米原万里のレビュー一覧

  • 不実な美女か貞淑な醜女か

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <通訳あるある。プロも日々勉強。>

    一流のロシア語通訳者である著者のデビュー作。

    ・時間との戦いが、通訳の宿命である。
    ・掛けられる時間と、成果物が記録に残るか残らないか、という2点が通訳と本質の大きな違いであること。

    ぐらいはある程度想像のつく事であるが、以下の様な事は読んでみて初めて知った。

    ・通訳者は新しい分野、例えば軍事工学、医学、原子力etc...の通訳を依頼された際は関連する知識と専門用語を叩き込む。要はプロでも日々是勉強という事。更に、
    ◇現在ロシア語通訳協会に百六十名ほどの会員がいる。そのうち理工系出身者はわずか五名で、残りの圧倒的通は大学でロシア語かロシア文学を専攻し

    0
    2014年08月13日
  • ロシアは今日も荒れ模様

    Posted by ブクログ

    20140705 ソ連崩壊の頃の事を思い出した。その後の状況を見れば歴史の一段階だったのだろう。プーチンになってもロシア人の本質は変わらない事を祈る。

    0
    2014年07月05日
  • ロシアは今日も荒れ模様

    Posted by ブクログ

    ロシア人の民族性というのかロシアの雰囲気みたいなものが少し分かって面白い。内容はゴルビーやエリツィンなどの有名人やタクシー運転手などの一般人のエピソードなどの詰まったエッセイ。それにロシアの歴史や政治経済などもちょっぴり勉強になる。

    0
    2014年06月07日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    『不貞な…』の直後に読んだので、多少重なる部部があり、前回ほどの感激はなかったものの、あっという間に読みきった。

    意思疎通を成立させる通訳という職業、米原さんのその語術はすばらしい。
    本作で「芋蔓式読書」の章が突然ですます調で書かれていた。文体が変わるだけでこんなに文章がかわってしまうんだ。この一章だけ、米原さんへの思い描いていたイメージがガラッと変化した。

    原発言者の言葉をイメージどおりに外国語へ転換する。そんな大それた通訳という仕事を面白く垣間見れる一冊。

    0
    2014年03月26日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    ロシア語同時通訳者である作者が、通訳の苦労話や醍醐味をユーモアを交えて綴ったエッセイ集。

    小学校3年生から親の赴任先である、チェコのソビエト学校に編入させられ、
    毎日4〜6時間まったく言葉がわからない、
    チンプンカンプンな授業に出席し続ける耐え難さを経験。

    「人間は他者との意思疎通を求めて止まない動物なのだ。
     少女期のこんな体験ゆえに、今の職業を選んだのかもしれない」
    の言葉に、コミュニケーションを取り持つ職業への自負とプライドを感じた。

    0
    2014年06月06日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    2、3ページほどのエッセイをまとめたもの。
    どれも短くも面白いのだが、結構著者の別作品で取り扱っているテーマが多い。

    0
    2014年01月30日
  • 必笑小咄のテクニック

    Posted by ブクログ

     小咄(とこの本の中でひとまとめにした、短いジョークの類)に関して、その創作の仕方を方法論で語った本である。
     実話から何から、実例を多く取り入れて、非常にわかりやすい内容になっている。
     採った話はピンキリだが、なかなかクスリと笑えるものも多いし、方法論を語る点では充実した内容だった。

     惜しむらくは政治談義。小泉政権批判にはユーモアの欠片もなく、なぜハウツー本に加えたのかはなはだ疑問である。内容の強度がその時事部分の量に比例して下がっている。
     この手のハウツー本では時に見られる政治談義であるが、あたかもハウツーは撒き餌であって自分の主張をこそ聞かせたいように見えて、読者に対して不誠実に

    0
    2013年10月16日
  • 心臓に毛が生えている理由

    Posted by ブクログ

    全体としては面白い。
    ただ、内容に一貫性がないため、テーマ毎に落差がある。

    やはり翻訳者だけに、言語関連の話は説得力がある。
    教育関連の話も納得させられる。

    他の話は、著者のファン向け、という感じ。

    0
    2013年09月19日
  • パンツの面目ふんどしの沽券

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロシア語通訳者の米原さんが、あまり語られないテーマを真剣かつユーモラスに追求した本書。いろいろ詰め込みたかったのは分かるが、ちょっと話を広げすぎかも。パンツvs褌の話がいつのまにかズボンvsスカートに変わっていた。モンゴル人クラスメートの話、幼稚園の話など所々の挿話はさすがのおもしろさ。

    0
    2013年09月12日
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―

    Posted by ブクログ

    頭の回転が速く、仕事に有能であること。
    歴史、政治、宗教に理性的で不偏であること。
    2つは両立、相関しそうで意外としない。逆相関があるんじゃないか、と思うこともある。

    0
    2013年09月09日
  • 真昼の星空

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロシアと日本を対比させる形での文化論ともいうべき内容を楽しく読ませてくれる本でした。モジャ・ツル理論には思わず笑ってしまいましたし、ロシアの小噺はどれもエスプリが効いた作品が多いですね。日本にもそのようなユーモア・批判精神が欲しいところです。西欧ではなく、東欧諸国に通じている著者の観点は他の文化論とは異なり大変新鮮ですね。

    0
    2013年08月24日
  • マイナス50℃の世界

    Posted by ブクログ

    「こんなとこ住まなきゃいいのに!」まさにこれが正直な感想。極寒の地、というか「極寒」なんて言葉ではとうてい表すことなどできないであろう、まさに想像を超えた寒さ。マイナス50℃の世界は「寒い」という言葉を通り越して、「寒い」ことから連想される様々なことが(たとえばスケートとか氷柱とか)、実は日本での「寒さ」を想定した事象に過ぎないことを教えてくれる。
    こんな寒い地ならわざわざ住む必要などないのでは?というのが最初の単純極まりない疑問。それゃそうだ。飛行機は飛ばない。バスだって霧によって危険極まりない。それでもヤクートの人々は、たとえヤクートより暖かいところへ行ったとしても、「体の調子が悪い」なん

    0
    2013年07月28日
  • 真夜中の太陽

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「婦人公論」や「ミセス」向けに書かれたエッセイ。米原万里さんの本はずいぶん読んでいますが、こういう政治批判っぽいエッセイは個人的には好きではないですね。「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」とか最高なんですが。

    0
    2013年03月03日
  • ロシアは今日も荒れ模様

    Posted by ブクログ

    全体を通して笑える内容。
    だけどやることが極端すぎて、これが日本人にとってロシアは恐ろしい国と思われている一因なのではと思わずにはいられない。
    これを通して分かるのはロシア人はユーモアに溢れた人だってこと。
    残る疑問は、なぜ同じように寒いスカンジナビアではアルコール中毒者が社会問題にならないのに、ロシアだけ騒がれるのはなぜ? てこと。

    0
    2012年12月15日
  • 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章―

    Posted by ブクログ

    ロシアの話を中心に、様々な国の話が出てきて面白い。結構、下ネタ系も多い。電車の中で噴き出してしまって、困った。

    0
    2013年02月24日
  • 心臓に毛が生えている理由

    Posted by ブクログ

    時々ハズレもある米原さんだが、本作は高く評価したい。「嘘つきアーニャ」を読み直したくなった。気になる。

    0
    2012年11月23日
  • 米原万里の「愛の法則」

    Posted by ブクログ

    米原万里の講演集。特に興味を引かれた話が、「世界にある言語は約6,000。6,000語は、孤立語、膠着語、屈折語のわずか3種類に分類可能」というもの。オレの場合、日本語を含めてどれも中途半端なんだけど、英語(孤立語)、膠着語(日本語)、屈折語(ロシア語)に触れる機会があってよかった。ロシア語はもう大分さびついてしまったけど、多少はこの頭を柔らかくしてくれたのかな。

    0
    2012年11月07日
  • ガセネッタ&シモネッタ

    Posted by ブクログ

    思わず笑ってしまうような、米原さんの脳味噌の中をのぞいたような内容で面白かったです。米原さんが普段こんなことを考えているんだなぁーと思いながら読んでいました。

    時々対談形式が入っていた個所は面白くなかったのですが、それ以外の部分は面白かったです。

    0
    2012年09月26日
  • ヒトのオスは飼わないの?

    Posted by ブクログ

    動物好きにはたまらない。

    共感できる点がもうたくさんあって、さらに米原さんの達者な文章力で表現された米原さんの日常はとても魅力的で、やっぱり人は動物と一緒に暮らした方が生活が複雑だけど豊かなのでは、と改めて思いました。

    0
    2012年09月26日
  • マイナス50℃の世界

    Posted by ブクログ

    米原さんの処女作。
    酷寒の地ならではのエピソード、そこに住む民族の生活などが語られている。

    子供向けに書かれているため、ところどころ漢字の方が一般的な単語がひらがなになっていて多少とまどうが、米原さんの軽快な語り口は最初から読ませる。

    薄い上にカラー写真も多く文字も大きいため、すぐに読み終わってしまったのが残念。もっと読んでいたかった。

    0
    2015年06月02日