米原万里のレビュー一覧

  • 真夜中の太陽

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    政界における多数派シンドローム、企業の膨張至上主義、崩壊する安全神話、続発する警察の不祥事…。今も変わらないテーマを縦横無尽に語りつくす時事エッセイです。「21世紀は20世紀の続き」かの知れません。

    この本が出版されたのが2001年なので、書かれている時期は20世紀の終わりから21世紀のはじめの出来事が中心となっています。ここに書かれているのはいわゆる「時事ネタ」要するにそのときの時事を基にしたエッセイですが、今読んでもその内容がまったく古びていないということに、僕自身驚きを隠せません。

    この本のコピーにいわく「21世紀は20世紀の続き?」という言葉が、重い意味を持っていると思うのはきっ

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    2012年02月06日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    ロシア語通訳者でありエッセイストの筆者が綴る犬や猫との「いとおしき日々」についてのエッセイ集です。ヒトのオスには歯に衣着せぬ物言いをする筆者が彼ら彼女らに惜しみなき愛情を注ぐ姿がたまりません。

    最近のマイブームが米原万里さんのエッセイで、その歯に衣着せぬ物言いがなんとも心地よいです。この本は通訳として第一線の舞台に立ちながら猫の無理と道理。ターニャとソーニャ。犬のゲンとノラ。そして美智子さんと筆者の日常を描いたエッセイです。

    国際的な会議の席で拾った無理と道理。ロシア人から譲られたターニャとソーニャ。途中でいなくなってしまう犬のゲンと入れ替わりに筆者の家族になるノラ。彼らと筆者の交流がい

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    2012年02月05日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    米原万理さんの本は結構読んでます。どれも面白くハズレなしです。この本も、パンツ、あるいは褌、あるいは・・・とにかく人間の大事な部分(主に下半身)を覆う物に対する考察ですが、その切り口が多角的です。最初は主に下の処理的な話が多いですが、後半はその形状の成り立ち、由来等読み応え満載となってます。駆け足のようにまとめてしまっているのは、ご自分の余命を鑑みての見切り発車だったのでしょうか…。でも、出して出版して頂いて良かった。ご本人の納得いくまで書かれた物がぜひ読みたかったです。

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    2011年10月27日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    米原さん大好きで、文庫になるまで待ってましたが、
    やっと読めました。
    どうしても無理な話ですが、
    今の日本の、世界の現状をどういう風に書き残してくれるのか、どういう風に語ってくれるのかが、
    聞きたくて、読みたくて、しようがありません。
    ただ、こんな状況を見ない方が幸せだったのかも、
    と思えてしまうのが残念ですが。

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    2011年08月11日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    米原万里さんの最後のエッセイ集。コラムなのかな?ショートショートくらいの長さです。でも、短いなかにもピリリと光るものがあるし引き締まる。本の中で自分の日本語が堅いって言ってたけど、これが好きかな。最後にお母さんの告別式で読んだもの、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』についての対談があって、これが本当に読めて良かった。

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    2011年07月31日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    ネタバレ

    表紙を開くと犬、ネコ、ヒト・・・の写真。米原さんが行く先々で運命的な出会いをしたペットたち、ペット大好きなヒトたちの様子がいとおしくてたまらなくなる。
    ネコ語(しかも万国共通らしい!)がしゃべれる愛猫家にはびっくり!

    今年は米原さんの著作を制覇する年。

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    2011年07月06日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    いろんなところに掲載された短めのエッセイがたくさん収録されています。
    食べ物にからむ話、言葉にからむ話などどれも面白いのだが、花にまつわる話がとくに興味深かったですね。
    「生命のメタファー」というタイトルのエッセイでは、なぜ人は花を愛でるのかについて考察されています。
    花の美しさ、なぜ人が花に心ひかれるのかについてこんなにも深くきっぱりと言い切った文章は、ちょっと他では見られない、凛とした雰囲気が漂う素晴らしいエッセイだと思いました。

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    2011年06月21日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    短いエッセイが沢山入った本ですが、どれを読んでもどこから読んでも、とにかく面白い。エピソードも面白いし米原さんのものの捉え方も面白いし、語り口も威勢が良くて爽快。米原さんのエッセイは、飽きることなく繰り返し読んでいます。

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    2011年07月18日
  • 心臓に毛が生えている理由

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    「真昼の星空」として刊行された新聞連載コラムの未収録分にほかの新聞や雑誌に寄せられた文章をくわえ、食、花、言葉などいくつかのテーマごとに章立てされた最後のエッセイ集。短編小説風の文章も、そして最後には池内紀さんとの対談。しばらくまえにドキュメンタリー「プラハ 4つの国の同級生」をみて、 「嘘つきアーニャ・・・」も再読したところなので、「『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を書いた理由」と出版記念対談がよめたのがよかった。やっぱりそうだったんだなあ、と。

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    2011年05月05日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    ヒトのオスは飼わないの?の続編。併せて一気に読破。
    エッセイに涙することもあるものなのです。

    犬猫の話だけではなく、ところどころに本職であるロシア語通訳の話も出てくるが、原子力に関する仕事も多く、核の阿保さを織り交ぜてつづっている。昔なら、なんとも感じないであろうトピックも、今この時、この状況では痛いほどに心に染みいる。

    しかしこのシリーズ、何かに似ている…。どこかで読んだことがある…。

    ホワッツマイケルの活字版だ…。

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    2011年04月25日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    魔女の1ダースに続き、米原万里のエッセイ。
    猫と言えば宇都宮に住むいとこが飼っている、私にはまったく懐かない、何匹かの猫と、昔実家に住みついていた黒のノラ猫しか思い浮かばないほど、猫には疎い。どちらかというと犬派。人間を愛してやまない運命共同体の、犬派。
    にも関わらず、今すぐ猫を飼いたく思わせるほどの観察力とそれを言語化する文章力!
    とはいいつつも、猫の無理、道理、ターニャ、ソーニャを上回る愛らしさがにじみ出ている犬のゲンに会いたい。

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    2011年04月24日
  • 打ちのめされるようなすごい本

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    やっと半分まできた。
    米原万里さんの読書力、知識力にはおどろくばかり。
    興味対象が広く、自分自身の世界の小ささを思い知らされると同時に、知らない世界をもっともっとたくさん知りたいという向上心を与えてくれる。
    これから出てくる本がどんな本なのかが楽しみで仕方ない。
    それにしても、こんな素晴らしい文筆家がこんなに早くにして亡くなったことを惜しく思わずにいられない。
    米原さん、もっと早くあなたに出会っていたかった。

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    2019年01月16日
  • 発明マニア

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    米原さんが最後まで続けていた連載をまとめたもの。大事に大事に読んだけれど読み終わってしまった。あら、いやよ(ARAIYAYO)のペンネームで描かれたイラストも楽しい。

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    2010年09月04日
  • 発明マニア

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    物凄く面白い。
    小泉政権をメッタ切り。
    その他、ここまで言って命を狙われたりしない?とも心配になってしまうほどいろんな分野にズバズバ切り込む。

    惜しい人を亡くしてしまった。
    今更ですが、ご冥福をお祈りします。

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    2010年08月09日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    我々の股を覆うものについて、さまざまな角度から考察したエッセイ。こういう日常生活の脇役を通して比較文化論を語れば、著者の芸風が全開です。現在の我々の常識からは驚嘆すべきロシアの下着事情から、日本の昔の習慣、羞恥心の何たるかの考察に至ります。

    この本で語られていることは著者の構想からは道半ば、まだまだ調べたいことは山ほどあったらしいのですが。惜しくも著者は2006年世を去り、この研究は次代に託されることとなりました。後を継ぐ人がいることを願ってやみません。

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    2010年07月24日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    『ヒトのオスは飼わないの?』の続編。第2部には祖父や父の生き方とごく小さい頃の子供の頃を振り返った記載もあり、これまでのエッセイと少し趣が違い新鮮でした。こんな風に育ったのかー。秘書さんによる毛深い家族たちのその後の報告もあります。ゲンにはついに再会できなかったのか、、、ととても残念。巻末の年譜を見ていたら未読の著書がまだあることが判明。順番に読まなくては。

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    2010年07月19日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    「米原さんといえばふんどし」って、私、どこですり込まれたんだろう?翻訳者よりも通訳者、のほうが、機転と機知とユーモアと冷静さと(とにかくあらゆるいろんなもの)を同時に働かさなければいけないんだろうな。むしろだからこそ、このような形で「残る」文章を残したかったのかな…。他の随筆でもよくわかることだけれど、言葉の遣い方の素敵な人が、つまり素敵な翻訳なり通訳なりができるのだ。「素敵」にもいろいろあって、ユーモアに富む、詩的である、論理的でかつ美しい……、もちろん持ち味はそれぞれの魅力で。敢えて言うなら、私にとって米原さんはやっぱり「ふんどしのひと」です。とくにそれで失礼にはあたらないはずです。だって

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    2011年07月19日
  • 必笑小咄のテクニック

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    私の話にオチがないのは、
    自他共に認めるところ。
    それを克服し、且つ楽しめるという本書は
    私にとって好都合。
    練習問題までついているのだから。


    あとがきに著者が述べていることから考えると、
    人を笑わせるというのは、
    感動させるよりも難しいのだ。
    そこに重きを置いて、
    小咄を系統別に分析分類してしまうのだから
    すごい。


    がんと戦いながらも仕上げた本書、
    もうこの世にいない著者のことをおもうと
    妙にしんみりしてしまうが
    彼女はきっとこんなこともどこかで笑い飛ばしているんじゃないだろうかと
    あったこともない人のことをふと考えた。

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    2010年01月08日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    大好きな米原さんのエッセイ。エッセイと言いつつ、いろいろな文献や彫刻とか土偶とか絵画を縦横無尽に確認し、ご自身や読者の経験を元に、さらに想像力を駆使して、まじめに考察を試みている(もちろんユーモアはいつもどおりたっぷり)本です。大雑把に言うと、日本男子の心の象徴のように言われる<ふんどし>がなぜそんな象徴になったのかという文化的歴史的機能的背景に思いを馳せたり、はたまたパンツはいったいどこから発生してどのように伝わってそれにはどういう障害やドラマがあったのか、ということが、シベリア抑留者の手紙や明治文豪の日記や万里さんの幼稚園の思い出などなどを引き合いに出しつつ、とことん真面目に考えられていま

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    2009年10月07日
  • 必笑小咄のテクニック

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    おーもーしーろーいっ!!!かねてから、米原さんのエッセイとかでは小咄話がでてきてたけどこういう風にジャンル分けすると、おもしろさ爆発。最後の練習問題は、頭をひねってひねって楽しかった。1番おもしろかったのをココに。−クリスマス・イブの夜、息子に向かって父親がややかしこまって告げる。「ツトムももう大きくなったから、父さんも本当のことを言おう。サンタクロースなんてこの世にはいないんだ。あれは父さんだったんだよ」「うん、そんなこと、とっくの昔に知ってたよ。コウノトリだって、実は父さんなんだよね」−

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    2009年10月07日