吉村昭のレビュー一覧
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多くの人がレビューしている通り、13年間岩山の無人島で過ごし続けた長平という男性の物語である。自分が思ったこととしては、人間は規則正しい生活だったり、太陽を浴びて生活することや体を動かしておくことというのは生存において非常に重要だということです。体調崩す人たちの大半は生きることに希望を失ったりとか、生活に対してやる気を見出せなかったりとか、無理にでも体を動かそうという気持ちが沸き起こらない人たちからだったので、そこはすごく興味深く読ませてもらいました。あとは何度も何度も失敗して、最終的にそこに行き着くのかということと、生還するまでの過程が本当にすごいなと純粋に思いました。吉村昭さんの詳細な記録
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大正4年12月に北海道天塩山麓の開拓村で発生した羆襲撃事件の実録小説。昭和52年に出版された。
2日に亘り2家族が襲われ、7名の死者、3名の負傷者を出した惨劇。
作者らしく、実直な筆致で事実を淡々と記しているのが、事態の凄惨さ、人間たちの愚かさ、傲慢さを余計に浮き彫りにしている。
会話文は必要最小限で最近の小説に比べると極端に少ないが、現場の寒くて暗い冬の光景や、人々の重苦しい、半ば諦めに近い暗い雰囲気を描写するのに相応しい。
犠牲になった入植者たちからすれば、村落は家族の生活を成り立たせるために必死で開拓し、維持してきた財産だったが、羆にとっては自らの縄張りの中の餌狩り場に過ぎない。 -
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自由律俳句の代表例として「咳をしても一人」があることしか知らないまま読んだ。太宰治もびっくり?の尾崎放哉の生き様もだが、何より作者には放哉と同じ病気の当事者として自分のこれまでの著作の中では「死への激しい恐れ、それによって生じる乱れた言動を私は十分に書くことはせず、筆を曲げ、綺麗ごとに済ませていたことを羞じた(作者あとがきより)」という強い意志があったことに想いを馳せながら一気に読みしてしまった。
尾崎放哉の残した書簡などの沢山の資料を研究された上での著作(伝記文学)であり、感銘を受けた。初発が講談社のPR雑誌「本」での連載ということにもびっくりした。
是非小豆島にも行ってみたい。
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江戸時代に無人島に漂流して生還するという。。しかも実話。え?江戸時代にそんなことが!?どうやって生還したんだ?と興味津々で手に取った。
島鳥(伊豆諸島)という岩だらけの火山島に12年間サバイバル。樹木も湧き水もない。食べるものは貝などやアホウドリ(渡り鳥だから期間限定)のみ。最初の数年間は孤独との闘いでもある。
いやいやいや、アホウドリを生で食べ続けるとかちょっと無理なんだが・・・生死の選択を迫られたら最初は人間何でもやれそうだが、生への執着がよほどでないと、ここまで長期間がんばれない気がする。まず神経の細い人は生き残れなさそう。現代人は誰でも無理そう。
その後、何回か同じように漂流して -
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主人公の幼稚性が垣間見れるように感じた。同じ受刑者で女遊びにも慣れた鈴木から、幼稚なほど真面目な人間だと言われているシーンがある。この主人公は真面目なのでは無く、決まった自分の世界でしか生きることのできない幼稚な人間であると考える。確かに不倫をされる苦しみなどはあるかも知れないが、彼は妻を殺害する時に苦しみや怒りに燃えていたわけでは無く、清冽とした中で殺人を働いている。房内でハエの翅を毟り取り、紐でくくりつけて逃げないようにするシーンはまるで虫を捕まえた幼稚園児のような姿であった。結局のところ彼は幼稚な人間であり、罪を意識することができておらず、自己弁護することに終始している。罪を意識できなけ
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ネタバレ長崎から棕櫚が消えた。何かが起こっている。冒頭の不気味さ。その棕櫚のすだれに隠された港で造られていたものは。。。
いやあ、もう悔しいというか怒りというか、時代遅れの巨大戦艦を造るまでの異常なまでの秘密主義に翻弄された人々と、ほとんど成果を上げることなくあえなく海中に沈んだ戦艦の乗組員たちが哀れでなりません。
それにしても淡々と事実を積み上げてその狂気を描く吉村氏にはますます敬意を払いたい。素晴らしい作家です。現代でこのようなことができるのは。。。。小川哲さんぐらいでしょうか。まだ吉村氏の読んでない作品がたくさんあるので、これからも読んでいきたいです。