在に小咄を創り出せる。
    本書では、日本人離れしたユーモアセンスの持ち主である著者が、世間に流布する笑いの法則を突き止めて分類し、自作も含めて豊富な例をあげながら、笑いの本質に迫る。
    詐欺にも似た、相手を錯覚させる方法、同じ内容の順番を変えるだけで悲劇が喜劇になる方法、マクロとミクロを反転させる方法など、思いがけないオチをつけるテクニックをマスターして、窮地に立ったときこそ、周囲に笑いを呼び込もう。

    [ 目次 ]
    詐欺の手口
    悲劇喜劇も紙一重
    動物と子どもには勝てない
    お株を奪って反撃

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    2014年10月26日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    生まれ変わったら、我が家のネコになりたいと思っていたけれど、万里さんとこでもいいな・・・ ニャースを見送ったばかりで読むにはちと辛い本だった。また、落ち着いたら、前作の「ヒトのオスは飼わないの?」から読み返そうかな。

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    2010年03月23日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    米原万里のエッセイは、下世話なほど面白い。これは多分に読者である私の感受性の問題もあろうが、彼女自身の語り口も下世話なネタほど生き生きしているのだから仕方ない。本書冒頭のロシアンパンツの話など、彼女自身の幼少期の経験談と後年になってからの文献の知識が高い次元で融合し、何とも言えない変な雰囲気を醸し出している。そう、この雰囲気こそが重要なのだ。一歩引いて考えてみると、お喋り好きなおばちゃんが下世話な話で盛り上がっているだけなのに、この説得力は何だろう。これぞまさに彼女の真骨頂である。ただ、お食事中の人には全く薦められない。コーヒーがまずくなるので、カフェで読む本でもない。電車旅行のお供にでもどう

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    2010年03月13日
  • 必笑小咄のテクニック

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    SSの参考になりそうな本でした。

    1. 詐欺の手口
    2. 悲劇喜劇も紙一重
    3. 動物と子どもには勝てない
    4. お株を奪って反撃
    5. 木を見せてから森を見せる
    6. 神様は三がお好き
    7. 誇張と矮小化
    8. 絶対絶命の効用
    9. 言わぬが花
    10. 悪魔は細部に宿る
    11. 権威は笑いの放牧場

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    2009年12月03日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    キリスト像の履いてる布は、パンツ?ふんどし?
    アダムとイブのイチジクの葉っぱはなんで落ちないの?
    江戸時代の女の人は生理の時どうしてた?

    っていう下着の謎を次々と考える米原さんのエッセイ。
    あほ臭いのになんかためになる気がする・・・?

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    2009年11月16日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    タイトルにもある通り、下着についてのエッセイなのだが、帯にあるような抱腹絶倒を期待すると期待外れといえよう。
    軽いのりなのに、すべてのネタに引用元があり、話は深い。米原万里の本領発揮というかんじ。

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    2009年10月04日