あらすじ
歴史小説第一人者の端然たる名随筆集。小説家の静かなる日常。幼い頃の下町・日暮里での暮らしから病気の事、締め切りよりも早すぎて編集者が戸惑う原稿の話。卯年生まれは口がうまいと言われ憤慨するかと思えば浅草の小料理屋で、罪のない嘘をつく。「エッセイは、小説を書く私の素顔である」という歴史小説の第一人者が、日常から掬い上げた事柄をまとめた上質の随筆集。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
昭和2年に生まれた著者の書籍で既読のものは、『羆嵐』のみだった。本書は、表題が気になり購入したが、『羆嵐』の著者と意識はしていなかった。
この随筆では、子供時代から順をおって、印象に残る出来事が綴られていく。ご自身の体調のことや、小説創作のために訪れた取材先での出来事や、戦時中の話など、縦横無尽である。最後に掲載されている講演を収録したものも、興味深い。「尾崎放哉と小豆島」というテーマで語られる。いつか現地に行ってみたくなった。
本書は、寝る前のひとときの楽しみで、毎日少しずつ読み進めた作品。