吉村昭のレビュー一覧
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巨大戦艦時代が終焉をむかえる中、最後の巨大戦艦になるのかな。
宝の持ち腐れみたいに、機密にしていた戦艦やけど、いざ、使う時には、もう負け戦確定的…
何か、悲しさ満点やな。
こんな巨大なもの作るのには、その機材を運ぶのも大変で、巨砲運ぶ為に、運ぶ船作らなあかんとか…
巨大戦艦建設の最大の難関は、進水なんか…
武蔵の建造から、沈むまでの話やけど、ほとんどは、戦いまでの話が中心。
実際に、もう時代は、戦闘機中心の時代に移行して、不沈艦と歌われた武蔵建造の帝国海軍の夢と野心は…
何か、神話が一人歩きしてる感じ。
その神話が崩れた時、武蔵本体の運命は知らんけど、乗組員の運命が悲惨…
神話という -
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一人前の漁師/大人になるという自覚が芽生え始めた少年が主人公。出稼ぎ(身売り)により父が不在の三年間を描く物語。
読み進めて早い段階から、自然現象に左右される寒村という共同体の、心細さと危うさが重くのしかかり息苦しさが続く。それでも、主人公が徐々に成長して生活は安定に向かうのかと思った矢先、ついにお舟様が到来し、寒村の日常は狂い始め、あまりにも悲劇的で無情な幕引きへ。
村人の自死シーンでサラッとギョッとすることが書いてあったり、村人達の犯す大罪がテキパキ機械的に進んだり、文体/描写はかなり淡々としていて、だからこそ抵抗できない暴力の怖さ不穏さを強く感じた。一方で、クライマックスの母の健気な -
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先日、「ブラタモリ•利尻島」を見ていたら、ラナルド•マクドナルド(1824〜1894)というアメリカ人の記念碑があるということが紹介されていた。何処かで聞いたような…と思っていたら、この作品でした。
ネイティブアメリカンの血を受けた彼は、日本に興味を持って幕末の1848年に利尻島に単身密入国します。長崎で幽囚の身となりますが、長崎通詞だった森山栄之助(1820〜1871)らに英語を教授します。物語は、森山栄之助がその後関わっていく幕末の外交交渉史を俯瞰的に描いていきます。一般的に、薩摩•長州ら新政府側からの視点で描かれる事が多い『幕末史』を、幕府側の外交下役だった一通詞の視点で見ることはとて -
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あなたは、「『解体新書』を翻訳したのは誰か」と聞かれたら何と答えますか?
小学六年生社会科のテストなら
『杉田玄白』
と答えていれば丸になるかな。
でも、実際の翻訳作業はほぼ全て
『前野良沢』
が手掛けたことまでは学習しません。
本書はその前野良沢と杉田玄白を中心とした歴史小説です。オランダ語の習得に全身全霊を捧げようと志す前野良沢は、ほとんど暗号解読のような状態で翻訳を成し遂げます。しかし自分の名を著作に刻むことはよしとしませんでした。一方で用意周到に出版の準備を進めた杉田玄白は、後に医家として大成し医学界の頂点を極めます。
吉村昭さんの小説は、対照的な二人を軸とするも、平賀源内や高山彦 -
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NHKスペシャルで関東大震災の特集を放送した。
積読に成っていた本書を読みながら、テレビで見た映像を思い出した。
火災旋風により、人や物が宙を舞うという。まさに地獄絵図だ。
持ち出した火災道具に火が付き、災害を増加させる。江戸時代には守られていた火災時の教訓が、大正になって守られず、むしろ後退していたとは、愚かなことだ。
朝鮮人への根拠の無い迫害行動など、生々しく綴られていて、憤りを感じた。
パニックを起こした人々が集団心理により、簡単に狂暴化する。
幸い、東北大地震ではこのような事が起きなかった。過去の教訓が生かされたのだろう。
2035年前後には東北大地震の何倍もの威力の南海トラフ地震が、 -
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あらすじを見て、囚人を北海道開拓に従事させていたなんてまったく知らなかった!と手に取った。
囚人たちが、監獄やいまも残る国道整備に貢献したこと、危険を伴う炭鉱や硫黄山での作業に従事させられていたことを知った。
(硫黄山での作業はゴールデンカムイにも出てきたぞ、と思いながら読んだ。)
囚人を北海道開拓という困難な労役に充てるだけでも驚くけど、斃死しても構わない、という姿勢だったことにも驚かされる。
また、囚人の中には明治維新において旧幕府側に立った士族や国事犯も含まれていて、殺人犯や窃盗犯なら労役に充ててもいいと思っていたわけではないけれど、ショックを受けた。
官吏と囚人は元は同じ士族の身分だ -
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会社の先輩からお借りした一冊。
この作者の本は、漂流から2冊目かな?
漂流もこの先輩からお借りした本だった。
漂流もリアリティ溢れ、臨場感が半端ない小説だったが、この本も凄い!
目の前に情景が現れる。自分がその村に迷い込んだような錯覚を起こす。
すっごい惹きつけられる小説なのだが、常に恐怖感が付き纏っていた。
何処か不気味で、何かに怯えながら読んでいた気がする。何に怯えていたのかは、読み終わった今も謎だけど(^◇^;)
北の海に面した、貧しい村が舞台となる。
痩せた土地には雑穀しか育てたない為、村民は鰯やイカ、タコ、秋刀魚などを採り、隣村まで売りに行き、穀物と交換してギリギリの生