米原万里のレビュー一覧

  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―
    魔女の1ダースは「13」だそうな。
    幼少を東欧で過ごし、ロシア語の通訳を生業としていた著者が、いろいろな国の常識の違いについて面白く綴っています。
    日本と外国の常識の違いだけでなく、同じ日本の中にも常識の違いが往々にしてあります。育った環境によるものなのでしょう。
    頭を柔らかくして、自分の常識に固執...続きを読む
  • 打ちのめされるようなすごい本
    良い本は、否、良心的な本は索引がついている。
    浅い経験から、僭越ながら申し上げると、本を手にする度にそう思います。
    索引のある本がどれほど便利で助かるかー
    学校の教科書には必ず索引がついている、筈だ?

    デジタル化された現代、原稿はデジタルでスキャン出来るはずです。
    小難しい学術本や評論集などはぜひ...続きを読む
  • 心臓に毛が生えている理由
    「アーニャの真っ赤な嘘」で米原さんを知ったが、この本で大人になった主人公に出会えて面白かった。言葉に関する洞察力、知識量、垣間見える努力…すごいなあ。
  • 旅行者の朝食

    2019年1冊目。米原万里さんの作品は2回目。「旅先の食に関するエッセイ」ではなく、世界の歴史や文化、習慣などを総動員して書かれていて、とても勉強になった。
    特に第2章の、童話や昔話に出てくる食べ物を、歴史的・地理的に分析している話がどれも面白い。
    地理や歴史の授業で使えそうな視点を得られた。
  • 米原万里の「愛の法則」
    小説家としてしか知らなかったけれど、まさか、こんな人だったとは!
    語られている内容に、一々納得させられる。
    いやー、一気読みでした。
  • 終生ヒトのオスは飼わず
    "米原さんの四足家族を語ったエッセイ。
    動物たちへの愛情あふれる日常が垣間見れる。
    あとがきには、米原さんが逝ってしまった後の顛末も秘書の方が書いてくれている。"
  • ガセネッタ&シモネッタ
    実際に読み終わったのは,ずっと昔.同じ本を3冊も買ってしまいました.1冊は入院した病院の看護師さんに.もう1冊は,入院していた友人のために.米原万里の本として,最初に読んだものです.こんな面白い本を書く人が亡くなって,非常に残念です.
  • 打ちのめされるようなすごい本
    "ロシア語通訳、作家という肩書きを持つ著者。すでに残念ながらお亡くなりになっている。私が米原万里さんの本に出会った時には、著者はすでにこの世にはいなかった。残念でならない。この本は、米原さんの書評を集めた本。
    ロシアに関する本、癌に関する本、大江健三郎に関する本、が特に印象に残る。癌の治療を受けなが...続きを読む
  • ロシアは今日も荒れ模様
    ロシアの現状やロシア人の気質などについて様々なエピソードを交えながら紹介されている。
    傑作エッセイ。
  • マイナス50℃の世界
    待望の文庫登場!やっと読めた。ページ数は少ないけれど、久しぶりの米原本を堪能。おしまいの椎名誠の解説も笑ってしまいました。
  • 打ちのめされるようなすごい本
    打ちのめされるような本を集めていると思うが、この本自体が打ちのめされるような本であった。
    語彙が豊かな書評、幅広い分野からの選書、そして本人の闘病、どれも今まで知らなかった世界を大いに広げてくれた。
    かなり長編であったが、最後には終わらないで欲しいと思うような本。
    米原万里の本は初めてであったが、他...続きを読む
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    これは面白かった。1960年代のプラハでソ連大使館設立の学校に通う少女たち。その後数十年を経て再会を果たすのだが、その時に学校にいた謎のダンス教師とフランス語教師の過去を探っていく物語。多くの謎が次第に明らかになるが想像を超えた逆転が続く。スターリン時代の粛清やその後のソ連の変化がキーなのだが、単に...続きを読む
  • 米原万里の「愛の法則」
     著者がすでに鬼籍に入られた方とは露知らず、初めて読む。語学の学習法については早速、第3の言語選びを、といさむ。通訳の「わかるところを訳す」も身に染みる言葉。読書量の重要性の主張等、多くの先人が言っていることではあるが、改めて認識。少しは見習っているつもりではいたが、まだまだ・・
     言葉と文化の双方...続きを読む
  • マイナス50℃の世界
    いや~、やっと復刊してくれたよ。ロシア語通訳でエッセイスト。
    2005年に亡くなった米原万里さんの幻の処女作である。

    晩年、政治を語るようになってからは面白味に欠けるようになった
    のが残念だったが、この人の作品のほとんどは我が家の本棚に
    ある。

    あ、全部読んだ訳じゃないです。積んだままになってい...続きを読む
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    前職の同期に薦められ。外語大卒で、非常に頭が切れる彼がお薦めしたのも納得の本。本当に面白かった。60年代のプラハで、ソビエト学校に通っていた日本人留学生の志摩。その独特な言い回しと異様な存在感で学校一の人気教師だったオリガ・モリソヴナと、彼女の友人であるフランス語教師のエレオノーラ・ミハイロヴナ。時...続きを読む
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    エッセイストでロシア語同時通訳者の米原万里さんによる、小説。少女時代をチェコのソビエト学校で過ごした彼女の経歴が活かされている。
    時代は1930年代から現代まで。チェコのソビエト学校の同級生たちと、当時謎に包まれていた二人の先生の人生を追跡調査する物語。
    とても重く、読みごたえがあった。戦前および戦...続きを読む
  • パンツの面目ふんどしの沽券
    スゴイ本である。
    パンツとふんどしについての文化人類学的考察。
    パンツとふんどしについて、
    これだけ多数の文献に当たり、考察し
    つなぎあわせていく。ジネンジョをほるような
    面倒な作業を 嬉々として取り組んでいる。
    その集中力に 圧倒される。
    ガンによって 身体がおかされているにもかかわらず
    この執念...続きを読む
  • マイナス50℃の世界
    こんな世界があるんだな、というなかばファンタジーの世界。写真がたくさん載っているので何とか想像できるが、本当に世界にはいろんなところがある、と実感できる。
  • ロシアは今日も荒れ模様
    不可解なロシア人についてのエッセー。逞しさも、ウォトカに対する執着も、スケールの大きなことが好きなのも、楽しく読んでいけるのは、彼女のロシア人に対する愛情が根底にあるから。
  • オリガ・モリソヴナの反語法
    まったくなんのジャンルの物語なのか予想もつかない、やけにインパクトのあるタイトルが長年気になっていたのだが、やっと最近読み終えた。

    一言、おもしろかった!

    長い長い物語なのに気になって気になってどんどん読み進めてしまった。
    久しぶりに物語を読むことができる、ということの楽しさ、喜びを心から味わっ...続きを読む