闇を裂く道

闇を裂く道

896円 (税込)

4pt

丹那トンネルは大正7(1918)年に着工されたが、完成までになんと16年もの歳月を要した。けわしい断層地帯を横切るために、土塊の崩落、凄まじい湧水などに阻まれ多くの人命を失い、環境を著しく損うという当初の予定をはるかに上まわる難工事となった。人間と土や水との熱く長い闘いを描いた力作長篇小説。

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闇を裂く道 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    確かに帯にあるとおり『高熱隧道』をしのぐおもしろさ。驚くのは鉄道省と国鉄の人事異動の多さ。こんな大工事してんのに所長や責任者がポンポン代わる。水を失った農民に最後まで向き合った静岡県庁の柏木さんが一番偉かった。

    0
    2024年12月10日

    Posted by ブクログ

    「戦艦武蔵」を読んで吉村昭にハマったのだが、あとがきにある通り「戦艦武蔵」の書き方に似た群像劇であった。
    当時の世相、大正、昭和、そして戦争をあっさり描く所など、あくまで主軸はトンネルである事が分かる。傑作と感じる小説。

    0
    2021年03月26日

    Posted by ブクログ

    丹那トンネルの工事の様子を描いた,ほぼノンフィクション.ほとんどプロジェクトX.主人公のいない,いわゆる「群像劇」である.なぜなら工事には16年間もの長い時間を要したから,さらには鉄道省の人々が役人であって,数年で配置換えになるからである.では事実が淡々とかかれているだけであるかというと,そうではな

    0
    2020年12月18日

    Posted by ブクログ

    大正〜昭和にかけたトンネル工事の記録文学。

    丹那トンネル(東海道本線・熱海−函南間)の工事を題材とした作品。

    トンネル掘削による崩落事故の経過は、手に汗握る。

    また、関東大震災にまつわる記録も混じっており、重要な記録である。

    また、トンネル工事により、その真上にある村落の水の枯渇、村民と鉄道

    0
    2017年02月11日

    Posted by ブクログ

    工学と社会の授業の中でおもしろいって言ってたから読んでみた。丹那トンネルの工事についての話だったかが、現場の緊張感などの雰囲気が文字に起こされていて臨場感を持って楽しめた。周囲の住民の心情の変化していくさまが、人間性に溢れていて、読んでいて非常に苦しかった。全体的に面白かったので、また読みたい。

    0
    2024年06月16日

    Posted by ブクログ

    ただのトンネル工事だけの話ではなく、7年の予定だった工期が16年にもなった原因、崩落事故や旦那盆地の渇水問題、その時の時代にあった出来事も詳しく書かれており、その頃のトンネル工事の大変さがよく書かれていた。

    0
    2023年07月01日

    Posted by ブクログ

    東海道線の三島~熱海間を結ぶ丹那トンネルは、全長7.8㎞。大正7年に着工され、当初の工期を大幅に超過し16年をかけて67名もの犠牲者を出しながら昭和8年に開通しました。本書は丹那トンネルの掘削工事にまつわる数々の事故や災害の実情を詳細に描いたノンフィクションです。
    今では様々な重機と工法の発達で安全

    0
    2021年09月22日

    Posted by ブクログ

    大正7年に着工し17年の歳月を掛けて完成した丹那トンネルの困難な工事を詳細に描いた記録文学。その詳細な資料集め、聞き取り調査等により感動的な一大叙事詩ともいえる作品に仕上がっている。途中呼んでてめげそうになるが、中盤からどんどん引き込まれて完成までを読み進むことが出来た。

    0
    2017年09月17日

    Posted by ブクログ

    世界大戦前の大正から昭和にかけて工事が行われた丹那トンネルにかかわった人々の記録文学(といっていいのか)。吉村昭は「小説」と言っている。
    工事の進捗が、ノミで岩盤を穿つような文体で、語られる。歴代の工事所長、主任技師、労働災害、被害を受けた地元の群像で進む。

    0
    2018年10月20日

    Posted by ブクログ

    吉村昭さんの著作は「ポーツマスの旗)以来かな。
    もの凄い調査の末に書かれているだけに、内容がものすごく濃い。小説というよりもノンフィクション、ドキュメンタリーに近いと思う。
    丹那トンネルが難関工事であることは何となく知っていたが、ここまで大変だったとは。
    今では長いトンネルは当たり前のようにあるが、

    0
    2025年04月06日

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