米原万里のレビュー一覧

  • オリガ・モリソヴナの反語法

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    ノンフィクションっぽいフィクション。実話の部分もあって”この時代にこういう人が居たんだ”って感じられるからか、ソ連界隈のあまり興味ない世界でも本当に興味深く楽しめた。

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    2021年07月26日
  • 米原万里の「愛の法則」

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    講演集4編。標題作で笑い転げ、以後はフムフムなるほど。著者だからこそ辿り着いた境地に足を踏み入れる...。
    ムダな言葉を削るのは、プレゼン資料を100作って50まで絞り込むプロセスと似ているなぁ。通訳、翻訳のお仕事をしたい方は読んで損なし!

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    2021年05月24日
  • ヒトのオスは飼わないの?

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    ロシア語通訳者の米原万里さんが、捨てられたor迷子になった犬猫たちを引き取って、新入りが入る度に彼らの間で巻き起こる嫉妬から、親愛の情が育つまでの賑やかな生活ぶりが臨場感たっぷりに描かれている。

    出張先でも行き場のない仔猫や犬を見つけると連れ帰らずにはいられない著者の家の構成員は、時にその構成数を変えつつ、この本の執筆終了時には、ネコ5、ヒト2、イヌ2と思われる。そんな多頭飼いにもかかわらず、著者のネコちゃん、ワンちゃんへの愛が半端ない!
    そして、そういう人の周りには同様にネコ好き、イヌ好きが集まるもので、微笑ましい話、笑える話が盛りだくさん。
    飼育放棄される動物の多さに、心が痛む面もあるも

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    2021年05月23日
  • 旅行者の朝食

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    エッセイの名手による食べ物エッセイ。あちこちで書いたものの集積。何ヶ月か前の日経新聞の特集に取り上げていたような曖昧な記憶。

    心の底から敬愛申し上げる米原センセイがつまらないわけがない→やっぱり面白い。

    キャビアとかジャガイモの深い蘊蓄。キャビアを取った後のチョウザメを殺さずにジッパーを付ける!知らなかった。

    「食べる」ことが好きな人必読。

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    2021年05月16日
  • 偉くない「私」が一番自由

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    米原万里さんのエッセイが好きで、何冊か読んでいる。本書は、佐藤優さんが編纂した一冊。東京外国語大学の卒業論文が掲載されているのも、本書の特徴。
    今度、本屋さんに行ったとき、久しぶりに米原さんの書籍を手にしてみたいと思った。

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    2021年04月26日
  • 旅行者の朝食

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    “舌禍美人”の食エッセイ。著者の興味の持ち方と飽くなき探究心に脱帽。
    気軽に読めてクスっと笑えて、捏ね繰り回す蘊蓄...、最高です! 人類二分法で言えば私は間違いなく後者だ。食べるために生きよう! 神戸に行きたくなった...。

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    2021年04月15日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    この本が出版されたのが2005年6月。米原万理が卵巣がんのために56歳で亡くなったのが2006年5月。がんとの闘病生活を続けながら死の1年前まで書いていた本が「パンツの面目ふんどしの沽券」という米原らしいタイトルのこの本である。嘘つきアーニャの真っ赤な真実、オリガ・モリソヴナの反語法などに比べれば、凝縮度は低いかもしれない。しかし死ぬまでの期間に下着の歴史、民俗をここまで追求することができるなんてと感嘆せざるをえない。

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    2023年07月20日
  • オリガ・モリソヴナの反語法

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    1人の女性舞踏家の過去や謎を探る旅を、主人公の視点から追体験しているような感覚になる。
    ページを読み進めるたびに、「彼女のことを知りたい」という思いが強まった。

    米原万里氏の作品らしく、徹底的な取材・文献に基づいた史実が多く描かれるため、旧ソ連とその周辺国の様子も手を取るように感じられる。
    特にラーゲリ(強制収容所)での描写。現実にこのようなことがあったことに絶句し、そこに生きた人々に敬意の念を覚える。
    「強制収容所」や「過去に人類が犯した過ち」を理解する上で、「夜と霧」と並んで紹介されても良いのではないかと感じた

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    2021年03月23日
  • 打ちのめされるようなすごい本

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    「打ちのめされるようなすごい本」米原万里。2006年文藝春秋社。
    米原さんの遺作?遺稿?となった書評連載を没後にまとめたものです。
    大変にオモシロくて、「イン・ザ・プール」から丸谷才一から政治や東欧やロシア関係から自然科学系まで、「これは絶対買って読もう」という印がいっぱいつきました。打ちのめされました。

    ※文中、鹿島茂さんのことを「あの人は仕事の質も量もすごい。どうやってインプット(読書)する時間を保っているのか」と感嘆するくだりがあり、「おお、同感」と嬉しかった(笑)。

    ※米原さんも「日本史は司馬遼太郎で基礎教養を付けた」とおっしゃられていて、我が意を得たり、と。どう考えても読書さえ出

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    2021年03月13日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

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    お友だちに紹介され、早速読んでみた。なぜここにフォーカスしたのか? 着眼点が秀逸! 面白過ぎてイッキ読みでした。このテーマでここまで掘り下げられるのが素晴らしい。興味・仮説の起こし方がキモだということを突きつけてくれる一冊。

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    2021年02月03日
  • マイナス50℃の世界

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    寒いところが苦手な私が、怖いもの見たさで読んでみた。感想...無理! 住めない! でも文章は小学生新聞に連載していたこともあり、子どもでも読めそうな文体で○。吉村昭氏の『漂流』でも大黒屋光太夫の件は触れられているが、『光太夫オロシャばなし』は恥ずかしながら初見だった。機会があれば読んでみたい。ヤクート料理、食べてみたいぞ!

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    2021年01月31日
  • マイナス50℃の世界

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    さっとすぐ読める。マイナス50度の生活。10分外に居られない、でも愛着を持って生活している人々。もっと詳しく知りたくなった。
    ただ、トイレ事情はかなり厳しい。。

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    2020年12月31日
  • 旅行者の朝食

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    蘊蓄がたくさんあって、面白い!海外に住んでたので、深くうなづく記述が多かった。ロシア料理食べたい。ハルヴァ食べたい。

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    2020年10月12日
  • 打ちのめされるようなすごい本

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    著者による書評集
    読書というのは知性を育んでくれるものだが、知性があればある程、読書を楽しめるし得られるものも深くなる
    著者の書評を読むとそれを強く感じる
    家に積読本が沢山あるのに、また読みたい本が増える

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    2020年08月31日
  • ガセネッタ&シモネッタ

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    通訳者の仕事ぶりは聞いたことないなと思って手に取った本。
    これがすごく面白かった。

    堅苦しく職業にまつわる話を綴るでなく、ユーモアが随所に散りばめられ、かつ米原さんがもつ独自の視点(それぞれどれもなるほど、と共感できる)が面白く、これまでの知見を広げてくれる一冊となった。

    ソ連や東ヨーロッパ事情にこれまで触れてこなかった分興味を持つことができ、もう少し彼女の本を読んでみたいと思った。

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    2020年08月30日
  • 米原万里の「愛の法則」

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    ロシア語通訳・作家として活躍した米原万里の講演をまとめた講演集。

    コミュニケーションや言語、愛などについて、ユーモアを交えてテンポ良く語られています。

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    2020年08月17日
  • 必笑小咄のテクニック

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    笑いの構造を分析して、必ず笑える小咄を創作できるテクニックを教える本。

    先行き不透明で不安が高まる今だからこそ、ユーモアを忘れないようにしたいですよね。本書は小咄の創作テクニックを通してユーモアを身につけるために必要なことを伝えています。

    ユーモアある話ができるようになりたい方は、本書を読むことをオススメします。

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    2020年08月15日
  • 不実な美女か貞淑な醜女か

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     初めてこの書名を目にした時は、何の事であらうかと思ひましたが、著者がロシヤ語の同時通訳者と知り、「ああ、なるほど」と得心したのであります。元元通訳翻訳を女性に例へる格言(?)のやうなものは昔からあり、実践者は皆「貞淑な美女」といふ二律背反を目指しながら、現実には「不実な美女」と「貞淑な醜女」の狭間で呻吟してゐるのでせう。
     ところで、書名の中の「醜女」は「ブス」と読ませるやうですが、現在では(特に男は)中中口に出来ない単語となつてをります。

     わたくしなどは日本語で話す事さへ苦手なのに、同時通訳者といふのは本当に同じ種類の人間なのだらうかと訝る気分があります。本書ではそんな通訳者の苦労話が

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    2020年07月04日
  • 打ちのめされるようなすごい本

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    自己の知識と 読んだ本を
    コラボレーションさせて 一つのコラムとして
    まとめ上げていくのが見事です
    後半の闘病記には
    生身の米原節が効いてます
    圧倒的な知識で医師をタジタジにしてます・・・

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    2020年03月25日
  • 終生ヒトのオスは飼わず

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    ロシア語通訳米原万里氏の晩年をともに過ごした「毛深い家族たち」(犬・猫たち)に関するエッセイ。ちょっと感情過多でのめりこみがちな米原氏が毛深い家族たちにかける愛情はやはり並々ならぬところがあり、まるでジェットコースターのような日々が愛おしい。そして、後半部分の子供時代を振り返るエッセイの集成も発見が多かった。そうか、お父様は共産党員で、それでチェコにいたのだな、とか、お父様やお母様の人柄とか。

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    2019年12月15日