【感想・ネタバレ】ポーツマスの旗のレビュー

あらすじ

日本の命運を賭けた日露戦争。旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に、外相・小村寿太郎は全権として、ポーツマス講和会議に臨んだ。ロシア側との緊迫した駆け引きの末の劇的な講和成立。しかし、樺太北部と賠償金の放棄は国民の憤激を呼び、大暴動へと発展する――。近代日本の分水嶺・日露戦争に光をあて交渉妥結に生命を燃焼させた小村寿太郎の姿を浮き彫りにする力作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

文字通り国の存亡をかけた綱渡りの駆け引きが丁寧に書いてあって、日本史的な結論はわかっているんだけどドキドキしながら読んだ。この構成、最高。
自分としては小村寿太郎の私生活が意外にクズだったのが面白かった…

0
2024年04月13日

Posted by ブクログ

歴史小説として個人的には満点の作品でした。
国の尊厳をかけたギリギリの外交交渉。容易に譲れない全権たちが、それでも講和成立に向け妥協点を探りあう。そんな緊迫した様子をまるで同室で見ているような臨場感が、この小説にはありました。小村という人物にも大変興味をもちました。乃木や東郷が英雄ならば小村も同等に英雄なのでは、そう思いました。

0
2022年10月19日

Posted by ブクログ

作品は、基本的に叙事詩的な文章で書き進められており、淡々と当時の時間の流れと出来事を連ねているが、それがポーツマス条約の緊縛した場面をより強く浮き彫りにしていると思う。困難なポーツマス条約を成立させた優れた外交官、政治家として記憶していた小村であるが、"私"の方はとても陰の部分が濃い人生だったことは、この作品で知った。
日本が近代国家として名乗りを挙げた日露戦争の勝利の一方、このポーツマス条約が後のさらなる悲惨な戦争の歴史に繋がっていくことを考えると歴史の皮肉さを思う。
この度のウクライナ戦争もあり、読んでみた一作であった。

0
2022年09月04日

Posted by ブクログ

日露戦争後、ロシアとの講和条約交渉に臨んだ外相・小村寿太郎の物語。旅順を攻略し、日本海海戦に勝ったとはいえ、既に日本は兵も物資も底をついており、戦争継続が不可能な状態で交渉に臨む。しかし、実態は国民には知らされず、我慢を強いられた人々は賠償金などの獲得を当然のものとして期待している。一方のロシアはまだ余力があり、極めて強気な姿勢で交渉に臨んでくる。
この困難な状況での緊迫した交渉の場面がスゴイ。冷静に強く交渉し、ポーツマス条約の締結を実現する。しかし、賠償金は取れない。小村が出国時に考えていたように、日本では条約に反対する人々の暴動が発生する。
小村寿太郎という人の強さと弱さを見事に描きつつ、近代日本の分岐点になった日露戦争から条約締結までを振り返る傑作ですね。

0
2021年09月09日

Posted by ブクログ

日露戦争後のポーツマス講和条約に臨んだ小村寿太郎を描いた経済小説。ネズミと評されても信念を曲げず条約交渉を成し遂げた一人の外交官に感涙した。しかし私生活は余りに自堕落。そのコントラストが、人間臭くて実に良い。

0
2020年10月20日

購入済み

手に汗握る

時代も場所もかけ離れ、歴史上の偉人の出来事でありながら、目の前で繰り広げられているかのような緊迫感を醸し出す。筆者の作品はいつも一気に読み切ってしまう。

0
2020年10月20日

Posted by ブクログ

吉村作品は本当に面白い!解説にもあるが単なる小説ではなく今後の厳しい国際社会での死活を賭した交渉の実物教育の書。

0
2020年09月20日

Posted by ブクログ

ここに歴史の大きな転換点があることを強く教えられた。外交交渉の中での情報の大切さ。ギリギリの交渉妥結の緊張感と大衆の恐怖。今こそもっと読まれるべき本だと思う。

0
2020年09月20日

Posted by ブクログ

日露戦争終結に向け、小村寿太郎はポーツマス講和会議に臨みます。
講話を成立させるために、ロシア側全権ウイッテとの交渉、駆け引きの末に劇的な講和を成立させます。
日本人は交渉下手とよくいわれますが、小村寿太郎の交渉をみると、決してそうとはいえません。
国民の憤懣を呼びますが、日本のために、平和のために、名利を求めず交渉妥結に生命をかけた外相小村寿太郎の物語です。
感動しました!

小村は、欧米殊にヨーロッパ各国の外交に長い歴史の重みを感じていた。国境を接するそれらの国々では、常に外交は戦争と表裏一体の関係にある。外交が戦争の回避に功を奏したこともあれば、逆に多くの人々に血を流させたことも数知れない。そのようなことをくりかえしている間に、外交は、攻めと守りの術を巧妙に駆使し、自国の利益を守るため他国との間でむすばれた約束事を一方的に廃棄することすらある。 そうした多様な欧米列強の外交政策に対して、日本の外交姿勢はどのようなものであるべきかを小村は常に考えつづけてきた。結論は、一つしかなかった。歴史の浅い日本の外交は、誠実さを基本方針として貫くことだ、と思っていた。列強の外交関係者からは愚直と蔑称されても、それを唯一の武器とする以外に対抗できる手段はなさそうだった。 ー 228ページ

0
2019年10月09日

Posted by ブクログ

外交は当初から落としどころを決めて始める。

最近の米国やEU、その他日韓関係などの緊張具合の現在進行形を体感する限り、その様子は見えない。

この書籍当時の時代の外相は、胆が太い。
いい意味で官僚じゃないからなのと、個人が日本を背負っていたんだろうと思う。
日本を守ろうとするんじゃない。
日本を創ろうと、救おうとする気概が、ただただ、そうさせてたのかも。

「日本人は金銭よりも名誉を尊ぶ」

講和成立時、小村寿太郎の言葉は重い。

0
2019年08月01日

Posted by ブクログ

・小村は部屋の重苦しい空気も気にならぬらしく、平然としていた。ルーズベルトの質問にも適切な言葉で答え、表情になんの感情も現れていない。随員の竹下中佐は、その折の小村の態度について、「露国一行ハ大ニ畏敬ノ念ヲ生ジタル如ク見ヘタリ」と日記に記し、ロシア側の主席随員コロストヴェッツもその日誌に、「日本側の態度は謙虚で、分別と節度があり、立派であった」と述べている
・(講和条約妥結後)コロストヴェッツの日誌には「日本側は、何も特別なことが起こったわけではないように、泰然自若としていた」と、その折の小村らの印象が記され、本会議ははじまってからも、ウイッテが興奮を抑えきれぬように紙をしきりにちぎっている前で、「日本側は誰も彼も表情一つ変えず、何を考えているのか全く分からなかった」とつづられている

0
2018年11月04日

Posted by ブクログ

日露戦争の経緯と講和交渉時点の国情の無駄なく十分な描写の後に、アメリカはポーツマスにて日本の全権大使小村寿太郎がロシアの全権ウィッテと息詰まる講和交渉を展開するストーリー。決して報われることの無い仕事と分かっていながら日本にとってほぼ最善と思われる手を尽くし、精根尽き果て条約締結後数年で小村が病気に蝕まれ果てていく様は、日露戦争の危うい勝利を頂点として破局へと転落していく戦前日本の国家と民衆のその後の暗い行く末を暗示しているよう。そうした後の事情を抜きにしても、ポーツマスでの日本とロシアとの極限の交渉についての史実に基づく詳細な描写は、外交官はもちろん厳しい国際環境の下で働くビジネスマンにとっても読んで損は無い内容であろうと感じた。

0
2017年01月21日

Posted by ブクログ

日本の危機的状況を救った影のヒーローなのに、当時の国民の理解を全く得られなかった不運の主人公である。
彼の歴史的成果や苦労が手に取るように分かる良書なので、坂の上の雲とセットで読むべきだと思う。

0
2015年06月14日

Posted by ブクログ

[翻った忍耐の証]陸海の両面で大戦となり、多くの人命と資材が費やされた日露戦争。両国共に戦争継続のための能力に陰りが見られる中、アメリカ大統領ルーズベルトの仲介の下、ポーツマスにて講和会議が開かれることに。のっぴきならない調整の結果、決裂間近で結実に至った会議の模様、そして日本側全権の小村寿太郎らを始めとする人々に焦点を当てた歴史小説です。著者は、『破獄』や『ふぉん・しいほるとの娘』など、多くの歴史の一場面に光を当ててきた吉村昭。


外交交渉をつぶさに、そして臨場感をもって読者に追体験させるという小説は珍しいのではないでしょうか。息詰まる交渉はもちろんのこと、それを取り巻く会議への参加者やポーツマスの様子など、漏らすことなく往事の雰囲気を伝えることに成功していると思います。特に後半、会議決裂かに思われた段階からの両者のつばぜり合いには、結末を知っている後代の私たちが読んでも興奮を覚えること間違いなしです。


小説ではあるのですが、あまりに緻密なため、一つの外交のテキストも読めてしまうのではないかと思います。会議に至るまでの周到な準備、仲介者との間での細かな連絡・報告、そして「敵」にすらなりかねない交渉相手との信頼など、(参加したことはまだないのですが)現在の交渉の実態にも近いものがあると思います。交渉の内幕というのはあまり表に出てこないと思いますので、そういった意味でも価値ある読書体験でした。

〜歴史の浅い日本の外交は、誠実さを基本方針として貫くことだ、と思っていた。列強の外交関係者からは愚直と蔑称されても、それを唯一の武器とする以外対抗できる手段はなさそうだった。〜

それにしてもルーズベルトのあの仲介にかける意気込みはどこから来ていたのだろう☆5つ

0
2013年08月10日

Posted by ブクログ

明治38年。大西洋に面する港町。海軍工廠で開催された調停会議。全権を委任されたのは「ねずみ公使」と呼ばれた小柄な人物。財政難で継続できない戦争。講和するのが絶対条件の中、弱味を悟られずに交渉する。12か条の要求に対し合意された骨子は6つ。賠償金がとれないのは予定通り。樺太南半分が割譲されたのは大きな成果。だが、苦境を隠されていた国民の不満は膨らみ、日比谷での焼き討ちを招く。誠実さを貫くしかなかった当時の指導者たち。この後、日本は勢力拡張を図り、大戦の悲劇を招く。因があって果になる。その時があり、今がある。

0
2025年08月02日

Posted by ブクログ

日露戦争の講和交渉の末、ポーツマス条約が結ばれたが、国民からは評価されず。ロシアが日本に対して一切の賠償金を支払わず、領土については、日本軍が占領していたサハリン島のうち南半分を日本の領土とし、ロシアが有していた中国東北部の権益は日本に譲渡される、という内容だったが、死傷者総数20万人以上という犠牲と、戦費負担のための金銭的の国民の我慢が報われないと感じられたからだ。そのため、東京では講和に反対する市民によって「日比谷焼打事件」と呼ばれる暴動が引き起こされたという、これは歴史の教科書にも書かれる内容だが、本書は、ここに至る経緯に迫る。

小村寿太郎や金子堅太郎の活躍がよく分かるが、特に金子の胆力やルーズベルトの関係性を活かした交渉は迫力がある。また、まだ通信傍受やその対策も未熟だった時代。そのためのエピソードも綴られる。

しかし、改めて。停戦に際して如何に対価を得ようと努力し、そのために樺太侵攻を決めた経緯は正しい判断だったと感じたが、第二次大戦ではそれの意趣返しか、中立条約を破り占領された北方領土。戦争とはこういうものだと、考えさせられる。

0
2024年10月22日

Posted by ブクログ

日露戦争は日本海海戦で終結した訳ではなく、ポーツマス条約締結交渉が最後の戦い。世界中の諜報網、各国の思惑、世界のマスコミを相手にしたもう一つの戦い。国内世論と現実との乖離。真実を国内に明らかにすると露や世界との交渉が不利になるジレンマ。国内不満の皺寄せは最後は政治エリートが負うという覚悟。このような覚悟を持った政治家の歴史記録でした。

0
2024年08月30日

Posted by ブクログ

小村寿太郎のキャラクターも、ポーツマス条約の交渉の実情も、ほとんど何も知らなかったので読んでよかった。

0
2024年06月29日

Posted by ブクログ

米村万里さんの書評がきっかけで読んでみた一冊。

恥ずかしながら、小村寿太郎という名前もポーツマス条約という名詞も「教科書に載ってたなぁ」くらいの記憶しかなかったけれど、こんなにも熾烈な駆け引きがあったとことが授業で教えられていたら興味の持ち方が違ったと思いました。

当時の外交、戦争、政治がどのようなものだったのか、垣間見ることができる良作。
果たして現代日本の政治家に、これほどの熱量があるのだろうかと改めて疑問を抱いてみたりもしました。

ポーツマス条約における小村氏の功績だけでなく、家庭人としてのダメっぷりも記されているのが本作の面白さ。
決して教科書っぽくならず、小説として楽しめる理由の1つはここにあるのでしょう。

これまであまり歴史小説は読んできませんでしたが、
戦争や人種差別に強い関心が出てきたのもあってか、近代歴史小説にはハマる予感がします。

2020年55冊目。

0
2022年09月04日

Posted by ブクログ

初の吉村作品。こう言った記録小説自体を初めて読み、読み進めるのには時間がかかったが、通常の小説と同じく、或いはそれ以上に世界に入り込むことができたのは不思議な感覚だった。

舞台はポーツマス講和会議、日本全権の小村寿太郎。小村は私も多少縁のある宮崎・飫肥出身ということもあり、読前から思い入れがあった。ただ、ポーツマス条約という日露戦争の輝かしい成果の話と思っていたが、実際は当時も今も色々な見方ができる結果だったのだということを知った。

小村はメディアを使った印象操作を行わなかった。積極的に利用していたロシアとは対照的な姿勢に私は非常に小村らしいと誇らしく感じた。昔からメディアの力で世論は動くし、たった一つの記事が大きく戦争を左右するのだなと改めて実感した。ウィッテは日本目線で見ると嫌な外交官であるが、終盤ロシア皇帝の勅命に対して決死の抵抗をする姿は素晴らしく、彼も平和と自国の利の狭間で苦悩し続けた人なのだなと感じた。

本作で衝撃だったのは外交官以外の小村の印象だった。一言で言えばクズ人間。家庭は顧みず、借財は平気で踏み倒す。小説としては小村という人物にどういう感情を抱けば良いのか分からなくなるが、ありのままの人物を描くのが吉村流なのかなと思った。そして私は自堕落な私生活を踏まえてもなお小村を憎めない。一生を外交官という職務に捧げた人物なのだと思う。

0
2022年04月17日

Posted by ブクログ

ロシア戦争後のポーツマス講和会議の名前くらいは歴史として知っているが、海戦に買った日本が屈辱的な講和を結ぶまでの小村寿太郎については何も知らなかった。史実に基づきながら当時の歴史的人物の思いを確実に書き進める小説で日本の歴史の1ページを知ることができた。

0
2021年08月08日

Posted by ブクログ

講和条約締結に臨んでの日露それぞれの国情、駆け引きがリアルに伝わってきた。日清戦争と並べることが多いが後世への位置付けが大きく異なることも改めて認識できた。2019.8.2

0
2019年08月02日

Posted by ブクログ

淡々とした筆致のなかに、日露両国外交団のギリギリの駆け引きが重く伝わってくる。講和成立でハッピーエンドとならず、日比谷騒擾事件の顛末まで叙述されていてとても痛々しい。「坂の上の雲」に加えて読むことができて良かった。

0
2014年12月26日

Posted by ブクログ

日露戦争講話会議全権の外相、小村寿太郎を描いた作品。
彼は日本の存亡を賭して、身を削って講話会議の妥結を勝ち取った。
「 日露戦争でもあきらかなように、資源のかぎられた島国の日本では、軍事力には一定の限界がある。人口五千万の日本人の団結心は強く将兵の士気も高いが、大国と戦争するには人員が少く、物資も枯渇し、長期戦には堪えられない。 」日本の国策上、外交が重要なのは今も昔も変わらない。

0
2014年09月29日

Posted by ブクログ

坂の上の雲に見るような戦争の功労者を英雄視するのは容易いけれど、本当の英雄とは、自らの覚悟と知恵を武器に国の平和と未来を勝ち取った小村寿太郎のような人だと思った。

0
2014年05月03日

Posted by ブクログ

日本が開国列強国へと進む中強烈な自制心をもって国に尽くした男の物語。私生活は幸せとは言えずも信念の人、もっと評価されてもいい人だと思う。韓国から見ると暗殺された伊藤博文と並ぶ憎むべき対象だったはず。伊藤は暗殺、小村は壮絶な病死…国に命を捧げた男達だ。安重根も韓国から見れば命を捧げた人物、が、日本には列強に比べてもまったく引けを取らない優秀な人物が多く排出した。一体この小国にどうしてこんな多くのエネルギーが隠されていたのだろう。

0
2014年02月02日

Posted by ブクログ

日露戦争の後片付けだとおもったら どうしてどうして、面白いですね。剣を持たない戦争。
小村寿太郎は食えない感じでした。それがいい。
条約締結後の日比谷騒動、伊藤博文暗殺、日韓併合などが流れるようで興味はつきません。
日露から大平洋戦争までの知識をバチっと埋めたいです。

0
2015年05月11日

Posted by ブクログ

某戦国さんが私は小村寿太郎だ!といってたのがほんと笑い話だ。この人が今日本にいてくれたらパンダの国やキムチの国相手にどんな外交をしただろう⁈

0
2013年04月01日

Posted by ブクログ

ポーツマス条約にいたる交渉にのぞむ小村寿太郎をはじめ、日本外交団の軌跡と苦闘をドキュメンタリー風に描く。淡々と時間を追って経緯を描写しており、そんな感じだったのかと思う以上のことはないが、記録小説という意味でわかりやすく、不思議と頭に残っている。
昔、NHKがドラマ化して、小村=石坂浩二、金子=児玉清、明石大佐=原田芳雄のキャストだったと記憶している。割と面白かったように憶えているので再放送してくれないかな。(笑)

0
2020年05月11日

Posted by ブクログ

日露戦争の講和条約締結に尽力した小村寿太郎の話。
日露戦争の海戦を描いた海の史劇の後に読んだ。

前半は出来事の羅列が多く、若干読みづらいが、後半のロシア全権ウィッテとの緊迫した交渉は、息詰まるものがあった。

また、当時のロシアのマスコミ(新聞)操作も印象的で、時代は違えど、戦争におけるマスコミ、民衆の印象操作が重要なのは、今も昔も変わらないことが分かる。

日露戦争後の民衆の暴動、軍部の権力拡大など、このあたりから日本の外交はおかしな方向へと進んでいくことになり、あとがきにあるように、小村の行った外交は、全然日本の最後の英知といえるそうだ。

0
2022年05月01日

Posted by ブクログ

〜14.4.4条約を結ぶまでが戦争だよ。坂の上の雲では終われない日露戦争の先を詳しく知れる。国の交渉の行われ方も興味深い。妥協点や譲歩、捉え方を変えるなど微妙なやり取りが面白い。

0
2014年04月05日

「小説」ランキング