吉村昭のレビュー一覧

  • 三陸海岸大津波

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    三陸大津波の文献を丁寧に紐解いた文書。311前に発刊されているため、これには触れられていない。
    昔から三陸は大津波に見舞われたことは知っていましたが、実際見ると重くなりますね。小学生に津波発生前後の作文を書かせたのは貴重な証言になっているけど記憶が鮮明なうちに書くのもきつかっただろうな、とも思えます。

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    2025年02月22日
  • 新装版 赤い人

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    良本。日本史では学べない史実。素晴らしい史実本だが、これが実際に日本で起きたことかと絶望的な想いで読み進めた。

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    2025年02月18日
  • 敵討

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    ▼久しぶりに吉村昭さんを読みました。相変わらず、地味で硬派でコリコリしていて、エンタメにイキきらない独特の語り口が一種オモシロイ。森鴎外を読んでいる気分にちょっとなります。

    ▼確か、江戸時代の(明治大正もあった)、「かたきうち」の実話を歴史小説として描いていらっしゃる。そこではエンタメ性やヒロイズムは徹底的に排除されています。実にハードボイルド。ひとをころす、というしんどい肉体作業。長年かけて敵討ちをする精神的疲弊感。などなどがビシビシと容赦なく描かれて。それでいて、ちゃんと小説になっている。面白く読ませる。独特の背筋の伸びる持ち味、悪くないです。

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    2025年02月15日
  • 新装版 赤い人

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    「豊かに実れる石狩の野」が人権度外視の囚人労働により切り拓かれる過程を淡々と描写する。舞台となる町の町史を参照しており、特に札幌圏に住む高校生以上の人間への歴史教材としても秀逸だと思う。
    本筋ではないが、この作品で語られる積雪期の長さに僅か1世紀程度の気候変動の影を感じずにはいられなかった。

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    2025年02月10日
  • 雪の花

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    映画に、忘れられない台詞がたくさんあったので原作を読みたくなった。
    驚いたのは、脚本によって、かなり色彩が異なった作品になっていたのだと感じられたこと。
    どちらが良い、ということではなく、映画の力、その原点になった笠原良策という人の辛抱強さ、そして吉村昭さんが詳細に調べて小説にしなければ、ほとんどの人が知らずに終わっていたかもしれない、ということに驚いた。
    福井出身の津村節子さんの夫であるからか、福井藩を責めるような記述がほとんどないが、福井出身者としては「嫉妬」という言葉で全てを表しているように感じられた。
    天然痘が撲滅されてから久しく、福井医大(福井大医学部)の同窓会名に名前を遺していても

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    2025年02月07日
  • 冷い夏、熱い夏

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    作者自身の親兄弟のがん実体験であるので、がん末期の過酷さと看病する周りの疲弊が詳細に書かれている。
    当時、がん告知を本人にしないのが普通であったのを思うと、周りの人のストレスは相当だっただろう。
    作者の体調が終始悪いのが心配であった、そんな中仕事と両立しきったので、弟への愛情が大きかったのが分かる。

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    2025年02月01日
  • 夜明けの雷鳴 医師 高松凌雲

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    幕末の医師高松凌雲はパリでの最新医術の取得で戊辰戦争、東京の大洪水で負傷、被災した多くの人々を救ったことは、徳川への恩返しであり幕府側で戦死した凌雲の兄弟含め勇気を持って意志を貫いた抜いた事は人間として素晴らしい人だったと感銘する。また敵である薩摩藩士村橋氏、池田氏の姿勢も病人、負傷者には危害を加えず薬、食料などで支援した事は人間の道徳さの高さに感動する。文中での言葉「世の儚さを思ってさすらいの旅に出て客死した」(戊辰戦争での人間同士の悲惨な死闘の有り様を経験し孤独死した村橋への言葉)

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    2025年01月29日
  • 関東大震災

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    本所被服廠跡、二万四百三十坪余の広大な避難地で起こった悲劇。三万八千名の死者、多くの大八車に乗った家財等へ四方から火が襲いかかり引火。さらに思いがけぬ大旋風が巻き起こる。全東京市の死者の55%強に達する。大災害を克明に描く大作。

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    2025年01月23日
  • 新装版 赤い人

    000

    購入済み

    間違いなく読んでる

    ゴールデンカムイ、巻末にはアイヌ関連の文献しか載せていないが、この本は間違いなく読んでる。
    北海道の住民は読むべきでしょうね。
    お好みで。

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    2025年01月22日
  • 新装版 海も暮れきる

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    新年早々、クズ男に出会ってしまった。
    男の名は尾崎放哉。
    俳人。
    一高から東大、大手保険会社に就職。役職に付く。
    エリート。
    私生活が破綻。酒癖は悪い。友人知人に金借りまくる。
    奥さんには一緒に死んでくれと言う。
    クズっぷりに付き合いきれない。

    最後まで付き合った。
    小豆島へ渡り寺男として庵で暮らし友人知人に迷惑をかけながら結核で死んだ放哉。
    海の波の音とお遍路の鈴の音が心に残る。
    別れた最愛の奥さんが来てくれて良かったねぇ。
    「こんなよい月を一人で見て寝る」
    人格的にアレだからこそ心に響く俳句が読めたのだろう

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    2025年01月18日
  • 関東大震災

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    日本人にとっても不幸な災害であったが、それ以上に異常状態にあった人々の朝鮮人に対する行いはすさまじい。かくも人は簡単に理性を失うものだとつくづく思う。

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    2025年01月13日
  • 深海の使者

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    太平洋戦争開戦直後に、帝国海軍はインド洋にて様々な軍事作戦行動を敢行したようです(コロンボ空襲、マダガスカル島攻撃、インド洋での通商破壊作戦等)。その中の一隻(潜水艦)が、インド洋から喜望峰を廻り(悪魔の南緯40度を超え)、大西洋に出てドイツ軍の軍港を目指し、無事に到達をしたという。帰りも英軍等の追跡を躱して大西洋を南下、喜望峰を廻り(再び悪魔の南緯40度を超え)、無事にマレーシアのペナンに戻っている(その後、事情を知らない大本営命令によりシンガポールに回航され、機雷に触れ沈没)。戦争中に五隻の潜水艦が日本(呉)から欧州を目指し、3隻が無事に欧州に到達、そして呉に無事に戻った潜水艦は1隻あると

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    2024年12月26日
  • 天に遊ぶ

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    見合いの席、美しくつつましい女性に男は魅せられた。ふたりの交際をあたたかく見守る周囲をよそに、男は彼女との結婚に踏みきれない胸中を語りはじめる。男は、独り暮らしの彼女の居宅に招かれたのだった。しかし、そこで彼が目撃したものは……(「同居」)。日常生活の劇的な一瞬を切り取ることで、言葉には出来ない微妙な人間心理を浮き彫りにする、まさに名人芸の掌編小説21編。(裏表紙)

    小説だけじゃなく、著者の取材紀行や過去の話など、わりとヴァラエティに富んでいる短編集。
    久しぶりに読んだけど、やっぱり面白い。未読の諸々を探したくなってきた。

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    2024年12月23日
  • 高熱隧道

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    ネタバレ

    圧倒する自然と人間との戦いの記録。
    ダイナマイトすら自然発火で爆発してしまう高熱な環境と、最後の人間の持つ冷たいまでの感情の余韻がすごかった。

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    2024年12月22日
  • 仮釈放

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    思ったより面白かった。
    前半は心理描写もそこそこにさくさく話が進んでいくので、薄っぺらくない??と思っていたが、具体的に自身の犯行を振り返るシーンが出てきてからは深みが出てきて面白かった。
    やはり、自分の犯した罪を心から悔いて反省するというのは、人間にとって難しいことなのだと思う。
    なのに主人公は抑制的で振る舞いも模範的だから、周りは(判決も!)「こいつはちゃんと反省している」と思いこんでいるのが興味深い。
    そしてそのすれ違いが悲劇を招くというのは、「罪を償う」ことをめぐる本質をついているような気がする。

    人を殺したときが逆上ではなく、逆に「感情というものがすべて欠落していた」「得体の知れぬ

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    2024年12月14日
  • 三陸海岸大津波

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    明治29年と昭和8年に三陸沖大震災が起きている事が、はっきりと理解できた。時が過ぎると、人は同じ過ちを起こす事も理解できた。

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    2024年12月14日
  • 漂流

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    ネタバレ

    漂流した人の話などは、テレビやネットで見る事があったが、本で読むと想像も膨らみ過酷な状況下だと言うのが詳細に知れた。

    目標を見つけた時の頑張る気持ちは、今の時代にも共感でき大事な事だと思った。

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    2024年12月10日
  • 敵討

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    「ぜひ読んでもらいたい。」と貸してもらうが、時代ものは慣れていないので少し読めない気もしているが、チャレンジして読んでみよっと。

    最初は、ただ慣れない時代小説に苦戦。
    無になって読んでみようと、必要以上に理解することを諦めて読んでみた。
    淡々と事実が書き込まれているのに、その事実が辛い。
    敵討…
    そのシステム?が侍魂が、恐ろしいとおもってしまう。
    時代によって価値観ざにが全然違うんだなーと、読み終わってから、なんとも、いえない気持ちになった。

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    2025年07月10日
  • 桜田門外ノ変(上)

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    登場人物が多く読むのに苦労したが、歴史はそれほど多くの人間が関わって動くものという表れだと思った。
    揺らがない信念を持つのは難しい。自分が水戸藩士だったらきっと大人しく幕府に従っていたと思う。

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    2024年11月25日
  • 戦艦武蔵

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    終始、客観的な視点で物語が進むせいか「何でこんな馬鹿なことをしたんだろ」という感想がまず初めに湧いた。
    冷静に後から振り返れば、とてつもない大きな船を造ることには人員もコストも材料も膨大なものになるし、出来たら出来たでまた人員や燃料が必要になり、挙げ句の果てに航空機からの格好の的になって総攻撃を浴びて沈没するという悲惨という他ないプロジェクトのように思えた。

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    2024年11月22日