米原万里のレビュー一覧
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「豊か」ということを感じる。知識がひろく、懐が深く。異文化を知り、正義や常識は同一でも不変でもないことを知っていることにも拠るのだろうか。
自分を知るためには、他者を知らなければならないのだな、と反省。Posted by ブクログ -
とてもわかりやすい文章。
猫などの動物に対する心。
人であっても、動物であっても、同じようにやさしさが向けられる。
本当は、人間に向けられるとよかった思い。
もし、米原万里さんが、人間の雄を飼っていたらよかったのにと残念に思いました。
あるホテルの文庫コーナに常備してありました。
面白くて一晩...続きを読むPosted by ブクログ -
いや~おもしろかった!
日常を描いたこの種のエッセイって、一般的には読みやすいのはいいけど密度が低くて麩菓子みたいなのが多いけど、この本は濃い濃い。濃厚なティラミスですな。かといって重いわけではなくて、スイスイいけちゃう。
なんでだろ。どこがちがうんだろ。
たぶん、軽妙ながら正確な日本語によって精緻...続きを読むPosted by ブクログ -
十字架上のイエス・キリストの下着はパンツかふんどしか腰巻か。という素疑問を長年持ち続けた筆者が長じてから綴る『下半身に身につける下着』についての考察を記したエッセイです。
何度か噴き出してしまいました。 たぶん、大体の人は日常に身につけているであろう下半身を覆う下着についての考察を綴ったエッセイで...続きを読むPosted by ブクログ -
ロシア語通訳者でありエッセイストの筆者が綴る犬や猫との「いとおしき日々」についてのエッセイ集です。ヒトのオスには歯に衣着せぬ物言いをする筆者が彼ら彼女らに惜しみなき愛情を注ぐ姿がたまりません。
最近のマイブームが米原万里さんのエッセイで、その歯に衣着せぬ物言いがなんとも心地よいです。この本は通訳...続きを読むPosted by ブクログ -
米原万理さんの本は結構読んでます。どれも面白くハズレなしです。この本も、パンツ、あるいは褌、あるいは・・・とにかく人間の大事な部分(主に下半身)を覆う物に対する考察ですが、その切り口が多角的です。最初は主に下の処理的な話が多いですが、後半はその形状の成り立ち、由来等読み応え満載となってます。駆け足の...続きを読むPosted by ブクログ
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米原さん大好きで、文庫になるまで待ってましたが、
やっと読めました。
どうしても無理な話ですが、
今の日本の、世界の現状をどういう風に書き残してくれるのか、どういう風に語ってくれるのかが、
聞きたくて、読みたくて、しようがありません。
ただ、こんな状況を見ない方が幸せだったのかも、
と思えてしまうの...続きを読むPosted by ブクログ -
米原万里さんの最後のエッセイ集。コラムなのかな?ショートショートくらいの長さです。でも、短いなかにもピリリと光るものがあるし引き締まる。本の中で自分の日本語が堅いって言ってたけど、これが好きかな。最後にお母さんの告別式で読んだもの、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』についての対談があって、これが本当に...続きを読むPosted by ブクログ
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表紙を開くと犬、ネコ、ヒト・・・の写真。米原さんが行く先々で運命的な出会いをしたペットたち、ペット大好きなヒトたちの様子がいとおしくてたまらなくなる。
ネコ語(しかも万国共通らしい!)がしゃべれる愛猫家にはびっくり!
今年は米原さんの著作を制覇する年。Posted by ブクログ -
反語法というのは、例えば歌が下手な人を評して、まるでひばりのさえずりのようだわ、と褒めたり、へっぽこダンスを踊る人に対して、よっ!プリマドンナ!と叫んだりするような表現法のこと。 (グルメレポーターがまずいものを食べたとき、好きな人にはたまらないんでしょうね、というのも反語法か?)
オリガ・モリ...続きを読むPosted by ブクログ -
いろんなところに掲載された短めのエッセイがたくさん収録されています。
食べ物にからむ話、言葉にからむ話などどれも面白いのだが、花にまつわる話がとくに興味深かったですね。
「生命のメタファー」というタイトルのエッセイでは、なぜ人は花を愛でるのかについて考察されています。
花の美しさ、なぜ人が花に心ひか...続きを読むPosted by ブクログ -
短いエッセイが沢山入った本ですが、どれを読んでもどこから読んでも、とにかく面白い。エピソードも面白いし米原さんのものの捉え方も面白いし、語り口も威勢が良くて爽快。米原さんのエッセイは、飽きることなく繰り返し読んでいます。Posted by ブクログ
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「真昼の星空」として刊行された新聞連載コラムの未収録分にほかの新聞や雑誌に寄せられた文章をくわえ、食、花、言葉などいくつかのテーマごとに章立てされた最後のエッセイ集。短編小説風の文章も、そして最後には池内紀さんとの対談。しばらくまえにドキュメンタリー「プラハ 4つの国の同級生」をみて、 「嘘つきアー...続きを読むPosted by ブクログ
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魔女の1ダースに続き、米原万里のエッセイ。
猫と言えば宇都宮に住むいとこが飼っている、私にはまったく懐かない、何匹かの猫と、昔実家に住みついていた黒のノラ猫しか思い浮かばないほど、猫には疎い。どちらかというと犬派。人間を愛してやまない運命共同体の、犬派。
にも関わらず、今すぐ猫を飼いたく思わせるほど...続きを読むPosted by ブクログ -
ヒトのオスは飼わないの?の続編。併せて一気に読破。
エッセイに涙することもあるものなのです。
犬猫の話だけではなく、ところどころに本職であるロシア語通訳の話も出てくるが、原子力に関する仕事も多く、核の阿保さを織り交ぜてつづっている。昔なら、なんとも感じないであろうトピックも、今この時、この状況では...続きを読むPosted by ブクログ -
作者の書く文章は、一見辛口で手厳しいが愛情に溢れている。
これまで読んだ本ではそれが全て人に対しての表現だったが、今回は違う。
犬や猫、動物に対しての、人に対するそれと同じ(もしくはそれ以上?)の愛情を感じられるのがこの本である。
逃げ出して戻ってこなかった犬、病気になった猫、大切な“毛深い家族達...続きを読むPosted by ブクログ -
やっと半分まできた。
米原万里さんの読書力、知識力にはおどろくばかり。
興味対象が広く、自分自身の世界の小ささを思い知らされると同時に、知らない世界をもっともっとたくさん知りたいという向上心を与えてくれる。
これから出てくる本がどんな本なのかが楽しみで仕方ない。
それにしても、こんな素晴らしい文筆家...続きを読むPosted by ブクログ