吉村昭のレビュー一覧
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「吉村昭」のノンフィクション短篇集『海軍乙事件』を読みました。
『戦艦武蔵』、『高熱隧道』に続き「吉村昭」作品です。
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昭和19年3月、パラオ島からフィリピンに向かった2機の大型飛行艇が、荒天のため洋上に墜落した。
機内には「古賀連合艦隊司令長官」と「福留参謀長」が分乗していた。
参謀長以下9名は一命をとりとめたが敵ゲリラの捕虜に。
そして参謀長の所持する最重要機密書類の行方は…。
戦史の大きな謎に挑戦する極上の記録文学。
太平洋戦争をたどる上でも、第一級の資料として、貴重な文献といえる。
表題作ほか、『海軍甲事件』 『八人の戦犯』 『シンデ -
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「吉村昭」のノンフィクション作品『戦艦武蔵』を読みました。
「吉村昭」作品は昨年7月に読んだ『零式戦闘機』以来なので約1年振りですね。
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日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」――。
厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か?
非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか?
本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。
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「吉村昭」のノンフィクション作品『零式戦闘機』を読みました。
『東京の下町』、『歴史の影絵』に続き「吉村昭」作品です。
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日本が誇った名機を通して戦争の本質を抉り出した記録文学の大傑作。
昭和十五年=紀元二六〇〇年を記念し、その末尾の「0」をとって、零式艦上戦闘機と命名され、ゼロ戦とも通称される精鋭機が誕生した。
だが、当時の航空機の概念を越えた画期的な戦闘機も、太平洋戦争の盛衰と軌を一にするように、外国機に対して性能の限界をみせてゆき……。
機体開発から戦場での悲運までを、設計者、技師、操縦者の奮闘と哀歓とともに綴った記録文学の大巨編。
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ネタバレ面白かったです。 映画で203高地とか日本海海戦とか観ていますがこの本を読むと又印象が変わりました。 特に変わったところは①乃木大将の駄目さ。 自分や部下の士官を可愛がる?のか臆病なのか前線に出ていないから現状認識が出来ない結果有効な手を打てず兵力を無駄に消耗させてしまった。(戦死した兵隊さんは犬死と言わざるを得ない。)児玉源太郎が戦地に来てその光景を目の当たりにしたら激怒するのも無理はない。②ロシア海軍の航海能力の凄さ。日本海海戦であっけなく負けたように思ったいたが、遥々ロシアからアフリカ大陸を回って日本海まで航海したのは素晴らしい。今の時代では原子力を使えば燃料に不安はないがあの時代は食料
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米村万里さんの書評がきっかけで読んでみた一冊。
恥ずかしながら、小村寿太郎という名前もポーツマス条約という名詞も「教科書に載ってたなぁ」くらいの記憶しかなかったけれど、こんなにも熾烈な駆け引きがあったとことが授業で教えられていたら興味の持ち方が違ったと思いました。
当時の外交、戦争、政治がどのようなものだったのか、垣間見ることができる良作。
果たして現代日本の政治家に、これほどの熱量があるのだろうかと改めて疑問を抱いてみたりもしました。
ポーツマス条約における小村氏の功績だけでなく、家庭人としてのダメっぷりも記されているのが本作の面白さ。
決して教科書っぽくならず、小説として楽しめる理由 -
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江戸末期に長崎の出島にやってきたドイツ人医師シーボルト。当時の鎖国政策を掻い潜るため、オランダ人と偽って入国活動する。医師として、日本の医術の発展に貢献する一方で、オランダからの指示で日本の国情、地理、経済などを報告するいわば産業スパイのような一面もあった。これが元で日本を追放になる。出島に出入りさせていた遊女を妊娠させ、女児をもうけるわけだが、本書は妻となった女性と、その娘の物語。当時、外国人の子を産んだ女性やハーフの女子がどんな目で見られていたかを想像するととても切ない。男尊女卑の時勢であったとはいえ、この二人の女性のたどった運命を読み進めると、男の身勝手な行動に憤りを感じる。いつの世も、
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「吉村昭」が太平洋戦争開戦前夜を描いたドキュメント作品『大本営が震えた日』を読みました。
『戦史の証言者たち』に続き「吉村昭」作品です。
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開戦を指令した極秘命令書の敵中紛失、南下輸送船団の隠密作戦。
太平洋戦争開戦前夜に大本営を震撼させた恐るべき事件の全容――。
昭和16年12月1日午後5時すぎ、大本営はDC3型旅客機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。
機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着遭難した可能性が強い。
もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大