【感想・ネタバレ】夜明けの雷鳴 医師 高松凌雲のレビュー

あらすじ

医療は平等なり。近代医療の父の高潔な生涯

パリで神聖なる医学の精神を学んだ医師・高松凌雲は、帰国後、旧幕臣として箱館戦争に参加する。近代医療の父を描いた幕末歴史長篇。

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Posted by ブクログ

19世紀のパリ万博に派遣された医師、高松凌雲
オランダで海軍学を学び帰還した榎本武揚
英国に留学し、その後開拓使に働いた村橋久成
新政府軍を指揮した黒田清隆

明治期の激動の時代を生きた人々のものがたり

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2019年09月24日

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幕府への忠義も素晴らしいが、箱館戦争で幕府軍、官軍分け隔てなく負傷者の治療にあたった博愛の精神は学ぶべきところが多い。想像するに、西郷隆盛が座右の銘としていた「敬天愛人」は凌雲の姿勢に影響されたのではないか?そもそも凌雲を取り巻くキーパーソンが凄い。渋沢栄一、榎本武揚、徳川慶喜。考えてみたら奇跡としか言いようがない。

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2017年09月25日

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幕末の医師高松凌雲はパリでの最新医術の取得で戊辰戦争、東京の大洪水で負傷、被災した多くの人々を救ったことは、徳川への恩返しであり幕府側で戦死した凌雲の兄弟含め勇気を持って意志を貫いた抜いた事は人間として素晴らしい人だったと感銘する。また敵である薩摩藩士村橋氏、池田氏の姿勢も病人、負傷者には危害を加えず薬、食料などで支援した事は人間の道徳さの高さに感動する。文中での言葉「世の儚さを思ってさすらいの旅に出て客死した」(戊辰戦争での人間同士の悲惨な死闘の有り様を経験し孤独死した村橋への言葉)

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2025年01月29日

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大好きな作家です。いつも史実に忠実な展開と気を衒う事避けた人間模様も特に大好きです。これからも読みます。

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2021年10月10日

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「青天を衝け」で主人公の栄一とともにパリでお勉強。
高松凌雲なかなかの硬骨漢。
ちょっと細田君では軽すぎるかな。
昔の武士は漢でした。
今の政治家は?

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2021年10月05日

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高松凌雲、現代ではあまり知らていない医師の伝記的小説。幕末における医学事情、江戸末期から明治初期の歴史小説としても面白い

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2020年06月27日

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高松凌雲の伝記。久留米に生まれた凌雲は医師となり徳川昭武らと共にパリの万国博覧会へ参加する。そこでパリにある神の館と呼ばれる病院を見学し、貧富に関わらず治療を行っていることに感銘を受ける。フランスで西洋医学を学ぶ中、日本では慶喜が大政奉還し変革の時期を迎える。凌雲は帰国後幕臣として戊辰戦争に参加し、榎本武揚らと共に箱館へ行き官軍と戦をする。凌雲はフランスで培った医術で多くの戦病者を治療することとなる。官軍が勝利したことで病院内に官軍が侵入し敵側であった傷病者を殺そうとするが凌雲は戦争において傷ついた兵士は敵味方関係なく手厚く扱うという西欧の考えに基づき患者の殺生を止めるよう説得する。官軍である村橋、池田は凌雲の意見に賛同し敵であった患者たちへの治療をするよう指示した。箱館戦争後、凌雲は町医者として活動しさらにパリで見た神の館のような活動をしようと動き同愛社を設立する。
彼のような志で医学を行うべきだな。ある意味日本の近代医学の礎を築いたようなもの。箱館戦争での榎本率いる海軍の拙さが酷いね、多くの軍艦を戦ではなく航海中に座礁させたりして結局2艘しか残らなかったから、当時の船の扱いはレベルが低かったんだろう。

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2024年12月27日

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江戸幕府の残党の最後の戦い、箱館戦争の裏で野戦病院の頭取をつとめ、負傷した兵の治療にあたった高松凌雲の話。

歴史の表舞台には出てこない人ではあるが、パリで学んだ近代医療を用いて、敵味方分け隔てなく治療にあたる人道的な姿勢は、もっと評価されてもよいものであると思う。

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2021年10月23日

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