吉村昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
開国史にはいつも出てくる「森山栄之助」。
彼はどこでどのように外国語を学んだのか、
どんな人だったのか気になっていた。
ラナルドマクドナルドと彼の交流は
自分の経験と重なり、とても心に残った。
ラナルドにとって日本はどんな風に映ったのか、
その記述があまりなかったのが残念。
彼の生い立ちから、日本に憧れを抱く経緯、
漂流者を装って単身日本に上陸するという情熱を持って来日。
日本人に警戒されながら、日本の暮らしになじもうとする謙虚な姿勢が
認められ、森山は彼を師と仰ぎ、彼から英語を学んだ。
森山栄之助は開国を迫られた日本を背負って
国の運命を握っていた。重大な役目を終え、
引退すると同時に -
Posted by ブクログ
本書を読み終わってまず感じたのは、なだらかで高い山を登って降りた、という印象だった。
主人公は水戸藩士関鉄之介。本書の前半では、水戸の一藩士に過ぎない彼がなぜ最高権力者を暗殺する首謀者の一人になったのかが語られる。水戸藩への弾圧。安政の大獄。鉄之介の怒りが読みながら伝わってくる。そして大事件。教科書ではここだけが語られ、我々はここだけ知っている。だが本書はここから長い長い後半に入る。暗殺は成功したにもかかわらず、関はわずかな仲間と過酷な逃避行を続けることになる。吉村昭ファンの私としては、待ってました!である。高野長英でもあった「日本全国を逃げ回る」話。これを書かせたら吉村昭の右に出る人はいな