吉村昭のレビュー一覧
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「取材の鬼」、「記録の人」と呼ばれ、数々の名著を持つ吉村氏が、自らの暮らしや人との出会い、生き方、作品執筆の背景、戦争など69篇にわたり、幅広く語るエッセイ。
簡潔で淀みのない文章の中に鋭い観察眼や分析力が垣間見られ、時に辛辣、また、時にユーモラスな語り口で、楽しく読ませてもらった。
1 生き方と美学、2 暮らしとものの見方、3 言葉と場所、4 家族と忘れえぬ人々、5 記憶と継承という区分の5章で構成されている。
1では、注文に応じる寿司職人が「あいよっ」ではなく、「へい、承知いたしました」と言うべきだと、著者が持つ、人としての節度へのこだわりが感じられた。
また、胃カメラの飲み方をほめ -
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R8.6.14~8.25
(きっかけ)
好きな作家
古本屋でみかけて
(感想)
数年前のNHKスペシャルでやっていた関東大震災特集。
そこで初めて「火災旋風」を知る。
信頼する吉村先生は、この本で火災旋風をどう描いているのか、すごく興味があった。
そしてそれは、死傷者などのデータや、生々しい描写とともに見事に再現されていました。
そして、朝鮮人へのいわれなき攻撃についても、当時の警察の記録をもとにまったくのデマであることを断定しており、大変納得のいくものだった。そしてその狂気の伝播を、著者の想像に頼らず、データと記録を基にしたドキュメントとして描写されており、これも好印象でありました。
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Posted by ブクログ
吉村昭の随筆は既に結構な種類の本が出版されているそうだが、自分は初めて読んだ。
没後二十年なのだから当たり前だけど、かなり時代が古い。現役時代の増田明美さんの話が出てきたりする。だから大体1980年〜90年くらいかな。書き振り的にはその頃には既に結構な年齢だったみたい。
読んだ感想としては、質実剛健な昭和の頑固オヤジという印象を受けたが、そういうナマの人物像が文章に現れているのが良かった。だから、あまり共感しないことに対しても、率直に「そういうもんなんだ。」と思える。例えば、吉村昭曰く、寿司屋の職人の返事は「あいよッ」は軽薄で、「へい、承知しました」が礼儀正しいらしい。ふぅん。自分は全然分か -
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ネタバレ・あらすじ
吉村昭初期短編集。
・感想
冒頭の「鋏」と最後の「雪」が特によかったなー。
特に「鋏」はこの作品を読めただけでこの本買ってよかったって思ったレベル。
太宰治の女子独白作品を踏襲したと思われる表彰状には意外性があった。
吉村先生もこういう作品書かれてたんだなー。
でも正直やはりこの分野?では太宰には敵わないな、と思ったり。
あの年頃の女子の過剰で「肥大した自意識と傲慢さ、そして繊細さの描写はやっぱ太宰がずば抜けてるもんね。
勘違いして入水なんてやりきれない最期だ。
雪は、執筆時に20代だったとは思えない作品。
最後が微笑ましくてとてもよかった。
表題作の「死まで」は養母の汚ら -
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【2026年96冊目】
北海道の開拓民を襲った悲劇の実話を小説化。1915年、北海道苫前郡苫前村三毛別六線沢に住む開拓民を襲った一頭の羆。体長2mを越えたそれは、延べ6名の開拓民を死に至らしめ、3名に重症を負わせた。わずか二夜にして起こった悲劇に、開拓民たちは恐れ慄き、一人の熊撃ちに命運を託すことになるが…。
友人に勧められていたので、読もう読もうと思いつつ先延ばしして、ようやく手に取った一冊でした。熊騒動、最近は収まってきたように思いますが、こっわいですねぇ。羆の生態についても書かれてるんですが、想像しているよりもずっと知能が高いことがわかります。「戻り足」なんか使われたら勝てないでしょ。