吉村昭のレビュー一覧

  • 高熱隧道

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    2025年7月21日、マツコの知らない世界の「ひんやり楽しい!観光トンネルの世界」にて。「富山県/黒部宇奈月キャニオンルート」が開通したばかりとのことで番組内で紹介されて。ゲスト?のおじさんが「吉村昭さんの小説にも書かれてましたけど、岩盤温度が160度ということで〜」と言ってた。

    ゲスト?おじさん「実際、窓を開けてみると、かるく40度くらいあるんですよ。2つの火山の下にあるので、いまも非常にたいへんなところですし、もちろん工事はたぶん日本の土木史上、最大の難工事だったと思います」

    テロップ《日本の土木工事史に残る難工事といわれる》

    こんなにレビュー多くて高評価とは。

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    2025年07月21日
  • 背中の勲章

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    戦争と聞くと激しく戦う様子や原爆などを連想するが、この本はそういう描写は少しだけ、あとは捕虜になった男の生活や周りの様子を描いている。今までなかなか触れることがなかった戦争の側面を知れて興味深い。

    米兵と日本兵が収容所で長い時間を共に過ごすうちに生まれる交流なんかも描かれており、敵である前にお互い人間よなぁと思わされる。

    冷静で感情の抑えられた筆致ながら、ふとした描写に主人公の感情の揺れや動揺、機微が感じられてどんどん読み進めてしまう。吉村昭はやっぱり素晴らしい。

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    2025年07月18日
  • 暁の旅人

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    良順が新撰組の近藤勇と会い、医師としてアドバイスしたり無料で傷の手当をしてあげたりした所は新鮮で印象に残った。
    江戸幕府は今の自民党の様な気がする。
    総取替するには不安だが、新しい変化が出来ないからだ。

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    2025年07月09日
  • 新装版 赤い人

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    ゴールデンカムイにも登場した樺戸監獄の歴史。北海道という土地を切り拓いた人々の情熱が伝わる。極限状態の過酷な描写が光る。

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    2025年07月07日
  • ふぉん・しいほるとの娘(上)

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    ネタバレ

    一気に読んだ上下巻
    めちゃくちゃ面白かった!

    歴史的時代背景も詳細に分かり
    生々しい表現もあった。

    シーボルトの娘は、幕末という時代に
    母として女医として力強く生きていく。
    イネについてもっと知りたくなる小説。

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    2025年07月05日
  • 花火 吉村昭後期短篇集

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    ネタバレ

    長編も好きだけど短編や掌編もよい。
    私小説のような著者周りの話も、淡々とした記述で読ませてくれる。

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    2025年07月02日
  • 高熱隧道

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    協業していても労働者と技術者の間には深い溝がある。労働者側からの角度で見た本も読みたい。より苦しくなると思うが。
    大きなことを為すには犠牲は止むなし、そんな価値観は時代錯誤ではあると思いつつ、先人たちの狂気に溢れた成果をまずはただただありがたく思いたい。

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    2025年06月19日
  • 東京の下町

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    下町の様子がクリアに想像できた。
    細かく思い出せるという事は、作者は幸せな子供時代を過ごしたからだろう、世間より生活レベルが高いと思った。

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    2025年06月18日
  • 漂流

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    よかった!吉村さんさすが!時間を感じず読めた。すごい話だった。「無人島の16人」と並ぶ漂流でした(笑)

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    2025年06月16日
  • 雪の花

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    天然痘の治療のため尽力した福井の町医者のお話。
    種痘(予防接種)を行おうにも無理解で上手くいかず、他の町医者からはオカルト扱いされ、藩に訴えても無視され....と大変な思いをしつつも信念を持つ有様が心に響きます。
    技術が発達した現代でも心根は同じかな、と思いつつも自分の頭で考える癖を持ちたいと思わせる話だった。

    『牛肉や豚肉を食べる西洋人を野蛮な民族だと見ていた』という旨の記載があるんだけど、ハッとさせられた。明治になるかならないかという時代のお話だけど、お肉を食べるようになったのってほんと最近なんだねぇ。

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    2025年06月12日
  • 七十五度目の長崎行き

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    吉村さん自身の旅に関する作品を読むと、日本にはまだこんなに行ってみたいと思う場所がたくさんあるんだと感じてしまう。
    タイトルにもあるように、長崎へ行ってみたい。

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    2025年06月10日
  • 雪の花

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    江戸時代末期、福井藩で町医者をしていた笠原良策が天然痘撲滅のために生涯を賭けて奮闘する話。

    ・感想
    人間の性質ってのはやっぱりそんなに変化しないものなんだなと思った。
    未知に対する恐怖心は動物であるなら当然持っている生存に必要な能力ではあるので、それがいい方向に行く時もあればそうじゃない時もある。
    己の立場や既得権益を守りたい権力争いなんかも「あるあるだなー」と思って読んでた。

    私財を投げ打ち自分の全てを賭けて天然痘撲滅のために尽力した笠原先生はとても尊敬する。
    でも11月に雪山を超えて福井に帰るくだりは、おそらく作中で1番過酷でドラマッチくな部分だろうとは思うんだけど、個人的

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    2025年06月01日
  • 破船

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    ある漁村に伝わる「お船様」。嵐の夜に近づく船を座礁させその積荷を奪い取る異様な風習。犯罪だが村が生き残るために必要なこととして描かれる。現代でも組織内のルールに基づくものの、世間ズレをした倫理なき問題が起こる。閉鎖社会の怖さを感じる作品。

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    2025年05月31日
  • 星への旅

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    『戦艦武蔵ノート』の解説で紹介されていた「少女架刑」を読みたくて本書を購入。表題作を含む6つの短編は、すべて人間の死が絡む。ボクサーの自殺に見えた轢死は、彼の独白から異常に発達した動体視力を過信した事故死であった「鉄橋」。死んだ少女の魂が、自身が大学解剖学教室の献体として切り刻まれる様を目撃する「少女架刑」と、その姉妹編とも言える「透明標本」など、とても読みごたえがあった。当然、どの作品も暗い色調を帯び、今まで自分が読んできた吉村作品とは一味違う印象を持った。

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    2025年05月25日
  • 関東大震災

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    震災の被害は、まるで戦時中の空襲や原爆の時の様子かと思わせる程悲惨で残酷だった。
    朝鮮人に対する風評被害も酷く、被災時の恐れが人心を支配し、正常な精神状態でなくなる。将来来るであろう大震災時にどうなるか、不安にさせられた。

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    2025年05月19日
  • 三陸海岸大津波

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    明治29年(1896年)、昭和8年(1933年)、そして平成23年(2011年)。
    改めて巨大津波の恐怖を感じるとともに、巨大津波は数十年~百数十年と日本列島を割かし頻繁に襲っていることに気づかされた。
    (後でネットで調べると、平安、室町、江戸時代等、過去にも巨大津波が日本を襲っていることが分かった。)

    自然の予兆(急に豊漁になったり井戸水が枯れたり)ってゆうのは、大事なメッセージだなあって本当に思った。
    そういった過去の貴重な証言がとてつもなく貴重な情報だということに気づいて、自分の足で津々浦々足を運んで情報を集めてしっかりとまとめ上げた吉村昭、流石!信頼できるなあ!
    (なんせ東日本大震災

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    2025年05月18日
  • 新装版 間宮林蔵

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    江戸後期の測量家・探検家である間宮林蔵の人生を描いた壮大な記録。
    歴史の教科書では「江戸後期には外国船が日本沿岸に来るようになり、幕府の警戒態勢が高まった。そのような状況の中で間宮林蔵が樺太を探検し、間宮海峡を発見した。」程度のインプットしか無かった。
    これまで吉村昭の小説を何度か読んで、新たな史実を学び、毎回自分の中で歴史観が変わる衝撃を受けてきた。折しも会社の後輩が北海道に赴任することになったので、読んでみることにした。樺太からアムール川の地域はとても人間が住める環境ではないが、その厳しさをありのままに描くのは吉村昭の真骨頂であり、今回もどれほどの地獄絵図を見せつけられるのか、ある程度覚悟

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    2025年05月18日
  • 破船

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    家族を売り、食物も育たず僅かな海産物だけで生活をする極貧の漁村。彼らには独特な風習があった。

    荒天の暗夜、海岸で火を焚き、難破船を誘い込み座礁させ、十数年ぶりの「お船様」に潤う漁村。
    翌年も難破船が来て歓喜する村人達。しかし、「お船様」に積まれていたものは厄災だった。。。絶望に絶望を重ねるラスト。


    この貧困ゆえの風習は私のご先祖様が経験したことなのかもしれない。
    脚色はあるにせよノンフェクションとはそういうことで、だからこそ重みがあり受ける衝撃が大きかった。
    普段SFやミステリーを読んでいる方に、箸休めで是非読んでほしい。

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    2025年05月17日
  • 破船

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    すごい本でした。
    貧しい生活の中で、ひたすら指導者や母の教えを守り一生懸命に生きようとする主人公を、
    どうか幸せに、どうか豊かになってくれと祈りながら読みました。
    苦しい生活なのに、自分の仕事を投げ出さず、目の前の仕事に取り組もうとする主人公の心の持ちようや行動に感心しかなかった。
    読み終えてぐったりしたけども、読めてよかった。

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    2025年05月12日
  • 星への旅

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    ○星への旅
    集団自殺に向かう若者の揺れ動く気持ちを描く。
    死は芸術たり得るのだなと思わされるほど、死にゆく際の表現は美しい、、

    そりゃみんな死ぬんやから
    芸術にしなきゃね

    ○少女架刑
    恵まれない境遇で命を終えた少女が、死後に自らの遺体の解剖や火葬を通して人々の欲望と無関心を俯瞰する

    生前には持ちえなかったほど澄んだまなざしで、骨が燃える色の変化さえも静かに感じ取っていた

    救いはない
    だが、沈黙の中に確かな声がある。

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    2025年05月11日