無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
1998年から2002年にあちこちに書いた料理や食材をめぐるエッセイ、37品。読み終わると、トリビアで満腹、いっぱしの食通になった気がする。
酒飲みには(あるいは化学者にも)「ウォトカをめぐる二つの謎」がおもしろい。推理小説のように歴史的実証が展開する。中心人物として、あの周期律表のメンデレーエフも登場する。
「トルコ蜜飴の版図」や「サンボは虎のバター入りホットケーキをほんとに食べられたのか?」も同じような趣向。ケストナーの『点子ちゃんとアントン』に出てくるトルコ蜜飴への関心から始まり、それが世界史の窓になる。そして『ちびくろサンボ』、オリジナルな物語はインドが舞台fだったとは!
雑多なエッセイ群だったものを、このようにきれいに並べてまとめあげたのは担当編集者の力量。大幅な書き直しや書き足しもあり、米原万里らしい充実の1冊に仕上がっている。
Posted by ブクログ
全編食べ物にまつわるエッセイです。
時代も国も飛び越えたとても幅広いお話で、でもちゃんと身近に感じられるわかりやすい文章で、なんというか一言で言うと本当に面白かった!
「今話題の作品!」とか謳われているような若い作家さんの本を読むと変にカッコつけた文章の隙間から「面白いでしょ?!私の文章すごいでしょ?!」っていうアピールが漏れ出てきてるものが多くてうんざりがっかりするものが多いんですが、米原さんの文章はそういう薄っぺらいアピールなんて全く無く(その必要が無い)、本当の知性があふれているし興味深いしめちゃくちゃ面白い。それでいて決して軽くなくて深みのある内容。あーうまく表現できないのがもどかしい。
早世されたのが本当に残念でなりません。
Posted by ブクログ
ずっと気になってたカムチャッカのバザールで食べたお菓子があって、見た目が牛の糞そっくりで、量り売りされてたのですが、見た目に反してすごく不思議な甘い味で何回もリピートした位でした。でも帰国してからは誰に聞いても知らないと言われ、挙句ほんとに牛の糞食べたんじゃないの?とまで言われた謎のお菓子でした。それが、グレーテルのかまどでこの本のハルヴァが紹介されて、これかも!って閃いた時には本当に嬉しくて。米原さんの「あのハルヴァ」への情熱と欲求が我が事のようで。私はまだ牛の糞のようなハルヴァには再会できてないので、諦めずに探し続けようと思います。
Posted by ブクログ
「生きるために食べる」のか、「食べるために生きるのか」。本書の中で印象的に用いられる言葉です。あなたは自分のことをどちらだと考えるでしょうか?本書は、後者であることをはっきりと自認する筆者による、食べ物についての著書ですが、単なるエッセイではありません。
著者の米原万里は、父親の仕事の都合により、幼少期をチェコで過ごし、そこでロシア語による教育を受けます。日本帰国後もロシア語の学習を続け、出版社などでの勤務を経た後、ロシア語同時通訳の第一人者として、ロシアからの国賓の通訳、日本人初の宇宙飛行士誕生時のロシアとの交渉役など、様々な要職を歴任。その後文筆家としても活躍するようになります。そのような経歴をもつ筆者だけに、経験の幅も広く、また、その食にかける情熱も並大抵のものではありません。
この本を読んだ人の誰もが魅了され、「ぜひ食べてみたい!」と思ってしまう「トルコ蜜飴」という食べ物があります。子どもの頃に出会ったその味が忘れられない筆者は、探求の末に、その「ハルヴァ」という食べ物の正体を突き止めるのですが、その味の巧みな描写もさることながら、その探求の中で繰り広げられる様々な出来事や薀蓄の数々に、もれなく読者はひきつけられてしまうのです。
トルコ蜜飴の話に代表されるように、筆者の経験や、知識、強い探究心に裏打ちされた語り口は、単なるエピソードの羅列に留まらない、数々の魅力に満ちています。タイトルにもなっている「旅行者の朝食」とは一体どのようなものなのか、ぜひ自らの目で確かめてみてください。(T)
紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉2014年1月号掲載。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸