吉村昭のレビュー一覧

  • 新装版 落日の宴 勘定奉行川路聖謨(下)

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    川路は毎日ランニングをしていたこともあって、身体が頑健であった。そのために58歳で隠居しようと思ったのに止められてしまう。幕末、川路は自分たち一派の推す一橋慶喜が将軍になれず、井伊直弼らの推す一派が政治的に勝利したおかげで不遇をかこつ。また私生活でも残念なことなどもあり、井伊らが大老になるまでの成功した人生からは哀しい状態となってしまう。最後を考えると、勝海舟のように幕府ではなく、もっと国そのものを考えても良かったのではと思ってしまう。

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    2017年09月07日
  • 新装版 落日の宴 勘定奉行川路聖謨(上)

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    主人公は川路聖謨。川路は幕末の幕府官僚であり、最高の地位である勘定奉行に上り詰めた人物。高邁・清貧、知的でそのくせユーモアのセンスも抜群な有能な人物だった。その彼の大仕事が、ロシアとの和親条約及び修好通商条約の締結。ロシア大使プチャーチンを相手に一歩も引かぬ姿勢は、当時の鎖国情勢の中でも情報収集に努めていたこと、そして開明的な発想と、上記の人格故。厳しい交渉をしつつもプチャーチンに尊敬された。川路聖謨というと、私には、手塚の漫画「陽だまりの樹」で漢方医と激しく対立しつつ種痘所を江戸に作ろうという主人公たちの側に大きな支援をした人物という認識だった。こんな有能な人がいたのかというのが驚き。しかしほんとかよ?と思ってしまうのがロシア人たちの凶暴性で、ある日フランス捕鯨船が日本に来た時に、役人たちが鎖国故追い払うと、血相を変えて怒り出す。ロシア人は安政の大地震による津波で船が壊れていたのだが、フランス船を拿捕、乗組員を殺し、乗っ取ろうとしていたという。川路たちも得体がしれなかったことだろう。

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    2017年09月07日
  • ニコライ遭難

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    司馬遼太郎の作品は印象的な書き出しが多いと思いますが、一番好きなのは「坂の上の雲」です。
    「まことに小さな国が開化期を迎えようとしている」
    明治維新後のちっぽけな日本が近代的国家として歩み始めた時代を、この短い文章は簡潔に表現しています。

    吉村昭さんが描く「ニコライ遭難」は、この時代、明治24年に起きた大津事件に戦慄する日本人の姿です。大津事件は車夫がロシアの皇太子ニコライに軽傷を負わせた事件。圧倒的な軍事力をもって極東進出を目論むロシアに対して日本は「七五三のお祝いに軍服を着た幼児」。事件をきっかけに天皇を始め日本中が震撼します。当時の刑法では犯人津田三蔵は懲役刑。しかし、武力報復を恐れる政府有力者は処刑を主張。対して、司法関係者は公正に津田を裁こうと政府に挑みます。この小説の最大の読みどころは、近代的法治国家の将来を見つめた司法対政府の手に汗握るギリギリの戦いです。この事件により、日本の三権分立の意識は高まったといいます。

    それと、この小説の魅力は前半のニコライへの歓待の風景。長崎、京都、大津と日本の威信を賭けて歓待する官民の姿が詳細に活き活きと描かれます。特に、ロシア帝国最後の皇帝となるニコライが入墨を自らに彫らせたり、番傘に興味を示したりと人間らしい愛嬌を持っていたことは意外でした。

    他にも、津田の死の真相、ニコライを助けたことにより多額の賞金を得た2人の車夫の運命、西郷隆盛生存説など読みどころはたくさんありますが、この小説の最大の魅力は、大津事件の歴史的重大性と開化期の日本人の特性が理解できることです。
    久しぶりの★★★★★。是非、是非、お読みください。

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    2017年09月03日
  • 海軍乙事件

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     第二次大戦で、連合艦隊の福留参謀長が遭難し、保持していた機密書類を紛失した事件を乙事件と言い、戦後それが米軍の手に渡っていたことが判明した。
     作者は、戦後生き残っていた当時の事件現場にいた関係者を訪ね歩き、その遭難の状況を再現したのが本書である。したがって、小説というよりもほとんどノンフィクションである。戦争の実態は、このような現場の一挙手一投足というか、兵士や下士官一人ひとりの息遣いが分かるような描写にこそ顕れるのではないだろうか。将官や参謀の言動や武器の優劣や軍部の戦略を見ていても、戦争の本質すなわち悲惨で苦しく哀しいところは後ろに隠れてしまうのだ。
     甲事件の作品も収められており、吉村昭の筆力を堪能できる作品である。
     

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    2017年08月31日
  • 総員起シ

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    吉村昭による短編小説集。太平洋戦争末期、現日高町厚賀沖にて、兵員輸送船「大誠丸」が米軍の攻撃を受け沈没した事件を主題とする作品『海の柩』が収録されています。実際に多数の将兵が亡くなった事件である為非常に暗い作品ですが、戦争という現実の中で暮らしていた厚賀の人々の姿が克明に描かれています。(日高門別 あ)

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    2017年07月20日
  • 一家の主

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    吉村さんの自伝的小説。家庭内での奮闘振りがよくわかる。吉村さんが「主」の地位を守ろうと振る舞えば振る舞うほど、奥様(節子さん)の大物っぷりが目立ってしまうのが、とても面白かった。夫が失敗したり、自分中心で物事を決定したりしても「眼に涙をためながら笑」って送り出せるなんてすごいよー。吉村さんのことと彼がその先に起こす行動、もう完全掌握。吉村さんもうっすら分かっているから、尚更「俺が家長」だって思いたくなるんだろうね。そもそもそこに情熱を燃やすことも、女からしたら子供っぽいんだけれど。男の矜持ってムズカシイ笑

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    2017年07月18日
  • 零式戦闘機

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    ネタバレ

    随分と長い間積読にしていた。
    なんで今読み始めたのか…分からない。吉村昭を読みたいなと思い、それと書き途中の原稿のこともあったのかな。

    読みながら何度も鳥肌が立った。
    感情を排して書かれた文章はより胸に迫る。ある時は部品の置かれた格納庫に、ある時は皆が駆け寄ってくる滑走路、そしてその物量に押しつぶされていくしかない戦場に、自分も立っているような気持だった。

    いつも思うのは、日本軍だから、なのではなく、日本人だからこうなったということ。
    国力とは何か、きれいな言葉の裏にある、それを支える土台の危うさ、そういったものも思い返すことになって、読み終えた時ひどく疲れた。

    また時折読み返したい本。

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    2017年06月25日
  • 冬の鷹

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    司馬遼太郎のファンで、似た毛色の作家を探し求めている人には吉村昭をお勧めします。そして、いま困難なプロジェクトに四苦八苦している人にこそ、この本をお勧めします。
     大河ドラマにするなら絶対この作品の方がよい!高山彦九郎・平賀源内というサブキャラも魅力的に関与していますし、なにしろ杉田玄白と前野良沢の人生と処世観の差が鮮やかに引き出されています。また、長崎・江戸・中津(大分)と取材箇所が各地に分散する点も魅力を感じます。
     ちなみに、蘭学事始で著名な「鼻はフルヘッヘンドである」云々のエピソードはこの本の中に出てきていません。その理由もあとがきで吉村昭自身が言及しており、資料に丹念に向き合って小説を書く作家であることをうかがわせ、極めて好印象です。
     私は初めてこの作家の著作を読みましたが、別の本も手にしたくなりました。吉村昭は戦時下の昭和日本も司馬遼太郎と違っていくつも取り上げてますしね

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    2017年04月18日
  • 新装版 白い航跡(上)

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    ネタバレ

    明治維新の時期の面白さの1つは、身分や家柄とは関係なく、能力や資質のある人間が世に出る機会を得て活躍するケースが多かったことだと思う。本書の高木兼寛しかり、同じ著者の「ポーツマスの旗」の小村寿太郎しかり。九州の豊かとも言えない村の大工で終わる可能性もあった兼寛の活躍の舞台が、本人の才能、実直さに加えて周囲の人間のサポートもあり鹿児島、横浜、そしてイギリスへと広がっていく様はすがすがしい。努力すること、いつ来るかわからない人生の分かれ道の前に準備をしておくことの大切さを教えられる。

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    2017年03月27日
  • 虹の翼

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    いやぁ。すごい。二宮忠八もすごいけど、著者の吉村昭もすごいよ。どれだけ取材したんだろうねぇ。って感じ。伝記としてだけじゃなくて、日清戦争や日露戦争の頃の日本の姿も良く分かった。

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    2017年02月18日
  • 闇を裂く道

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    大正〜昭和にかけたトンネル工事の記録文学。

    丹那トンネル(東海道本線・熱海−函南間)の工事を題材とした作品。

    トンネル掘削による崩落事故の経過は、手に汗握る。

    また、関東大震災にまつわる記録も混じっており、重要な記録である。

    また、トンネル工事により、その真上にある村落の水の枯渇、村民と鉄道省との軋轢なども真に迫っている。

    大量の湧水、地震などに悩まされ、工事中止を主張する声も上がる中、16年もの歳月と多くの犠牲を払ってようやく開通したトンネル。

    交通の利便を求める一方で、多くの人命を犠牲にし、また、一つの村の存亡、水資源の枯渇といった代償も払うことになった。

    自然にあらがうことの、人間の力を思い知る。


    本書を読み終えて、第1章に書かれた新聞記者から見た風景と言葉が、印象に残る。

    吉村昭氏の丁寧かつ細やかな取材や当事者への聞き取りをもとに書かれた本書。

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    2017年02月11日
  • ポーツマスの旗

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    日露戦争の経緯と講和交渉時点の国情の無駄なく十分な描写の後に、アメリカはポーツマスにて日本の全権大使小村寿太郎がロシアの全権ウィッテと息詰まる講和交渉を展開するストーリー。決して報われることの無い仕事と分かっていながら日本にとってほぼ最善と思われる手を尽くし、精根尽き果て条約締結後数年で小村が病気に蝕まれ果てていく様は、日露戦争の危うい勝利を頂点として破局へと転落していく戦前日本の国家と民衆のその後の暗い行く末を暗示しているよう。そうした後の事情を抜きにしても、ポーツマスでの日本とロシアとの極限の交渉についての史実に基づく詳細な描写は、外交官はもちろん厳しい国際環境の下で働くビジネスマンにとっても読んで損は無い内容であろうと感じた。

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    2017年01月21日
  • 蚤と爆弾

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    淡々とした筆致で、日本史の暗部を描いたノンフィクションに近い小説。

    細菌兵器。

    命を大切にするという常識的な道徳・倫理感よりも、資源のない日本のために、細菌兵器という科学技術開発に、心血を注いだ天才的な医学者の戦争参加。

    日本的な、あまりに日本的な組織の動き方に慄然とした。

    細菌兵器の開発から人体実験、そして、敗戦近くになると、証拠隠滅。


    関東軍防疫給水部の創設から解散、そして、戦後の関係者の様子までを見事に描いている。

    関係する資料などは、関東軍などにより、「徹底的に」破壊・消滅したため、「証拠」はほとんどないが、吉村氏の入念な取材により、ここまで細部まで描くことができたのだろう。


    今の若い人のほとんどは、この歴史を知らないのではないだろうか。

    読み継がれるべき作品だと思う。

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    2016年12月14日
  • 新装版 白い航跡(下)

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     著者による「あとがき」を読んで、この小説が出るまでは、主人公のことはあまり世の中に知られていなかったのかも知れないと思った。
     こういう人物のことをきちんと掘り起こして描くというのが、吉村昭の小説の面白さだろう。
     司馬遼太郎も面白いけれど、50歳代になって、吉村昭の小説が面白く感じるようになってきた。

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    2016年11月12日
  • 遠い日の戦争

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    吉村昭の作品は本当に外れない。
    こぎみ良いテンポとそれでいて非常に重苦しい雰囲気が絶妙に交わり独特の作風を際立たせている。
    戦争を反省するための学びの本にもなれば、思想的な部分では、ある種の戦犯への同情的な心理を呼び起こすことで国家主義的な情念も駆り立てられうるため、読者側の心情もかなり複雑になり、動揺させられる。
    吉村昭の得意分野である逃亡や漂流における主人公の孤独な内面性、葛藤をこの作品もまた緻密に描き出している。
    正義とは何か、それは絶対的なものではなく、あくまで時代状況や国家間の関係性に左右される相対的なものでしかないことを断定する教育的利用価値のある作品である。

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    2016年09月15日
  • 脱出

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    第二次世界大戦、終戦ごろを舞台にした、民間人の生と死を描いている。

    小説だけれど、この5つの短篇に描かれていることは、本当にあったかもしれない。
    あるいは、筆者が人から見聞きした、または筆者自ら実際に
    見聞きし、肌で感じたことが大いにあるだろう。


    特に「玉音放送」の前と後の人々の感情のありようは、戦争を知らない世代にとって、知らないことばかりだった。


    個人的には、沖縄が舞台の「他人の城」、サイパンが舞台の「珊瑚礁」が胸に刺さる。

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    2016年09月13日
  • 光る壁画

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    最近胃の内視鏡検査を受けたので興味を持って読んだ。さすが大御所だ。文章が淡々と簡潔で、決して感動を煽るような文体じゃないのに登場人物たちの情熱がちゃんと伝わってくる。公私の間で悩む主人公の設定はフィクションらしいが、これで開発物語として単調になるのを免れていると思う。終戦直後で物資も貧しく素材もまだ原始的なものしかなかっただろう。開発を支える職人たちの技は将来も絶対滅びてほしくないものだ。この人たちの努力が元になって様々な技術革新が私たちの健康や治療に貢献してくれていると思うと感謝の気持ちがわく。

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    2016年08月22日
  • 星への旅

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    ネタバレ

    全編通して「死」が横たわっていて、それをいろんな角度から観察しているようなイメージの作品集
    詩的な表現を限りなく抑えているように思えるのに、全体に蔓延する死のムードはどこかロマンチックで引力がある
    特に表題作の「星への旅」がとても好き
    退屈な日常から抜け出す手段として「死」に憧れる少年少女たちの熱に浮かされたような逃避行、実際はその逃避行すら日常の反復運動に回収されてしまっていて、結局全員がそこから抜け出せないまま、、

    わたしは吉村さんの豊かな観察眼に裏打ちされた丁寧な表現がすごく好きだけど、状況を的確にあらわしたり、ある人物を詳細に描写したところで決して読者に「あるある」として消費させないような気概を感じる
    だからどこか幻想的だったり、高潔に感じるのかなぁと思った(ノンフィクションは読んだことない)
    時代性もあるとは思いますが…

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    2016年06月30日
  • 白い遠景

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    最初の方は戦争や死が顔をのぞかせて、ぞっとするようなものもあったけれど、後半は筆者の癖が垣間見れて面白かった。
    プロの作家さんでもこんなに悩むのだなと思いつつ、これだけの読書量と、日本語への神経質なまでの扱いは、やはりプロだと感じた。

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    2016年05月31日
  • 深海の使者

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    「消耗」そんな言葉がずっと頭の中で反芻する。
    日本人は1%の希望にかけるというが、本当に…。もし今後、これらの財産があったなら、もう敗けるのは当然だったのに…なんて「もしも」はないんだけれど。考えるのをやめられないくらい、息の詰まる本だった。

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    2016年05月14日