吉村昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
開国史にはいつも出てくる「森山栄之助」。
彼はどこでどのように外国語を学んだのか、
どんな人だったのか気になっていた。
ラナルドマクドナルドと彼の交流は
自分の経験と重なり、とても心に残った。
ラナルドにとって日本はどんな風に映ったのか、
その記述があまりなかったのが残念。
彼の生い立ちから、日本に憧れを抱く経緯、
漂流者を装って単身日本に上陸するという情熱を持って来日。
日本人に警戒されながら、日本の暮らしになじもうとする謙虚な姿勢が
認められ、森山は彼を師と仰ぎ、彼から英語を学んだ。
森山栄之助は開国を迫られた日本を背負って
国の運命を握っていた。重大な役目を終え、
引退すると同時に -
Posted by ブクログ
2022年の本屋大賞掘り出し部門で推薦されていた作品。なんとなく気になっていた作品だった。
戸数17戸の寒村ではどの家も貧困でその日暮らし、主人公伊作の父は3年の年季奉公で廻船問屋に売られ、母と弟の磯吉、妹のかねとてると暮らしている。村は一つの共同体て村おさと老人指図役が知恵者として村を率いる。
この貧しい漁村は冬に浜で火を焚き、近づく商船を座礁させ、その積荷を奪うことを村の秘め事として行っている。現代を生きる我々の感覚からすれば明らかに犯罪だけれど、火を焚き船を引き寄せる行為はまるで花や昆虫が擬態などで獲物を引き寄せる行為によく似ていて、実は動物的な生きようとする本能の行為なのでは?なんて思