米原万里のレビュー一覧

  • マイナス50℃の世界

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    寒い場所好きのワタクシとしては、著者の睫が凍っている表紙を見ているだけでもたまりません(変態(何

    通訳者であり、作家・米原万里氏の処女作。200年前にシベリアに漂着した日本人の足跡をたどるTBSのドキュメンタリー番組に同行した際の滞在レポート。

    いきいき楽しく読めます。

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    2012年09月19日
  • 真夜中の太陽

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    ロシア語通訳、作家で、昨年(2006年)5月に亡くなられた、米原万里さんのエッセイ集。世紀の代わろうとする時期に、これまでを振り返り、今われわれのいる日本社会を再点検します。

    いつもの切れ味鋭い視点にスパイスの利いた小咄を絡ませながら、現代の社会や政治などを、片っ端から俎上に乗せていきます。米原さんの見解には、半ば賛成、半ばは納得のいかない私ですが、エッセイとしては書き出しと最後がぴしっと決まっているので、読み始めるとついページを繰る手が止まりません。賛成できるときは、よくぞ言ってくれました! 出来かねる時はう~ん、うまい展開だねえ、とうなりながら読みました。これはやっぱり、ロシアの小咄がベ

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    2019年02月27日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    エッセイ。
    単に見識が広いというだけではない内容の豊かさ、知識の泉から流れるものがわたしを満たしてくれる。
    そして解説が良かった。解説で思い出し泣きするなんて。
    「オリガ・モリソヴナの反語法」「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」再読したいけど、心の準備ができないままだ。

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    2012年04月25日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    ネタバレ

    とてもわかりやすい文章。
    猫などの動物に対する心。

    人であっても、動物であっても、同じようにやさしさが向けられる。
    本当は、人間に向けられるとよかった思い。

    もし、米原万里さんが、人間の雄を飼っていたらよかったのにと残念に思いました。

    あるホテルの文庫コーナに常備してありました。
    面白くて一晩で読めました。

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    2012年03月04日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    いや~おもしろかった!
    日常を描いたこの種のエッセイって、一般的には読みやすいのはいいけど密度が低くて麩菓子みたいなのが多いけど、この本は濃い濃い。濃厚なティラミスですな。かといって重いわけではなくて、スイスイいけちゃう。
    なんでだろ。どこがちがうんだろ。
    たぶん、軽妙ながら正確な日本語によって精緻に状況描写が行われているからだと思う。無駄な言葉がないから、文章がみっちり濃度が高いのね。
    登場人犬猫物のキャラクターもストーリーも最上級。万里さん、ある意味ハチャメチャで最高!

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    2012年03月01日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    十字架上のイエス・キリストの下着はパンツかふんどしか腰巻か。という素疑問を長年持ち続けた筆者が長じてから綴る『下半身に身につける下着』についての考察を記したエッセイです。

    何度か噴き出してしまいました。 たぶん、大体の人は日常に身につけているであろう下半身を覆う下着についての考察を綴ったエッセイです。パンツ・ふんどしをめぐる世界史的な考察をするという途方もないことをやろうとした筆者のチャレンジャーぶりにも脱帽しましたが、人類が『下半身を覆う下着』というものについての複雑さというのか。種類の多さというのか…。民族性や国民性によってもこれだけの違いがあるということにびっくりしました。

    特に驚い

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    2012年02月10日
  • 真夜中の太陽

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    政界における多数派シンドローム、企業の膨張至上主義、崩壊する安全神話、続発する警察の不祥事…。今も変わらないテーマを縦横無尽に語りつくす時事エッセイです。「21世紀は20世紀の続き」かの知れません。

    この本が出版されたのが2001年なので、書かれている時期は20世紀の終わりから21世紀のはじめの出来事が中心となっています。ここに書かれているのはいわゆる「時事ネタ」要するにそのときの時事を基にしたエッセイですが、今読んでもその内容がまったく古びていないということに、僕自身驚きを隠せません。

    この本のコピーにいわく「21世紀は20世紀の続き?」という言葉が、重い意味を持っていると思うのはきっ

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    2012年02月06日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    ロシア語通訳者でありエッセイストの筆者が綴る犬や猫との「いとおしき日々」についてのエッセイ集です。ヒトのオスには歯に衣着せぬ物言いをする筆者が彼ら彼女らに惜しみなき愛情を注ぐ姿がたまりません。

    最近のマイブームが米原万里さんのエッセイで、その歯に衣着せぬ物言いがなんとも心地よいです。この本は通訳として第一線の舞台に立ちながら猫の無理と道理。ターニャとソーニャ。犬のゲンとノラ。そして美智子さんと筆者の日常を描いたエッセイです。

    国際的な会議の席で拾った無理と道理。ロシア人から譲られたターニャとソーニャ。途中でいなくなってしまう犬のゲンと入れ替わりに筆者の家族になるノラ。彼らと筆者の交流がい

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    2012年02月05日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    米原万理さんの本は結構読んでます。どれも面白くハズレなしです。この本も、パンツ、あるいは褌、あるいは・・・とにかく人間の大事な部分(主に下半身)を覆う物に対する考察ですが、その切り口が多角的です。最初は主に下の処理的な話が多いですが、後半はその形状の成り立ち、由来等読み応え満載となってます。駆け足のようにまとめてしまっているのは、ご自分の余命を鑑みての見切り発車だったのでしょうか…。でも、出して出版して頂いて良かった。ご本人の納得いくまで書かれた物がぜひ読みたかったです。

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    2011年10月27日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    米原さん大好きで、文庫になるまで待ってましたが、
    やっと読めました。
    どうしても無理な話ですが、
    今の日本の、世界の現状をどういう風に書き残してくれるのか、どういう風に語ってくれるのかが、
    聞きたくて、読みたくて、しようがありません。
    ただ、こんな状況を見ない方が幸せだったのかも、
    と思えてしまうのが残念ですが。

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    2011年08月11日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    米原万里さんの最後のエッセイ集。コラムなのかな?ショートショートくらいの長さです。でも、短いなかにもピリリと光るものがあるし引き締まる。本の中で自分の日本語が堅いって言ってたけど、これが好きかな。最後にお母さんの告別式で読んだもの、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』についての対談があって、これが本当に読めて良かった。

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    2011年07月31日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    ネタバレ

    表紙を開くと犬、ネコ、ヒト・・・の写真。米原さんが行く先々で運命的な出会いをしたペットたち、ペット大好きなヒトたちの様子がいとおしくてたまらなくなる。
    ネコ語(しかも万国共通らしい!)がしゃべれる愛猫家にはびっくり!

    今年は米原さんの著作を制覇する年。

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    2011年07月06日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    いろんなところに掲載された短めのエッセイがたくさん収録されています。
    食べ物にからむ話、言葉にからむ話などどれも面白いのだが、花にまつわる話がとくに興味深かったですね。
    「生命のメタファー」というタイトルのエッセイでは、なぜ人は花を愛でるのかについて考察されています。
    花の美しさ、なぜ人が花に心ひかれるのかについてこんなにも深くきっぱりと言い切った文章は、ちょっと他では見られない、凛とした雰囲気が漂う素晴らしいエッセイだと思いました。

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    2011年06月21日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    短いエッセイが沢山入った本ですが、どれを読んでもどこから読んでも、とにかく面白い。エピソードも面白いし米原さんのものの捉え方も面白いし、語り口も威勢が良くて爽快。米原さんのエッセイは、飽きることなく繰り返し読んでいます。

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    2011年07月18日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    「真昼の星空」として刊行された新聞連載コラムの未収録分にほかの新聞や雑誌に寄せられた文章をくわえ、食、花、言葉などいくつかのテーマごとに章立てされた最後のエッセイ集。短編小説風の文章も、そして最後には池内紀さんとの対談。しばらくまえにドキュメンタリー「プラハ 4つの国の同級生」をみて、 「嘘つきアーニャ・・・」も再読したところなので、「『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を書いた理由」と出版記念対談がよめたのがよかった。やっぱりそうだったんだなあ、と。

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    2011年05月05日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    ヒトのオスは飼わないの?の続編。併せて一気に読破。
    エッセイに涙することもあるものなのです。

    犬猫の話だけではなく、ところどころに本職であるロシア語通訳の話も出てくるが、原子力に関する仕事も多く、核の阿保さを織り交ぜてつづっている。昔なら、なんとも感じないであろうトピックも、今この時、この状況では痛いほどに心に染みいる。

    しかしこのシリーズ、何かに似ている…。どこかで読んだことがある…。

    ホワッツマイケルの活字版だ…。

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    2011年04月25日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    魔女の1ダースに続き、米原万里のエッセイ。
    猫と言えば宇都宮に住むいとこが飼っている、私にはまったく懐かない、何匹かの猫と、昔実家に住みついていた黒のノラ猫しか思い浮かばないほど、猫には疎い。どちらかというと犬派。人間を愛してやまない運命共同体の、犬派。
    にも関わらず、今すぐ猫を飼いたく思わせるほどの観察力とそれを言語化する文章力!
    とはいいつつも、猫の無理、道理、ターニャ、ソーニャを上回る愛らしさがにじみ出ている犬のゲンに会いたい。

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    2011年04月24日
  • 打ちのめされるようなすごい本

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    やっと半分まできた。
    米原万里さんの読書力、知識力にはおどろくばかり。
    興味対象が広く、自分自身の世界の小ささを思い知らされると同時に、知らない世界をもっともっとたくさん知りたいという向上心を与えてくれる。
    これから出てくる本がどんな本なのかが楽しみで仕方ない。
    それにしても、こんな素晴らしい文筆家がこんなに早くにして亡くなったことを惜しく思わずにいられない。
    米原さん、もっと早くあなたに出会っていたかった。

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    2019年01月16日
  • 発明マニア

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    米原さんが最後まで続けていた連載をまとめたもの。大事に大事に読んだけれど読み終わってしまった。あら、いやよ(ARAIYAYO)のペンネームで描かれたイラストも楽しい。

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    2010年09月04日
  • 発明マニア

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    物凄く面白い。
    小泉政権をメッタ切り。
    その他、ここまで言って命を狙われたりしない?とも心配になってしまうほどいろんな分野にズバズバ切り込む。

    惜しい人を亡くしてしまった。
    今更ですが、ご冥福をお祈りします。

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    2010年08月09日